『パロディ』の意味や使い方を分かりやすく解説!
『パロディ』という言葉、皆さん一度は耳にした事があるのではないでしょうか?テレビやアニメ、映画などでも使われる事が多い手法ですが、詳しくはよく知らないという方も多いと思います。今回は『パロディ』の意味や使い方、その手法を使った作品などを紹介していきます!
目次
よく聞くけど『パロディ』ってそもそも何?
①パロディの意味
「パロディ」とは、一般的には他人の作品の特徴を真似して面白おかしく元の作品をからかうことを意味しますが、音楽や文学等における「引用」など、からかう事を目的としないパロディも多く存在します。直訳としては「下手な模倣」や「こっけいにまねる」などといったマイナスなイメージを抱く訳となっています。使い方としては、人気の作品の一部を真似することでその作品の良い所を彷彿とさせたり、要素が噛合うことで新たな良さを発揮する事などが挙げられます。昨今で使われるパロディは場合にもよりますが、基本的には他の作品の要素を加えている程度の意味であり、悪い意味での使い方ではない事がほとんどです。
②パロディの由来
パロディという言葉は、ギリシア語の「parōidia」が語源となっており、para(擬似)+ōidē(歌)を意味します。元々は「真似歌」という意味に由来していたようですが現在は歌に限らず様々な作品に使われている手法ですね。辞書で引くと「文学作品の一形式。よく知られた文学作品の文体や韻律を模し、内容を変えて滑稽化・諷刺化した文学」とある様に風刺の要素も含まれ、演劇や文学作品などにも多く存在します。
『パロディ』の使い方を例文付きで紹介!
『パロディ』の使い方として、「知っている人にとってはパロディであり、知らない人にとっては、それでいいのだ。」「いくつかの歌や映画は、昔流行っていた作品のパロディだ。」「パロディであるが製作プロダクションの承諾を得たものとなっている。」などの様な使い方が出来ます。
パロディの類語6選とそれぞれの違いを解説!
①オマージュ
パロディの類語の一つ、オマージュとは「尊敬の気持ちを表したもの」「賛辞」という意味を持つ言葉ではありますが、単純な尊敬を意味する場合にはオマージュではなくリスペクトを使います。オマージュの使い方としては「とある著名な映画作品をオマージュしたもの」「オマージュが含まれていることで、この作品のオリジナリティがさらに映える。」など、尊敬することで要素や内容が似ているものになったという意味でオマージュが使われます。
パロディとオマージュの違いとしては、どちらも元の作品に対して尊敬・敬意があるのは同じですが、パロディは「風刺」という意味があり、オリジナル作品を茶化したり、面白おかしくするという意味があります。一方オマージュは、至って真面目に取り入れる場合に使われます。英語に入った「hommage」は、単独でも「尊敬を込めた作品」の意味で使われます。
②インスパイア
パロディの類語のひとつ、インスパイアとは英語のインスピレーションの動詞形であり、「思想や感情を吹き込んだり、感化、啓発、鼓舞、または奮い立たせたり、ひらめきや刺激を与えたりすること」を意味します。例えばドラマ本編に合わせて作られた楽曲はドラマにインスパイアされた楽曲と呼ばれますし、著名な作品から影響を受けたアーティストの作品は「〇〇にインスパイアされた作品」などと表現することがあります。つまりインスパイアの使い方としては「〇〇から影響を受ける」というニュアンスで、カタカナ英語として日本でも広く使われているのです。インスパイアを受けて作品を創ることは、芸術家を主として当然のこととされています。
③パクり
こちらもよくパロディの類語として取り上げられるパクりという言葉ですが、「人のアイディアや創作物を真似て同じものを作ったり、利用したりすること」を意味します。例えばイラストをトレースして描いたり、登場人物の名前やセリフは違うけれど話の流れや設定が似ている......など、明確な定義はありませんが、道徳的にパクリと思われる基準が存在するようです。パロディに関しては、「模倣そのものがネタ」であるため、パクりとの違いは一目瞭然です。パロディは模倣だとわかってもらえなければ意味がないので、なるべくわかりやすく模倣であることを示すからです。
④パスティーシュ
