クリミナルの意味や使い方は？映画・ドラマ・楽曲もあわせて紹介！

映画・ドラマや曲のタイトルなどで時折見かける「クリミナル」という言葉。もとは英語ですが、最近はさらりとカタカナで使われていることも多いですよね。何となく目にはしているものの、実はあまり意味を知らない方も多いのでは？今回は、巷でよく目にする「クリミナル」の意味について解説していきたいと思います。

クリミナルは英語に直すと“criminal”。文中では「名詞」または「形容詞」として使われます。以下では、それぞれの使い方におけるクリミナルの意味ついてご紹介していきます。

クリミナルを名詞として使う場合は「犯罪者」という意味になります。特に、その人物が罪を犯したことが確定的な場合に使われるようです。容疑者の段階の人物に対してはあまり使わず、前科がある、または裁判等で罪が確定している犯人などに対して用いられます。

クリミナルを形容詞として用いる場合は、基本的には「犯罪的な」という意味合いになります。特に、名詞を修飾する使い方（限定用法）では「犯罪の」「刑事上の」という意味としても用いられます。例えば、名詞“justice（裁判）”をクリミナルで修飾すると“a criminal justice”となり、「刑事裁判」という意味になります。

クリミナルを形容詞的に用いる中でも、よりくだけた口語表現として使う場合は「けしからん」「嘆かわしい」といった意味になることがあります。これは、法を犯してはいないまでも、それと同等くらいにひどく感じるというニュアンスで用いられます。

クリミナルマインドとは、英語に直すと“criminal mind”。アメリカの人気ドラマのタイトルにも使われているので耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。意味は後述しますが、この場合のmindは名詞であり、クリミナルはそれを修飾する形で「犯罪の」という意味で用いられています。

マインド（mind）は日本語でも馴染みのある言葉ではないでしょうか。実は、動詞と名詞で大きく意味が異なる単語。この場合においては名詞として使われています。主な意味は「心」「精神」「知性」「心理」などです。身体と区別的に心理を意味する際に用いられることが多く、日本語の「心身」を意味する場合、“mind and body”と訳します。

クリミナルマインドは、直訳すると「犯罪の心」「犯罪の精神」。より分かりやすく言うと「犯罪者心理」と言う意味になります。つまり、犯罪者に見られる特徴的な考え方や心理・思考プロセスのことを指します。

スムースクリミナルといえば、マイケルジャクソンの代表的な楽曲「smooth criminal」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。音楽はもちろん、MVでのマイケルの華麗なダンスはファンから絶大な人気があります。形容詞のsmoothが名詞のcriminalを修飾している形なので、この場合のクリミナルは「犯罪者」と言う意味で使われています。

このスムース“smooth”とは、日本語でもすっかり馴染みのある「スムーズ」と同じものです。形容詞として用いる場合「なめらか」「円滑に」といった意味が一般的ですが、スラング的な意味では「洗練された」「素晴らしい」「華麗な」などといった意味でも用いられることがあるようです。スムースクリミナルにおけるスムースの意味は、このスラング表現の「華麗な」が当てはまると思われます。

つまりスムースクリミナルは、手口などが見事な凄腕の犯罪者という意味合いになり、一言で表すなら「華麗な犯罪者」。敵や警察官も思わず「敵ながらあっぱれ！」と言ってしまいそうな、華麗な完全犯罪をする犯人を連想させます。意味を知った上でマイケルの曲を改めて聞いてみてはいかが？

サスペンス物の洋画や海外ドラマの中には「クリミナル」がタイトルに入った作品が多く見られます。ここでは、その中から4つをピックアップ。あらすじとともにご紹介していきます。

