2021年09月09日公開
2021年09月09日更新
カマキリの寄生虫ハリガネムシが人間にも?生態や出し方まとめ【動画/画像】
皆さんはカマキリに寄生する寄生虫、ハリガネムシをご存知ですか?ハリガネムシという名前だけ分かる人もいるかと思います。今回は寄生虫ハリガネムシがなぜ、カマキリ等に寄生するか、人間には寄生しないのか、また人間が寄生されたらどうなるのかを調べました。
目次
寄生虫、ハリガネムシとは?
ハリガネムシとは何なのか?
ハリガネムシとは、ミミズのような形をした寄生虫です。体長は数㎝~1mほどのものが多いです。表面をクチクラ(人間で言うと、キューティクル)が覆っており、乾燥すると針金のように固くなるのでハリガネムシという名前が付けられたそうです。
出典: http://labaq.com
針金のような虫とはいったいどのような虫なのでしょうか?これから、ハリガネムシの実際の画像をあげていきます。
寄生虫ハリガネムシの画像
では、今から実際にハリガネムシの画像を見ていきましょう。先に言っておきますが、これからあげていく画像にはちょっとグロテスクな画像があります。食事中の方・グロテスクなものが苦手な方・虫嫌いの方はあまり閲覧しないほうが良いと思います。絶対に気持ち悪くなるので。見る時は自己責任でお願いします。
出典: http://www.sizen-daigaku.com
ハリガネムシの画像
これは、実際のハリガネムシの画像です。黒い線のような外見をしていますね。パッとみたら黒いひものようにしか見えませんね。この画像のハリガネムシは表面が乾燥して固くなっています。
出典: https://flic.kr
バッタに寄生するハリガネムシ
寄生虫ハリガネムシの生態
ハリガネムシの一生
ハリガネムシは卵から生まれると水辺の底でうねうねと動き回ります。すると、水辺に来たカゲロウやユスリカなどが食べ物と一緒にハリガネムシを捕食します。そして、ハリガネムシに寄生されたカゲロウやユスリカなどをカマキリが捕食するとカマキリがハリガネムシに寄生されます。そして、寄生した後ハリガネムシはカマキリの腹の中で2~3か月成長します。そして、カマキリなどの宿主が死亡したら、宿主の身体から脱出します。出た後は水辺で生殖活動を行います。
出典: http://natgeo.nikkeibp.co.jp
ハリガネムシの数奇な運命
ハリガネムシは生まれた時と宿主から出た後に生殖活動をする時に水辺にいますが、それ以外の場合ほぼ寄生して生活しています。
カマキリを操る?寄生虫ハリガネムシの能力
カマキリなどの宿主を操る
ハリガネムシは寄生したカマキリ等の宿主を操ることができます。ロイコクロリディウムと同じで寄生した相手の脳をコントロールして自分の思いのままに宿主を操ります。
出典: http://zakki.partials.net
恐るべきハリガネムシの能力
寄生した相手をコントロールするとは恐ろしい寄生虫ですね。カマキリなどからしたら、絶対に寄生されたくない相手です。
実際にどのようにカマキリ(宿主)を操るのか?
では、実際にハリガネムシに寄生されるとどのようにコントロールされてしまうのでしょうか?まず、ハリガネムシに寄生された宿主は生殖活動ができなくなってしまいます。ハリガネムシに寄生されると子孫を残せなくなってしまうということです。
さらに、もう一つあります。それは、宿主の脳を操って宿主を水辺に飛び込ませることです。なぜそのようなことをするのか気になった方がいると思います。なぜ、宿主を水辺に飛び込ませるかというと、ハリガネムシの生殖活動が水辺で行われるからです。宿主の身体を出た後、ハリガネムシは生殖活動を行わなくてはならないのです。しかも、水辺以外で外に出てしまうと、出た後に身体が乾燥してしまい、身動きが取れなくなってしまいます。だから、ハリガネムシは脳を操って水辺に宿主を落としているのです。
出典: http://ganbo.cocolog-nifty.com
水辺に飛び込ませた後は
宿主を操って水辺に飛び込ませた後は写真のように宿主の身体から出てきます。出た後は水辺の底で生殖活動を行います。つまり、ハリガネムシに寄生された宿主は基本的に死ぬ、ということになります。
寄生虫ハリガネムシの出し方
カマキリの中にいる寄生虫の出し方
カマキリの中にハリガネムシがいる場合、カマキリからハリガネムシを追い出す出し方があります。用意するものは常温の水、それだけです。
やり方はカマキリのお尻を水にしばらくつけるだけです。すると、カマキリのお尻からなぜかハリガネムシが現れます。カマキリはハリガネムシに寄生されていたおかげで弱ってしまっているので、そのまま死ぬことになります。
出典: http://icon.touch-slide.jp
結局カマキリは死ぬ運命
ハリガネムシを取り除く出し方はあるのですが、ハリガネムシが出ようが出まいが、寄生されたカマキリは弱っているので死ぬことが多いです。
カマキリはカゲロウやユスリカなどハリガネムシが寄生しやすい昆虫を食べるため、かなりの確率でハリガネムシが入っています。夏になるとカマキリを見かける確率が多くなります。捕まえたカマキリのお尻を先ほどの出し方のように水で浸してみてください。高確率でハリガネムシが出てくることでしょう。
なぜ、水で浸すと出てくるのか?