こちらもパロディの類語ではありますが、あまり聞きなれない言葉。パスティーシュとは、「作風の模倣。文体や雰囲気など、先駆者に影響を受けて作風が似ること」を意味します。元々存在するオリジナルの作品の影響を受けて、作風が自然と似てしまうことや、故意にオリジナルの作品に作風を似せていくことも、パスティーシュであることを指します。またパロディやオマージュ等の類語を総称してパスティーシュと呼ばれる事もありますが、違いはパロディは風刺的な意味を持つ作品によく使われる傾向にあり、パスティーシュは無批判的な物を指す事が多いようです。
多くの作家たちがコナン・ドイルのシャーロック・ホームズからパスティーシュ作品を生み出している事から、シャーロック・ホームズはパスティーシュの代名詞とも言えるようです。
⑤トリビュート
こちらもよく耳にするパロディの類語、トリビュートは英語の「tribute」に由来し、「感謝・賞賛・尊敬などの気持ちを表すしるし。賛辞。捧げ物。」を意味します。よく耳にする「トリビュートアルバム」「トリビュート作品」からもわかるように、作家やアーティストに尊敬の念をこめて作られていたりするものによくトリビュートという言葉が使われます。パロディとの違いとしては、トリビュートは元々の作品に敬意を込めて新しい作品を作り上げるというイメージで、パロディは元々の作品に敬意を込めて新しい作品の要所要所に元々の作品の要素を織り込むというイメージです。どちらの言葉も日本でカタカナ英語として広く使われています。
⑥二次創作
こちらもパロディの類語ではありますが、別物ともいえる言葉。二次創作とは、「既存の作品を利用して、二次的に創作された事物の俗称。」を意味します。著作権法上の「二次的著作物」とは異なるようで、 具体例としては、原作の改変・変更、リミックスやカバー曲、原作の登場人物や世界観を利用した独自の漫画、小説、イラスト、フィギュアなどの事を指します。その多数は法的に認可されていないため、著作権法に従って公表されたアレンジやパロディとは違います。
『パロディ』か『盗作』か?その境界線は?
パロディと盗作は類語と言われてしまう事もありますが、違いはどこにあるのでしょうか?わかりやすく言うと、盗作は「ただの真似」です。一方パロディは、「元の作品をネタとして、また別の意味を持った作品に昇華している」のがポイントになります。アニメや映画ですと、元の作品を使うことにより、元の作品や社会などを風刺するという使い方をしている事が多いです。つまり「目的の違い」がパロディと盗作の境界線を決めるとも言えます。
あえてこっちが着たい!話題のパロディブランド7選!
①GUCCIONGILDAN(グッチオンギルダン)
GUCCIONGILDAN(グッチオンギルダン)は、最近登場して話題を集めるインディーズブランドです。アメリカでシェアNo.1を誇るリーズナブルなカットソーブランドGILDAN(ギルダン)のボディを使ったTシャツをはじめ、パーカーやスウェットパンツなどを販売しています。その多くは日本でも人気の、シュプリームやグッチ、ナイキなどのパロディアイテムが取り扱われ、本家のコラボレーションアイテムもタイムリーに取り入れています。通販サイトでTシャツを購入すると、関税や送料などを合わせるとだいたい5000円ほど。英語がわかる方でしたら通販サイトにて注文すれば、日本でも2~3週間ほどで届けてくれるようです。
②Official Fake(オフィシャルフェイク)
Official Fake(オフィシャルフェイク)は、グッチやヴェトモンなどの一流ブランドのパロディアイテム、レインコートやカットソー、キャップなどを取り扱うブランドです。ブランド始動より早々に、様々な媒体に特集されかなりの注目を集めています。オフィシャルフェイクを取り扱う日本語の通販サイトも存在します。通販サイトを見てみるとやはり人気なようで完売している商品も多いので、気になる方はお早めにチェックしてみて下さい。
オフィシャルフェイクってとこ結構好きかもしれないw
— イルイル (@kushkumania) August 28, 2017
20代そこそこの自分が着るとグッチ買えない勢の妬みに見られそうw pic.twitter.com/w9jNKJ5Ubm
③The Concept Club(ザコンセプトクラブ)
