一年の『抱負』の書き方＆例文集！仕事で使えるネタも紹介！

新年を迎えたり年度始めなど、新生活が始まるときによく耳にするのが「新年の抱負」や「今年の目標」といった気を新たに決意する『抱負』を掲げることが多いと思います。

そもそも『抱負』とは「心の中に抱いている決意や希望」や「何かを達成するために抱いている計画や考え」を意味します。

『抱負』とは別に『目標』という言葉も頻繁に使う言葉の一つではないでしょうか。『抱負』と『目標』は同じような意味合いを持っているものとして特に区別することなく使っている人も多いと思いますが、実は『抱負』と『目標』はそれぞれ別の意味を持ちます。

『目標』とは、目的を達成するために設けた「達成すべき事柄」のことを指します。例えば「今年1年で10kg痩せる！」という計画を立てます。これが到着点であり、またはゴールになる『目標』です。

『抱負』とは「10kg痩せるために何をする？」という「計画を達成するために行う具体的な計画や道筋」のことです。この例でいえば、「夜飯にお米の量を減らす」「マンションやデパートの上り下りはエレベーターを使わずに階段を使う」というような具体的な行動を指します。

抱負の決め方に絶対的なルールはありませんが、これから紹介する4つを順に考えてみると抱負や目標設定がスムーズに行えるはずです。

去年一年間を振り返り、日々の生活の中で良かったことや悪かったこと、趣味や仕事に至るまでを細分化して振り返ってみましょう。

去年立てた目標を達成できていたり、充実した生活が送れていればOKとしましょう。うまくいかなかったことや「もう少し頑張れそうだな」と思うことがあれば、それは次のステップを考えるヒントになります。

『目標』は「こうなりたい！」と思う到着点やゴールのことです。去年の反省をもとに、継続となる目標でもOKですし、新たな「こうなりたい！」が見つかったらそれを目標とするものOKです。但し、『目標』として掲げる内容は「具体的で実現可能なもの」にすることが望ましいです。

数値化することでより具体化し、目標達成までにやるべきことをより明確にできます。

貯金や減量の具体的な数値や、仕事での新規客獲得人数などを決めることによって目標が明確化します。また、数値化することは目標達成するためのモチベーション維持にも繋がるでしょう。

目標を達成するために何をしたら良いのか細かく設定していきます。先に述べた数値化することもこれに当たります。

初めに立てた目標は決めたらそれっきりにするのではなく、3ヶ月や半年毎など定期的に進捗を見返して、状況に応じて目標達成のための要素に修正を加えるというのも大切なことです。

社会人であっても学生であっても、あらゆる場面で抱負を述べたり書面にする機会があると思います。抱負を考える際にどのようなネタを使ったら良いのか、それぞれの場面に応じた書き方と例文を紹介していきます。

ビジネスシーンでは「新年の抱負」をはじめ、様々な場面で抱負を発表することになるでしょう。前年度の反省をして改善点があれば組み込み、自身が取り組んでいることを具体的に述べると良いでしょう。

また、書面で提出する場合には普段書き慣れない漢字を使うこともあるでしょう。間違えないように練習をして、綺麗な漢字で書くように心掛けましょう。

【例文】昨年は目標に立てた成績を大幅に上回る売上高を達成できました。しかし、新プロジェクトに対する課題は持越しになっています。今年度はこの課題を常に意識して、チーム一丸になり目標達成できるよう仕事に励んでいきたいと思います。

入社式で抱負を述べるときのポイントは、まず現在の自分の心境を伝え、会社でどのように働きたいのか決意表明すると良いでしょう。無理に背伸びをした言葉を並べずに素直な気持ちを伝えることが大切です。

こちらも書面で提出を求められた場合には、普段使い慣れない言葉や漢字を使うこともあるでしょう。初めが肝心です。間違えないように一字一字丁寧に書きましょう。

【例文】この度、○○部に配属になりました○○と申します。社会人として初めての勤務でとても緊張していますが、同時にここに立てることを嬉しく思います。今日の気持ちを忘れずに日々誠実に仕事に励むつもりでおります。どうぞご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

