『中学生の性教育』今の授業ではセックスをどこまで教えるの？

出典: https://dictionary.goo.ne.jp

あなたが中学生で教えられてきた性教育はどんなものでしたでしょうか？大抵の人は性器の図解を見ながら基本的な機能の説明をされ、受精した後から妊娠、出産までの流れを簡単に説明されただけではないでしょうか？しかし、現在の日本では10代での妊娠率は以前に比べ低下してきている一方で低年齢化に歯止めがかかっていないのが現状です。そこで、今回は、現在の日本における性教育の現状と、先進国での性教育事情についてご紹介します。

出典: http://l-deli.com

ではまず現在の中学生が受けている性教育授業の実態についてみていきましょう。
現在はエイズなどの性病の問題や10代での妊娠の低年齢化の影響もあり、私たちが受けてきた性教育よりもより具体的な内容になってきているようです。

出典: https://www.ishamachi.com

まず教えられたのは、妊娠をするまでの過程や方法、そして避妊をどのように行うか、でした。ここまでは私たちが中学生で受けてきた性教育と全く変わらないもののようです。しかし、現代の中学生はその先のことまで教わったようです。

出典: http://www.mommyish.com

その学校の授業では性行為により妊娠したあとのことにまで話が及んだそうです。

性器の構造や妊娠までの過程を説明したあと、学校の授業を受けていた男子、女子は一緒の教室で昔テレビで放送されていた「14歳の母」を見たあと、さらに13歳で母親になったイギリスの少女の手記を朗読したそうです。
 

出典: http://blog.livedoor.jp

そしてさらに、ユニークな討論が行われました。その内容は「自分たちにもし子供ができてしまったらどうするか」、これを男子、女子1人ずつのペアで話し合うように言われました。
お調子者の男子は、討論の開始直後ペアの女子に「堕胎して下さい！」と土下座をしてアピールしたそうです。また相手の女子も「今は育てられないから堕胎する」と男子の意見に賛成し、男子、女子共に意見がまとまったそうです。

出典: https://www.ishamachi.com

この中学生女子の学校での性教育授業の体験に対して、もう一歩先の授業をしてもいいのではないか、という意見が寄せられました。

もう一歩先の授業とは、堕胎手術についての授業です。
例えば、先の堕胎するかどうかについての授業で、カップルが堕胎することを希望した際、ではどのような手術をして子供を殺さなければいけないのか、そこまでの現実を伝えた方がいいのではないか、ということです。その現実を知ることで、どれだけ女性が体に負担を負わなければいけないのかを知り、だから性行為は軽い気持ちで行っていい行為ではないのだと男子生徒に知らせることが大事なのだと伝えたいのだそうです。

出典: https://gussuri.xyz

もう一方の意見として、あまり生々しいものは耐性のない子にとってトラウマになるのではないか、という意見でした。

その人が当時学校で受けた性教育に関する授業では、中絶に関するビデオを見たそうで、胎児の遺体などはなかったものの、胎児をどのように殺していくかを立体的なデジタル画面での説明や中絶に使われる器具の説明があったようで、一部の女子生徒は一生彼氏を作りたくないと気持ちが悪くなっていたそうです。

出典: http://www.oshieru.biz

性行為についての興味が高まる中学生、体そのものは成長し大人と変わらない体になる中学生ですが、精神面ではまだまだ未熟な部分があります。では、実際中学生の性教育はどのように行うべきなのでしょうか？ポイントを2つに分けてみました。

出典: http://tomomichisaida.hatenablog.com

人間の本能として体が成長すれば、性行為に興味を持つことも自然なことです。しかし、中学生が実際に性行為を行うことは避けるべきでしょう。

中学生は常に大人たちに騙され、悪事に利用される危険性をはらんでいます。自分の欲を満たすためだけに中学生とセックスをしようとする大人の事件も絶えません。

出典: http://blog.livedoor.jp

また、中学生男子が女子に対して欲を満たすためにセックスをしようとしてぞんざいに扱ってしまったり、もしくは中学生女子が簡単な興味からセックスを受け入れてしまうことも考えられます。

