2021年09月09日公開
2021年09月09日更新
笑気ガスで有名『亜酸化窒素(シバガス)』とは?歯科麻酔でも使われる副作用は?
笑気ガスでも有名な亜酸化窒素はご存知ですか? 普段皆さんが通うことも多い、歯科の麻酔にも使われているとされています。 しかし、危険性があるという噂もありますので、今回はそのような笑気ガス、亜酸化窒素についてご紹介したいと思います。
目次
歯科でも麻酔として使われる笑気ガス「亜酸化窒素」
歯科で経験したことがある人も多いはず!
皆さんは歯科に行ったときはどのような処置をしてもらっていますか?
歯科に行くのはだいたいが虫歯治療などで抜歯してもらうためか、歯並びの矯正だと思いますが、歯科によっては治療方法が大きく異なります。
治療方法にもよりますが、抜歯や虫歯治療で神経を触る際、麻酔処理を行うと思います。
その麻酔処理の段階で、歯科によっては亜酸化窒素と呼ばれるものを使うところもあります。
今回はそのような歯科でも使われる亜酸化窒素についてご紹介したいと思います。
笑気ガスと言われる「亜酸化窒素」とは?
亜酸化窒素である「笑気ガス」とは何?
今回ご紹介する亜酸化窒素については歯科で処方されていても鼻につける状態なのでご存知ない方も多いと思います。
亜酸化窒素とは窒素ガスの一種で別名「笑気ガス」と呼ばれています。吸引すると陶酔効果を持っていますので、全身麻酔のような効果があり、歯科の治療にも麻酔として使われているのです。
亜酸化窒素が「笑気ガス」とされている所以は、先ほどもご紹介したように亜酸化窒素を吸引する際に麻酔効果だけでなく陶酔効果もあるため、笑顔になる人が多いので笑気ガスと呼ばれることがあります。
亜酸化窒素(笑気)はCO2よりも強い温室効果を持つ。大気中では非常に安定しているため容易に拡散し、成層圏に及ぶと紫外線により一酸化窒素となりオゾン層を破壊する。
— オペ看オフ (@ORNs_off) October 13, 2017
亜酸化窒素「笑気ガス」に含まれている成分は?
亜酸化窒素「笑気ガス」の成分はどのようなもの?
亜酸化窒素や笑気ガスとも呼ばれるこの窒素ガスですが、正確にはこの窒素ガスを単独で注入したぐらいでは全身麻酔は出来ないとされています。
というのも、歯科の麻酔として使う場合は鼻の所につけるのですが、この亜酸化窒素は100%の濃度で吸引してしまうと、当然酸素が取り入れられないということから高確率で人が死んでしまいます。
さらに、亜酸化窒素自体も酸素と交わらないと麻酔の効果がないとされ、濃度が高すぎても人によっては死の危険が及ぶともされ、扱いは大変危険とされています。
麻酔もそうですが、亜酸化窒素とされる笑気ガスは鎮痛効果もあるため、麻酔の補助品として使われることが多いです。
亜酸化窒素はヤバいらしいですぜ😎
多分した事ないから体験してみたいけど怪我や病気にはなりたくない(矛盾
— 松本 三世 (@Matumoto_EIKK) October 13, 2017
歯科で笑気ガス「亜酸化窒素」を使う時の流れ!
亜酸化窒素を使う時は?
