ウラジオストクの治安は?女子旅での注意点も!【外務省】
日本からの観光客も増えているロシアのウラジオストク。治安も比較的良く、一番近いヨーロッパとして女子旅や一人旅で訪れる人も多いのです。ウラジオストクの治安や旅行時の注意点について詳しく解説していきます。物価や買い物情報、人気の観光スポットもご紹介しましょう!
目次
ウラジオストクの治安は?女子旅でも大丈夫?
ロシアというと、遠い異国の地というイメージがあるかもしれません。未知の世界への観光は危険と感じる人もいるでしょう。しかし、同じロシアでも東側は北海道と海を隔ててお隣です。韓国のソウルは日本から近いイメージがありますが、ウラジオストクはソウルよりも距離的には日本に近いのです。
そんなウラジオストクはロシアの中でも日本から行きやすい都市ということで、女子旅や一人旅の観光地として人気が高まりつつあります。観光旅行なら、気になるのはやはり治安が良いのか悪いのかではないでしょうか?買い物を楽しむなら物価も知りたいところです。
ここではウラジオストクへの女子旅や一人旅などの旅行を計画している人のために、治安や注意点、物価を含めた買い物事情などを詳しく解説していきます。ウラジオストクへの旅行を楽しむために、おすすめの観光スポットもご紹介しましょう!
まずは「ウラジオストク」について
ウラジオストクのディープな旅行情報をご紹介する前に、まずはウラジオストクという都市について見ていきましょう。ウラジオストクとはどこにあって、どのような行き方があるのでしょうか?人種や言語は?順を追って説明していきます。
ウラジオストクの場所・行き方
ウラジオストクはロシアの極東に位置する都市です。もしかしたらアクセスが悪いのではと心配する人もいるかもしれませんが、日本からは飛行機でわずか2時間半という近さ。帰りなら2時間10分程度です。日本からは成田空港と関西空港からS7航空の直行便が出ています。ソウル経由だと4万円を切る価格の便もあります。
また、ウラジオストクへの旅行は船で行くという方法もあります。その場合、北海道の稚内と鳥取県の境港から船が出ています。稚内からの船は夏季限定ですが、境港からは通年運航しています。料金は稚内からだと片道18,000円、境港からだとエコノミーで片道26,000円です。ウラジオストクは決して日本からのアクセスが悪いわけではないのです。
尚、船の料金や運航スケジュールは随時変更となる可能性がありますので、旅行計画の際に最新の情報をチェックするようにしてみてください。
ウラジオストクの人種
アジアに近いウラジオストクですが、民族の構成はロシア人とウクライナ人が大多数を占めています。つまり、白人がほとんどです。男性にとってはロシア美人との出会いのチャンスもあるかもしれません。最近のウラジオストクの建設ラッシュにともない、北朝鮮や中央アジアからの労働者も増える傾向にあります。
ウラジオストクの言語
ウラジオストクを観光旅行で訪れるなら、どのような言語が使われているのかも知りたいところでしょう。ロシアの他の都市と同様ですが、ウラジオストクでも残念ながら英語は通じません。ホテルや観光のインフォメーションセンターでも、英語を話せる人はまずいないのが現状です。しかし、ウラジオストクの人たちは親切です。日本人に対しても愛想が悪いどころか親日家も多く見られます。ロシア語が話せなくても、なんとか対応しようと努めてくれるでしょう。
ウラジオストク入国のビザについて
海外旅行の際にチェックが必要なのは入国ビザについてです。ウラジオストクの場合、2017年8月8日から簡易ビザの制度がスタートしました。2018年1月からは海路からの入国にも簡易ビザで大丈夫です。観光ビザの取得のために、わざわざロシア大使館・領事館へ行く必要がなくなったのです。入国予定日の4日以上前に「ロシア連邦外務省領事部」の電子ビザ発行ページで申請する形になります。
電子ビザはメールで送られてくるので、それをプリントアウトしましょう。ビザは入出国の際にパスポートと一緒に提出します。
ウラジオストクの治安は悪いの!?
