『デザイア』の意味とは?類語&対義語・使い方10選も!
デザイアという言葉、よく耳にするけど本当はどんな意味なんだろうと疑問に思ったことはありませんか?意外と知らない英語由来のカタカナ言葉、探せば他にもありそうです。ここではデザイアの気になる使い方や意味、語源、類語や対義語など、例文を交えて一挙ご紹介します。
目次
『デザイア』の意味とは?
デザイアは、英語で「~を強く望む、欲する、願望」という意味を持つ言葉です。日本語のカタカナ表記はその語源から、デザイア、デザイアー、ディザイア、などいくつかあります。
デザイアという言葉でまず初めに思い出すのは、中森明菜1986年リリース14枚目のシングル。「まっさかさーまーにー、堕ちてデザイア、炎のよーおぉーにー、燃えてデザイア」でお馴染みのあの名曲、『DESIRE-情熱-』ではないでしょうか。
洋風にアレンジされた派手な着物にボブのウィッグ、ハイヒールで颯爽と歌い上げる彼女の姿は、当時の感覚ではかなり奇抜に映ったことでしょう。今でもファンの深い愛を受け続ける一曲ですね。
この『DESIRE』というタイトルには情熱という日本語のサブタイトルがついていますが、そこにはデザイアという言葉の持つ少しセクシャルな意味、ダンスに対する熱い欲望や深い願望の意味を強めたかったという意図があったのかもしれません。
デザイアの場合もそうですが、実は英語の単語を日本語に置き換えるときは、一語に対してきちんと一語の訳が付くわけではありません。その言葉の意味を深く正確に伝えるためには、いくつかの意味や文脈を合わせて説明するのが一般的です。
複雑でよく意味を把握できない場合は、その言葉の対義語から考えてみることで、含まれる意味をはっきりと理解できることもあります。
『デザイア』の語源は?
デザイアの語源ですが、元々は「星」そのものや「星をみて占う」という意味を持つラテン語『sidus』がまず『sider』という語になります。
そこから『de』と『sider』で星が見えなくなる状態を指すようになり、その状態を惜しんだり、見えない星を欲したりすることから『desire』という言葉が派生し、意味が付いたと考えられています。
言葉の語源を探るのは、そこに昔の美しい風景が透けて見えるようで面白いですね。他にも色々な言葉の語源を深く追ってみたくなります。
『デザイア』の類語は?3つ紹介!
欲
デザイアの類語、一つ目は「欲」です。
デザイアと欲はほとんど同じ意味の使い方をします。英語で『greed』も欲という意味で使われますが、こちらの方は欲張りだったり貪欲な感じを表す使い方が多いです。
願望
デザイアの類語、二つ目は「願望」です。
デザイアと願望もほぼ同じ意味で使われていますが、
デザイアの方がニュアンス的にもう少し情熱的な意味を多く含むような使い方をしている印象があります。
渇求
デザイアの類語、三つ目は「渇求」です。
まず、こちらの言葉を読めましたでしょうか。日常生活ではなかなか出てこない言葉ですね、カッキュウと読みます。渇望してしきりに乞い求める、のどが渇いて水を欲しがるように強く願望する、といった意味で使われます。
水を欲しがることは人間にとって、生存に必要不可欠な、原始的な欲求です。それくらいの深い望みを表す語が、デザイアの類語であるということですね。
『デザイア』を英語で言うと?
デザイアというカタカナ語は、英語の『desire』から来ています。
古くから使われている言葉ではないため、日本語でのカタカナ表記にいくつか違いが見られますが、本来の英語発音に一番近い表記は「ディザイア」でしょうか。
ただし、発音が一番近い表記が定着するとは限らないので、デザイアと発音している方も多いですね。
『デザイア』の対義語は?
対義語とは、持つ意味が反対の関係にある語、意味が対象になっている語のことを指します。デザイアは元々が英語ですので、『desire』という英語から考えるデザイアの対義語とその意味を掘りだしてみましょう。いくつかありますので紹介します。
『unwanted』
アンウォンテッドと読みます。求められていない、不要な、という意味です。
『apathy』
読み方は、アパスィー、もしくはエパスィーが一番近いでしょうか。無感動、無関心とう意味です。
『satisfaction』
サティスファクションと読みます。満足すること、充足することを意味します。
デザイアは「深い願望、情熱的な欲求」というニュアンスが強いので、求めていない、興味がない、満たされている、という状態がデザイアの対義語として上げられます。
『ウォント(want)』と『デザイア(desire)』の意味の違いは?
『ウォント(want)』も『デザイア(desire)』も、どちらも「~が欲しい」という意味で使われる英語です。
日常生活では『ウォント(want)』を使う頻度の方が高いのではないでしょうか。なぜかというと、『デザイア(desire)』は少しおおげさというか、派手な印象の意味合いが強い言葉であり、性的な魅力について言及するときにもよく使われます。そのため、場面によってはふさわしくない意味を持つ言い方になってしまうことがあります。
加えてひとつ、含まれる意味に注意して欲しい言い回しがあります。
He is a desired man.
He is a wanted man.