使い方を間違ったら大変危険な亜酸化窒素ですが、歯科飲ますとして使う場合にはやはりそれなりの歯医者さんが使用するため使用方法は把握しているはずです。
歯科で麻酔として使う場合には次のような流れで使います。
①亜酸化窒素ガスと酸素が送れる機械を鼻につけます。
②鼻につけると鼻呼吸に変え、適量の亜酸化窒素である「笑気ガス」を流します。
③笑気ガスを吸引した際には個人差もありますがおよそ5分ほどで効き目が出始めます。
④麻酔の効果が表れ始めたら鼻に機械をつけたまま、虫歯治療、抜歯などの治療を行います。
⑤麻酔を続けながら行うので、患者は痛みを感じず、むしろ気持ちいいと感じる人も多いです。
⑥患者は気持ちいい状態ですが、治療が終わった際には亜酸化窒素を流すのをやめます。
⑦麻酔が切れるのを待ち、切れて終わったら自宅に帰るようになります。
※違う効果が見れたら危険なので、100%の酸素を送る場合もあります。
このような使い方をして歯科では治療を行います。
全身麻酔において亜酸化窒素は、鎮痛作用が強力なのでハロタンやフルラン系と併用されます。引火性が低いことや、麻酔導入や覚醒が早いことが特徴です。短所として、麻酔作用の弱さや、酸素濃度を20%以下にした場合の酸素欠乏症があります。適応は抜歯と無痛分娩です。#薬理1
— かすみ (@nakasu_kasumi) October 24, 2017
亜酸化窒素「笑気ガス」での効果は?
亜酸化窒素「笑気ガス」の効果!
亜酸化窒素である笑気ガスを使って得られる効果はまさに「恐怖心」などがない事です。
麻酔なんだから当たり前なのでは?と感じる方も多いと思いますが、実はこれは重要なことでもあるのです。
何故かというと、歯科の場所にもよりますが、歯科によっては当然この亜酸化窒素である笑気ガスを使っていない所もあるため、麻酔は注射で行うところも多いです。
私が通っている所も実際に麻酔は注射で行い、虫歯の際でも歯の根元に何回かに分けて麻酔を打たれるので、正直麻酔を処方する段階では痛いです。
これが子供だったらもちろん泣く子も多いと思いますが、笑気ガスを吸引するぐらいだったらこのような痛みのない治療ができ、子供でも気持ちいいと感じながら虫歯治療や抜歯ができるのです。
さらに歯科ではドリルなどを使う際に独特な音がして恐怖心が多い人と思いますが、このような物を使うことによって恐怖心を和らげれるとされています。
亜酸化窒素は笑気ガスともいわれ、麻酔効果があるのでしょう。阿久津先生のところではこんなガスも取り扱っているのですか。亜酸化窒素じゃなくても、只の窒素ガスを吸っても安楽死できるらしいですよ。なんて、また、私も余計なことを(笑)窒素ガスを車のタイヤに入れると圧が下がりにくいのです。
— Holmes#世論の理性 (@Holms6) April 8, 2017
亜酸化窒素「笑気ガス」の副作用は?
副作用があるか気になる人も!
笑気ガスを使って虫歯治療や抜歯などの治療をした場合、仮にもガスである上、鎮痛効果があるので副作用も気になる人が多いと思います。
実際にこの笑気ガスを使う状態は適切な処置をされていることが多く、副作用はほとんどないとされていますので、ご安心ください。
ですが、デメリットは多いとされています。
というのも、笑気ガスを虫歯治療や抜歯の際に吸引することによって気持ちいいと感じながらも治療することが出来るのですが、デメリットとして人によって麻酔の効果が大きく変わり、歯医者の的確な知識が必要となります。
そのため、デメリットを解消するためにだいたいが患者に聞きながらや、表情などを見ながら調整されるのですが、これを見誤ると過度な量が入ってしまったり、足りない状態に陥って麻酔効果がないような場合があります。
笑気ガスって亜酸化窒素の事。人体に使用すると麻酔効果があるらしく医療で使われる事も。ただこれ使うと副作用で顔がひきつって笑ったように見えるんで笑気ガスと呼ばれてる。英語だとナイトラス・オキサイド。ニトロ、あるいはナイトロなんて呼ばれてる。そう、エンジンにぶち込むアレ。
— きゃび (@cabina90) October 22, 2015
亜酸化窒素「笑気ガス」の危険性
危険性が実は高い!?
