『足しげく』の意味や語源とは?使い方も例文付きで紹介!
「足しげく」という言葉は日常的にも使われていて、ビジネスシーンでもよく耳にします。この「足しげく」という言葉には類語や反対語もたくさんあり、いろいろな表現をすることができます。そこで、正しい意味や言葉の使い方や例文を改めて見直してみましょう。
目次
『足しげく』の意味とは?
『足しげく』の意味
「足しげく」の言葉の意味は同じとことへしばしば行く出かけること、また頻繁にその場所へ通うことです。わかりやすい言葉なので使い方はとても簡単です。文法としては、「通う」「運ぶ」などの同士や形容詞につく副詞になります。そこで、「足しげく」という言葉の使い方や類語、例文をご紹介します。
同じところへしばしば行くさま。
『足しげく』の漢字表記
足しげく、という言葉は漢字でも書くことができます。漢字では「足繫く」と表記します。「繁し」の漢字の意味は植物が絶え間なく生い茂っている様子を表します。そのため「足しげく」は足がひっきりなしにある場所に向いて進むという意味になります。
『足しげく』の語源は?
足しげくという言葉の語源にも注目してみましょう。足しげくを漢字で書くと「足繁く」になり、「足」は字の通りに自分の足または歩いていく足を意味します。そして、「繁く」という言葉は「繁し」という古語の形容詞になります。
『足しげく』の使い方を例文を使って解説
「足しげく」という言葉の使い方は、同じところへ何度も頻繁に行く時やある特定の場所にたびたび通う時に使うことができます。つまり、特定ではないいくつかの違う場所に行く時には意味が違うので使うことができません。
ここでいくつか例文をご紹介します。
- 近所の定食屋さんに足しげく通う
- 有名な美容師がいう美容院に足しげく通う
- 足しげく通っていたスイーツのお店が閉店すると聞いて寂しいです。
- 祖父のお見舞いに足しげく通っています。
『足しげく』の類語4つ
『頻繁に』
足しげくの類語に「頻繁に」があります。その意味は「しばしば・しきりに・何度も繰り返し」になるので、「足しげく通う」という場合は「頻繁に通う」と言い換えることもできます。
『高頻度で』
足しげくの類語に「高頻度で」という言葉があります。「高頻度で」とは、どこかに行ったり何かをしたりする頻度が多いという意味になります。そのため、足しげくの意味を表す「複数回、何度も」という部分は似ている意味を持った言葉と言えます。
『たびたび』
「たびたび」という言葉も足しげくの類語ということができます。その意味は「何度も繰り返し行われる」になります。日常でもよく使われる言葉ですが、たびたびに似ている言葉に「しばしば」もあります。でも、このしばしばという言葉は日常で使うというよりも、文章等で使うことが多くなります。
『しきりに』
「足しげく」という言葉の類語には「しきりに」もあります。その意味は、「頻繁に」になります。どちらの言葉も一般的な言葉なので、使うう機会も多いかもしれませんね。
『足しげく』を使った言葉・慣用句
「足しげく通う」
「足しげく通う」という言葉は「足しげく」と「通う」が結びつき、出来上がった慣用句です。慣用句とは、二つ以上の単語が結びつき、ある特定の意味を表す言葉です。「足しげく通う」の意味は、特定の場所または相手のところに頻繁に通うになります。
「足しげく訪ねる」
「足しげく訪ねる」の意味は頻繁に特定の場所を訪れるまたは行くことになります。足しげく通うという言葉に比べると少し遠い場所または少し通り関係性の相手のいる場所に行く場合は「足しげく訪ねる」を使います。
例文は「私の両親は思い出がたくさんある京都を足しげく訪ねています」または「以前働いていた会社の上司の元を足しげく訪ねて話を伺っています」などになります。
「足しげく通う」の類語5つ
「しげしげと足を運ぶ」
「しげしげと足を運ぶ」という言葉の中の「しげしげ」を漢字で表すと「繁繁」になります。漢字を見た通り物事が何度も重なる様子を表すので、「しきりに」「頻繁に」という言葉に似ています。また、その他にもじっとものを見つめる様子を表す言葉としての使い方もあります。
例文は「お気に入りのカフェができたので、しげしげと足を運ぶ毎日です」などがあります。
「通い詰める」
「通い詰める」という言葉は頻繁に足を運ぶという意味があります。「足しげく」という言葉と同じように〇〇へという場所に繋げた使い方ができます。逆に「足しげく」と「通い詰める」という言葉の違いは文法です。「足しげく」は副詞なのでその後に「通う」「運ぶ」などの動詞を繋げる必要があります。ところが、「通い詰める」という言葉は動詞なのでこの言葉だけで使うことができます。
