2021年09月09日公開
2021年09月09日更新
ボタンダウン × ネクタイは、ありorなし?
クールビズで愛用されることも多いボタンダウンシャツですが、ネクタイを合わせる着こなしはありなのでしょうか。合わせるとしたらネクタイをどのような結び方にすればおしゃれに決まるのでしょうか。ボタンダウンシャツの着こなし方やオススメの結び方について紹介していきます。
目次
ボタンダウン×ネクタイは、ありorなし?
基本的にネクタイは「なし」
ボタンダウンシャツは襟元のボタンが特徴的なシャツです。
しかしこのシャツにネクタイを合わせる着こなしは、基本的には「なし」です。
ノータイで着用するのが一般的な着こなしとされています。
もちろんビジネスシーンでの着用スタイルも時代とともに変化しているので、ネクタイと合わせて着用している方もいます。
しかし元々はビジネスシーンで着用するシャツではありませんでした。
ボタンダウンシャツはクールビズの定番
それでもボタンダウンシャツがビジネスシーンで身近に感じられるようになったのは「クールビズ」の影響だと言われています。
クールビズの際、ネクタイなしで着こなすシャツの定番となったことで、ビジネスシーンでボタンダウンシャツを着用すること自体に否定的な人は少なくなったと言えます。
会社の雰囲気や規定にもよりますが、ボタンダウンシャツの着用を許容しているところもあります。
ボタンを外して少しルーズに着こなす場面も少なくありません。
ネクタイをする必要がない
ボタンダウンシャツ×ネクタイは基本的に「なし」だと言いましたが、組み合わせとして「なし」という他に、そもそもネクタイをする必要がないとも言えます。
元々ビジネスシーンのためのシャツではありませんから、ネクタイを締める必要はないのです。
わざわざネクタイを締めている人を「おかしい」と捉えている人も中にはいるようです。
ネクタイはかえって面倒?!
ボタンダウン×ネクタイの着こなしに挑戦した人の話を聞くと、ネクタイをすることで着用が面倒だという声もありました。
一般的なビジネス用のシャツにネクタイを合わせる時、まずは襟を立てネクタイをするだけの動作で済みます。
しかしボタンダウンシャツは襟元のボタンを付けたり外したりする必要が加わるので、ネクタイを結ぶ動作に手間がかかります。
朝起きて会社に行くまでに時間がない場合には、確かに面倒くさいですよね。
マナー違反に要注意
商談やプレゼン時にはNG?!
ボタンダウンシャツの着用については、クールビズの影響もあってか、ビジネスシーンで定着し始めてきました。
基本的にはノーネクタイの着こなしのためのシャツなので、ラフな格好で仕事に臨むことができます。
しかし商談やプレゼンなどの大事な局面や、商談相手などが服装マナーに厳しい方だった場合には、ボタンダウン×ネクタイの着こなしのみならず、ボタンダウンシャツの着用も避けた方がベターです。
ラフな服装が相手にどのような印象を与えるかは分かりません。
大事な場面に大きな影響を与えることも大いに考えられるので、控えるべきか迷ったら控えることをおすすめします。
冠婚葬祭には着用を控えよう
同じく服装マナーで話題にあがるのが、冠婚葬祭の時の服装です。
冠婚葬祭の時もボタンダウンシャツの着用は避けた方がいいでしょう。
結婚式など、ネクタイを締めるのに適したシャツを合わせるのがベターです。
もちろん結婚式の様式もさまざまで、家族や親しい友人とだけで行うカジュアルな式もあるかと思います。
服装問わず、ボタンダウンシャツで出席しても問題ないと、わざわざ表記してくれる結婚式もあるかもしれませんが、もし結婚式に招待された人が親しい仲間内だけではなかった時には、ボタンダウンシャツを心よく思わない人がいるかもしれません。
特に服装に指定がなかった場合でも、参列される人のことを考えて、着用を避けることを心がけましょう。
就職活動の面接でも
就職や転職など、面接の場が設けられることがあるかと思います。
この場合もボタンダウンシャツの着用は避けましょう。
世の中には服装に寛容な会社ももちろん存在しますが、服装など第一印象で全てが決まってしまう会社もないとは言い切れません。
そのため見た目だけで決まってしまうリスクを回避するためにも、ボタンダウンシャツの着用は避けておきましょう。
ボタンダウンシャツの歴史
ボタンダウンの原点とは