こちらの英語の例文、よく似ていますが意味が全く違います。西部劇のお好きな方は、ピンときたかもしれません。
He is a desired man.(彼はセクシーだ)
He is a wanted man.(彼は指名手配犯だ)
これでは全然意味が違いますね。どちらも誰かに深く求められている状態を指しますが、求めている人が違います。
『デザイア(desire)』は性的な意味でみんなに求められている、だからセクシーだということですね。『ウォント(want)』を使うと、お尋ね者として探し求められている、指名手配犯を意味する言葉に変わってしまいます。
ただし、どちらも「待ち望んだ」という同じ意味合いで使われることがあるので、ちょっとややこしいですが、正確な意味を知るためには文脈から判断しましょう。どのような文でも言えることですが、翻訳では文脈がとても大事になります。
深い意味合いで使う?『デザイア』の使い方と例文10選!
①sexual desire(性欲)
英語のデザイアという言葉自体に、そもそも性的に欲求するという意味が含まれています。その上でわざわざ『sexual desire』と明記しているので、セクシャルな意味をより強調して表したいということになります。
ここには性的な意味が含まれているんだと、はっきりと相手に伝えたい場合の使い方です。自分の正確な気持ちを伝えたいときや、含まれた意味を警告したいときにも使えます。
②great desire(大きな願い)
どうしてもそれが欲しいといった、強くて深い望みを表します。デザイア(desire)ですでに派手な意味合いなのですが、『great』を付けることでよりその強さを強調しています。
My greatest desire is to go back home.(僕の最も大きな望みは家に帰ることなんだ)
③I don't desire that.(それを望まない)
先ほど『ウォント(want)』と『デザイア(desire)』の違いについて説明しましたが、この例文の場合、仮に『デザイア(desire)』ではなく『ウォント(want)』を使うと、ただ単純にそれが欲しくないといったシンプルな印象になります。
この例文のように『デザイア(desire)』を使うと、もう少しドラマティックな場面が想像されます。テレビドラマの登場人物がおおげさに言うようなセリフを思い浮かべると分かりやすいかもしれません。
④to be seized with a desire(望みを起こす)
この例文のデザイアは、むらむらと強い望みが湧き上がってくる感じがしますね。
『seize』という英語に、「突然ぎゅっとつかむような」「乱暴につかむような」という意味があり、例文はその受け身の形になるので、この熟語の意味としては、「デザイア(情熱的な願望)にぐいっとつかまれる」といった具合でしょうか。
I havd a sudden impulse to do it.(突然の衝動に駆られた)と同じような意味合いになります。
⑤My desire is gratified.(望みがかなった)
英語の『gratify』に、喜ばせる、満足させるという意味があります。
こちらの例文は華やかな感じがしますね。まるで舞台の上から聴衆に向かって呼びかけるようなイメージです。みんなとこの幸せを分かち合いたいくらい嬉しいときに使いましょう。
⑥I have no desire for wealth.(私は金は要らない)
こちらのデザイアもドラマティックですね。このセリフを、いつか強がりでなく言ってみたいものです。
この例文の場合は、ただ単に「お金が要らない」という事実を伝えるというよりも、「お金なんて必要ないと思っている僕の思いをどうか聞いてくれ」といった心の深い声が滲んでいるようなイメージです。
⑦an excessive desire for food(食べ物に対する過度の欲望 )
食べ物に関しては、このデザイア(desire)という言葉が本当によく似合います。人間の食に対する貪欲さはまさにデザイアですね。
食を大事にしているというよりも、とことん情熱的にこだわっている場合に当てはまる使い方です。
⑧a desire for heterosexual intimacy(異性間の親密さへの欲望)
英語の『heterosexual』が異性間、『intimacy』が親密さを意味します。ちょっと堅苦しいような使い方ですが、男女間、雄雌間の親密さに対する深い情熱を表現しているデザイアの使い方です。
⑨a malevolent desire for revenge(復讐への悪意に満ちた欲求)
『malevolent』が悪意のある、他人の不幸を喜ぶという意味を持つ英語です。復讐や悪意という単語にはどことなくベタっとしたニュアンスが含まれるので、デザイア(desire)の持つ華やかな感じと相まって、ドロドロしたメロドラマを想起させる例文です。
こちらも日常で使うというよりは、物語の中で使われる言い回しですね。
⑩a desire to compose a poem(歌をよもうとしている心)
日本語で「歌を詠む」というと雅なイメージが強いですが、英語表現になると、デザイア(desire)の持つ意味から、心が芸術を渇望しているような力強い雰囲気を感じます。優雅というより情熱ですね。
『デザイア』の意味を知って、知識を増やそう!
いかがでしたでしょうか。
デザイアという言葉に限らず、色々な言葉の意味や語源を知るという体験は心を深い豊かなものにしてくれます。使える言葉が多くなり知識が増えれば、考えの幅もぐんと広がります。
そして類語や対義語まで自信を持って使えるようになれば、まさに鬼に金棒、誰に対しても自分の意図や願望をきちんと言葉にして伝えることができるようになります。
これからも言葉の語源や意味を知って、豊かな感性を育てていけたら素敵ですね。