サッカー大国イギリスから展開しているブランド、The Concept Club(ザコンセプトクラブ)。パブロやシュプリームといった入手困難なストリートブランドやNASAのロゴを、アディダスやナイキのテクノロジー系シャツにプリントし販売しています。以前はアマゾン等の通販サイトでも販売されていた様ですが、人気の為入手困難となり価格も高騰しているようです。インスタグラムで商品の着用画像などもチェック出来ますし、英語がわからなくても日本語のサイトもありますので通販で購入する事も可能です。
A beauty from @Theconceptclub. Shot for issue 11. pic.twitter.com/xFjQ3eYT5M
— Eight by Eight (@8by8mag) September 28, 2017
④BRIAN LICHTENBERG(ブライアンリッテンバーグ)
リアーナ、ケイティ・ペリー、ビヨンセなどのステージ衣装制作を手掛けた経歴を持つ「ブライアン・リッテンバーグ」が、2000年にLAを拠点にスタートさせたパロディ系ファッションの先駆け的存在であるブランドです。日本でも人気のFOREVER21とのコラボレーション商品がさらなる話題を呼びました。日本でもポップアップストアを開催したり、英語がわからなくてもBUYMA等の通販で商品を購入する事も出来ます。
BEAST日本販売総代理店
— rosso (@rossonob) May 18, 2018
「BrianLichtenberg」
〜ブライアンリッテンバーグ〜
2018 Spring/Summer
5月 19日 (sat)
11時から店頭、WEB販売を開始致します。 pic.twitter.com/64iZ568CUo
⑤VETEMEMES(ヴェトミームス)
VETEMEMES(ヴェトミームス)は、世界的人気を誇るブランドVETEMENTS(ヴェトモン)のパロディ商品を展開するブランドです。ブランドを立ち上げるとすぐにVogueなど有名ファッションサイトがこぞって報じた為、一躍名前が広がりました。meme(ミーム)というコピーや模倣されて広がるという言葉を名前にかけており、本家ヴェトモンのデザイナーからも公認されています。本家の約10分の1程のお値段で購入でき、英語がわからなくてもBUYMA等の通販で商品の購入が可能です。
BUMPファッション
— ★★Sakkun★★ (@ComB12o20c) October 25, 2017
697回目チャマ
チャマさんがRAFのニットの下に着てるのは、VETEMENTSの公認パロディブランド
VETEMEMES(ヴェトミームス)の恐らくBlackCroppedMetalHoodie👀
これまた逆に意外です😳💦
にしてもホンマええ顔👻👻👻 pic.twitter.com/sssooIuxqF
⑥AMAC Customs(アマックカスタムズ)
AMAC Customs(アマックカスタムズ)は、ナイキやヴァンズ、アディダスなどのスニーカーのボディに、シュプリームをはじめとするストリートブランドやゴヤール、グッチといったハイブランドのデザインを取り入れたカスタムスニーカーを販売するブランドです。クオリティの高さやカスタムのセンス、更には価格もリーズナブルな為海外メディアでも多く取り上げられています。オーダーしてから出荷まで約6週間かかるそうですが、英語がわかる方でしたら通販にて購入も可能な様です。
#hypebeastkicks: Custom LV x Nike.
— Marcelo Blacio (@marceloblacio1) December 17, 2018
Photo: amaccustoms pic.twitter.com/ei68nxf00d
⑦DLSM(ディーエルエスエム)
DLSM(ディーエルエスエム)は、二重性、二元性を意味する英語の『Dualism』をブランドコンセプトとしたブランドです。 あまのじゃくなデザインが特徴的で、元ネタを知らなければ独自のスタイルだと思うほど直球なパロディは少なく、ファッション性も高いです。日本のブランドなので店舗での取り扱いや通販サイトも多数あります。あの大手通販サイト、ZOZOTOWNでの取り扱いもありますので比較的手に入れやすいと思います。
黎弥くん私服▶️ DLSMのREFLECT BATTING JACKET(¥41,904)https://t.co/7sFh6vopq9 pic.twitter.com/q37NyRe6AD
— しずしづ (@lifeas7x9x) January 13, 2019
笑えるB級パロディ映画!おすすめ10選!