亜酸化窒素である笑気ガスのデメリットを先ほどご紹介しましたが、実はデメリットからも発展する危険性があります。
というのも、デメリットとして聞きながらや表情を見ながら使うとご紹介しましたが、この麻酔の濃度が高いと気持ちいいと感じやすいため、わざと嘘をついてしまう人もいるそうです。
しかし、濃度が高くなればなるほど当然酸素も薄くなるため、虫歯治療や抜歯以前に大変な危険な状態に陥る場合が多いです。
さらに、デメリットの所ではご紹介していませんが、人によっては危険な場合があり、「ビタミンB12」が足りていない状態の人ではビタミン12から引き起る造血機能障害や神経障害が起こる可能性があります。
こういった点を考えると使用方法が違えば大変危険であることが分かると思います。
亜酸化窒素って眠りの世界に入る前の状態がずっと続くような感覚だからハマる人多そう‥‥‥吸いすぎたら死ぬと思うし危険だ‥
— 使いません (@hinoni_0529) July 30, 2017
海外ではこの「亜酸化窒素」笑気ガスの規制がかかっている?
亜酸化窒素「笑気ガス」は風船で吸引!
副作用はあまりないものの、デメリットがある亜酸化窒素ですが、実は海外では規制がかかっています。
というのも、海外では脱法ドラッグの位置として捉えてしまう人も多く、吸引した際に気持ちいいと感じる感覚を得られることから服用する人が多いとされています。
ただ、度合いが過ぎて笑気ガスを大量に吸引してしまう人も多く、使用の規制どころか購入の規制もかかっているところもあるそうです。
イギリスでは吸引しすぎて死亡する人が相次ぐ
海外で規制がかかっていることをご紹介しましたが、実は亜酸化窒素である笑気ガスを使って死亡した事件がイギリスで多く流れています。
というのも、上記の画像や下記の動画がそうなのですが、イギリスでは気持ちいい感覚が味わえることから規制しているのにもかかわらず、風船に入れて大量に体内に入れる人が多く、大量吸引から症状があらわれて最悪死んでしまう人が多いとされています。
そのため、亜酸化窒素である笑気ガスの大量吸引によって死んでしまう人がイギリスでは大量に出て、危険性が高い指定薬物として規制されています。
上記の動画は実際にイギリスの人が亜酸化窒素を吸引している姿となっています。
動画をみて頂いてもわかるように、気持ちいいと感じる状態になれるものの、大量摂取したらかなりやばい症状になることがわかり危険であることが十分わかるかと思います。
日本でも規制がかかっている!指定薬物としても?
笑気ガス「シバガス」
実は最近では海外だけでなく、日本でも指定薬物として指定されており、規制がかかっています。
というのも、上記の画像のカプセルを見たことがあるかもしれませんが、この画像のカプセルは「シバガス」ともよばれ、亜酸化窒素である笑気ガスが圧縮されてはいっています。
これを先ほどのイギリスのようにではないですが、笑気ガスを吸引する人も多く、海外と同じように脱法ドラッグとして使っている人が日本で出てしまったがため、指定薬物とされ、日本でも規制がかかり始めました。
本来の笑気ガス「シバガス」の使い方は・・・。
本来の笑気ガス・シバガスの使い方は、自転車のタイヤなどに注入する目的で制作されています。
というのも、笑気ガスを圧縮することによって窒素であるため、空気が抜けにくいとされ、タイヤ持ちが良いとされているのです。
笑気ガスの圧縮である「シバガス」を制作している人もまさか自転車のタイヤ以外の目的で使われると思ってもなかったので、指定薬物として指定されるこの想定外だったとも推測できます。
日本でも吸引する人がいる!
日本でも笑気ガスは指定薬物として指定されているのですが、現在でも危険ドラッグの代わりとして使用している人がいるとしています。
これはテレビのニュースでも笑気ガスである「シバガス」が紹介されたのですが、自分自身で吸引するのは大変危険なので辞めるようにしましょう。指定薬物として取り扱われるということはそれほど死の危険があるということで、指定薬物は用法を間違うと本当に命を落としかねません。
そのため自分での使用はやめることをお勧めします。
「まとめ」亜酸化窒素である笑気ガスを乱用すると危険
今回は虫歯治療や抜歯治療などで使用される笑気ガス「亜酸化窒素」についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
笑気ガスは知識があるお医者さんが使うことによってはじめて危険がないと言えます。
副作用はほとんどないとされていますが、やはり用法・用量を間違えば死の危険もありますので、笑気ガスを自分で使うのはタイヤに注入する以外の目的はやめましょう。