沖縄の方言29選!日常会話でよく使うものから珍しいものまで!
同じ日本でありながら地方によって様々な方言がありますよね。沖縄の方言には独特な言葉や特徴があり、同じ沖縄でも地域によって方言が違います。今回はそんな沖縄の日常会話でよく使う方言から珍しい方言までご紹介します。沖縄旅行などに行かれる際の参考にしてくださいね。
目次
沖縄の方言は地域によって違う?
沖縄の方言は地域によって全然違います。沖縄の方言は全部で6種類あり、沖縄語・国頭語・宮古語・八重山語・与那国語・奄美語と分かれています。
その中にある『沖縄語』が沖縄本島で使われている方言【ウチナーグチ】です。しかし沖縄本島でも地域により、また方言が異なるそうです。
また宮古語や八重山語や与那国語も沖縄語とは全く異なるため、沖縄語で話しても宮古島や八重山や与那国島の方には通じない事が多いのだそうです。
沖縄の方言の特徴4選!
それではここから沖縄の方言について、もっと深く掘り下げてお話ししましょう。沖縄の方言には4つの特徴があると言われており、ここからはその4つの特徴について詳しく解説していきます。その4つの特徴を理解して、沖縄に行った時にはその特徴を生かすともっと沖縄を楽しめるでしょう。
北部・中南部・離島で方言が大きく違う
沖縄の方言の特徴その①は同じ沖縄県でありながら、北部地域・中南部地域・離島地域で方言が大きく異なるということです。
北部地域の方言にはその地域独特の訛りがあり、中南部地域の方言には語尾に向かうにつれイントネーションが上がっていくという特徴があります。
離島地域の方言には離島の人にしかわからないほどの特徴があります。同じ沖縄県でも地域によって様々な方言の特徴があるんですね。
地域によって方言が違う理由とは
沖縄の方言の特徴その②は地域によって方言が違う理由です。沖縄では地域によって方言が違うとお話ししましたが、沖縄を大きく分けると本島北部と本島中南部に分けられ、北部と中南部では使われている言葉自体が全く異なることが沖縄の方言が地域によって違う理由なのだそうです。
北部で使われている言葉は『国頭方言』・中南部で使われている言葉は『沖縄方言』と呼ばれています。沖縄県のどこからが北部でどこからが中南部かというとうるま市と金武町の間・恩納村と読谷村の間がちょうど境界線になっているとのことです。
今の若者たちも方言を使うの?
沖縄の方言の特徴その③は【若者たち】です。沖縄の若者たちも日常会話で沖縄の方言を話すのかというと、若者たちは『あまり話さない』そうです。
それは今の沖縄の若者たちは戦後に使われるようになった沖縄語と標準語がミックスされ、そこに沖縄語の特徴である訛りがミックスされた【ウチナーヤマトグチ】という言葉を日常会話で使っているためだそうです。
ウチナーヤマトグチであれば観光客や県外より訪れた人でも聞き取りやすく、沖縄の方と日常会話もしやすいですね。
沖縄では方言はヤンキー言葉?
沖縄の方言の特徴その④は『ヤンキー言葉』です。沖縄の若者たちはウチナーヤマトグチを話すとお話ししましたが、一部の中学生くらいのやんちゃな若者たちは沖縄の方言を使いたがるという特徴があります。
そのため沖縄の方言は若者たちの間では『ヤンキー言葉』として使われているようです。特に女性が沖縄の独特な方言を多様すると、あまり好ましくないようなので使う際には注意して使いましょう。
【沖縄の方言一覧①】覚えておきたい方言3選!
