お迎え棒の効果・臨月のお迎え棒・お迎え棒のやり方

お迎え棒は臨月に行う性行為で陣痛が促されるといわれているジンクスのことです。精液に含まれる成分だったり、子宮口を刺激するため陣痛が起きると考えられていますが、医学的根拠は全くありません。妊娠に問題がない場合におまじないとして行いましょう。

お迎え棒の効果・臨月のお迎え棒・お迎え棒のやり方のイメージ

目次

  1. 1お迎え棒の効果
  2. 2臨月のお迎え棒は大丈夫?
  3. 3お迎え棒のやり方
  4. 4お迎え棒は慎重に

お迎え棒の効果

お迎え棒という言葉を聞いたことがありますか。一般にはあまりなじみのない言葉です。お迎え棒というのは、臨月に性行為をすると陣痛が起きやすくなるという妊娠・出産にまつわる一種のジンクスです。男性器を赤ちゃんを迎える棒に例えてそう呼びます。

妊娠中の性行為について、体験したことのない人には「そんなことして大丈夫なのか」という疑問や、男女ともにそういう気になれるのかなど、気になる点がたくさんあることでしょう。そして、妊娠中に性行為を行えたとしてもお迎え棒は本当に効果があるのか、あるのならば一体どんな効果があるのか、とても気になる点です。

妊娠中の無理はもちろん禁止ですし、気乗りしないのに性行為をする必要はありませんが、お迎え棒というものがあるという知識は持っておいて損ではありません。お迎え棒についてそのやり方や効果について見ていきましょう。

陣痛

プロスタグランジン

お迎え棒は陣痛を促すと言われていますが、そもそも陣痛が起きるのはなぜでしょう。陣痛というのは、お腹の中の赤ちゃんを外界へと押し出すための子宮の収縮のことです。陣痛が起きている時には「プロスタグランジン」や「オキシトシン」というホルモンが母親の身体から出ています。このホルモンが子宮を収縮させることで、赤ちゃんは生まれてくることができます。

一方、精液の中にも「プロスタグランジン」というホルモンが含まれています。陣痛が起きる時に母親の身体から出ているホルモンと同じです。陣痛を起こすのと同じホルモンが精液の中にも含まれていることから、お迎え棒によって子宮内に精子を出すことで陣痛が促されるという俗説は生まれたのでしょう。

子宮口が刺激される

お迎え棒によって陣痛が起きると考えられているもう一つの理由は、単純にお迎え棒が子宮口を刺激するので、陣痛を促すためだと考えられています。

病院でも37週を過ぎて正産期に入った辺りから、医師が陣痛が起きるようにと子宮口を指で刺激してくれることがよく見られます。医師に刺激されて陣痛が来たという声も多く聞かれます。

医師が診察の中で行うことである「指での子宮口への刺激」お迎え棒をした時にも男性器が子宮口を刺激し、これと同じことが起きているのではないかとの考えから、お迎え棒は陣痛を促すと言われるようになったのでしょう。

予定日超過


予定日を過ぎることはあるということは理解していても、いざ予定日を過ぎるとそわそわして本当に生まれてくるのか、お腹の子は大丈夫なのかと心配になってしまいます。予定日を過ぎてしまう原因は何なのでしょうか。予定日超過してしまった場合にお迎え棒をしてもいいのでしょうか。原因と対処法を見ていきましょう。
 

予定日はどう決まる?


予定日に振り回されてしまいがちな妊娠生活ですが、そもそも予定日とはどう決まるのでしょうか。それは、最終月経日と赤ちゃんの大きさからです。しかし、月経の周期も赤ちゃんの大きさにも個人差があります。だから予定日はあくまで予定の日でしかありません。

最終月経開始日に280日を加えた日付を予定日とします。日本産科婦人科学会では出産予定日をこのように定義していますが、これは生理周期が28日の場合の考えです。月経の周期は人によってさまざまですし、同じ人であっても体調やストレスなどによって変わってしまうほど繊細です。

病院で赤ちゃんの予定日が決まるのは、大抵が心拍が確認できエコーで赤ちゃんの大きさを測ってからになります。妊娠8~11週が赤ちゃんの個体差が少ないとされているためです。しかし、これもあくまで目安にすぎません。

