日本人の目の色の種類や割合は?瞳の色を決めるのは色素が関係するの?
日本人の目の色について考えたことはありますか?世界的に見て、日本人の目の色はどれくらいの割合を占めているのでしょう。瞳の色を決めると言われるメラニン色素や、青い目と黒い目の特徴や割合など、気になる日本人の「目の色」についてご紹介します。
目次
日本人の目の色は黒じゃない?
日本人の持つ目の色は、何色でしょうか。黒髪のイメージが強い日本人のですので、「黒色」と答える人が圧倒的に多いのではないでしょうか。しかし、鏡で自分の目の色を見てみてください。その目の色は、本当に「黒色」と表現する色をしていますか?実は黒い瞳、日本人には珍しいとされる色なのです。割合的には一割未満と言われています。
目の色が人によって違う理由とは?
メラニン色素の量が関係する
目の色が人によって違う理由は、目の中のメラニン色素の量が関係しています。メラノサイト(色素形成細胞)によって作りだされるメラニン色素ですが、紫外線から細胞を守る役目を果たしており、天然のサンスクリーンと呼ばれるほどです。人の目の色はメラニン色素が多いほど濃くなり、色の順番でいうと黒色・緑色・青色、となります。日本人だからこの色、と人種で決まっているわけではありません。
紫外線の量
メラニン色素が生成される原理は肌の日焼けと同じです。紫外線の刺激によりメラノサイトへ指令が届き、その刺激が強ければ強いほどメラニン色素は過剰に生成されます。紫外線は雲などによりある程度遮断されますし、赤道から離れるほど、そして太陽から離れて低地になるほど弱まります。日照時間や日差しの強さが目の色と関係しているということですね。
これが、住む国によって薄い緑色や青色の目の色を持つ人の割合が多かったり少なかったりする理由です。
日本人の目の色の種類①【茶色】
特徴
日本人の、ほぼ全員がこの「茶色い目」であると言っても過言ではないでしょう。茶色い目の色は優性遺伝子です。そのため、違う目の色を持つパートナーとの間に子供ができた場合、子供の目の色は茶色になる確率が圧倒的に高いです。この理由から全体的な割合も多くなっているということですね。
割合と地域
茶色は日本人に最も多い目の色です。日本人だけではなく、世界的に見ても茶色い目の割合は多いと言われています。
日本人の目の色の種類②【焦げ茶】
特徴
焦げ茶色も茶色と同じ「ブラウンアイ」のカテゴリーで、茶色を構成する色の割合が違うだけです。薄い茶色よりも濃い焦げ茶の方が、目の印象は強くなります。茶色と焦げ茶の差は光の加減で多少変わってくるので、濃い薄いの見極めが難しいです。
割合と地域
濃い焦げ茶色も、特に日本人に多い目の色です。茶色との特徴の差を判断するのが難しく、日本人の中でも薄い色から濃い焦げ茶まで様々ですが、割合として考えると「茶色の目」が日本人のほとんどを占めているということですね。
日本人の目の色の種類③【黒色】
特徴
日本人の目の色は実は「黒っぽく見えている」というだけで、虹彩まで黒い目というのは大変珍しいです。真っ黒の目の色はかなり強い、神秘的な印象を人に与えます。黒いカラコンは目が大きく見えると日本人に人気ですが、多くの人はお人形のように少し不自然な感じを受けますね。
割合と地域
日本人に多く見られると言われる黒い目の色ですが、実はあまりない色です。日本人の中にも、たまに肌が白く髪の毛が真っ黒で黒い目を持つ人がいますが、割合で言えば一割に満たないでしょう。アジア系でまれに、その他アフリカ系・アメリカ先住民などに見られるかなり珍しい目の色です。
日本人の目の色の種類④【青色】
特徴
青色は、メラニン色素が一番少ない目の色です。メラニン色素が少ないので短い色の波長が吸収されません。そのため青色く見えるということですね。これは「レイリー散乱」といって、空や海が青く見える原理と同じです。
割合と地域
日本人の目の色としてはかなり珍しいです。しかしハーフやクォーターでなくても、少ない割合ですが青森県や秋田県那東北地方を中心に、日本人でも青い目を持つ人がいるようです。おそらく日本国内でも日照時間が短い地方の特徴ということになるのではないでしょうか。青い目の割合は、欧米・ヨーロッパに多いです。
日本人の目の色の種類⑤【アンバー】
特徴
アンバーとは琥珀のことで、ブラウンにイエローやゴールドが混ざったような感じの色合いです。ヘーゼルカラーに比べてやや黄色みの割合が強い目の色で、別名オオカミの目と言われています。
割合と地域
日本人でアンバーカラーの目の色をしている人はとても珍しいです。九州地方にまれにいるようですが、ほとんど見かけないと言っても良いでしょう。もし日本人の目の色がアンバーに見えたら、カラコンである割合が多いのではないでしょうか。ヨーロッパには多い目の色で、アジア系・アフリカ系・中東系には少ないです。
日本人の目の色の種類⑥【ヘーゼル】
特徴
ヘーゼルとは、ダークブラウン・グリーン・レッドなどが混じったような目の色を指します。単色ではなく色が混ざっていることが特徴で、光の加減や色の割合によってかなり印象が変わる色です。瞳孔を中心に、その周辺と外側で2色が違って見えます。
割合と地域
目の色がヘーゼルに見える日本人は、九州・山陰地方に多いと言われていますが、こちらも割合としてはかなり少ないでしょう。白人には多い割合でいますが、日本人には珍しいカラーです。
日本人の目の色に茶色が多い理由とは?
