「学校給食がまずい」問題の原因とは?家庭でできる食生活の改善方法も!

「学校の給食がまずい」問題にはどんな原因や背景があるのでしょう。家庭でもできる食生活の5つの改善方法をご紹介します。学校給食が子供たちに与える役割や完食指導による問題、給食のシステムなど学校給食について詳しくご紹介していきます。

「学校給食がまずい」問題の原因とは?家庭でできる食生活の改善方法も!のイメージ

目次

  1. 1学校給食がまずい!そんな時はどうする?
  2. 2そもそも学校給食の役割とは?
  3. 3現在の学校給食の3つのシステムとは?
  4. 4「給食がまずい」とされる背景は?
  5. 5学校給食の問題は「まずい」だけじゃない?
  6. 6教員が「過剰な完食指導」をする背景は?
  7. 7給食の問題が子供に与える悪影響とは?
  8. 8家庭でできる食生活の5つの改善方法
  9. 9【番外編】学校給食の歴史とは?
  10. 10学校給食を通して食育について学ぼう!

学校給食がまずい!そんな時はどうする?

「学校給食がまずい」と子供から言われたらどうすればいいのでしょうか。給食は子供達が楽しみにしている時間でもありますよね。給食がまずいなんてことが起こっているならば、親としてどう対処していけばいいのでしょうか。まずいと言われる学校給食の問題点や改善策をご紹介していきます。

ケースに入っている給食

そもそも学校給食の役割とは?

今日の給食のメニューは何かなと子供達は楽しみにしています。親も給食があるので助かりますよね。そもそもそんな学校給食はどんな役割を果たしてくれているのでしょう。

カレーライス

栄養補給

成長期である子供達に栄養バランスがとれている食事を提供することで、体の発達や健康を保持するという役割があります。学校給食は文部科学省からも基準が示されているように、子供達が1日に必要である栄養量の約1/3を摂取するように決められています。

グリーンスムージー

みんなで同じものを食べる

給食はみんなで同じものを一緒に食べることで、楽しい時間を過ごすことや豊かな人間関係が育つ役割もあります。1人で食べるより家族や友達と食事をする時間の方が楽しいですよね。楽しい会食をすることで、お友達や先生ともより社交性が深まることができます。

テーブルセッティングされた机

食育

食べることは生きる上でとても大切なことですね。食べることで心も体も健康的に成長します。このように食べることについて学校給食からは食育を指導してもらうことができます。給食で使われる食材について・食文化・食事のマナーなど食育を通して様々なことを学べる役割があります。

お箸を持っている手

経済格差の解消

各家庭により世帯年収は違いますね。経済格差があると食事内容に問題が出てきます。収入が低い世帯は野菜や魚の摂取量が低く栄養格差が見られます。休日は栄養素が滞りがちですが、平日の学校給食で補うことができる役割があります。

鮭とサラダ

親の負担を軽減する

小学校は給食ですが中学校はお弁当の学校もあります。毎日のお弁当作りは親の負担でもあり、梅雨や夏の暑い時期には衛生面でも心配な問題が出てきます。毎日栄養バランスを考えてお弁当を作るなんてことは、なかなか難しいですね。完全給食になれば親の負担を軽減してくれます。

タコさんウィンナーが入ったお弁当

現在の学校給食の3つのシステムとは?

学校給食と言えば学校の給食室で、給食のおばさんが大きなお鍋で作っているイメージが思い浮かびますね。現在の学校給食はどのようになっているのでしょう。学校給食の3つのシステムについてご紹介していきます。

給食を分けている人

自校式

自校式とは学校の敷地内に調理場があり、学校分だけの給食を作るシステムです。自校式だと温かい・冷たいなどの適温で提供することができます。食育活動も指導しやすく衛生管理も行いやすいですが、給食施設を建設するのにコストがかかるという問題があります。

センター式

センター式とは給食センターで複数校の給食を一括して作り、学校の給食時間に配送してくれるシステムです。センターでは、アレルギーと一般食の調理が別の部屋になっています。センターの職員が学校に出向いて食育指導なども行います。配送時間があるため自校式に比べると適温での提供は下がる問題はありますね。

委託式

委託式とは民間業者が民間施設で作ったお弁当を学校に届けてくれるシステムです。お弁当なので短時間で配膳できて人件費も抑えることができますね。問題は委託式だと質の低下があるのではと、保護者からの心配があるということです。異物の混入や食べ残しも実際に発生しているケースもあるようです。食育指導はできないことも多いですね。

「給食がまずい」とされる背景は?

