2021年05月28日公開
2021年05月28日更新
『赤線・青線の意味とは?』東京や大阪に実在した売春地帯の写真や現在まとめ
赤線、青線という言葉を聞いたことのある人は少ないかもしれません。戦後の売春地帯の呼び名ですが、赤線地帯と青線地帯では明確な違いがあります。人間の性欲はいつの時代にもあるもので、そのため売春もなくなりません。これを歴史的にみるのも一つの面白さかもしれませんね。
目次
赤線地帯、青線地帯の売春形態の違い
「赤線地帯」「青線地帯」はどちらも戦後GHQによる1946年の公娼廃止指令から、1958年の売春防止法施行までの間に使われていた用語です。
要するにどちらも「売春」がおこなわれていた地帯なのですが、警察が地図上のその地帯を赤線、青線で囲っていたことから、赤線地帯、青線地帯、という用語が生まれました。
その違いに関してですが、赤線地帯は「合法的な売春」、青線地帯は「違法な売春」という違いがあります。
赤線地帯は売春地帯としての許可を得ていますが、青線地帯は飲食店街としての許可しか受けていない地帯です。
出典: https://blogs.yahoo.co.jp
戦後の娼婦の写真です。
戦後GHQが表向きには売春を禁止しましたが、一部売春を合法的に認めました。これが赤線地帯ですが、利用者は米兵が多かったのです。
その周辺に許可を得ない青線地帯が生まれましたが、ここも米兵の利用者が多かったと言われます。
赤線地帯での売春は公娼廃止指令から売春防止法施行まで行われた
1946年にGHQが公娼廃止指令を出してから、1958年の売春防止法施行までの間の10年と少しが赤線地帯の全盛です。1958年の時点で赤線地帯も青線地帯と同様に非合法なものになっています。
売春自体は今も行われていますが、赤線地帯というものはこの時代で終わっています。
出典: https://plaza.rakuten.co.jp
戦後まだ日本が焼け野原だった頃も売春は行われていますし、今も売春は行われています。
人間の三大欲求の一つなので、いつの時代も売春はあります。
青線地帯の売春期間の詳細は不明
赤線地帯での売春はもともとは合法的に行われていたものなので、売春防止法を期に取り締まられました。
しかし、青線地帯に関してはもともと非合法に売春が行われている地帯だったので、法律の問題はあまり関係ありません。もともと赤線地帯だった売春地帯が青線地帯のように非合法な売春を続けていましたし、法律の制定と同時に売春が辞められたわけではありません。
出典: http://www.gifolandia.net
男性の大きな欲求なので、いつの時代も法律で取り締まっても売春は行われます。
赤線地帯の周辺には青線地帯がある
赤線地帯はもともと法的に認められている地帯だったので、位置を警察が把握していました。青線地帯は隠れて売春が行われている地帯だったので、警察が目星をつけて、地図上に青線で囲っていた地帯です。
そして、風俗街はある程度固まるので、赤線地帯の周りに派生して青線地帯が生まれる場合が多かったです。
今みたいにインターネット上で地図上の正確な位置をアピールすることもできないので、人の集まる歓楽街で営業しなければ売上が伸びないということです。
実際は地方でこっそりと売春が行われていた青線地帯もあるようですが、警察も把握していない事情なので、今となっては謎が多いです。
出典: https://search.yahoo.co.jp
今で言うと、こういう感じで売春地帯が集まります。
赤線地帯の娼婦は性病検査を行っていたが、青線地帯の娼婦は行っていなかった
赤線地帯は法的に認められた売春が行われていたので、性病検査も定期的に行われていました。しかし、青線地帯は非合法な売春街なので、性病検査も行われていなかったと言われます。
娼婦としても危険ですし、男性客としても危険ですね。
病気のリスクがあってもやってしまうのが性欲ですが、現在も性風俗を利用する際には性病検査が適正に行われている店にした方が良いでしょう。
出典: http://fujinka-byoki.com
安全性の高い性処理が大切です。
赤線地帯も青線地帯も全国にあったが、東京や大阪の飛田に多かった
売春が活発だった地域は、現在とそれほど変わらなかったと言われます。東京の新宿二丁目は赤線地帯でしたし、大阪の飛田も赤線地帯でした。東京の新宿や大阪の飛田は今でも性風俗産業が活発ですが、戦後間もない時代からそうだったということです。
もちろん東京も大阪も今ほど街が整っているわけではないのですが、小さな小屋のようなところでも売春は行われていました。
青線地帯は一階は飲食店になっている場合が多く、二階でこっそり売春していた感じです。