遺伝子が関係する
日本人の目の色が茶色い理由は、遺伝子の関係もあります。目の色を決めるのは「虹彩」です。虹彩とは目の中にある光の量を調節する組織で、虹彩を決める遺伝子の組み合わせによってその人の持つ目の色が変わります。
目の色をつくる要素としては、ブラウン・イエロー・ブルーの3色があります。この3色がどのくらいの割合で混ざるのかが目の色と関係しており、日本人にはブラウンの色味が強く出る遺伝子が多いのです。
肌や髪の色との調和
人間の体は、バランスをとても大事にしています。何か一つだけ異色のものを含めて割合を崩すような不自然さを良しとしません。日本人はもともと肌の色が少し黄みを帯び、毛の色も黒に近い濃い茶色から薄い茶色をしている人の割合が圧倒的に多いです。全体の調和を考えても、日本人の目の色だけ青みを帯びてしまうのは珍しいことでしょう。
欧米の人の目の色が多彩な理由とは?
人の目の色はおおよそ24種類に分けられると言われていますが、目の色には個人差があるので全く同じ色というのは珍しいのではないでしょうか。目の色は「だいたいこれくらいの色」という感覚で判断します。世界的に見たとき、欧米・ヨーロッパのアングロサクソン系は、アジア・アフリカ系、アメリカ先住民の人たちに比べて目の色が多様です。いわゆる「薄い色の目」ですね。
メラニン色素の量にばらつきがあるので、それに伴って光を吸収する割合にもばらつきが出ます。それがアングロサクソン系などの人々の目の色を、多様に見せている理由です。日本人のように「濃い色の目」はメラニン色素が多いので、光の波長がすべてきちんと吸収されて「暗い色」になります。日本人も茶色のグラデーションで測ればかなり多様といえるのでしょうが、全てブラウンカラーとうカテゴリーに含まれているということですね。
目の色で眩しさは変わるの?
日本人は真夏でもサングラスをかけない人が多いですが、欧米人のほとんどは日差しが強ければ必ずサングラスをかけます。理由は簡単で、欧米人は日本人より太陽光が眩しいからです。目の色が濃いと、光を通しにくいので眩しさを感じにくい。反対に目の色が薄いと光を通しやすいので、日差しを眩しく感じるのです。
その感覚は室内においても同じで、リラックスできる部屋の照度も目の色で違います。日本人の感覚では何ともない蛍光灯の色も、青い目の人々には辛い光である場合があるということですね。
目の色とメイクや髪色の関係は?
薄い茶色よりならイエロー系
日本人に一番似合うアイシャドウはブラウン系だと言われます。それは、日本人の元々持っている目の色が茶色だからです。茶色にも濃い薄いが当然ありますが、もし元の目の色が薄めの茶色の場合、イエロー系のカラーが相性抜群です。
アイシャドウでも、重たいダークブラウンより明るめのイエローカラーやイエローゴールドの割合を多くすると華やかさが増でしょう。チークやリップも、イエロー系と相性の良いオレンジピンクやヌードカラーに挑戦してみることをおすすめします。
黒色よりならブルー系
もし日本人でも目の色が濃く、黒や黒に近い焦げ茶の場合には、ブルー系のアイシャドウを使ってみてください。ブルー系は日本人に思いのほか難しいカラーなので、似合う方はぜひ挑戦してみてください。日本人の比較的平坦な顔立ちを華やかにしてくれます。アイラインやマスカラもブラックの割合を多くしてみると良いでしょう。あまりキツい印象を与えたくない場合には、チークやリップでピンクカラーを足してみてください。
自分の目の色を知って生活に役立てよう!
日本人だからといって全員の目の色が黒ではないということがお分かりになりましたでしょうか。日本人の中でも目の色は種類があり、割合が違います。
ヘアカラー、メイクやファッションで迷ったときは、自分の目の色を確認してみてください。日本人に似合うカラーが分かることで、おしゃれも今以上に楽しめるのではないでしょうか。
目の色が薄ければ、人よりも蛍光灯の光を強く感じることもあるでしょう。日本人の目の色に合わせてリラックスできる空間を考えてみるのも楽しいですね。自分の目の色を知ることで、もっと快適な毎日を送れるようになるかもしれません。