予定日はあくまで目安なので、過ぎてしまってもきちんと診察を受けているなら大丈夫です。心穏やかに出産の時を待ちましょう。
 

子宮環境

出産が予定日よりも遅れる原因として考えられるのは、子宮環境にあることがあります。赤ちゃんは子宮の居心地がよいと出てこようとせずに、陣痛が起きないことがあります。

通常、子宮環境は38週過ぎ頃から段々と悪くなっていき、そうなることで赤ちゃんはここから出て環境を変えたいとなるために陣痛が起き出産へと進みます。陣痛が起きない場合にはまだまだ赤ちゃんにとって子宮環境がよく、居心地がいいためである可能性があります。

この場合には、まだ生まれてこなくてもいい状況なので生まれてこないのですから、焦らずストレスを感じずにその時が来るのを待ちましょう。

ストレスと体力

子宮も筋肉でできているので、身体が弱っていたり体力が落ちているときには、陣痛が弱くなったりこりにくくなったりします。イライラや不安を抱えて心が弱っていたりする場合にも、交感神経が優位になってしまい陣痛が起こりにくくなります。

妊娠中からの体力づくりやもうすぐ会える赤ちゃんのことを考えて、心穏やかに残り少ない妊娠生活を過ごしましょう。そうすれば、お迎え棒をしてもしなくても間もなく陣痛はやってくることでしょう。

予定日超過とお迎え棒

予定日超過にお迎え棒は効果的なのでしょうか。その答えはあなたが安心できるならというに尽きるでしょう。「予定日が違っていた」「子宮環境がよい」といった今まで挙げた原因には残念ながら効き目はないですが、お迎え棒することであなたの心が安定し、ストレスがなくなることが期待できるなら有効です。

ただし、精液に含まれるホルモンが陣痛を促すと言いましたが、コンドームなしにお迎え棒をすることはお勧めできません。妊娠中、それも臨月となれば抵抗力も弱っており感染症が心配だからといった理由からです。

お迎え棒を行う時にはコンドームをしっかりつけ、お腹を圧迫しないよう行うように注意しましょう。

出産

お迎え棒や時期が熟して陣痛が起きると、出産はどのように進んでいくのでしょうか。もちろん人それぞれで10人いれば10とおりのお産がありますが、ここでは一般的な出産の流れを見ていきましょう。

まず、出産はおしるしから始まります。おしるしは血液の混じった分泌液で、おしるしがあってから一両日中に出産が始まると言われています。

おしるしの次に、前駆陣痛と言って本格的な陣痛が起きる前の不規則な陣痛が起きます。この痛みが規則的になり、間隔が10分間隔になったらいよいよ病院へと向かいます。

さらに破水が起き、卵膜が破れて羊水が出てきます。ここから子宮口が開いていき全開になると赤ちゃんは生まれてきます。このような流れで出産は進んでいきます。

臨月のお迎え棒は大丈夫?

臨月のお迎え棒は行っても大丈夫なのでしょうか。そもそも妊娠中にセックスすることについては、人によってさまざまな考え方があるものですが、妊娠中にも性欲がありセックスしたいと思うことは異常なことではありません。そういう考えを持っていても恥じることはありません。

もちろん無理をするのはいけませんが、医師から止められたのでない限り、妊娠中のセックスや臨月のお迎え棒もしてはいけないタブーなことではありません。

最優先すべきはお腹の赤ちゃんなのは間違いないのですが、したいと思うのもおかしなことではありません。何より肌と肌との触れ合いはお母さんを安心させてくれます。希望するなら無理のない範囲で行っていきましょう。

破水

お迎え棒の刺激によっていきなり破水が起きてしまうことがあります。お迎え棒は直接的な刺激を与えるので、破水を起こすこともあるということを頭の中に入れておきましょう。陣痛の前に破水が起きてしまうことは、そう珍しいことではありません。どう対処したらよいのでしょうか。

まず、破水とは透明・白濁色の液体で生臭く、安静時や動くたびにじわじわと出るもので、自分の意思では止められません。臨月になると尿漏れやおりものなど、分泌物は多いですがこういった点から見分けましょう。

尿漏れと感覚が似ていますが、尿であればアンモニア臭がします。臨月にひょっとしたらと思った場合には、ためらわずにおいを嗅いで判断しましょう。

陣痛の前に破水してしまったら、胎児を包んでいる卵膜が破れ、中の羊水が出てきているということです。この場合に一番心配されるのは感染症です。できるだけ早く病院に向かいましょう。

おしるし


お迎え棒の効果としてよく挙げられているのが『お迎え棒をしたらおしるしが来た』というものです。おしるしは、出産が近いという兆候を表すもので人によってはない人もいます。