日本からも近く訪れやすいウラジオストクですが、女子旅や一人旅で気になるのはやはり治安が良いのか悪いのかという点でしょう。日本はとても治安が良いため、同じ感覚で海外を旅行すると様々なトラブルや危険に遭いやすくなります。さて、ウラジオストクの治安はどうなのでしょうか?
現在のウラジオストクは基本的に治安は悪いほうではないと言われています。女子旅や一人旅でも、観光スポットを日中に歩くだけなら、危険な思いをすることはまずないと言って良いでしょう。
ただ、やはり日本の治安の良さとは違います。日本なら24時間昼夜問わず、たいていの場所なら女性一人で歩いても特に危険は感じないでしょう。しかし、ウラジオストクに限らず海外を女子旅や一人旅で訪れるなら、危険を回避するために、夜の外出は控えたり、行く場所を選ぶ必要があります。
では、ウラジオストクの治安状況をさらに詳しく知るために、犯罪率や貧困率を見てみましょう。
ウラジオストクの犯罪率
昔はウラジオストクは危険で治安が悪いと言われていた頃もありました。その頃よりは身の危険を感じるほどの犯罪率は下がりつつあります。とはいえ、やはり注意は必要です。
観光客が遭遇しやすい犯罪として、たとえば置き引きが挙げられます。スリやひったくりにも注意しましょう。こういった置き引き・スリ・ひったくりなどは、日本でさえ観光客が多く集まるところではあり得ます。治安が良い悪いの問題ではないのです。地図に見入っていたり、名所の建造物などをボーッと眺めている観光客は、どこの国でも狙われやすいと言えるでしょう。
混み合った観光地での上記のような軽犯罪は日本でもあります。一方、ウラジオストクでは人気のない場所でも危険が高まるため、金品の強奪などに注意が必要です。人がいないトイレや鉄道の車両などは危険な犯罪に遭う確率が高くなります。
または親しげに近寄ってくる人に、裏通りに連れていかれて金品を強奪されるケースなどもあります。ウラジオストクは治安が悪いほうではないとは言え、やはり観光旅行の際には注意しましょう。
ウラジオストクの貧困率
貧困率が高いと治安も悪い傾向があります。日本の治安の良さは、経済的に豊かなことが理由のひとつでしょう。ウラジオストクもロシアの中では豊かな都市です。アジアとの玄関口であり、経済都市として栄えているためです。経済状況が悪いときは、ウラジオストクも危険で治安が悪い時期もありましたが、それも10年以上前の話です。現在はウラジオストクも貧困率が低いため、治安も安定しつつあるのです。
ウラジオストクの女子旅で注意したい3点!
ウラジオストクは治安が悪くないとは言え、女子旅や一人旅ではやはり注意が必要です。事前に危険を回避するために、注意すべきポイントをまとめてみます。
バッグや財布の開け閉めに注意
日本なら街中でバッグの口を大きく広げたり、財布の開け閉めも平気で行えます。しかし、こういった行為は海外では治安の良し悪しに関わらず、女子旅・一人旅では気をつけたい点です。海外ではバッグを開けたとたんに中の物を盗み取られることもあります。また、財布は現金のありかを教えている目印のようなものです。人前でお金を数えたりするのも危険なので注意しましょう。
露出の多い服装をしない
女子旅でも特に一人旅で気をつけたいのが、露出の多い服装です。日本ならOKな服装でも、海外では襲ってくださいと言っているようなものです。また、ロシア正教会などの宗教的な建物に入るときは、スカーフで髪をおおい、肌の露出は避けましょう。スカーフは教会の入り口に置いてあることが多いです。
夜~深夜の外出は控えよう
これも女子旅・一人旅では注意すべき点ですが、夜間の外出は控えるようにしましょう。ウラジオストクは夜景も美しく、また夕食を楽しむために暗くなってから出かけることもあるかもしれません。夜間に外出するなら、女性の場合は同伴者と共に行動することをおすすめします。オプショナルツアーに参加するのも、夜のウラジオストクを楽しむ方法のひとつです。
尚、夜間に外出せずにホテルの部屋で過ごす場合も、ノックされたら必ずドアチェーンを掛けてからドアを開くようにしましょう。
ウラジオストクの買い物事情!物価は安い?
