『オフィシャル』の意味とは?類義語&対義語や使い方も紹介!
大きなイベントが近づくと、新聞やニュースで「オフィシャルサプライヤー」「オフィシャルグッズ」など、「オフィシャル」とつく言葉を目にする機会が多いですね。定着した感のある言葉ですが、その意味をちゃんと理解していますか?ここで改めて意味を確認してみましょう。
目次
『オフィシャル』ってどんな意味なの?
日常、私たち日本人は「オフィシャル」が付いた言葉をたくさん使っていますね。「オフィシャルサイト」は最もよく目にするのではないでしょうか。「オフィシャル」から連想されるのは「オフィス」というわけでビジネスやワーキングに関する言葉が多いような気がしますが、スポーツやファッションに関連する用語も見られます。
そもそも「オフィシャル」は英語の「official」から来たカタカナ語なのですが、元来どういう語源があり、日本語の中で使われる場合、どんな使い方をされているのでしょうか。
形容詞として使うことが多い『オフィシャル』の意味
日本語の中で「オフィシャル」を使う時、多くの場合オフィシャルの後に名詞が続く使い方をすると思います。オフィシャルサイト、オフィシャルスポンサー、などの使い方ですね。名詞を修飾するのは形容詞なので、多くの場合、形容詞としての使い方をしているということになります。
英語の「official」の形容詞的用法の意味で一番コアなものは「公式の」です。日本語の中でオフィシャルを形容詞として使う場合、ほぼ英語の意味を踏襲した「公式の」という意味の使い方をしています。つまりオフィシャルサイトは公式サイト、オフィシャルスポンサーは公式スポンサーとなりますね。
名詞として使う『オフィシャル』の意味
英語の「official」を名詞として使う際の意味は、「公務員・役員」が主な意味になります。しかし、日本語の中で「オフィシャル」を名詞として使う場合は、この意味では使わず、「公式」として対象の企業や団体全体を指す言葉として使うことが多いようです。
しかし日本語で話す中で、「公務員・役員」という意味で「オフィシャル」を耳にする機会はない気がします。やはり形容詞として使う言葉だと考えたほうがよさそうです。
慣用句として使う『オフィシャル』の意味
慣用句というのは、正式には二語以上が結合し、その全体が一つの意味を表すようになって固定したものをいいます。例を挙げると「道草を食う」「耳にたこができる」などですね。
なので、正確には「オフィシャル」を慣用句として使うことはできないのですが、「ほぼ固定でこの言葉とセットで使うよね」という程度の意味では、「オフィシャルサイト」「オフィシャルスポンサー」あたりはカタカナ語として日本語の中に定着しつつあるといえるでしょう。
『オフィシャル』の語源を知ろう!
先にも述べた通り、「オフィシャル」は英語の「official」が日本語の中でカタカナ語として定着したものですから、カタカナ語「オフィシャル」の語源は言うまでもなく英語の「official」となりますね。
そもそも「official」という英単語の語源を探ると、「ope」はたらくという意味+「fic」~するという意味+「al」性質という意味を語源としています。これらの意味を持つ言葉の結びつきから、公の場所で働く、ということになり「公式に」という形容詞、「公務員」という名詞の意味が発生しました。
同じ語源を持つ英単語としては、「feat」があります。fic~するを語源に持ち、「作り上げる」から「偉業」という意味になりました。
『オフィシャル』の類義語は?
「オフィシャル」の類義語として挙げられるのはどんな言葉でしょう。カタカナ語として定着した「オフィシャル」ですから、類義語にもカタカナ語として日本語において使い方が定着している言葉を選びたいですね。英語の「official」には「正式な」という意味があります。正式な格式のあるという意味から「formal」を類義語といってよいでしょう。
日本語でも「フォーマルスーツ」「フォーマルウエア」はカタカナ語として定着していますからカタカナ語の「オフィシャル」の類義語としてもふさわしいですよね。
また、「regular」も「正式な」という意味から類義語として使えます。「レギュラーメンバー」「レギュラースタッフ」といったように、カタカナ語「レギュラー」としても日本語に定着しているので、「オフィシャル」の類義語として適当でしょう。
『オフィシャル』の対義語は?
「オフィシャル」の対義語として使える適当なカタカナ語があるかと考えると、これは少し難しいですね。英語の「official」の対義語は「unofficial」となります。officialに否定を表すunがついています。日本語に直訳すると「公式ではない」となりますね。
しかし、日本語の中で「アンオフィシャル」を使うことはないといってよいでしょう。「オフィシャルサイト」の対義語として「アンオフィシャルサイト」なんて聞いたことがありません。
では、「オフィシャル」の対義語はと言われたら、「unofficial」の訳である「非公式の、非公認の」を使うのが適当でしょう。「非公式サイト」のほうが耳にしますし、対義語として理解しやすいですね。カタカナ語の対義語だからといって、使い方が定着しそうにない英語を無理やり対義語にしなくてもよいでしょう。
『オフィシャル』使い方を5つ紹介!