出典: http://xianxian8181.blog73.fc2.com
設備が整っていなくても、男女がいれば売春は成立します。
溝口健二の赤線地帯で赤線での売春の実態が映画化されている
溝口健二さん(1898年5月16日~1956年8月24日)という日本の映画監督は、「赤線地帯」という作品を公開しています。
まさにそのままなネーミングの映画で、赤線地帯の意味や、売春婦の実態がリアルに描かれている映画です。
出典: http://blog.livedoor.jp
溝口健二さんが監督を務めた映画「赤線地帯」では、赤線地帯の売春婦のリアルな実態が描かれています。
現在は赤線や青線の過去を知る人は少ない
赤線地帯や青線地帯が存在したのは何十年も昔の話なので、多くの人は赤線地帯、青線地帯、と言われてもそれが何かよくわからないでしょう。安全地帯のパロディ?という感じです。
最近はインターネットでブログを一般公開している人が多いですが、中には高齢者の方もおられます。そういった高齢者の方のなかには、赤線地帯や青線地帯での思い出を書き綴っている方もおられます。
そういったブログを見ると、生きた歴史を見ているようで、不思議な感覚になるでしょう。
出典: http://www.sonymusic.co.jp
安全地帯は関係ありません。
出典: http://atrandom.xyz
昔を懐かしみながらブログを書いていたりします。
現在の売春である性風俗は届け出制
昔の赤線地帯、青線地帯のように、今も売春街がありますし、最近は出会い系サイトの利用者も多いです。
18歳未満との売春は違法ですが、大人同士の場合は違法ではありません。しかし、合法というわけでもありません。
届け出制になっており、国の立場は黙認です。
出典: https://work-mikke.jp
性風俗は女性にとっては稼ぎの良い職業です。
出会い系サイトなどでの18歳以上の合意の上での売春は合法
出会い系サイトでのトラブルがニュースになることが多く、出会い系サイトは違法なもの、という認識を持っている人は多いでしょう。上述の通りそれ自体が違法なものというわけではなくて、合意のうえでやり取りしていれば特に問題ありません。
とは言え、女性にとって危険なのは事実ですし、男性が待ち合わせ場所に行ったら、オヤジ狩りにあった、というケースもあります。
出会い系サイトを利用した、という少し恥ずかしく感じる事実のせいで、被害にあってもそれを口にしにくい、という問題もあります。
出典: http://seize2.blog.fc2.com
スマホで簡単に待ち合わせの予定を入れることが可能ですが、サクラが多かったり、トラブルも多いです。
売春はいつの時代にも行われている
赤線地帯、青線地帯の時代も、もっと昔も今も売春は行われています。そして、今後も続くでしょう。
男性にとっては性というのは大きな欲求ですし、なかには人生のなかの大部分を占めている男性もいるくらいです。
技術が進歩しても赤線の時代とやっていることはたいして変わらなかったりします。
出典: http://m50.ti-da.net
売春ではありませんが、大昔からやっていることはそれほど変わらないということです。
アダルトコンテンツ、VRの進化
出典: https://nikkan-spa.jp
VRの技術によって、性交渉の疑似体験がよりリアルになる。
これは赤線、青線の時代にはもちろんありません。
現代の若者はアダルトコンテンツに集中していると言われており、逆にリアルな女性に対しての関心が薄れていると言います。
実際に関心が薄れているかは微妙ですが、バーチャルで性欲が解消されるから、リアルで解消する必要がないと考えます。これは赤線、青線の時代にはない価値観でしょう。売春自体はなくなりませんが、このように代替的なものは誕生しています。
今後はVRの技術がより進化していくことが予想されるので、そうなるとますますリアルな女性ではなくて、バーチャルな女性に関心を持つ男性が増えるかもしれません。
出典: http://anibu.jp
二次元にしか関心のない男性も多いです。
まとめ
赤線、青線とは戦後の売春地帯です。10年程度の短い歴史ですが、その頃の思い出を持つ人もいます。
売春は性欲に関わる部分なので今後もなくならないでしょうが、現代はバーチャルで性欲を解消する人が増えているので、代替的な技術は増えていくということです。
出典: http://www.uwaki-tjc.jp
草食系、肉食系と性欲は直接的にはあまり関係ないようです。性欲が強くても、バーチャルに向かえば草食系ということになります。