観光旅行と言えば、現地での買い物も楽しみのひとつです。ウラジオストクの買い物事情や物価はどうなのでしょうか?
物価に関して言えば、多くの場合、日本よりも安く感じるでしょう。為替相場は常に変動しているため、物価も一概には高い安いが言えないところもあります。ただ、物価の目安として1ルーブル=1.7円とした場合、バスの料金は19ルーブル=32円程度です。コーヒーは100ルーブル=170円程度。ルーブルはこのところ安定傾向にあります。ウラジオストクの物価が急に上がったり下がったりするような事態はないかもしれません。
ただ、観光客が多いレストランなどでランチを食べると、1,000円~1,500円程度と日本とあまり物価が変わらないと感じるかもしれません。ちょっとお洒落なレストランでのディナーなら、5,000円前後を見ておくと良いでしょう。旅行先での食事はダイレクトに物価の影響を受け、予算もケチケチと削りにくい部分ではあります。
買い物については、デパートやショッピングセンターなど、値札が付いているところでのほうが安心です。大きなスーパーなども、配り用のお土産物の買い物には便利で、現地のお菓子などがおすすめです。ハズレのない買い物としては、フリトレーなどのポテトチップスのご当地版や、ロシアの民族衣装を着た少女の絵柄のチョコレートなどです。
女子の買い物なら、チェブラーシュカと呼ばれるぬいぐるみや、プラトークというロシアのショールも良いでしょう。
ウラジオストクの食ベ物は?日本食も買える?
海外旅行時の現地の食べ物には口に合う合わないがあり、どのようなものか事前に知りたいところです。日本食という選択肢もあるのかチェックしたい人もいるでしょう。
ウラジオストクにはホタテの養殖場が多数あり、港町ということでイクラもたくさん取れます。新鮮な海の幸が多いのは日本人にも嬉しい点でしょう。ほかにもロシアの代表料理、ボルシチやピロシキ、ビーフストロガノフなど、日本人の口に合う食事もいただけます。また、ウラジオストクはロシアの中でも極東に位置するため、中国や朝鮮半島の影響を受けたようなアジア風の料理も楽しめます。
また、大きなスーパーに行けば、日本の商品の買い物もできます。たとえば、カップヌードルやビール、化粧品などです。ロシア現地の商品なら物価が高いとは感じなくても、日本の商品になると基本的に日本より割高となります。カップヌードルのキングサイズは日本では230円くらいですが、ウラジオストクでは333ルーブル=566円になります。
ウラジオストクに観光客は多い?アジア人は?
ウラジオストクは他の観光都市と比べて、現在のところまだ観光客が多いという状況ではありません。ただ、中国とは地続きということもあり、中国人観光客は多い傾向にあります。
2017年以降は簡易ビザがスタートしたこともあり、日本人の観光客も急増しています。特に目立つのが20代の男性や、20~40代ぐらいの女性です。ウラジオストクは一番近いヨーロッパとして人気なのです。街並みも帝政ロシアの趣を残すものが多く、一方でオシャレなカフェや雑貨店なども増えています。
日本人観光客が増えている背景には、政府の前向きな取り組みの影響もあります。2017年には日本の観光庁とロシア政府観光局の間で、日ロの交流人口を増やすための共同プログラムに署名するなどの動きもありました。今後もウラジオストクは日本人の身近な海外旅行先として、人気となることが予想されます。
ウラジオストクの車は日本車が多いって本当?
意外な情報として、ウラジオストクでは日本車が人気なのです。ウラジオストクを走る車のほとんどが日本車と言っても過言ではありません。パトカーでさえ、中には日本の中古車もあります。というのも、ソ連が崩壊後、ウラジオストクの経済を支えたのが中古車や食品などの日本製品の輸入業だったためです。こうした日本製品が身近にあるためか、ウラジオストクの人は親日家が多いとも言われています。
ウラジオストクのおすすめ観光スポット5選!
