2021年07月14日公開
2021年09月28日更新
『障害者の性』セックスボランティア(性介助)の実態と体験談まとめ
セックスボランティアとは障害者に対して性サービスを行う事です。あまり世間に認知されていないセックスボランティアですが、性の介助を必要としている障害者はたくさんいます。ではセックスボランティアとはどのような事をするのでしょうか?
目次
セックスボランティアは障害者の性の世話をする!?
セックスをするボランティアが存在する!?
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セックスボランティアという言葉を聞いたことがありますか?セックスボランティアとはその名の通り「セックスをするボランティア」の事です。ネット上ではたまにこのセックスボランティアに関する噂が出回っていて、にわかに信じがたい存在として受け取られています。しかしセックスボランティアは現に存在します。
障害者に性サービスをするボランティア
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セックスボランティアと一口に言っても様々な形式があります。それは自分の性処理が出来ない障害者の性処理を介助してあるだけのものや、中には障害者と直接セックスする人もいます。
障害者と性の関係性とは?
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今回はそんなセックスボランティアについてご紹介します。セックスボランティアはセックスワーカーとも呼ばれており、一定の需要が存在し中には女性障害者のセックスボランティアを行う事もあります。障害者と全く縁の無い人も知識として覚えておくべきかもしれません。
セックスボランティアとは?
性に関するボランティア
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セックスボランティアとはセックスワーカーと呼ばれることもあります。セックスワーカーの人達は自力で性欲処理を出来ないような身体的あるいは知的障害者の性行為を介助する事を目的としています。
ただ単に障害者の性欲処理をするだけ
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ほとんどのセックスワーカーはセックスをするわけではありません。サービス内容はただ単に障害者の射精の手助けをするだけに留まっています。主な形式としてはセックスワーカーが障害者の自宅へ行き、障害者の性器を刺激して射精へと導くだけの事です。セックスワーカーのする事は性サービスですが介助に近い内容なので決して風俗業ではありません。
セックスボランティアによる性サービスの目的
セックスボランティア(セックスワーカー)はあまり世間に浸透していませんが、セックスワーカーによる性サービスを望んでいる人は確かにいます。
セックスボランティアの必要性
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セックスワーカーは風俗の様な娯楽的な性サービスを提供するという意味合いよりも、障害者に対する介護としての意味合いの方が強いです。セックスボランティアには性器からの感染症の予防と避妊を指導する役割があります。特に思春期を迎えた知的障害者は性処理の仕方が分からずに犯罪行為をしてしまう可能性があるのでセックスボランティアによる性サービスは必要であるとされています。
風俗を利用する際のボランティア
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あるいは成人の障害者が風俗店を利用したいと申し出た場合に手配を代行することもあります。内容としては障害者を風俗店に連れて行き、障害者が店のサービスを受けるまで付き添うというもの。またはデリヘルを呼ぶために障害者に代わって電話するという事もあります。
障害者はセックスボランティアはを必要としている
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障害者は人とセックスすることが滅多にありません。しかしセックスワーカーの人達は障害者であっても、人の温もりを直接感じることは必要であると考えています。
障害者向けの風俗は存在する?
障害者向けの風俗ってどんなもの?
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障害者と言えども人間なので性欲はあります。しかし障害者は体をまともに動かすことが出来ないため健常者と同じようにパートナーと出会ったりセックスをすることは難しいです。そんな性欲の処理悩んでいる障害者を対象にした障害者向けの風俗が存在ます。
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障害者向けの風俗を利用する人は下半身不随でまともに出歩けない人や視覚もしくは聴覚に障害を持っている人が対象となっています。ただし普通の風俗とは違い店舗を構えているわけではなく個人経営をしている事が多いです。障害者向けの風俗は自宅に障害者を呼んで性サービスをすることもあればデリヘルの様に障害者の自宅へ赴き性サービスを行う事もあります。
こちらは風俗営業となるので許可が必要ですが、障害者向けの風俗をしているセックスワーカーの人達は介護の一環として取られている人がほとんどです。
風俗嬢によるセックスボランティアの体験談
実際にセックスボランティアを行っている人はどんなきっかけで、そしてどのような内容の性サービスを行っているのでしょうか?
風俗嬢からセックスボランティアへ
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セックスボランティアは性サービスを行うだけに風俗嬢が行う事もあります。勿論風俗店は余程の理由がない限り障害者相手でも接客します。しかし稀に普通に風俗の仕事をしている中で健常者のお客さんから障害者の家族あるいは知人の性サービスを依頼されることがあります。
セックスボランティアは人気がある!?