なぜ、カマキリのお尻を水で浸すとハリガネムシが出てくるのでしょうか?理由はハリガネムシが最終的に目指すところが水辺だということにあります。ハリガネムシは宿主の脳を操って水辺に飛び込ませるほど水辺に向かいたがります。水に飛び込めば当然、宿主は死ぬ。宿主が死んで身体から出た後、生殖活動を行います。
つまり、宿主を水に浸すと、今は水場にいると勘違いするため外に出てくるのです。
カマキリからハリガネムシを出す出し方(動画)
字面だけだと分かりづらいと思うので、実際にハリガネムシの出し方を動画で見てみてください。グロテスクなので閲覧注意です。
ハリガネムシは人間に寄生する?
ハリガネムシが人間に寄生するという都市伝説
巷ではハリガネムシが人間に寄生する、という都市伝説がなぜか有名です。なぜ、このような都市伝説が流れたかは分かりませんが、一説には手に乗っけると爪の間から入ってくる、ということらしいです。確かにハリガネムシが人間に寄生する確率はありそうですが、実際のところどうなのでしょうか?
人間には寄生しない!
ハリガネムシは人間には寄生しません。寄生というよりは内臓に留まっているという感じです。カマキリのように寄生され脳を操られ死ぬということはありません。基本的にハリガネムシは昆虫以外に捕食されると胃で死んでしまうと言われています。
ですが、被害がないわけではありません。ハリガネムシを誤って飲み込んでしまい、口からハリガネムシが出てきた、といった事例もあります。ハリガネムシが人間に危害を加える確率は少ないですが、ゼロではありません。気を付けてください。
出典: https://casy.co.jp
人間には寄生しないが、被害がでる確率がある。
ハリガネムシは人間には寄生しませんが、胃の中で急成長して危害を加える確率があります。絶対に安心というわけではなさそうです。
ペット(犬や猫)はハリガネムシに寄生される?
人間は大丈夫。じゃあ、犬や猫等のペットは?
ペットがカマキリなどを捕まえて補食するなんてことはよくある話ですが、捕食したものにハリガネムシが寄生していた場合、猫や犬などのペットは大丈夫なのでしょうか?
結論から申し上げると大丈夫です。仮に犬や猫がハリガネムシ入りのカマキリを捕食したとしてもカマキリのように寄生されたり、死ぬことはありません。ただし、犬や猫の口や肛門から突然ハリガネムシが出てきたり、糞が出た後に糞を見るとハリガネムシが混じっていることがあるそうですが、基本的には大丈夫です。
出典: https://realestate.yahoo.co.jp
犬や猫は安心!
たとえ、ハリガネムシが犬や猫など、ペットの身体の中に入ったとしても犬や猫が寄生されたり、死ぬことはありません。ただし、口や肛門から突然出てくることがあります。
まとめ ~基本的に人間、ペットは大丈夫~
カマキリには寄生、でも人間等の哺乳類は安全
ハリガネムシはカマキリなどの昆虫に寄生して、宿主の身体から出た後に生殖活動を行うため、宿主をコントロールする寄生虫だということが画像や動画などを見て理解できたかと思います。人間やペットに危害を加える確率はとても低いです。たとえ人間等の哺乳類の身体にハリガネムシが入ったとしても内臓を食い破ったりなどは今までに起こったことはありません。ですが、確率がゼロではないのでくれぐれも気をつけてください。
出典: https://illust-imt.jp
人間に寄生しないからといっても危険な生物であることには変わりありません。もし、ハリガネムシを発見した場合は触らずに放っておきましょう。