ウラジオストクを訪れたら、現地ならではの観光スポットを訪れたいものです。おすすめの観光スポットをご紹介しましょう。
①アドミラーラ・フォーキナ通り
「アドミラーラ・フォーキナ通り」はウラジオストクの主要な買い物スポットです。通称「噴水通り」とも呼ばれており、歩行者天国にもなっています。その通称どおり、大きな噴水がいたるところにあり、美しい石畳の通りに、レトロなヨーロッパ風のショップやカフェが立ち並んでいます。
アドミラーラ・フォーキナ通りを海の方へ向かって歩くと、スポーツ湾があります。ウラジオストクの海水浴場で、多くの人の憩いの場になっています。スポーツ湾の周辺にはロシアのアイスクリーム、「マロージナエアイス」の露店がたくさん見られるでしょう。ロシア人はアイスクリームが大好きなのです。ウラジオストクでもぜひ味わってみてください。
②鷹の巣展望台
ウラジオストクの観光名所のひとつに、「鷹の巣展望台」も挙げられます。眺めの良い高台から、ウラジオストクの街並みを一望できます。きれいな夕日も眺められ、夜景も美しいことで有名です。
鷹の巣展望台からは2012年に完成した見事な「黄金橋」も見ることができます。ルースキー島とを結ぶ大きな橋で、ダイナミックな景色を堪能できるでしょう。また、展望台の柵には多数の南京錠が付けられていますが、恋人たちのおまじないとのことです。
③潜水艦C-56博物館
「潜水艦C-56博物館」もウラジオストクでは訪れたい観光スポットです。ソ連時代は軍港だったウラジオストク。そのため、軍関係の名残りとも言える観光名所があります。そもそもウラジオストクの意味は「極東を制覇せよ」なのです。
潜水艦C-56博物館には第二次世界大戦中に使われていた大きな潜水艦が展示されています。乗組員用の狭いベッドや魚雷発射管なども見ることができます。映画の中でしか見ないような潜水艦の内部を見学できる貴重な体験になるでしょう。
④ティグレ・デ・クリスタル
「ティグレ・デ・クリスタル」はウラジオストクの郊外にあるカジノです。2015年に開業したゴージャスなカジノリゾートで、ホテルやレストラン、バーなども入っています。カジノで遊びたい人はカジノを楽しみ、そうでない人は味にも定評があるオシャレなレストランで過ごすことができます。カジノは24時間営業で、ほかにもショーやコンサート、パーティーも催されています。
東京ドーム135個分とも言われる広大な敷地内に、今後も10軒以上のカジノホテルの建設計画があり、注目のスポットと言えるでしょう。
⑤沿海州水族館
2016年のAPEC(アジア太平洋経済協力)に合わせて作られた、ウラジオストクの新しい観光スポット「沿海州水族館」。ロシア一の規模を誇る巨大な水族館です。安倍総理も訪れたことで、日本でも知っている人はいるかもしれません。水族館の入り口の正面にはプーチン大統領の言葉で「海を知る者は己を知る」と書かれています。
館内の展示ホールはいくつかのエリアに分かれており、それぞれのホールごとに趣向をこらした展示物を楽しめます。日本の水族館では見られない、ロシアのお国柄を反映しているようなユニークな展示物も見どころです。
ウラジオストクの治安は悪くない!旅を楽しもう!
遠い未知の都市とも思えるロシアのウラジオストクは意外にも日本から近く、女子旅や一人旅でも訪れやすい観光地であることがおわかりいただけたでしょうか?時差も1時間のため、時差ボケもなく旅の疲れも少なくてすみます。
海外旅行は安全に気をつける必要がありますが、ウラジオストクは治安も比較的良いということで、今後もますます日本からの観光客が増えることが予想されます。次はどこに行こうか海外旅行を計画中のあなた、一番近いヨーロッパと言われるウラジオストクはいかがでしょう?