昇進した時に述べる抱負のポイントは、謙虚さと前向きな姿勢を全面的に出すことです。まず初めに周囲への感謝の言葉を述べてから、今後の目標を明確に述べます。周囲へ協力してもらいたいことなどがあれば、その旨を最後に加えます。

こちらも書面で提出を求められた場合には、文章力や誤字脱字など基本的な部分も見られている可能性が大いにあります。提出前に読み返し、漢字などの間違えがないかも確認しましょう。

【例文】○○を拝命いたしました○○と申します。これもひとえに諸先輩方のご指導と皆様のご支援の賜物と承知しております。これまでの経験を活かし、チームのコミュニケーションを大切に業務を全うしていきたいと思います。至らぬ点もございますが、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

健康における抱負は特に誰かに向けて発表するようなものではないので、自分が「こうなりたい！」と思うことを抱負に掲げると良いでしょう。

健康に過ごすために行うこととしては「1日3食決まった時間に食事を摂る」「暴飲暴食をしない」「早寝早起きをする」「適度に運動を行う」など、現在の生活を振り返り、より良い生活を送るために改善できることを探してみましょう。

恋愛における抱負も特に誰かに向けて発表するものではありませんし、恋人やパートナーがいる人や片想いをしている人など、それぞれの置かれている立場によって抱負として掲げる内容が変わってくるはずです。仕事や勉強のように決まった目標を一言で掲げる必要はなく、「こうなればいいな」と心が豊かになる目標をイメージしましょう。

「片思いの彼に告白する」というものから「大好きな彼のために料理を覚える」と趣味に流れても良いでしょうし、「彼・彼女の実家へ挨拶に行く」「プロポーズする」といった結婚を見据えた抱負を掲げるのも良いでしょう。

金銭における抱負や悩みも尽きないものですが、これも置かれている状況によって抱負も変わってくるでしょう。「無駄使いをなくす」「貯金する」「もっと稼ぎたい」など、様々な抱負が浮かびますが、いずれにしても金銭的な抱負を掲げる場合は「1ヶ月の生活費は2万円までに抑える」「月に5万円貯金する」など、細かく数値化してみると良いです。

また、家計簿をつけることもおすすめします。お金の出入りが目で見てわかるようになると無駄遣いを防止したり、節約する意識までもが芽生えます。

『趣味』と一言でいっても多岐にわたり、一人で楽しむものから大人数で楽しむものまで様々です。また、その趣味にかける熱意も人それぞれ異なるものです。「3ヶ月に1回は海外旅行へ行く」「1ヶ月で50本の映画を観る」という数値化した目標でも良いですし、「趣味に没頭できるように日々の仕事を頑張る」なんて少しアバウトなものでも良いかもしれません。

趣味は毎日の忙しく単調な生活をリフレッシュしてくれる大切な時間でもあります。心の安定にも繋がるものなので、無理のないレベルでの目標設定が良いでしょう。

基本的には社会人の抱負の組み立て方と同じですが、抱負に掲げる内容は社会人とは少し違ってくるでしょう。自分の悩みや目の前にある目標を見つめ、抱負を考えてみましょう。

勉強に特化した抱負であれば「苦手科目を克服する」「志望校に合格する」というものだったり、部活であれば「スタメン入りを目指す」「全国大会に出場する」など、学生時代にしかできないことはたくさんあります。モチベーションを高めるきっかけとなる抱負を掲げると良いでしょう。

志望校への進学を目指して勉強に励んでいる学生も多いでしょうし、社会人になってからもスキルアップのために資格勉強をしたり趣味の分野で資格を取るために勉強する人など、『勉強』と一言でいっても様々なものがあります。

先に述べた学生の抱負とも重なってきますが、苦手分野の克服を目指したり、「朝の通勤時間はスマホいじりをやめて勉強に集中する」「寝る前の1時間は必ず勉強する」などと時間を決めるのも良いでしょう。

時には普段と違う面白ネタを交えて抱負を発表してみたり、賢いイメージをアピールするような四字熟語を使ってみたり、もしくはかっこよく英語で発表してみたりと、周囲の人と差をつけてみるのはいかがでしょう。

大勢の前で話すことに緊張してしまったり、真面目な話ばかりになってしまうことも考えられますが、ネタを交えて意外性を出すことによって他人とは一味違う抱負を述べることができ、聞き手の印象にも深く残ることができるでしょう。

