『ブードゥー教』が怖い…ゾンビパウダーで儀式？呪いの人形を作っている？

最近は女性に人気の可愛らしいタイ版ブードゥー人形の流行により、よく目にする事が多くなったブードゥー教。
しかし、実際にブードゥー教とは何を信仰しているのか、具体的な儀式の内容など皆さんはご存知でしょうか？

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謎に包まれたブードゥー教…。

彼ら彼女らの真実とは？

まず初めに、ブードゥー教は宗教ではありません。
ハイチを発祥の地とする民間信仰で、他の宗教のような教義・教典はなく、基本的に布教活動を行う事もありません。

信仰しているのは主に「精霊」です。
生物・無機物問わず全てに霊魂が宿っているという、日本のアニミズムと同じような考え方をしています。

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日本のジブリ作品『もののけ姫』に登場する「こだま」も木の精霊です。

ちょっとだけ親近感がわきますね。

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ブードゥーの名前の由来は、西アフリカのフォン語で「精霊」を意味するヴォドゥンからきています。

植民地時代の奴隷貿易によって強制連行された黒人たちがそのヴォドゥンの信仰をハイチを拠点に発展させました。

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しかし、植民地時代に黒人の土着信仰が許されるはずはありません。

そこで、ハイチではカトリックキリスト教を習合させ、自分たちの信仰の隠れ蓑としました。
その慣習が続いているため、ブードゥー教は他の宗教や文化とは違う独特な信仰を持つようになったのです。

現在ではハイチはもちろん、そこからアメリカへ移住した二世・三世がブードゥー教を今でも信仰しています。

ブードゥー教にはさまざまな呪術・儀式があります。
それは白魔術から黒魔術まで多岐にわたり、神々の数も正確には把握できていません。

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ブードゥー教では、神々の事を「ロア」と呼び、特定の神を崇拝しているわけではありません。

ロアの中で善悪に分かれ、代表的なものとしてラーダ神族は善、ペテロ親族は悪とされます。
しかし、単純な善悪ではなく、基本的には人間の味方で「怒らせると災いが起こる」といった意味合いが近いようです。

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中でも偶像崇拝されるのはパパ・レグバという神です。

彼は神々と人間の世界の境界を司る番人のような存在で、ブードゥー教の呪術においては非常に重要な神になります。

海外ドラマ『アメリカン・ホラー・ストーリー』のシーズン３「魔女団」では実在したブードゥーの女性魔術師マリー・ラヴォーと共にパパ・レグバも登場し、ファンの間でも非常に人気が高いです。

ブードゥー教が怖いとイメージされる理由がその呪術にあります。
儀式では血や骨を使用したり、動物を生贄として捧げるため、その様子はかなりのインパクトがあります。

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黒魔術とは、他人に厄をもたらすための呪術の事です。
事故や病気などをはじめ、力の強い術者による黒魔術では相手を死亡させる事もあります。

方法や道具もその呪術によりさまざまです。

多くは霊に力を借りて行われる場合が多く、ブードゥー教もその部類に入ります。

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代表的な呪いの儀式です。
日本の藁人形もそうした黒魔術の一種で、相手を模した人形に呪いたい相手の名前や髪の毛を入れて儀式を行います。

また、人形を呪いの撥ね返りによる肩代わりとして使う場合もあります。
「人を呪わば穴二つ」という言葉の通り、黒魔術には術者本人にも危険が伴うのです。

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女性を中心に今やブームともなっているブードゥー人形。
いろいろな色や種類があってとても可愛いですよね。

実はこのブードゥー人形はタイ版であり、本当のハイチ発祥の人形とは見た目も意味合いも異なります。

タイ版ブードゥー人形についてもっと詳しく知りたい方はこちら！

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タイ版の可愛い人形とは異なり、ハイチ発祥の黒魔術としてのブードゥー人形は儀式には欠かせない呪いの道具です。

人の形をしていれば素材は何でも構いません。
粘土などを使う場合もあれば、靴下など、身近にある物で作る事も可能です。
とにかく人間の形にして、中に魂を入れる事が重要なのです。

