2021年02月27日公開
2021年02月27日更新
工藤会『野村悟』の生い立ちとは?経歴や家族まで…現在は?【暴力団】
逮捕された北九州の暴力団「工藤会」のトップ野村悟容疑者は一般市民をも攻撃対象とする攻撃性で全国的に知られています。そんな「野村悟」容疑者のこれまでの生い立ちや、北九州の暴力団「工藤会」の組長まで登りつめた経緯を調べました。
目次
逮捕された野村悟とは?【北九州の暴力団「工藤会」組長】
出典: http://anchikaluto.blog.jp
2014年9月に福岡県警は、北九州の暴力団工藤会の「野村悟総裁」を逮捕しました。
「野村悟総裁」の逮捕容疑は、1998年に北九州市で発生した「元脇之浦漁業協同組合長射殺事件」に関わっていたとする殺人容疑等です。
野村悟容疑者は、2000年に「工藤会」の四代目組長を継承した人物(ヤクザ)で、この1998年の漁協組合長射殺事件の他にも次の容疑がかけられ、現在も服役中です。
・看護師刺傷事件(2013年)
・歯科医師刺傷事件(2014年)
・上納金脱税事件(上納金のうち約8億900万円を個人の収入として得たが申告せず約3億1900万円を脱税した疑い)
※警察は、工藤会では毎月約2000万円の上納金が集められ、その中の約500万円が野村悟総裁に渡っていたと見ています。
ちなみに、この上納金の脱税事件の初公判が2017年10月に開かれ、野村悟被告が(2014年9月の逮捕以来)約3年ぶりに公の場に姿を見せました。
野村悟被告の現在の様子は、紺のスーツに黒縁眼鏡をかけて入廷し、資料に目を通したり裁判長の問いかけに答えたり余裕を感じさせるものでした。
野村悟の出身母体「田中組」とは?【北九州の暴力団「工藤会」組長】
出典: https://www.google.co.jp
野村悟の出身母体であるヤクザ組織「田中組」の現在の概要は下記のとおりです。
・名称:五代目田中組
・設立者:田中新太郎
・現在所在地:福岡県北九州市小倉北区三萩野1-2-4
・代表者:菊地敬吾
・構成員数:約10人
・上部組織:五代目工藤會
・初代組長:田中新太郎
・二代目組長:木村清純
・三代目組長:野村 悟(五代目工藤會総裁/四代目工藤會会長/三代目工藤會理事長)
・四代目組長:田上文雄(五代目工藤會会長/四代目工藤會理事長)
・(現在)五代目組長:菊地敬吾(五代目工藤會理事長/四代目工藤會上席専務理事)
工藤会とは?【野村悟、北九州の暴力団「工藤会」組長】
工藤会は、北九州の暴力団組織で、福岡や九州でも最大規模の暴力団です。
工藤会は、暴力団追放運動の関係者や一般企業などの一般市民、いわゆる「カタギ」にまで手を出すことで、特に有名です。
警察庁は工藤会に対し「極めて悪質な団体」とし、アメリカ合衆国財務省も「“世界最大の犯罪組織”にあたる“ヤクザ”の中でも最も凶暴な団体」と説明して警戒し金融制裁の対象としました。
(※アメリカ合衆国は工藤会幹部のアメリカ国内にある資産を"凍結"しました。)
工藤会の前身は、小倉に結成された「工藤組」という博徒組織で、初代は工藤玄治で、「野村悟被告」は4代目に当たります。
(参考)
・初代 工藤玄治 創立~1987
・二代 草野高明 1987~1990
・三代 溝下秀男 1990~2000
・四代 野村悟 2000~2011
・五代 田上文雄 2011~現在
(※工藤会のトップや幹部は同じ北九州の田中組の経歴保有者で占められています。)
工藤会の勢力範囲は、福岡県や長崎県、山口県の3県とされていましたが、
近年、千葉県内の事務所が新たに特定され、また東京都内の事務所の存在も表面化しています。
その一方で、警察の壊滅作戦の結果、工藤会の末端の組員の生活基盤は崩壊して自殺者も出ているという情報もあります。
工藤会の現状【野村悟、北九州の暴力団「工藤会」組長】
出典: http://j-news4u.blogspot.com
現在の工藤会は、組織のトップ3(野村悟、田上文雄、菊地敬吾の3人)が逮捕され、さらに2015年にはこの3名逮捕の後、実質的にトップを勤めていた理事長代行「木村博」も逮捕され現在に至っています。