沖縄の方言には、全国的にも有名で沖縄で日常会話にもよく使われている方言が3つあります。ここからは覚えておいて損はない沖縄の方言一覧をご紹介していきたいと思います。
①うちなーんちゅ
覚えておきたい沖縄の方言一覧その①は【うちなーんちゅ】です。うちなーんちゅとは地元が沖縄の人の事を指します。
このうちなーんちゅはおきなわがおきなー、そしてうちなーと変化していったと言われており、沖縄県民は自分のことをうちなーんちゅと言うそうです。
そして沖縄以外から沖縄に移住してきた人の事を『ないちゃー』と言うそうです。この方言は若者たちも使っており沖縄の日常会話でもよく使う言葉なので、ぜひ覚えておいて欲しい方言です。
②ちゅらさん
覚えておきたい沖縄の方言一覧その②は【ちゅらさん】です。ちゅらさんは『美しい』や『綺麗』といった意味の方言で、2001年に国仲涼子さんと小橋賢児さんが出演した大人気ドラマのタイトルにもなりましたね。
沖縄県国頭郡本部町にある「美ら海水族館」も全国的にとても有名ですね。このちゅらさんという言葉は沖縄県内でもよく目にする言葉で、飲食店にあるセットメニューに『ちゅらさんセット』というメニューがあったり、『ちゅらサンダル』という名前のサンダルが売ってあったり、ドレッシングにも『美ら(ちゅら)ドレッシング』という商品があります。
女性にとってはとてもうれしい言葉なので、このちゅらさんも沖縄の方言ではぜひ覚えておいて欲しい方言です。
③なんくるないさ
覚えておきたい沖縄の方言一覧その③は【なんくるないさ】です。なんくるないさは『大丈夫、なんとかなる』という意味で使われることが多い沖縄の方言ですが、実際は『人間として正しい事をしていればどうにかなる』といった意味の言葉です。
軽い感じで使ってしまうと変に思われてしまう可能性もあるので、使う時は意味をしっかり理解したうえで使いましょう。
【沖縄の方言一覧②】日常会話でよく使う方法10選!
それでは次は沖縄の日常会話に出てくる方言についてお話ししましょう。ここからは沖縄の日常会話で年配の方にも若者たちにもよく使われる方言の、意味や使い方を詳しくお話ししたいと思います。
日常会話に出てくる方言の一覧を覚えておけば、旅行に行った時や移住した時なんかでも困らずに日常会話が出来ますので、そんな時にはぜひこの沖縄の方言一覧をご活用くださいね。
①じょーぐー
沖縄の日常会話に使う方言一覧その①は【じょーぐー】です。じょーぐーとは『大好物』という意味です。
使い方は「あれリンゴじょーぐーだから、喜ぶよー(あの人リンゴ大好物だから、喜ぶよ)」といった使い方です。
②ひっちー
沖縄の日常会話に使う方言一覧その②は【ひっちー】です。ひっちーとは『しょっちゅう』という意味です。
使い方は「ひっちーじょーぐーばっかり食べてるさー(しょっちゅう大好物ばっかり食べてるよ)」といった使い方です。
③あじくーたー・あふぁい
沖縄の日常会話に使う方言一覧その③は【あじくーたー・あふぁい】です。あじくーたーは『味が濃い』あふぁいは『味が薄い』といった意味です。
使い方は「くぬてびち、あじくーたー(この豚の煮付け、味が濃い)」や「くぬゴーヤチャンプルー、あふぁい(このゴーヤチャンプルー、味が薄い)」といった使い方です。
④あふぁー
沖縄の日常会話に使う方言一覧その④は【あふぁー】です。あふぁーとは『気まずい』という意味です。
使い方は「いきがとおーえーしてあふぁーだったさー(彼氏とケンカして気まずかった)」といった使い方です。
⑤ちゃー
沖縄の日常会話に使う方言一覧その⑤は【ちゃー】です。ちゃーは『ずっと・常に・いつも』という意味です。
使い方は「ちゃー食べてるさー(ずっと食べてるんだよ)・ちゃーかしましいさー(いつもうるさいんだよ)」といった使い方です。
この他にも『すごく』という意味にも使われていて「ちゃーあんまさん(すごく体調が悪い)」といった使い方をします。
⑥あんまさい
沖縄の日常会話に使う方言一覧その⑥は【あんまさい】です。あんまさいとは『めんどくさい』という意味です。
使い方は「今日むぬ・すがいあんまさい(今日、ご飯の支度するの面倒くさい)」といった使い方です。若者は略して「まさい」と言うこともあるのだそうです。
⑦てーげー
沖縄の日常会話に使う方言一覧その⑦は【てーげー】です。てーげーとは『相当・いい加減・適当に・おおよそ』という意味で、使い方は「てーげーで大丈夫さー(適当で大丈夫だよ)」といった使い方です。
またこのてーげーは『すごく』という意味でも日常会話でよく使うそうで「てーげー大きかった(すごく大きかった)」といった使い方をするそうです。