①トロピック・サンダー/史上最低の作戦
こちらの映画は数々の戦争映画をパロディにした作品です。パロディ映画と聞くと、マイナーな出演者が多いイメージではありませんか?しかし、この作品の出演者はとても豪華です!コメディ映画には欠かせないベン・スティラーとジャック・ブラック、アインマンのロバート・ダウニーJr、MIシリーズのトム・クルーズなど、本当にパロディ映画かと疑ってしまうほどの豪華共演です。使い方がもったいないと思えるくらいの豪華俳優陣たちが繰り広げるドタバタコメディ映画ですので、観るだけでも価値がありそうです。
②最終絶叫計画
普通のパロディ作品は、何か1本の作品をベースに作られるものが多いのですが、この作品は違います。スクリーム、ラストサマー、シックス・センス、ファイナル・ディズティネーションなどの人気ホラー映画をはじめマトリックスといった当時の人気映画のパロディまでもが取り込んである、何でもありの1本です。詰め込み過ぎでは?というくらいぎっしりと随所にパロディ要素が含まれています。ホラー映画のようで全然ホラー映画になっていないので、友達と観るにはうってつけですよ。ただし、内容的にファミリー向けではないのでご注意を。
③ほぼトワイライト
こちらはタイトルからもわかるように、人気映画「トワイライト」をパロディにした作品です。ヴァンパイアの少年とごく普通の女子の恋を、面白おかしく盛大に描いています。原作に忠実な再現パロディとなっているので、原作が好きな方は特に楽しめるようになっていますよ!笑顔になりたいときにおすすめの一本です。
④ショーン・オブ・ザ・デッド
こちらの映画は、ゾンビ映画の名作「ドーン・オブ・ザ・デッド」のパロディ作品です。頼りない主人公とその親友が、ゾンビから家族や恋人を救うため奔走するというのがおおまかなストーリーではありますが、その過程がデタラメ!ゾンビが周りにいる中で電話に出たり、やっつけるためにレコードを取り出すも、投げて良いやつと悪いやつを選別したりとゆるさ全開です。程よいハラハラ感とゆるさが欲しい方におすすめしたい1本です。
⑤ジョニー・イングリッシュ
こちらの映画はコメディ界の重鎮ローワン・アトキンソン主演でおくる、スパイ映画のパロディ作品です。007などのスパイ映画を取り入れているので、シリーズファンからしたら思わず笑ってしまうシーンが豊富です。続編として「ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬」もあり、どちらもかなりの面白さ。バカバカしい、いわゆる脱力系の笑いが欲しい方にはピッタリの1本です。
⑥最新絶叫計画
こちらは上で紹介した「最終絶叫計画」の続編で、幽霊主体のパロディ映画となっています。エクソシストやゴーストバスターズ、エルム街の悪夢といった有名作品を取り入れていて、前作同様盛大にボケています。最終絶叫計画がハマった人なら、こちらもハマること間違い無しです。ただ前作同様に内容がファミリー向けではないので、コメディ映画といえど観る人を選ぶ作品ではあります。
⑦アホリックス
こちらは読んで字の如く、「アホ」な「マトリックス」のパロディ映画です。小さなモーフィアスもどき、ニューハーフのトリニティもどき、そして勘違いのネオもどきと原作に忠実?に面白おかしく再現されています。ただし、なぜか銃弾を避けるシーンや格闘シーンが本格的なのは、この作品の見どころの1つ。珍しく日本語吹き替えが面白い作品なので、観る際は吹き替えをおすすめします。
⑧アイアン・スカイ
こちらの映画は、ファンから1億円のカンパを集い作られた作品で、無駄に凝ったメカや戦闘シーンが目を引く映画です。戦闘シーンなどは、スタートレックやスターウォーズのパロディで、その他には様々な悪ふざけが混ざっています。ストーリーは、崩壊と共に消えたかのように思われていたナチスが、実は月の裏側に逃げていて、月面から地球を攻めてくるというお話。製作国がアメリカでは無いので、アメリカのことを皮肉っているというちょっと珍しい内容にも注目です。
⑨ファンボーイズ
こちらの映画は、余命宣告をされたスターウォーズファンのために、仲間たちが封切り前のスターウォーズ「エピソード1」を見せようと奔走するというストーリーの作品です。あらすじ自体は真面目ですが、やっている事や、所々に散りばめられたパロディやオマージュが笑いを誘います。またカメオ出演が豪華で、レイア姫役やダース・モール役の俳優が出演しているのも見どころです。スターウォーズが好きな方でしたら1度は観ておきたい傑作となっていますよ!
⑩ワイルドなスピード!アホミッション
こちらはタイトルやジャケットからもわかるように、完全に「ワイルド・スピード」のパロディ作品です。キャストが無駄に似ているのが作品を盛り上げています。特にヴィン・ディーゼルとポール・ウォーカーの、微妙なそっくり加減がジワジワくるところ。また、使用されている車もB級パロディの割には、原作に沿ってかそこそこの車を用意しているのも、原作ファンには嬉しいポイントです。様々な場面でアホらしさが溢れているので、スピード感ある笑いが欲しい方はぜひ一度観てみてください。
『パロディ』の類語と区別して使いこなそう!
いかがでしたか?パロディにはオマージュやインスパイアなど、日本でもよく使われるカタカナ英語の類語が沢山あるので難しいですが、それぞれの類語の違いをなんとなく理解していただけたでしょうか?言葉の使い方によってニュアンスが変わりますので、使い分けてみて下さい。パロディ作品と呼ばれる物には素晴らしい作品も多くあり、通販などでも入手出来ますので是非チェックしてみてくださいね!