【例文】初詣に行った帰りにおみくじを引くと、なんとなかなかレアな大凶を引いてしまいました。ただ、全く落ち込んでおらず、数少ない大凶を引き当てたという強運の持ち主なんだとポジティブに考えている次第です。これより落ちることはありません。大凶から這い上がる私にどうぞご期待ください。

ポピュラーな四字熟語であれば聞き手にとっても分かりやすく、端的に抱負を述べることができます。また、あまりポピュラーでない四字熟語を使ったとしても、漢字を見ればなんとなく意味が分かりますし、説明を付け加えれば問題ありません。

七転八起（しちてんはっき）という四字熟語は漢字を見てわかるように「七転び八起き（ななころびやおき）」が四字熟語に転じたもので、「何度失敗してもくじけずに、また立ち上がって努力をすること」を意味します。

人は失敗をするとくじけてネガティブな気持ちが強くなってしまうものですが、『失敗は成功のもと』という諺もあるように、失敗を糧をしてより成功し易くなるというものです。どんな苦難があろうとも目標に向かって努力するということが伝わるでしょう。

万里一空（ばんりいっくう）という四字熟語は漢字を見ただけではわかりづらいかもしれませんが、抱負や目標が決まったあとに使うべき四字熟語のひとつになります。

この四字熟語は「目的や目標、やるべきことを見失わずに励むこと。頑張り続けること。」を意味します。自分で掲げた抱負や目標を達成するために必要な心持ちが伝わることでしょう。

英語で表現する場合には、抱負に掲げる内容によって使う英語表現が異なります。様々な表現がありますが、ここでは悪い習慣を改善する内容を抱負に掲げる場合と、ポジティブな気持ちで「こうなりたい！」と抱負を掲げる場合の2パターンの英語表現を紹介します。

1つ目の英語表現は、My resolution〜を使った表現です。Resolutionは「解消すること、変化させること」というのが基本的な意味になり、悪いと思われる習慣や癖を改善したり、解消するような抱負を掲げる場合に使うことができます。

【例文】

• My resolution is to drink less.（意味：アルコールを減らします。）
• My resolution is to quit smoking.（意味：禁煙します。）

2つ目の英語表現は、going to〜を使った表現です。この英語表現はポピュラーな表現ですが、抱負を述べるときだけではなく「来年は◯◯する」などと希望を言う時にも使えます。

【例文】

• Next year, I am going to go on a diet.（意味：来年こそはダイエットします。）
• I am going to cut down on smoking.（意味：タバコを減らします。）

「抱負を一言でどうぞ」と言われた場合、本当にたったの一言で終わらせていいものか悩んでしまいますが、ここでいう『一言』は「いかに短く」という意味になります。伝えたいことを簡潔にまとめて述べれるよう、頭の中を整理してから発表に移りましょう。

【例文】

• 今年の抱負は、昨年試験に合格した簿記の知識を生かし、現在の業務により貢献したいということです。また、自分自身のスキルアップにも磨きをかけたいと思います。
• 今まではさほど気にしていなかったのですが、年齢には逆らえません。暴飲暴食を避け、体調管理を徹底し、週末に体を動かすことを今年の抱負に掲げます。

抱負を発表することはSNSなどを通じて自ら発信することもできますが、職場であれば朝礼や定例会のときなどに発表を命じられることがあるかもしれません。人前で話すことに慣れない人もいると思いますが、口に出すことによって抱負や目標に対する意識が高まり、達成へと繋がります。

また、上司や先輩などを前にして発表する場合は、日頃の感謝の気持ちも合わせて伝えることができると好印象な発表になります。

一年の抱負を考える際は、まず去年を振り返り自分自身を観察することが大切です。去年の反省を生かし、次のステップとなるネタを考えます。

抱負の書き方もポイントを掴めば簡単です。四字熟語や英語を使うことで他人と差をつけてみたり、意外性をアピールするために面白ネタを交えて発表してみたりと、聞き手への印象に強く残るような抱負を考えてみると良いでしょう。

また、書面で提出しなければいけない場合には、誤字脱字や漢字の誤りがないかなど基本的な部分も提出前にしっかりと確認することも大切です。