例文は「契約を取るためにクライアントの元へ通い詰めています」「最近、通い詰めている定食屋さんがこの近くにあります」などがあります。
「日参する」
「日参する」という言葉はあまり馴染みがないかもしれません。その意味は神社・仏閣に毎日参詣することです。信心深い人の中には毎日のように神社・仏閣を訪れてお参りする人も少なくありません。毎日決まった場所にお参りすることから現代では頻繁に同じ場所を訪れることを意味します。
例文として「状況を改善するため役所へ日参します」「約束を取り付けるために日参してみようか」などの使い方ができます。
「お百度を踏む」
「お百度を踏む」という言葉を知っていますか。その意味は願い事をかなえてもらうために何度も同じ場所に行く様子を表しています。その由来はお百度参りとも言われています。
このお百度参りは昔から民間信仰の一つとされていて、医学が進歩していなかった昔は治らない病気もたくさんありました。そのため病気が治ってほしいという願い事をかなえるために、一度のお参りだけではなく何度も神社仏閣にいる神様にの元を訪れたと言われています。そのため、現在では特定の場所に何度も足を運ぶことだけではなく、願い事と一緒に「お百度を踏む」という言葉が使われています。
例文は、「子供の大学受験が上手くいって欲しいのでお百度を踏んでいます」「自分のした事を許して欲しくてお百度を踏んでいます」などの使い方をします。
「三日と空けずに通う」
足しげく通うという言葉の類語に「三日と空けずに通う」という表現があります。その意味は正確に三日を指すのではなく、三日に一度という頻度で足を運ぶという例えです。他にも三日坊主、三日天下など三日を一定の期間として表現するような言葉はたくさんあります。これらの言葉は三日もではなく、三日しかという少ないことを表しています。そのため「三日と空けずに」という言葉はたびたび、頻繁にという意味にとることができます。
例文として「あの店のおいしさが忘れられずに三日と空けずに通っています」などがあります。
「足しげく通う」の反対語3つ
「足が遠のく」
「足しげく通う」の反対語に「足が遠のく」があります。今までは頻繁に通っていたけれど、最近はその場所に行かなくなったという意味です。この言葉も慣用句で日常的に使う言葉なのできちんと使い方を覚えておきましょう。
例文は「仕事が忙しくて読書の時間が作れないので、図書館から足が遠のいています」になります。
「人が寄り付かなくなる」
「足しげく」という言葉の反対語に「人が寄り付かなくなる」という言葉もあります。この「寄り付かなくなる」という言葉は人間や動物が近づかなくなったという意味です。たとえば、魚釣りをしていても「魚が寄り付かない」などと釣れないことを表現できます。
例文は「最近常連さんさえも寄り付かなくなった」などになります。
「ろくに顔を見せない」
「ろくに顔を見せない」という言葉は「顔を出さなくなった」という慣用句でも表現することができます。今まで足しげく姿を見せていた人が最近来なくなった時に使います。
例文は「お世話になった恩師に、ここ数年ろくに顔を見せていません」というように使います。
『足しげく』の英語表現は?
「足しげく」という言葉は、いくつかの英語で表現することができます。たとえば、“visit〜frequently”を使って足しげく通うと表現できます。日本語でいう慣用句のような表現方法です。また、“haunt”という動詞も頻繁に場所(または人)に通うことという意味になります。
例文は以下の通りになります。
- I am visiting that cafe frequently.(私はあのカフェに足しげく通っています)
- This beauty salon is haunted by fashionable people.(この美容院にはおしゃれな人が足しげく通っていました)
『足しげく』の意味を理解して正しく使おう!
「足しげく」という言葉は現代でもよく使われる表現です。そのため、正しい意味や使い方を知っていないと恥ずかしい思いをすることもあります。特にビジネスでは「足しげく」のような慣用句を上手に使うことで話しが早いという場合もあります。ぜひいろいろな慣用句の正しい使い方を覚えておきましょう。