これらを防ぐには、まず自己防衛の心構えを教えることが大切です。性行為によって生まれる危険性について妊娠し中絶することの怖さや性病などの怖さ、さらにはそれが犯罪に繋がってしまう危険性について教えなければいけません。

出典: http://uranaitv.jp

なら、ちゃんと相手を愛してセックスをするならいいよね、という子もいるでしょう。しかし、性行為にはどこまでも妊娠や性病の危険性というものが付きまといます。
現在の避妊具では100%避妊できるものは存在しません。もし万が一妊娠してしまってからでは遅いのです。中学生が妊娠してしまうリスクが万が一にも残っている現状ではセックスは避けるべきなのです。

出典: http://kwankaiman.blogspot.jp

もしも中学生の女子が危険を顧みずにセックスをしてしまい、性病にかかってしまったり、中絶をしてしまったり、子宮頸がんになってしまったとしたら、将来結婚し、本当に子どもが欲しくなった時には子供の作りづらい体になってしまっている可能性があるのです。性行為には常に自分の将来を壊してしまう危険をはらんでいる行為であることを知ってもらいましょう。

出典: http://reread.mobi

もし、それでもセックスをしてしまい、万が一にも妊娠などしてしまった場合には、学校で差別を受けないよう、また教師や親が子供を差別しないよう、優しく抱きしめて受け止めて下さい。その子にとって味方がいるだけで救われることもあります。

現代の世の中ではメディアなどから出された性的な商品によって間違った性知識を正しい情報と誤解して受け取りやすい環境にあります。そのため、周りの大人が率先して正しい知識を子供に示すことが大切なのです。

出典: http://kaikyo.hatenablog.com

現在の日本ではまだまだ性教育に対する改善は行われていない状況です。そこで性教育に対して先進国である国の学校ではどのような授業が行われているのでしょうか？

出典: https://www.google.co.jp

デンマークでは、少子化を止めるために、学校での性教育の授業を増やし、妊娠に対してより好意的な印象を持つように方針を変更していきました。

性教育の方法としてまず考えられるのは「避妊」ですが、デンマークの学校では「妊娠するための方法」の授業をするようになったそうです。これらの取り組みの効果でデンマークの出生率は4年振りに上昇しました。
デンマークでは現在も健康と性についてアプローチを継続して行っているそうです。

出典: https://www.google.co.jp

フランスの高校の学校内ではコンドームが販売機で売られているそうです。フランスでは男子、女子の間の交際が非常に進んでおり、避妊のためにコンドームを買うことが暗黙のルールとなっているそう。

また幼稚園に入るころから「愛が何か？」を教えていくといいとされています。この年齢の子供でも性愛は十分に感じることができるため、身を持って体験させることができるのだそうです。
フランスでは子供の前で親が当たり前にキスをしたり、ハグをする文化があるためそこから子供に性に関する話題をタブー視させないで教育することができるようですね。

出典: https://www.google.co.jp

オランダの中学校では、教師以外に性教育の授業を請け負っている民間組織が存在します。その民間組織では性器などの説明でも図ではなく本物の写真を使用して説明し、性的マイノリティーについても科学的なデータに基づいて偏見を持たないように説明しています。その場で自分が性的マイノリティーであると発言する生徒もいるそうです。

出典: http://www.okamoto-inc.jp

その授業では、「性病」や「妊娠」の危険性についての説明がされ、それに伴って自慰行為の正当性も解くそうです。さらにオランダでは避妊ピルは保険料全額負担で無料でもらうことができ、コンドームも20個までは保険料負担で無料でもらうことができるのだそう。

出典: http://www.du-bist-radio.ch

また、セックスについても段階を分けてどこまでを相手に許せるかを考える課題があったり、その授業について親と話す課題を与えられるため、性に関する話題がタブーにならずに親と何でも話せるようになるのだそうです。

出典: http://fx-osaka.com

現在の日本では、昔に比べ性教育事情が多少具体的に改善されているとはいえ、まだまだ改善すべき点は多くあるようです。特に性教育に関して先進国である国と比べると性的な事柄はまだまだ日本では秘密にしなければいけない、もしくは悪いこととしての認識が高いように思われました。

子供に正しい知識を与えるためにまずは私たち大人が性的な事柄に対しての恥ずかしいという気持ちを変えていかなければいけないのかもしれません。