【Paul Harnden】ポールハーデンの服はなぜ高いのか？

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Paul Harnden（ポールハーデン）を使ったコーディネート

皆さんはPaul Harnden（ポールハーデン）というイギリスのハンドメイド靴ブランドをご存知でしょうか？靴の高級ブランドではありますが、現在は洋服やバッグなどの小物についても幅広く展開しているのですが、このPaul Harnden（ポールハーデン）というブランドは、ネットで検索しても中々新品写真が見つからず、通販では中古品でもジャケットなどでは20万円近くするものも存在しています。ではこのPaul Harnden（ポールハーデン）はなぜ中古品でもこんなに高価なのでしょうか？今回はそんなPaul Harnden（ポールハーデン）について調べてみました！

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ポールハーデンのジャケット

ポールハーデンはイギリスのハンドメイド靴ブランドで、現在はメンズ、レディースの洋服も手掛けているほか、バッグなどの小物なども展開している高級ブランドです。ポールハーデンという人物がハンドメイドの靴を作り始めたことが原点で2017年で30周年を迎えます。

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ポールハーデンのバッグ

確かにとても軟らかそうなバッグです

ポールハーデンの特徴は自然体なデザインで生地の素材を生かした着心地のいいジャケットやコートであり、また革靴やバッグでは高いなめし技術による軽く柔らかい履き心地や使い心地が特徴となっています。どの製品も全て高いハンドメイド技術によって作り出されており、生産数も非常に少ないため取り扱っている店自体が非常に少ないのだそうです。

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アーミッシュ

とてもおしゃれですね

ポールハーデンのデザインは基本的にとてもクラシックで自然体です。流行を取り入れていません。このポールハーデンのデザインの元となっているのは、産業革命以前のイギリスとアーミッシュだと言われています。

※因みにアーミッシュとは、アメリカやカナダにいるドイツ系の移住民族で、移民した当時の姿を残すために現在でも農業や畜産業で生活しているのだそうです。

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産業革命以前のイギリスのファッション

産業革命以前のイギリスのファッションとアーミッシュのファッションに共通していることは、二つとも18～19世紀ごろのファッションということです。この頃はまだ化学繊維が発明されていない時代であるため全ての服が天然の繊維で作られています。
 

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ポールハーデンのファッションです。上の二つの画像と非常によく似ています

因みに裏地について着心地を優先させるならば別の化学繊維を使用した方がいいそうなのですが、ポールハーデンでは当時のファッションの再現性を高めるために裏地に綿が使われているそうです。

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ジョン・ロブの靴

ポールハーデンの創設者であるポールハーデンは、1959年のカナダで生まれました。イギリスに渡ったポールはその後ジミーチュウなどを輩出したコードウェイナー・カレッジという学校で靴の作り方について学びました。学校を卒業した後は老舗靴メーカーのJohn Lobb（ジョン・ロブ）に入り、木型の職人としてノウハウを学んでいきました。そして1987年にロンドンの郊外で自分の工房を立ち上げ現在に至ります。

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ポールハーデンのバッグ

ネット通販に出ている中古バッグです

では、なぜポールハーデンが高価なのでしょうか？その理由としてまず生産数が非常に少ないという理由があります。ポールハーデンは新品では通販に全く出回っていません。ネット通販などで出品されているものは全て中古品です。
 

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ポールハーデンの靴

新品のポールハーデンを扱っている店は非常に限られており、パリではL’ECLAIREUR、ニューヨークではIf SoHoなど、海外では数える程度の店舗でしか扱われていません。日本では、海外よりはある程度の店舗に出回っているようですが、それでも他のブランドに比べれば非常に少ないのです。シーズンごとに作られるアイテムの中には数着、数個しか作らないというものもあるほどです。

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ドブクロス織機

ではブランド性を高めるためにわざと生産数を少なくしているのかというとそうではなく、この生産数には使用している機器が関係しています。ポールハーデンで使用されている織機は、19世紀頃に作られたドブクロス織機という約100年前の織機です。