ボタンダウン×ネクタイの合わせ方は、ファッションとしては問題ないと考えています。
しかしビジネスシーンで基本的に「なし」と捉えられている理由には、ボタンダウンシャツの原点を知ることで、より理解しやすくなるのではないでしょうか。
ボタンダウンシャツの原点は、アメリカの老舗ブランドが販売したシャツです。その当時は「ボタンダウンシャツ」という名称ではなく、今で言うポロシャツとして販売されていました。
ポロシャツからの発展
ポロシャツはその名の通り、乗馬競技であるポロのために用意されたスポーツ用の衣類です。
その当時のシャツの襟は、今よりも大きめに作られていたのが特徴です。
しかしその大きな襟はポロの競技中には、なかなか厄介なものでした。
馬に乗って激しく動き回るスポーツのため、襟がひるがえってしまい、競技の邪魔になることがしばしばあったのです。
そこで選手の一人が襟をボタンで留めることで、競技の邪魔にならないよう工夫しました。
アメリカの老舗ブランドの開発
その選手の工夫をもとに、アメリカの老舗ブランドは、ボタンダウンシャツの原型である、襟をボタンで留めたシャツを販売し始めたのです。
このシャツは人気商品となり、アメリカらしさを象徴するシャツとして認知されていきました。
ボタンダウンシャツの原型が、競技用の衣類だったからこそ、ネクタイと合わせてビジネスシーンで着こなす姿に、違和感を覚える人も少なくないのです。
ビジネスシーン着用時の注意点
カジュアルラインという印象
先に紹介した通り、ボタンダウンシャツは元々が競技用衣類だということ、そこからカジュアルラインの衣類としての印象が根強く残っています。
本来の用途ではネクタイを着用する必要がなかったため、ボタンダウン×ネクタイを見ると違和感が生じてしまうのです。
社会の在り方も多様化していますから、ビジネススーツの着こなしについての考え方にも徐々に変化は生じています。
そのため、ボタンダウン×ネクタイの着こなしをしているサラリーマンを見ても何とも思わない人もいるはずです。
しかしその一方で「着こなしがおかしい、変」「ビジネスマナーがなっていない」という解釈をする人も少なからずいるのです。
会社の決まり、雰囲気に合わせる
もしボタンダウン×ネクタイの着こなしがしたい、その合わせ方が好きで会社でもしていきたいという場合には、事前に会社の決まりを調べておくことをおすすめします。
決まりが特に厳しくなかった場合でも、会社の雰囲気や上司、先輩の着こなしを観察するのはとても大切です。
上司や先輩にそのような着こなしがいない中で、突然着ていくと、おかしい着こなしという印象を与えてしまうかもしれません。
「ビジネスマナーがなっていない」とお叱りを受ける可能性も十分考えられます。
会社によってはボタンダウン×ネクタイ以前に、ボタンダウンシャツ自体NGという場合も考えられます。
ちなみに就職や転職で面接試験を受ける場合には、先で話した通り、避けた方がベターだと思いますが、どうしてもという場合には、事前に調べておきましょう。
ビジネスシーンにおける着こなし
特徴的な襟元を活かす
ボタンダウン×ネクタイは基本的には「なし」ですが、ネクタイの有無に関わらずかっこ良くビジネススタイルを着こなしたいものです。
ボタンダウンシャツを着用する場合には、まず特徴的な襟元を活かすことを重視しましょう。
ボタンで留めていることで、立体的な襟元のアーチが美しく映るのがボタンダウンシャツの特徴です。
ネクタイを締めない場合、第一ボタンを外しても問題ない場合には、ぜひ外すことをおすすめします。
ボタンによる重みで、襟元のアーチがより立体的になり、襟の印象が際立ちます。
どれだけ立体的で綺麗な襟元を演出できるか、試してみましょう。
ちなみにネクタイを合わせると、ネクタイの厚みで襟元全体がより立体的になり、印象的な襟元になります。
爽やかで清潔感のあるシャツを選ぶ
ボタンダウンシャツをおしゃれに着こなせる季節は、やはりクールビズとなる夏場なのではないでしょうか。
シャツを選ぶ際には爽やかで清潔感のあるものを意識して選ぶことをおすすめします。
シャツの第一ボタンを外す着こなしが多いと思うのですが、その際シャツに清潔感が感じられると、だらしない印象になりません。
爽やかさのある素材や色を選ぶことで、暑苦しい季節にもおしゃれに着こなすことができます。
ボタンダウン×ネクタイでおすすめの結び方は?
結び方で印象が変わる?!