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そして驚くべき事に障害者へのセックスボランティアは風俗嬢にとって人気のある仕事なのだそうです。何故なら下半身不随などの身体的障害者の場合、性サービス中の動きが少ないのでとても楽なのだそうです。しかも障害者はあまり無茶な要求や無茶な行動に出る事が無いので風俗嬢が心配する安全面も保証されています。
新人の風俗嬢だと障害者を相手する事に嫌悪感を抱くこともありますが、慣れている人は率先してセックスボランティアをすることもあります。
一般人によるセックスボランティアの体験談
風俗嬢以外で障害者へのボランティア活動を行っている人がセックスボランティアをお願いされることもあります。
ボランティアスタッフがセックスボランティアをすることに
出典: http://www.irasutoya.com
とある学校のボランティアサークルで活動していた大学生の話によると、知的障害者の相手をしていると普段からセクハラをされることも多いようです。そしてその障害者の家族(主に母親)からセックスボランティアをしてくれないかとお願いされて、やむなく応じてしまう事があります。ボランティア活動をしていると「可哀想」だの「差別」だのと言われて、立場上どうしても断ることが出来ないことがあるようです。
知的障害者のセックスボランティアは大変
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知的障害者の相手をするのはとても大変です。性的興奮を覚えた知的障害者は理性で欲求を抑えることが出来ないので、一方的に襲い掛かってきます。最初はボランティアのつもりで少し性サービスをしてあげるつもりで行っても、最終的にはレイプの様な形になってしまうこともあります。
セックスボランティアの体験談からわかること
上記でご紹介した通りセックスボランティアは風俗嬢かボランティア活動を行っている人が仕事の延長線上でセックスボランティアを始めることが多いようです。
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しかし障害者の内容が身体的なものか知的障害者かで大きく変わります。身体的な障害者の場合理性があるのでほとんど風俗で行われているような性サービスと変わらない内容です。しかし知的障害者の場合、性欲の赴くままに行動しようとするので制御するのが大変です。また知的障害者のセックスボランティアを頼まれる場合家族から依頼されることがあるので断りずらいという現状もあります。
ホワイトハンズとは?
日本にはホワイトハンズという組織があります。これは日本有数のセックスボランティアを組織として行っている団体です。
ホワイトハンズ(WHITE HANDS)は、英語で「無罪」を表す言葉です。 この名前には、性に関するサービス(支援・介助・制度・教育)を 「無罪」の存在にしよう、という思いを込めています。 性に関するサービスは、残念ながらその多くが、社会性や公共性とはかけ離れており 「有罪」に近いグレーゾーンのものばかりです。 また社会的な偏見のために、本来は「無罪」であるにもかかわらず、 「有罪」というレッテルを貼られてしまっているものも少なくありません。 こういった現状を打破し、性に関するサービスを、誰もが安心して、 当たり前に利用でき、当たり前に働くことのできる「無罪」の存在に変えていくこと。 これが私たちの目標です。
障害者の性の問題解決を図る団体
出典: http://blog.peachcare.jp
ホワイトハンズは一般社団法人として正式な組織として認められています。ホワイトハンズは世間一般から関心を寄せられず、つまはじきにされている障害者の性処理の問題解決に取り組んでいます。ホワイトハンズは性の公共性が大事であるとして、障害者の性欲処理と自尊心を守ることを目的としています。
出典: http://blog.peachcare.jp
セックスという物は障害者を含む全人類にとって必要不可欠ではないかもしれません。しかしセックスを出来るようになれば生活が豊かになります。そのため障害者でも自由にセックスが出来るようになって生活を豊かにするという事がホワイトハンズの理念です。
ホワイトハンズのシステム
ホワイトハンズは障害者への性サービスの一環として射精を促すセックスボランティアを行っています。
射精介助サービスとは?
出典: https://www.fesco.or.jp
ホワイトハンズは「射精介助サービス」を行っています。これは自力で射精できない、あるいは射精するのに過度な時間や体力的負担がかかってしまう人達を対象にしています。
セックスボランティア・射精介助サービスの流れ
射精介助サービスの内容はホワイトハンズ所属のスタッフが自宅へ行って障害者の射精を手伝うという物です。流れとしては、
障害者はベッドあるいはソファに寝た状態で、
下半身を裸にして上からタオルをかけた状態で、
スタッフは介護用の手袋を装着して、
お湯で清潔にした陰部をマッサージします。
勃起して来たらコンドームを装着して射精させます。所要時間は10~15分程です。
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ホワイトハンズの射精介助サービスの料金は30分2800円です。延長料金は15分毎に1500円となっています。射精が1回された時点で終了です。サービスを行っている地域は仙台市近郊、首都圏、新潟市近郊、豊橋市近郊、大阪・京都エリアとなっています。
とても好評を得ている
出典: http://www.alterna.co.jp
ホワイトハンズの射精介助サービスは内容だけ見るとただの射精介護と変わりませんが、料金が安い事とスタッフが全員優しくて障害者への理解と気配りが出来ている人達なので利用者からはとても好評を得ています。
セックスボランティアを必要とする障害者の問題