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ドブロクス織機は、現代の織り機に比べると能力が非常に低く、1日に40ｍ程度しか織ることができません。ちなみに現代の織機は一日に250ｍ織れるそうです。またドブロクス織機は非常に古い機械であり、ほぼどこの会社でも使用されていません。そのため、ドブロクス織機を動かしているエンジンを作る会社は既に存在していないため、修理やメンテナンスを行うことができず、いつ動かなくなってもおかしくないのだそうです。

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他の部品に関しては故障すれば部品を交換することができるそうなのですが、既にドブロクス織機自体がほぼなくなっているために非常に高価なのだそうです。そのため、生地を織れば織るほどドブロクス織機にかかるコストは上がってしまうのです。

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ウール生地

では、なぜポールハーデンがそのような織機を使っているかというと、現代で使われている高速の織機を使用すると、一本一本の糸の張りが強くなり、ウール本来の軟らかな風合いや弾力が損なわれてしまうからなのだそうです。ドブロクス織機のように低速で織ることによりウールが持つ本来の持ち味を生かすことができるのだそうです。

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ポールハーデンのジャケット

通販に出品されていたものです。

またドブロクス織機で織ると糸同士が擦れるので更に生地の軟らかさが増すのだそうです。現代の織機でもこの問題を解決する技術が向上してきているため、パッと見ではあまり違いがみられません。しかし、この二つで織った物は、実際に着てみると全く違う着心地になるのだそうです。ポールハーデンの生地が全てこのドブロクス織機で織られているわけではないようですが、大きな特徴の一つとであり、ポールハーデンの値段が上がっている原因の一つでもあると言えそうです。

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マックコート

通販で出品されていたものですが、中には10万円を超える物もありました

次に実際の商品の魅力についてチェックしていきましょう。まずは、ポールハーデンの定番ともいえる人気商品マックコートです。ポールハーデンのマックコートは、パッと見普通のトレンチコートのようにも見えるのですが、よく見るとマックコート独特の雰囲気があります。

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マックコート2

こちらも通販に出品されていた商品です

マックコートはゆったりしたAラインのシルエットをしており、ベーシックなデザインながらも要所要所に遊び心が垣間見えるお洒落さがあります。マックコートはポールハーデンをこれから取り入れたいという初心者にはおすすめのアイテムです。

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通販に出品されていたポールハーデンのメンズブレザー

メンズブレザーもマックコート同様ポールハーデンの定番人気商品です。ポールハーデンのジャケットはメンズブレザーに限らずよく空気を包み込んだシルエットだと言われています。独特の仕立てとデザインがそういった感覚を可能にしているのだそうです。ブレザーのデザインに関しては、戦前に着用されていたジャケットがモチーフとなっている説があります。

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ポールハーデンのメンズブレザー2

しかし一方でロンドンのホームレスが来ていたジャケットがモチーフとなっている説もあるのだそうです。どちらにしろ、ジャケットのデザインを独自の仕立てによってポールハーデン独特の雰囲気にしているのだそうです。確かに一見野暮ったく見えますがよく見るととてもお洒落です。

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ジャケットがポールハーデン、サロペットなどにも合います

ポールハーデンの商品は基本的に非常にベーシックなデザインであるため、フォーマルなスタイルにもカジュアルなスタイルにも合わせることが可能です。インナーはシャツやロングTシャツにも合いますし、ボトムスもチノパンやジーンズなどは勿論、軍パンなどのワイドパンツなどでも着こなしが可能です。ただし一番いいコーディネートはポールハーデンで上下を揃えることかもしれませんね！お金があれば是非やってみたいコーディーネートです。

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ポールハーデンについて調べてみましたが、ポールハーデンとはクラシックでありながらもお洒落な服や靴であり、また生地や製法に非常にこだわって作られているために生産数が少なく、高価であることが分かりました。しかし、こだわって作られている分、非常に着心地もよいということも分かりました。扱っている店舗はとても少ないようですが、機会があったら手に取ってみたいものですね。