それを相手もしくは自分に見立て、儀式を行います。

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1941年の1月、アメリカではブードゥー教の呪いの儀式によってヒトラーを殺すためのパーティが開かれました。

マネキンにナチスの軍服を着せ、ヒトラーの死を歌いながら心臓に杭を刺したそうです。
ここには多くの人々が訪れました。
この儀式にはアメリカ連邦政府から太鼓も贈られたそうで、ライフ誌の取材者も参加しました。

しかし、不思議なのがこの1941年1月というのはアメリカがまだドイツとは戦争状態になかったという事。
日本による真珠湾攻撃が約1年後であり、それらを全て予知した上でのパーティだったのだとしたらとても怖いですね。

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今やホラー映画の定番となったゾンビ。
最近ではハロウィンのコスプレでも人気ですよね。

多くの作品では、何らかの感染症により人間がゾンビ化し、その人に噛まれると同じようにゾンビとなってしまう。
死んでいるのに身体は動き続け、生きている人間の肉を喰らおうとする。

しかし、本来ゾンビとはアフリカやハイチのブードゥー教を起源としています。
本当に人間をゾンビにする事は可能なのでしょうか？

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ハイチでは「死んだ人間が甦りゾンビになる」と古くから伝えられ、今でも信じているブードゥー信者は多いそうです。

実際に司祭の一つである「ボコ」や祈祷師により儀式は行われていました。
彼らは死んだ人間が腐る前に呼びかけ、生き返らせ、意のままに操ったと伝えられています。

そのため、ハイチでは家族に死んだ者が出ると、ゾンビにされないよう36時間ずっと見張っていたそうです。

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では、なぜハイチでは死者をゾンビにしていたのでしょうか？
それは当時の奴隷制が大きく関係しています。

奴隷達の中で裏切りや逃亡しようとした者が現れると、彼らが今後そういった事をしないよう魂だけを奪いました。
つまり、そもそもゾンビとは「死者が甦ったもの」というより「生きる屍となり動き続けるもの」なのです。

一生奴隷として働き続けるためにゾンビは作られたのでした。

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ブードゥー教の司祭や祈祷師がゾンビを作るために使ったとされるゾンビパウダー。
製造方法は現在も解明されていません。

しかし、かなりの猛毒であり、人間の神経を麻痺させ、少し吸い込んだだけで死亡させるほどの威力があったと伝えられています。
このゾンビパウダーによってターゲットを死亡させた後、身体のみを甦らせゾンビとしました。

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ゾンビパウダーにはテトロドトキシンが含まれていたのではないかと伝えられています。
テトロドトキシンといえば、フグ毒としてよく知られていますね。

この毒をゾンビパウダーに混ぜてターゲットを仮死状態にさせ、脳を酸欠にさせる事で意思のないゾンビ人間を作りました。
現代でも手に入る毒が使用されていたという事が怖いですね。

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ここで疑問がわきます。
ゾンビパウダーは人を仮死状態または死亡させるものであり、死人を甦らせてるわけではないのではないか？

実はその通りで、ブードゥー教のゾンビは厳密には死人ではありません。
あくまで脳機能を破壊しているだけであり、身体的には生きています。
また、ボコや祈祷師は催眠術や洗脳をしていた可能性が高いです。

そう考えると、現代のフィクション版ゾンビよりも催眠によって生きる屍とさせられた方が余程怖いですね…。

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ブードゥー教の儀式として女性が性的暴行を受ける事件が起こりました。

司祭や教祖の立場を利用した女性や子供への性的虐待は後を絶ちません。
どのような信仰であれ、性的虐待は決して許せない卑劣な行為です。

特に性的虐待は儀式の一環として行われる場合が多く、信者である女性や子供は性的な事を要求されても断る事ができません。

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本当に怖いのは人間。

性的虐待を受ける女性や子供からは彼らがこう見えているのではないでしょうか。

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いかがでしたでしょうか。

今回はブードゥー教のルーツ、呪いの人形、ゾンビを中心にご紹介しました。
なかなか理解されにくい信仰かもしれませんが、ブードゥー教は人間の醜い歴史が作り上げたものでもあります。

やはり本当に怖いのは生きている人間なのでしょうか。