執事になるには？必要な資格・仕事内容・年収・適性も！

「執事」という仕事は日本においてはあまり身近な仕事ではないため、テレビやアニメなどでイメージする姿はあっても「執事になるにはどうすればいいのだろう」と疑問に思う人は多いのではないでしょうか。そこで今回は、あまり知られていない執事の仕事内容や年収・適性など、執事になる方法について詳しくご紹介していきます。

現代の「執事」とは、お屋敷などに仕える使用人のトップとして日常生活の家事全般を取り仕切り、主人へ給仕をする人のことを言います。もともと執事はイギリスが発祥の仕事で、20世紀頃に現在知られているような上級の使用人としての役割を担うようになりました。

執事は自分が仕える家の家事全般を担うため、その仕事内容にも色々ありますが基本的には以下で説明するような仕事をしています。ここでは執事になるにはどうするかを知る前に、まず具体的な仕事内容5つを見ていきましょう。

執事になるには、自分の仕えるご主人やお屋敷に来られたお客様に対し、お茶出しやお食事のお世話をしなければなりません。ご主人からの要望に対応するだけでなく、相手の好みに合わせた料理の準備や提供が必要です。執事になるには、相手によって要望が変わるため臨機応変に対応できる柔軟性が重要となります。

執事とは、お屋敷に仕える使用人の中でもトップに位置する職種です。他の使用人たちの教育・監督も担っており、使用人の中で特に責任の重い仕事と言えます。そのために、使用人たちと信頼関係を築くのに必要な高度なコミュニケーション力を磨くことが重要になります。

お屋敷の財産管理については、執事よりも上級の「スチュワード」という役職の人がいます。しかし、その役職の人がいない場合にはお屋敷の管理・土地の管理を執事が行うことになります。執事になるには、接客マナーや来客への対応能力だけでなく、財産や土地を管理する能力も求められることがあることを覚えておきましょう。

ご主人にお子さまや奥さまがいる場合は、その方たちの送迎や外出準備などもお手伝いするのが執事の仕事です。また、お子さまの受験対策サポートをすることもあります。執事になるにはご主人とその家族との信頼関係を築き、相手の好みやこだわりを理解しあらゆる要望に柔軟に対応しなければいけません。

お屋敷への来客にも最高のおもてなしをするのも、執事の仕事の1つです。お客様へ提供する料理の準備・お土産の準備も執事が行い、朝晩を問わず急な来客への対応も完璧にこなします。一般的な飲食業などの接客業とはまた違った、高度で柔軟な接客マナーとスキルが必要です。執事になるには相手が満足できるおもてなしを行い、信頼を積み重ねることが求められます。

執事の仕事内容を知って、皆さんはどのように感じたでしょうか。上記に挙げた内容だけでも、執事になるには必要とされる能力が色々あって「大変そうだ」と感じた人は少なくないのではないでしょうか。ここからは、執事の魅力とはどんなところなのかについて、具体的に3つご紹介していきます。

執事になるには、ご主人やお客様のためにハイレベルな教養や接客マナーが求められます。しかしながらそれらの能力があるからと言って、仕える相手が必ずしも満足するというわけではありません。マニュアルのように決まったことを作業のようにこなしていたのでは、食事の好みやこだわり・生活スタイル・人間関係などを熟知し最高のおもてなしをすることはできないからです。

執事になるには時間をかけた信頼関係の構築と、「あなたが執事でよかった」と唯一無二の存在になることを目指すことが大切です。そのような存在になれることは、執事としての魅力と言えるのではないでしょうか。

基本的に執事を雇うのは富裕層の家庭が多いと思われます。それゆえに、日常生活の中ではなかなかお目にかかることのできないVIPな方と出会う機会に恵まれる、といった点は執事の仕事の魅力の1つと言えます。ただこの時注意しなければならないのは、執事としてあくまでも裏方に務めるということです。VIPな方と会えたからといって浮ついた態度を取っていると、執事としての信用と信頼を失いかねません。

執事は使用人としては高い年収が得られる仕事です。同じく家事を行い、日本でも比較的馴染みのあるハウスキーパー（家政婦）は、平均年収が約326万円で月給にすると約27万円が相場だと言われています。しかし、ハウスキーパーよりも業務が多岐に渡り求められる能力の高い執事は、ある調査によるとアメリカでは350～880万円と発表されています。

執事の報酬は、その人の能力・経験・お客様からの信頼・仕える相手によっても異なるためベテランの執事ほど年収が高額になります。スキルが高く、お客様を満足させることができる執事は信頼度も高いです。信頼度の高さに比例して執事の報酬は高くなります。