おしるしとは、少しの量の血が混じったおりもののことです。出産が近くなると、粘液栓という子宮口の蓋をしていたゼリー状のかたまりが剥がれ落ちて子宮口が開き子宮が収縮し、子宮頸管の粘液と混ざって外に出てきます。また、卵膜という赤ちゃんを包んでいる袋が一部剥がれることで出血して、その出血したものが混ざったものであることもあります。

おしるしの多くはピンク色、茶色、褐色です。真っ赤だという人もいます。量によっても人によってさまざまです。回数もさまざまですし、おしるしがないまま陣痛が来たと言う人も半数近くいるので、臨月に出血のようなものがあったらおしるしかなという程度の知識があれば十分です。

お迎え棒をした翌日や数日後に血の混ざったおりものが出たら、お迎え棒の効果が出ておしるしがきたといえるでしょう。
 

出血

お迎え棒後に出血してしまった場合には、横になって安静にしましょう。妊娠中は膣や子宮が充血しており、ちょっとした刺激で出血することがあります。出血してしまった場合には必ず病院に連絡し、受診するようにしましょう。

妊娠中の出血の原因として考えられるのは、前置胎盤早期剥離や切迫流産や切迫早産などが考えられます。出血と共に痛みやお腹の張りがある場合には注意が必要です。

臨月の場合には、お迎え棒の効果が出ておしるしだったということも考えられますが、出血がどの場所からなのか分からない、出血が続いている、痛みがあると言う場合には、必ず病院を受診するようにしましょう。妊娠中の出血の自己判断は危険です。妊娠中は何かがあってからでは遅いです。

38週

妊娠38週の頃には、赤ちゃんもお母さんの身体も出産への準備をし始めるころです。もういつ出産の兆候が表れてもおかしくありません。37週を過ぎれば正産期と呼ばれるいつ生まれてもおかしくない時期に入っています。

子宮口も開き始めることが多いのがこの時期です。出産が近づいて胎動が鈍くなったように感じられ、赤ちゃんが下に下がってきた感じがしたり、お母さん自身の体重が増えやすかったりする時期です。

赤ちゃんの発育が十分であればいつ生まれてきてもおかしくない時期なので、体調に問題のない妊婦さんで早く産みたいという気持ちのある妊婦さんは、お迎え棒を試してみてもいい時期です。ただし、お迎え棒はジンクスなので試してみるという軽い気持ちで行ってください。

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お迎え棒のやり方

お迎え棒は陣痛が来るといわれている一種のジンクスです。お迎え棒に頼りすぎるような精神状態でなく、単なるジンクスだということを理解した上で行うのであればとてもいいものでしょう。

望んでも望まなくても出産後はしばらくセックスは禁止されできなくなりますから、出産前のパートナーとの最後の触れ合いという位置づけとして考えてもいいでしょう。

しかし、臨月でのセックスであるお迎え棒にはいくつか注意点があります。いちばん大切なのは、お腹の中の赤ちゃんを守るということです。その点を注意して慎重に行うようにしましょう。これからいくつかお迎え棒をする際の注意点を挙げていきます。

コンドームは必ずつけよう

お迎え棒を行うに当たって、必ず守りたいことはコンドームを装着するということです。精液の中に含まれるプロスタグランジンというホルモンが、陣痛を促すということは前述しましたが、そのことを知っていると、コンドームをつけずに精液を膣内に出した方が効果があるのではないかと考えてしまいがちですが、そのことによる効果は医学的根拠のあるものではありません。

それよりも、妊娠中の身体は普段と比べて抵抗力が落ちています。その抵抗力の弱まった身体でコンドームをつけずにセックスすることのリスクの方が高いです。赤ちゃんは子宮と羊水に守られていますが、子宮内に細菌が入る可能性はゼロだとは言えません。感染症を防ぐためにもコンドームは必ずつけるようにしましょう。

もちろん、衛生的観点からお迎え棒前にはお互いに清潔にすることも大切です。身体をきれいに洗ってからお迎え棒を始めるようにしましょう。

お迎え棒はとにかくソフトに

お迎え棒は、妊娠前のセックスと同じように考えてはいけません。お腹の中の赤ちゃんのことを一番に考えなければなりません。お腹の中の赤ちゃんがが苦しくないようにどうすべきかということを一番に考えるようにしましょう。

パートナーには、大きくなったお腹や子宮を傷つけないようにということを言っておきましょう。男性相手に何も言わずに気づいてくれると思ってはいけません。当事者の女性からすると、大きくなったお腹を気遣ってくれて当然と思ってしまいますが、言われなければ気づけない男性というのは、残念ながら非常に多くいます。