子供が美味しい給食を食べていると思っていたのに、給食がまずいと訴えられたら親としても心配ですね。子供が給食がまずいと訴えてくるのはどのような背景があるのでしょう。上記でご紹介した学校給食のシステムの違いが、まずいとされる背景に関係しているのでしょうか。

食べかけの揚げパン

家庭での食生活で濃い味に慣れている

家庭での食生活がまずいとされる背景に関係があるようです。濃い味に慣れてしまった子供は、給食は薄味と感じてまずいと訴える背景があります。ファミレスやファーストフードでの食事も味が濃く子供は好きですよね。でも給食は栄養バランスが良く、塩分も多く摂取しないように考えられて調理されています。

自校式以外の給食は冷めてしまう

給食を作るのが自校式であれば、美味しい状態で提供することが可能ですね。やはり自校式以外の給食だと冷めてしまい、まずいと感じる子供が多いようです。センターや委託ではどうしても配送時間が問題となってしまいます。

学校給食の問題は「まずい」だけじゃない?

学校給食がまずい問題として挙げられるのが、神奈川県中郡大磯町の給食問題についてではないでしょうか。ただ学校給食の問題はまずいだけではなさそうです。ここでは、大磯町の給食問題と他の問題について詳しくご紹介していきます。 

1人分の給食

学校給食の問題①「給食がまずい」

2017年9月に発覚した神奈川県中郡大磯町の給食問題は、衝撃的なニュースでした。給食は民間業者が導入していました。フタを開ければ生ゴミのような異臭・もやし炒めにプラスチック破片が混入など、まずいを通り越して食べれる状態ではないですね。これでは大量の食べ残しがあっても理解ができます。

学校給食の問題②「過剰な完食指導」

2017年1月に発覚した富山県小矢部市の市立小学校の給食問題は、担任の女性教諭(50代)が4年生男子に無理やり給食を食べさせ嘔吐させたという過剰な完食指導問題です。嫌いなおかずを残したため口に押し込み嘔吐させ、嘔吐物も掃除させたそうです。子供も親も行き過ぎた完食指導問題に驚きと不安が隠せませんね。

教員が「過剰な完食指導」をする背景は?

なぜ過剰な完食指導をする教員がいるのでしょうか。子供への体罰と言われてもおかしくない問題にも思えます。教員が過剰な完食指導をする背景についてご紹介していきます。

黒板に書かれた顔マーク

指導力が足りないというプレッシャー

ある学校では「残飯を減らそう週間」という取り組みがあるそうです。とてもいいことだと思いますが、教員は子供にたくさん給食を食べさせなくてはというプレッシャーが出てきます。残飯が多いと指導力が足りないと言われ教員自体も給食の時間が苦痛になっている状態です。楽しいはずの給食の時間が悪影響を与えています。

望ましい給食指導とは?

指導は足りなくても過剰でもダメだということです。現在の学校ではなるべく子供が苦手な物は友達にあげたり、食が細い子には量を少なく分けるなどもしています。好き嫌いをなくす指導でも一口だけ食べてみようと励ましたり、残飯を少なくするための声かけも教員は行なっています。強制ではなくチャレンジさせる指導が望ましいと言えるでしょう。

給食の問題が子供に与える悪影響とは?

子供も大人も食べるということは、楽しみな時間のはずです。過剰な完食指導という問題は、子供に与える悪影響は確実に発生してくるでしょう。子供にどのような悪影響が起こるのかを詳しくご紹介していきます。

下を向き泣いている男の子

強制的に食べさせられたことがトラウマになる

子供時代に受けた完食指導がきっかけで大人になってもトラウマになっている悪影響が多くあります。人によって様々ですが、人が多くいるレストランなどには外食に行けない・目上の人や馴染みがない人とは食事ができないなどの症状です。動悸やめまいなどの症状が出る人もいるそうです。