冒頭で、ボタンダウン×ネクタイは基本的に「なし」だとご紹介しました。
しかし1つのファッションとしては、ボタンダウン×ネクタイは「あり」だと考えています。
確かに夏場にはボタンダウンシャツだけで着こなしてもおしゃれに決まりますが、少し肌寒い時期になりジャケットを着用したい季節になると、ネクタイと合わせたくなるものです。
また実際、メディアに出演されている男性のスーツの着こなしには、ボタンダウン×ネクタイの方もいて、おしゃれに決まっています。
ネクタイを結ぶ場合には、ぜひ結び方にこだわってみてください。
結び方なんてどれも変わらないだろうと思う方もいるかもしれませんが、結び方一つでがらっと印象を変えることができるんですよ。
シンプルなプレーンノット
もっともシンプルな結び方はプレーンノットです。
襟元のデザインを選ばない結び方のため、どのようなデザインのものを選んでも基本的にはかっこよく決まります。
シャツとネクタイの合わせが少しシンプルに感じた場合には、ネクタイピンを登場させましょう。
面白いモチーフのネクタイピンをアクセントにすれば、シンプルすぎることはありませんよ。
ボリュームのあるダブルノット
ダブルノットは結び目部分にボリュームを出すことのできる結び方です。
襟元に特徴のあるボタンダウンシャツと結び目のボリュームで目を引くことでしょう。
首もとにアクセントが集中するので、ネクタイピンをする場合には、バランスを取ってシンプルなものを選ぶことをおすすめします。
また着こなしがゴテゴテし過ぎないないようにシャツやネクタイの色や柄が派手すぎないように気を配りましょう。
かっちりとしたウィンザーノット
結び目がすっきりとした印象のウィンザーノットは、やや小さめな結び目になるように意識して結ぶと、ボタンダウンシャツとの相性が抜群です。
カジュアルなボタンダウンシャツと、かっちりした印象になるネクタイの絶妙なバランスでかっこよく決まります。
カジュアルさを押し出すか、かっちりした印象を押し出すか、シャツやネクタイの色や柄の選択はもちろんのこと、アクセントとなるネクタイピンの有無でもおしゃれを追求してみてくださいね。
ンの有無で、かっちりした印象を調節するのもいいかもしれません。
ネクタイの結び方について
プレーンノットの結び方
最後におすすめのネクタイの結び方を紹介していきます。
まずはシンプルなプレーンノットの結び方についてご紹介します。
シャツの襟を立てて、ネクタイを首にかけましょう。
ボタンダウンシャツは襟のボタンを外す行程がありますが、面倒くさがらずにしっかり襟を立ててくださいね。
ネクタイの細くなっている方をベルトあたりに合わせたら、太い方を細い方にクロスさせるように重ねて1周巻きつけます。
1周させてできた輪に、太い方を後ろからくぐるように持って来て、結び目に差し込みます。
細い方を押さえ、太い方を下へ引っぱり、結び目を締めたら、位置と形を整えて完成です。
印象をかっちりさせたい時にはネクタイピンで太い方と細い方をまとめて止めましょう。
ダブルノットの結び方
ダブルノットの結び方はその名の通り、2周巻き付けることに由来しています。
プレーンノットと同様、ネクタイの細くなっている方をベルトあたりに合わせたら、太い方を細い方にクロスさせるように重ねます。
そしてここでプレーンとは違い1周ではなく2周巻きつけます。
できあがった輪に、太い方を後ろから持って来て、結び目に差し込み、結び目を締めたら、位置と形を整えて完成です。
1周と2周の違いで、かなりボリュームに違いが出るので試してみてくださいね。
ウィンザーノットの結び方
まずは首にかけたネクタイの片側を短めに用意しておき、重ねたら細い方を折り曲げておきます。
長めに伸ばしてあるネクタイを後ろから前へ持ってきたら、後ろから回し、前から輪に入れます。
反対の方向から回して輪に通し、後ろから前に持ってきて、最後に輪の中に通し、形を整えたら完成です。
昔の太いネクタイでウィンザーノットをやるとあまりかっこよくありませんので注意してくださいね。
ボタンダウンシャツはおしゃれに着こなそう
いかがでしたか?
ボタンダウンシャツ×ネクタイは基本的には「なし」の着こなしです。
ビジネスマナーに厳しい人から見ると「おかしい着こなし」と捉えられてしまうこともあるので、ネクタイは外し、ボタンダウンシャツ1枚でおしゃれに着こなしましょう。
また結婚式や面接など大事な局面ではネクタイを外すだけでなく、ボタンダウンシャツ自体を避けるべき状況もあるので注意してください。
もちろんファッションとして着こなす分には、ネクタイの結び方次第でかっこよく着こなすことも可能ですよ!