子宮口を刺激するため陣痛が起きるという考えは、お迎え棒の根拠の1つですがこれも医学的根拠はありません。お腹を圧迫したり子宮口を強く刺激するような深い挿入は避け、とにかく優しくソフトにということを心がけたセックスにするように、お互いに気をつけましょう。

体位

先ほど述べたように、お迎え棒の時に激しくしないでソフトにすることはもちろんなのですが、無理のない体位でお迎え棒を行うことも大事です。臨月の妊婦はお腹がとても大きいため、妊娠前のセックスとは違った注意が必要です。

お腹を圧迫しないということが大切なので、女性が自身で深さを調節できる騎乗位やバックの体勢がお迎え棒ではおすすめです。正常位でお迎え棒を行う時には、パートナーにお腹を圧迫しないように注意してもらいましょう。それでも苦しさを感じた時にはすぐやめにしましょう。無理は禁物です。

無理をしない

お迎え棒では無理をしないということも大事です。身体の異変もそうですが、気持ちの面でもです。痛いな、おかしいな、嫌だなというようなことを感じたらすぐにやめるようにしましょう。

お迎え棒をしていてお腹が張るのはもちろん、挿入しなくても乳頭への刺激やオーガズムを感じた時にもお腹が張ることがあります。こういったお腹の張りを感じた場合には、お迎え棒やスキンシップはやめにして安静にするようにしましょう。

基本的には、スキンシップは安心感を与えてくれます。お迎え棒にこだわらず適度なスキンシップで妊娠生活を心地よいものにしましょう。

お迎え棒に対するお互いの気持ち

妊娠・出産は女性のものです。そのため、何より女性の意思や主張が尊重されるべきです。しかし、お迎え棒は一人でするものではありません。パートナーがどう思っているかも重要です。女性がやりたいからと言って無理強いしてしまうようでは、その後の夫婦生活が危ういなんてことも充分に考えられる事態です。

男性は女性と比べて性欲が強いとされていますが、妻が妊娠したとなるとその妻とセックスするなんてことは考えられないという男性もいます。安定期の頃はしたいという気持ちがあったが、日に日に大きくなるお腹を見ていたらそんな気はなくなったという人もいます。

あなたのパートナーはお迎え棒に対してどういう気持ちでいるのか、一度きちんと確認してみたほうがいいでしょう。男心は繊細なものなので、大きなお腹でセックスしたがる妻に引いてしまうという本音もあります。産後もいい関係を築くために、お迎え棒は本当にお互いが望んでいることなのかを確認しておいた方が良いでしょう。

お迎え棒は慎重に

お迎え棒は単なるジンクス

お迎え棒は単なるジンクスに過ぎません。妊娠中には、ホルモンのせいもあって精神的に不安定になったりすることも多々あります。臨月に入れば出産への恐怖などもあって、心配事も増えるでしょう。そのような時に予定日を過ぎても生まれる兆候がないような時には、焦ってしまっても仕方がありません。

そのような時にお迎え棒の存在を知ってしまったら、藁にもすがる思いで頼ってしまいたくなるでしょう。けれど、お迎え棒は医学的根拠は全くありません。お迎え棒は、おまじないのようなものだと考え、陣痛が起きたらラッキーくらいの軽い気持ちで考えましょう。

お迎え棒をすることで安心できるのならそれはとても良いことです。お腹の赤ちゃんにとって一番居心地がいいのは、お母さんがストレスなく安心して穏やかに、日々過ごしていることです。予定日を過ぎることはよくあることです。気にし過ぎずに残り少ない妊娠生活を楽しみましょう。

大切なのは赤ちゃんとこれからの二人

お迎え棒を行う時に何より大切なのは、お腹の中の赤ちゃんです。赤ちゃんに会いたくて行うお迎え棒で、赤ちゃんを傷つけるようなことがあってはいけません。お迎え棒は必ずコンドームを装着してソフトに行いうようにしましょう。

また、その何より大切な赤ちゃんをこれから先何十年と育てていくには、夫婦関係も非常に重要です。お迎え棒を行う前には、お迎え棒に対してどういう思いでいるのかを二人できちんと話し合っておきましょう。

ここで、どちらかに無理に合わせたりということになれば、ただでさえ多い産後のセックスレスの引き金になりかねません。妊娠・出産時の不満は後々まで尾を引くことが多いです。

大切な子供を一緒に育てる大切なパートナーですから、妊娠中にしこりの残らないように過ごして幸せな家庭を築いていきましょう。

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