食事の時間が怖くなる

食事の時間が怖くなるという悪影響も出ています。給食を完食指導されてから、朝起きれない・吐き気・保健室登校など重大な悪影響を受けています。毎日続く過剰な完食指導は、うつ状態になる最悪なケースも起こしてしまいます。完食指導により病院を受診する子供が増えているそうです。

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叱られて食べることで自己肯定感が持てない

叱られて食べることで自己肯定感が持てなくなるという悪影響が生まれます。自分はダメな人間だと思うようになったりします。給食を全部食べないからといって、何か問題が起きるのでしょうか。自己肯定感が持てなくなるような悪影響が生まれるなら、給食は残してもいいのではと思ってしまいますね。

家庭でできる食生活の5つの改善方法

給食がまずいと言われる背景には、家庭での食生活も影響しています。家庭でできる食生活の5つの改善方法をご紹介します。家庭で実践して食生活を変えてみましょう。

様々な食材

濃い味に慣れないよう味を見直す

小さい頃から家庭の味付けが濃いと濃い味に慣れてしまいます。市販で売られている食べ物も濃い味のものが多く、子供は濃い味を好むようになり薄味がまずいと感じたり、好き嫌いが増える傾向にあります。家庭での対策として素材の味そのものを味わうために薄味にすることを始めましょう。慣れるのに時間がかかるかもしれませんが継続することで慣れてきます。

ハンバーガーとポテト

調理を工夫して苦手な食材を食べやすくする

子供が苦手な食べ物こそ減塩対策が大切です。味つけで使う醤油などを減らしてダシを工夫し、他の調理に塩を使ってメリハリをつけましょう。魚が苦手な子供には野菜あんをかけたり、野菜が苦手な子には好きな食べ物に混ぜるなど調理法を工夫するだけで食べやすくなります。

料理をする男女

食事を明るく楽しい時間にする

食事は明るく楽しい時間だと感じることが大切です。家族みんなで食べる食事は欠かせない時間で、みんなで食べる方が美味しく感じるものです。食事に集中・興味を持つためにはテレビを消して食事をすることも大切です。楽しい雰囲気で食事ができるようにコミュニケーションをたくさん取ってあげて下さい。

屋外のテーブルに並べられた食事

親子で調理・食材の栽培をする

親子で食事の準備や調理をすることで偏食の割合が低いという結果があります。自分で作った食事を美味しいと感じることで様々な成長も期待できます。野菜が苦手な子供は、野菜が育っていく過程を体験させることで食べられるようになりやすいです。一生懸命育てた野菜は親しみやすく偏食の改善に繋がっていきます。

育っているミニトマト

親子で食育について学ぶ

「野菜をたくさん食べなさい」「食べないと病気になるよ」という声かけは食育ではありません。料理が作られている工程や食材が育つ工程などを教えてあげるのが食育です。もちろん食べるだけではなく、マナーや食文化、様々な情報の食環境を学ぶことも食育です。親子で食育について話しながら食事をすることが大切です。

様々な野菜

【番外編】学校給食の歴史とは?

日本の学校給食の歴史を知っていますか?学校給食がいつから始まっているのか、他にも学校給食の歴史は知らない人も多くいるのではないでしょうか。学校給食の歴史についてご紹介します。

完食した給食

現在のような学校給食はいつから始まった?

1889年山形県鶴岡町の私立忠愛小学校で初めて学校給食が開始されました。当時の学校給食は貧しい子供達のために、学校が自主的に取り組んでいました。献立はおにぎり・塩鮭・漬物とシンプルです。現在のような学校給食が整い始めたのは1954年からで、それまでは学校給食を受けられていたのは数%だったようです。

昔は食べ物を残すのは絶対NGだった?

昔は給食を食べるのが遅かったり残したりしている子供は、掃除の時間まで食べているなんて光景もありました。昔は今と比べると食べ物を残すということに対して厳しかったようですね。教育現場でも昔は強制的だったのかもしれません。もちろん残さないで食べることは大切ですが、完食指導のような強制的なことはあってはいけませんね。

学校給食を通して食育について学ぼう!

学校給食は成長期の子供達にとても必要であり、午後からの授業にも頑張れる力を与えてくれます。親世代も給食を通して食育について学んできましたね。家庭でも子供と献立の内容を話したり給食を残さない対策をするなど、食育について教えてあげることが大切です。

給食を配膳する人達

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この記事のライター
kiyomama522

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