このてーげーは「てーげーで大丈夫さー」と緩やかな感じで使う時には『いい加減・適当に』という意味で使い「てーげー大きかった」と興奮気味に使う時には『すごく』という意味で使うといった使い分けをするそうなので、話している人の感情を読み取ればどういった意味で使っているのかがわかります。
⑧だからよー
沖縄の日常会話に使う方言一覧その⑧は【だからよー】です。だからよーとは『そうだね』という意味で、誰かの話しに対して相槌を打つ時に使います。
使い方としては誰かが「今日は天気が悪いねー」と言った時に「だからよー(そうだね)」といった使い方です。
⑨でーじ・しに
沖縄の日常会話に使う方言一覧その⑨は【でーじ・しに】です。でーじ・しにとは『すごく・とても・大変』という意味で、しにはでーじよりももっと勝っている時に使うのだそうです。
使い方は「その若さで社長とかでーじあらい(とてもすごい)・くぬドラゴンフルーツ、しにまーさん(すごく美味しい)」といった使い方です。
またこのでーじ・しに以外に【そーがさい・ちゅーじく・いっぺー・うすまさ・やっけー】という言葉にも『すごく・とても・大変』といった意味があり、沖縄ではよく使う言葉なのだそうです。
⑩ぐゎー
沖縄の日常会話に使う方言一覧その⑩は【ぐゎー】です。ぐゎーとは『名詞の後尾につける言葉』で主に小さなものを呼ぶときによく使う言葉です。
使い方は「ガムぐゎー食べるねー?(ガム食べる?)」といった使い方をします。このぐゎーは単体で使うことはなく、何かの名詞と一緒に使用します。
若者はあまり使わないようですが年配の方が、愛着のある人や物に対して使う言葉のようです。例えば猫だったら「まやーぐゎー」といった感じの使い方です。
ただしこのぐゎーは2文字くらいの短い名詞によく使う言葉なので、3文字以上の名詞には使わないそうです。
【沖縄の方言一覧③】面白い方言7選!
ここからは沖縄の面白い方言について詳しく解説していきます。今まで見てきた方言にも面白い方言はありましたが、ここからお話しする方言には「そんな意味だったの?」というような方言がありますよ。
①~しましょうねー
沖縄の日常会話に使う面白い方言一覧その①は【~しましょうねー】です。この~しましょうねーは沖縄以外の人は『一緒にしようね』といった意味で使いますが、沖縄では『自分がします』といった意味でよく使う言葉です。
使い方は「ここの片付けしましょうねー(ここの片付けは私がしますね)」といった使い方です。
②行けたら行くさー
沖縄の日常会話に使う面白い方言一覧その②は【行けたら行くさー】です。沖縄以外の人はこの言葉は『なるべく行けるように調整してみるね』といったニュアンスで使いますが、沖縄では『行きません』といった使い方をするそうです。
使い方は誰かが「あちゃー遊びんかい行こう(明日遊びに行こうよ)」と言ったら「行けたら行くさー(行きません)」といった使い方です。
③むちゃむちゃする
沖縄の日常会話に使う面白い方言一覧その③は【むちゃむちゃする】です。むちゃむちゃとは『ねちょねちょ・ベタベタ』という意味です。
使い方は「あい!糊がついて手がむちゃむちゃするさー(あら、糊がついて手がベタベタする)」といった使い方です。
④しなす
沖縄の日常会話に使う面白い方言一覧その④は【しなす】です。このしなすは『痛い目にあわせてやる・とっちめてやる』というちょっと物騒な意味です。
使い方は「あぬひゃー、いちかかんなじしなす(あいつ、絶対いつかとっちめてやる)」といった使い方です。出来れば使いたくはありませんね。
⑤ばー?
沖縄の日常会話に使う面白い方言一覧その⑤は【ばー?】です。ばー?は『疑問を投げかける時に語尾につける言葉』です。
使い方は「あちゃー、何時んかいちゅーんばー?(明日何時に来るの?)」といった使い方です。
⑥洋服をつける・メガネをはく
沖縄の日常会話に使う面白い方言一覧その⑥は【洋服をつける・メガネをはく】です。沖縄以外の人は洋服は着る・メガネはかけると言いますね。
使い方は「うぬつけてる服、ちゅらかーぎーね(その着ている服、可愛いね)」といった使い方です。
⑦指示語が多い
沖縄の日常会話に使う面白い方言一覧その⑦は【指示語が多い】です。沖縄の人は物に使うような指示語を人にも使います。
この子は「これ」、彼女(彼)は「あれ」などといった使い方をしますが、決して悪気はないので沖縄の人と会話をする時には人のことを「あれ・これ」と表現されても驚かないようにしましょう。
【沖縄の方言一覧④】珍しい・難しい方言9選!