執事になるにはどんな人が向いているのでしょうか。執事に限らず、どんな仕事にも向き不向きがありますよね。そこでここからは、執事になるにはどんな適性があるのかを厳選して3つご紹介します。

執事になるには、誰よりも相手のことを一番に考えられることが求められます。何故なら執事はご主人からのどんな要望に対しても、最高のサービスを提供しなければならないからです。執事を雇う家庭は、ご主人が忙しくしていることが多いため時には無理難題な要望をしてくることも考えられます。

執事になるには、たとえ示された要望が難しく叶えられないものであったとしても、代わりの案を出すなど柔軟に対応して相手を満足させる力が必要です。相手を第一に考え、ご主人に尽くせる人でないと執事は務まりません。

執事になるには柔軟性があることもとても重要です。他のすべての使用人を統括し、ご主人やその家族からお客様までおもてなしをする執事は高いコミュニケーション力が求められます。「これしかできません」「このやり方でないといけません」と考える頑固な人では、多岐に渡る業務を遂行することはできません。執事になるには、その場の状況によって柔軟に対応できることに適性があると言えます。

執事が仕える相手の方は裕福で莫大な資産を持っていたり、VIP扱いされるような地位の高い人であったりするのも珍しくありません。そのため社会に対する影響が大きな機密事項があることも考えられます。執事になるには、そんな秘密にしておかなければならないことを他言しない、口が堅い人であることが求められます。

ここまで、執事の仕事内容・年収・適性についてご紹介してきました。しかし「執事になるには資格って必要なの？」と、気になってきた人もいるのではないでしょうか。ここからは執事になるにはどんな資格が必要なのか、また執事になるには通わなければいけない学校があるのかについて説明していきます。

実は執事になるための資格は存在しませんが、無資格だからといって執事は誰にでもできる仕事ではありません。普通に一般社会にいるだけでは習得できないスキルが多いため、海外にある執事のプロになるための養成学校へ留学してそういったスキルを習得するのもおすすめです。

またこれも資格として必要ではありませんが、空手や格闘技などの護身術を身に付けておくことは執事として役立つ能力になります。執事を雇うのは富裕層が多いため、そのご主人の資産を狙われる可能性が充分にあるためです。また執事は海外での需要が高いため英会話が得意であると仕事のできる場所も広がり、さらに他の外国語も使えると様々なお客様に柔軟に対応できるでしょう。

よくテレビやアニメで執事が描かれる際、執事としての能力が高いのはもちろんのこと、高身長で顔も美しい完璧な男性であることが多いと感じる方も多いのではないでしょうか。正式ではありませんが、昔は執事になるには容姿がいいことも条件だったと言われています。さらに容姿が整っていること以外に、独身男性であることも条件の1つだったようです。しかし今は、執事になるには見た目も重要なのではと不安に思う必要はありません。執事は外部の人ともコミュニケーションが必要な仕事なので清潔感のある髪型を心掛けるなど、見た目に気を遣うことは大切かもしれません。

執事という仕事は日本では馴染みが少ないはずなのに、とても人気の高い職種です。皆さんはそんな執事人気に火をつけたのは、魅力的な執事の登場する漫画やドラマであることはご存知でしょうか。

『黒執事』は19世紀末のイギリスを舞台に、名門貴族に仕える知識・教養・料理・武術などすべてが完璧な執事セバスチャン・ミカエリスと使用人たちの日常を描くダークファンタジーです。2014年には俳優の水嶋ヒロさんが実写映画で執事のセバスチャン役を務めています。

『メイちゃんの執事』は、宮城理子先生原作の人気少女コミックのドラマ化したものです。俳優の水嶋ヒロさんや佐藤健さんらがイケメン執事役を演じて話題となりました。最終回の最高視聴率は16.6%を記録し、執事人気の火付け役と言っても過言ではありません。

約180万部突破のベストセラー推理小説を原作とした『謎解きはディナーのあとで』は、2011年にドラマ化がされ2013年には映画化もされた作品です。新人刑事であり世界的な企業グループの令嬢である宝生麗子が遭遇した難解な事件を、彼女の執事である影山が現場を見ずとも概要を聞いただけで事件を推理し解決に導いていきます。

今回の記事では執事になるにはどうすればいいのかを説明してきました。仕事内容・年収・適性を知って、より執事という仕事の魅力を感じた人も多いのではないでしょうか。執事になるには多くの知識・能力が必要です。それほど執事は誰でもできる仕事ではなく難しい仕事ですが、もしもあなたが執事になりたいと思っているのならば、まずは実践あるのみです。上記でご紹介してきたことを参考に、実際に目指すための行動に移してみてください。