「クリミナル」は、新米詐欺師とベテラン詐欺師の奔走を描いた犯罪サスペンス映画。日本では劇場未公開でしたが、DVDで鑑賞できます。借金を抱えている父のために詐欺をしていたロドリゴ。ある日、カジノでウエイトレスへの詐欺行為がバレて騒ぎを起こしてしまったところを救ってくれたのは、ベテラン詐欺師のリチャードでした。これが縁で1日限定でコンビを組むことに。リチャードは、ロドリゴを大富豪への詐欺に誘い、2人で取引成立に奔走するというストーリーです。

こちらは、2003年にアメリカで実際に起きた事件を題材にしたフィクション映画。米大統領の暗殺未遂事件にベネズエラ政府が関与したとして報復攻撃を開始したアメリカ。しかし「サンタイムズ」紙の女性記者は、米国政府が、ベネズエラ政府の事件への関与を否定する報告書を握りつぶしていたとする事実を掴んで記事として発表。容赦無く襲いかかるアメリカの国家権力に立ち向かい、記者としての信念を貫こうとする彼女の戦いを描いた作品です。 実は「ザ・クリミナル　合衆国の陰謀」は、プレミア試写会では好評だったものの、製作会社が映画完成直後に破産してしまったためお蔵入りになってしまった幻の作品。現在はDVDで鑑賞できるようになっています。

こちらは、ケビン・コスナー主演のスパイ・アクション映画。ストーリーは、米軍の核ミサイルを遠隔操作できるハッカーの居場所を知る唯一の人物であったCIAエージェントが任務中に死亡したことから始まります。CIAは、世界をハッカーの脅威から救うため、死刑囚のジェリコに亡くなったCIAの記憶を移植する手術を行うことにしました。そしてジェリコは、脳内で2つの人格がせめぎい、複雑な心理状態にあるなか、記憶が消える48時間以内にハッカーを探し出してテロを防ぐ任務を課せられます。

こちらは、クリミナルマインド、すなわち「犯罪者心理」を分析することで事件解決に奔走するFBIを描いたアメリカのテレビドラマ。2005年から放送され、現在も続いている超大作の人気ドラマですが、2019年1月にシーズン15での終了が発表されました。実際にFBI内に存在するグループをもとにした「行動分析課」が、プロファイリングによって犯罪者の異常心理の研究し、事件の解明に挑みます。基本的に1話完結型なので、途中からでも気軽に見始めることができますよ。

続いて「クリミナル」がタイトルに入っている曲をご紹介します。日本のアイドルの曲から、誰もが耳にしたことがあるあの洋楽も！クリミナルの意味を知った上で聞き返してみると、また違って聞こえるかもしれませんよ。

ジャニーズWESTとは、2014年にデビューした関西出身の7人組によるジャニーズグループ。2014年に発売された1作目のアルバム「go WEST よーいドン！」の中に「Criminal」という曲が収録されています。物々しいタイトルですが、歌詞の中に“Sweet Criminal”と繰り返し登場することから分かるように、好きな人への気持ちを歌った恋愛ソング。愛する人を車で連れ去ってしまう内容になっています。ジャニーズWESTのその他の曲「Can't stop」と「Eternal」と歌詞の内容が関連していると言われており、ファンの間では「狂愛三部作」と名付けられて愛されているそうです。

こちらは、マイケルジャクソンの代表曲の一つ。世界的大ヒットを記録したアルバム「BAD」の中に収められています。このMVにおけるマイケル華麗なダンスシーンは今なお色あせず、特に両足を揃えて前に体を倒すダンス「ゼロ・グラヴィティ」は多くの人を魅了し続けています。実は、このPVはマイケル自身が企画・主演・製作総指揮をした映画「ムーンウォーカー」のワンシーン。この前後には、犯罪者に誘拐された女の子をマイケルが華麗なアクションと共に救うストーリーがあります。

これまで何となくモヤモヤしていた「クリミナル」という言葉についてスッキリしていただけたでしょうか？意味がわかると、これがタイトルに入っている映画や曲により興味が湧きますよね。特に洋画・洋楽には「クリミナル」をテーマにした作品が多くありますので、ぜひチェックしてみてくださいね。