ここからは沖縄でよく使う珍しい・難しい方言について詳しくお話ししましょう。沖縄以外の人であれば全く違う意味で使う言葉も出てきますよ。
①チリ箱
沖縄の日常会話でよく使う珍しい・難しい方言一覧その①は【チリ箱】です。沖縄では小さなごみからペットボトルなどの結構大きいサイズのごみも『チリ』と言います。
使い方としては「あい、チリ箱ひっくり返してはごさよ(あ、ゴミ箱を倒して汚くなった)」といった使い方をします。
②ひざまずき
沖縄の日常会話でよく使う珍しい・難しい方言一覧その②は【ひざまずき】です。沖縄では『正座』のことをひざまずきと言います。
使い方は「なー許さねーん!んまんかいひざまずきしてなさい(もう許さない!そこに正座してなさい)」といった使い方です。
③つかまえる
沖縄の日常会話でよく使う珍しい・難しい方言一覧その③は【つかまえる】です。沖縄では『持つ』をつかまえると言います。
使い方は「ちょっとくぬかばんつかまえててー(ちょっとこのカバン持ってて)」といった使い方です。
④イイはず
沖縄の日常会話でよく使う珍しい・難しい方言一覧その④は【イイはず】です。イイはずとは『うらやましい・いいね』という意味の羨望を表す言葉です。
使い方は誰かが「くぬ洋服、ちぬー買ってとぅらさったんやっさー(この洋服、昨日買ってもらったんだ)」と言ったら「イイはずねー(いいなー、うらやましい)」といった使い方です。
しかし使い方によっては『ちょっと責めるような使い方』になることもあります。例えば「ちぬー、飲み過ぎて二日酔いんかいなったわ(昨日、飲み過ぎて二日酔いになったわ)」と言った時に「イイはずねー」と冷たく言われたら「あら、羨ましい御身分ですこと」といったちょっと嫌味を含んだ言葉になります。
⑤自練
沖縄の日常会話でよく使う珍しい・難しい方言一覧その⑤は【自練】です。自練とは『自動車練習場』の略語で、自動車の免許を取るために通う『自動車教習所』のことです。
使い方としては「ちょぎりーさーてぃーちやーち歳んかいなるし、自練んかい行って免許取らなきゃ(もう18歳になるし、自動車教習所に行って免許取らなきゃ)」といった使い方です。
⑥沖縄
沖縄の日常会話でよく使う珍しい・難しい方言一覧その⑥は【沖縄】です。沖縄の離島に行くと、沖縄にいるのに「沖縄から来ちゃのみ?(沖縄から来たの?)」と聞かれることがあるそうで、戸惑うことがあるのだそうです。
離島の人たちは沖縄本島のことを『沖縄』と呼ぶのでパニックにならないように覚えておいた方が良いでしょう。
⑦もらう
沖縄の日常会話でよく使う珍しい・難しい方言一覧その⑦は【もらう】です。沖縄以外ではもらうというと自分が頂くという意味ですが、沖縄では誰かにものをあげる時に『もらう』という言葉を使います。
使い方は「うぬ帽子、ちょぎりーさー使わないからもらう?(その帽子、もう使わないからあげようか?)」といった使い方です。
⑧いつ帰るの?
沖縄の日常会話でよく使う珍しい・難しい方言一覧その⑧は【いつ帰るの?】です。沖縄の人と遊んでいて「いつ帰るの?」と聞かれたら『もう帰った方が良いのかな?』と不安になるかもしれませんが、沖縄では「いつまでいられるの?」というちょっと名残惜しいような時に「いつ帰るの?」という言葉を使います。
⑨今来るよー
沖縄の日常会話でよく使う珍しい・難しい方言一覧その⑨は【今来るよー】です。沖縄以外の人は『来る』と聞くと誰かがやってくると思いますが、沖縄の人は自分が行く時にも人が来る時にも「来る」という言葉を使います。
使い方は誰かに「ちょぎりーさー待ち合わせの時間過ぎちょるよ!なんとぅちんかいちゅーさの?(もう待ち合わせの時間過ぎてるよ!何時に来るの?)」と言われたら「今来るよー(今行くよ)」といった使い方です。
沖縄の方言は面白い!
沖縄の方言、いかがでしたか?あまり聞いたことがない方には難しい方言がいっぱいあったのではないでしょうか?
筆者も2回ほど沖縄に行ったことがあるのですが、うちなーんちゅの会話は全く聞き取れませんでした。しかしこうやって意味が分かるととても面白い方言でしたね。
皆さんも沖縄の方言を覚えて、沖縄に行った時や沖縄出身の方と会話をする時に楽しんでくださいね。