日本語の中で定着しつつある、「オフィシャル」がつく言葉をいくつか挙げてみました。あなたはいくつ意味や使い方を理解して使いこなせていますか?ワーキング関連だけでなく、ファッションやスポーツにも意外と関連用語は多いのです。
オフィシャルサイト
日本語では「公式サイト」となり、企業や団体、個人などが自らの情報を公開するため、自らで管理するサイトを指しています。これこそ、英語の「official」の意味をそのままにカタカナ語として定着している使い方ですね。
よく混合されるものとして「公認サイト」「ファンサイト」などがあります。前者は公式のウェブサイトではないが企業(または有名人本人)が許可しているウェブサイトという意味であり、後者はファンが非公式に作っているウェブサイトという意味となります。
オフィシャルブログ
一般的にはブログサービス会社がアクセス数の知名度のアップを図るため著名人などにお願いして開設してもらったブログのことを意味しています。
著名人にとっては、オフィシャルブログを持つことによって、様々な告知ができ広告効果が期待できます。オフィシャルサイトは自らで管理運営が必要ですが、ブログは別に運営会社がある分手軽に更新できるので、便利な使い方が可能です。
オフィシャルワーキング
「オフィシャルワーキング」という英語表現は、それだけでは意味をなさず、そのあとに続く言葉によって意味が生じます。
「オフィシャルワーキングアワー(official working hours)」は、公式に決まっている労働時間ということで、つまり所定内労働時間の意味です。「オフィシャルワーキングビジット(official working visit)」とは、公式実務訪問になります。「オフィシャルワーキングランゲージ(official working lunguage)」は、公式使用言語のことを指します。
日本語の中で、単に「オフィシャルワーキング」のみが言葉として使われている時は、「事務仕事」という意味で使用していると思われますが、厳密には間違った使い方となります。
オフィシャルファッション
ファッション業界での「オフィシャル」の使い方としては、「オフィシャルファッション」という表現があります。オフィシャルファッションは、通勤や仕事をする際のファッションのことを意味しています。
仕事によって適しているファッションには違いがあるので、スーツもあれば、カジュアルなオフィシャルファッションが許される業界もあるでしょう。
オフィシャルウェア
ファッションに関連して「オフィシャルウェア」という言葉も使われます。こちらは、ある団体が公式に認めた服という意味合いの使い方が主です。例えば、スポーツチームのオフィシャルウェアというと、オフィシャルサイトで販売されているTシャツなどファッションアイテムを指している場合が多いです。
スポーツにおける『オフィシャル』の意味とは?
スポーツの分野では「オフィシャル」は良く使われています。「オフィシャルサポーター」、これはそのまま形容詞的に公認・公式サポーターのことですね。「オフィシャルライセンシー」というと、有名なスポーツ選手などの公認を得て似顔絵などを商品化・使用することが認められている企業のことです。
これから盛り上がりを見せるであろうオリンピックに関しては「オフィシャルサプライヤー」。意味は大きなスポーツや文化イベントに対して有償無償問わず品物を提供することで、そのロゴマークなどの使用を認められた企業のことです。
特定のスポーツではハンドボールには「オフィシャル」という役目の人がいます。「オフィシャル」の仕事は、タイムキーパーとスコアラーの仕事になります。
『オフィシャル』の英語での意味とは?
「オフィシャル」は英語でつづりを書くと「official」です。日本語の中でカタカナ語として使われている「オフィシャル」の意味は英語のofficialの持つ意味のうち、形容詞の用法を特にクローズアップしているように思います。
名詞の用法では、公務員・役員、職員などを表しますが、日本語の中で「ご主人がオフィシャルだと安定してていいですね~」なんて、言っても通じませんよね。
一方形容詞の用法の意味は公式な・正式な・形式張った・表向きの・公認された等、日本語の中でよく使用する「オフィシャル○○」の語源と分かる意味を持っています。
よく耳にする『オフィシャル』という言葉。正しく意味を理解して使おう
いかがでしたか。日常的に日本語の会話の中で「オフィシャル」と付けた言葉を私たちは何気なく使っていますが、英語を母国語とする外国人が聞いたら、なんだか違和感を感じるような使い方をしていることもあるかもしれませんね。しっかり本来の意味を理解しつつ、「オフィシャル」を使いこなせるようにしていきたいですね!