セックスボランティアを必要とする障害者はたくさんいます。しかし性的な介助を必要としている障害者には数多くの問題があります。
セックスボランティアは欲しいが
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障害者は健常者の様に自分の好きなタイミングで性処理をすることが出来ません。これは当人達にとってかなり重い精神的負担となります。障害者の性的介助は昔から必要とされていましたが、「性欲=悪」という概念が強い為介助サービス業界の中でもタブーとされてきました。
酷い場合には思春期を迎えた息子の性処理の問題を誰にも聞き入れてもらえずに、障害者の息子の母親が自慰の手伝いをしていたという事例もあります。
セックスボランティアへの考えは変わってきている
出典: https://kyoto294.net
現在は個人事業でセックスボランティアを行う人もいればホワイトハンズの様な組織が出来上がったこともあり、昔に比べて障害者の性処理に対する理解も深まっています。しかしセックスボランティアが「どこまでやるか?」という問題もあります。
射精だけして終わりなのか?セックスまでするべきなのか?「性欲=悪」のイメージは完全に拭い去られたわけではないのでセックスボランティアに関する問題は未だに残っています。
セックスボランティアへの肯定的な意見
セックスボランティアへの問題は山積みですが、昔に比べてセックスボランティアに肯定的な意見が増えて来たことは確かです。
セックスボランティアは普及されるべき
出典: http://logmi.jp
かつての障害者はセックスどころか恋愛する事さえタブーとされてきました。しかしセックスをしたいと思う障害者は今も昔もたくさんいます。セックスボランティアが存在する事で障害者は性欲を解消するだけでなく、心のつながりや精神的な安定を得ることが出来ます。そのためセックスボランティアは障害者からは大変好評を得ています。
女性障害者もセックスボランティアを受ける
セックスボランティアを受ける障害者のほとんどが男性の障害者です。しかしわずかながら女性の障害者でもセックスボランティアを欲している人がいます。
女性へのセックスボランティアとは?
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女性障害者へのセックスボランティアは男性版と真逆なので、男性スタッフが女性障害者に対して性サービスを行うというものです。しかし女性障害者へのセックスボランティアはとても難しいです。
なぜならば女性の場合、男性の射精の様に分かりやすい性サービスの終わりのサインが無いからです。そのためどこまでがセックスボランティアなのかが不明瞭になってしまいます。
女性障害者の性的な問題
女性障害者はセックス関連だけにかかわらず、普段から性的な問題をたくさん抱えています。
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まず女性障害者はセクハラの対象になりやすいです。身体的な障害を持っている女性障害者の場合中々抵抗出来ないためセクハラの対象になりやすいと言います。とある調査によると今までにセクハラを受けたことがある女性障害者は全体の内の35%でした。しかしこれ以外にもセクハラを申告していない人もいると予想されるので実際の数字はもっと多いと思われます。
女性障害者がセクハラを受ける場所は職場・自宅・公共の場など多岐に渡ります。内容は会社の上司から胸や尻を触られたというものや、義兄からレイプまがいのことされたというものまであります。
出典: http://jacam.cc
また女性障害者が介助サービスを受けている際もセクハラに繋がる可能性があります。特に男性のスタッフが相手をする場合本人にその気が無くても女性障害者自身は不快感を受けてしまう事があります。
例えば入浴やトイレに関する介助をする場合、大抵の女性障害者は男性スタッフの介助を嫌がります。しかしこれらは力仕事になるので女性スタッフでは行うことが出来ず、止む無く男性スタッフが世話をすることもあります。
女性障害者のセックスボランティア体験談はあるか?
男性が女性障害者へのセックスボランティアに関わったことがあるという体験談はわずかながらあります。
出張ホストがセックスボランティア?
出典: http://ananweb.jp
女性の場合風俗は利用しないので出張ホストのスタッフが女性障害者と出会う事が多々あります。出張ホストは利用客である女性が指定した場所でデートを楽しむというサービスとなっています。稀に違反ではあるもののホテルへ行き女性とセックスをすることもあるそうです。
出典: http://sp.lalu.jp
出張ホストを女性障害者が利用することもあります。その場合たとえ相手が障害者であっても客であることには変わらないので普通にデートを楽しみます。出張ホストの客は月1程度のペースで利用するのですが何度も会っているうちに女性の気が変わってしまう事があります。しかし出張ホストにおけるセックスを原則違反なので断ってしまうのだそうです。
女性障害者のセックスボランティア体験談は中々無い
出典: http://english.cheerup.jp
女性障害者のセックスボランティアは数が圧倒的に少ない事と世間に認知されていないため体験談も中々ありません。しかし女性障害者であっても性的な欲求があることは事実です。いずれはこれも解決しなければならない問題であることは確かです。
セックスボランティアについて:まとめ
出典: http://ure.pia.co.jp
セックスボランティアとはホワイトハンズが行っている様な射精を促す性サービスが最もメジャーです。それ以外にも障害者を対象とした風俗もありますがこれも広い意味ではセックスボランティアと言えます。
障害者にも性欲はあります。それをないがしろにするのではなく、どう対応するのかを考えることは、セックスボランティアだけではなく私達も考える必要があるのかもしれません。