木村博とは?【野村悟、北九州の暴力団「工藤会」組長】
出典: https://www.google.co.jp
野村悟、田上文雄、菊地敬吾の3人が逮捕され、組織のトップ3が不在になった工藤会で、実質的にトップを勤めていた人物です。(工藤会での役職は理事長代行)
しかしこの後、木村博理事長代行は殺人罪などの罪で、2017年7月に福岡高裁で無期懲役の判決を受けています。
木村博理事長代行の生い立ちや経歴については、あまり情報が存在せず詳しことは不明です。
「木村博理事長代行」語録【野村悟、北九州の暴力団「工藤会」組長】
出典: https://www.google.co.jp
木村博理事長代行は、逮捕される前はメディアなどの取材を(顔出しで)積極的に受ける稀有な暴力団トップとしても有名でした。
そんな、木村博事長代行のインタビューの中から「木村博」語録的な言葉を拾ってみます。
・われわれもマグロと一緒だ。動き続けることで法の影響を無効にし、あるいは回避することができると考えている。
・他県から応援の警官が街をうろうろ回っている。警官が目障りで客がドン引けだ。(中略)予算があるなら、警察の数を半分にして、浮いたカネで飲みに来いと言いたい。あんまり頭に来たもので、『あんたらはこの街をどうするつもりだ』と警察に電話してやったよ。
・福岡県は飲酒運転事故が絶えず、事故数はいつも上位。県警や公務員がよく酒にまつわる事故、事件を起こしている。
・(組員には)夜の盛り場を酒を飲んで徘徊しない、させない。街を回る時は素面。
・マフィア化とは地下に潜ることを指すのだろうが、工藤會はそれをよしとしない。正々堂々、ヤクザであり続ける。
・日本のヤクザは歴史的、社会的に根づいたものだから、アメリカと違って半グレがヤクザに取って代わることは難しい。特にこの北九州ではあり得ないと思う。
・議員にはこっちが気を遣ってやらんと、向こうの椅子が危なくなる。ただ、誰とは言わないけど、政治家のために選挙を応援してやったとか、そういうことはある。
野村悟の家族、息子は?【北九州の暴力団「工藤会」組長】
出典: https://ameblo.jp
「野村悟被告」の家族については、自身の生い立ちや経歴同様に、情報はあまり多くありませんが、断片的な情報は見つかりました。
・野村悟の家族(妻)の情報:
野村悟総裁の妻は、民主党の元国会議員「松本龍」の義理の姉にあたります。
『週刊文春』(2011年7月14日号)によれば、松本氏の家族(妻の姉の夫)が「九州に本拠を置く指定暴力団の最高幹部である」としています。
当時の民主党関係者も松本氏の家族の問題で、復興担当大臣が務まるのか疑問を呈していました。
※松本龍の家族である祖父(松本 治一郎)は「部落開放の父」と呼ばれ、部落民から尊敬される存在でした。
・野村悟の家族(息子)の情報:
野村悟総裁の息子については、特に目立った情報は見当たりません。(息子はホモセクシャルの両刀使いとの噂はありましたが…)
ただし、野村悟総裁の(下半身)の息子については問題があるようです。
これは、2013年の「看護師刺傷事件」に関係がありますが、
この事件は、野村悟総裁がこの看護師が勤めるクリニックで美容手術を受け、術後の状態に不満を持った恨みが動機とされています。
そしてこの美容手術が、じつは野村悟総裁の(下半身)の息子の「局部増大手術と周囲の脱毛」手術だったらしいのです。
まさに自身の(下半身)の息子についてのこじれた問題が、野村悟総裁の今の状況の一因になっています。
(困った息子ですね…)
まとめ
アメリカと同様に、日本でもヤクザ(暴力団)が弱体化すると、半グレ(ギャング)が活性化しかえって治安に悪影響を及ぼす、という意見があります。
そんな考えの持ち主は、ヤクザ(暴力団)を"必要悪"と考えます。
確かに、その意見には賛成ですが、一般市民やその家族をも標的にする工藤会は、"必要悪"にはなり得ません。