最強の『神』ランキング!世界の神話に出てくる神々TOP9

日本には八百万の神がいると言われていますが、世界には一神教の宗教があり、また世界各地に残る神話には多くの神々が登場します。数多くの神がいれど、ではどの神が最強なのか?と考えたことがある人もいるでしょう。そこで、神話を総合するとどの神が最強なのかを考察しました!

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目次

  1. 1神話における最強の神とは
  2. 2最強の神=戦闘力の高い神
  3. 3各神話の神一覧
  4. 4他神話について
  5. 5最強の神 第一位 オーディン(北欧神話)
  6. 6最強の神 第2位 トール(北欧神話)
  7. 7最強の神 第3位 ゼウス(ギリシャ神話)
  8. 8最強の神 第4位 ポセイドン(ギリシャ神話)
  9. 9最強の神 第5位 テューポーン(ギリシャ神話)
  10. 10最強の神 第6位 シヴァ(インド神話)
  11. 11最強の神 第7位 ヴィシュヌ(インド神話)
  12. 12最強の神 第8位 建御雷神(日本神話)
  13. 13最強の神 第9位 須佐之男命(日本神話)
  14. 14別枠:クトゥルフ神話と最強の神
  15. 15神との違いと関係は?妖怪/天使/悪魔/神獣/ドラゴン/鬼
  16. 16おわりに

神話における最強の神とは

世界には数多くの神話が存在します。よく名前を聞く北欧神話やギリシャ神話、ケルト神話、インド神話やエジプトの神話、比較的新しいクトゥルフ神話、そして我らが日本の神話などです。神話とは文字通り神様を中心とした物語であったり、世界や文化の起源などを神や超自然的な存在によって説明するものになります。

さて、神と言えばキリスト教やヒンドゥー教など宗教の神が真っ先に思い浮かびます。一神教の宗教もあれば、日本のように八百万の神を掲げる国も。神話や宗教などが数多くある中で、ではどの神が最強なのか、考えたことがある人も少なくないでしょう。

特に現在ではクトゥルフ神話が登場したこともあり、小説やライトノベル、ゲームなどで神話の舞台や神話に登場する神々や強くてかっこいい英雄が広く普及し有名になっています。一体どの神話のどの神が最強なのでしょうか。かっこいい強い神を考えてみましょう。

最強の神=戦闘力の高い神

さて、ここで言う最強の神とは、破壊の神や武神など戦闘力の高い神とします。創造主や創世の神、国づくりの神などは神の中の神としては有名ですが、今回の「最強の神」を考えるにあたって、戦闘力の高さが低いものは除外とします。

また神話に登場する、神かどうか明確でないもの(天使/悪魔/神獣/妖怪/ドラゴンなど)においても、神や神に連なるものとして戦闘力の高いものは候補とします。明確に神ではないもの、妖怪怪物などと記されているものについては除外します。(それぞれと神の関係性については最後に記載)

出典: https://ja.wikipedia.org

各神話の神一覧

ギリシャ神話の神一覧

ギリシャ神話は古代ギリシャから語り継がれる伝承神話で、古代ギリシャ市民にとっては教養であり地中海に生きる人々の共通の知識でもあり、また現在は世界中に広がり、現代ギリシャ人にとっては小学校で習う歴史の1つです。ローマ神話とまとめてギリシャ・ローマ神話と呼ぶことも。

ギリシャ神話は天空神ウーラノスと大地の女神ガイアから始まり、2人の間に生まれた子ウラノスに続き、次にギリシャ神話の主神となるゼウスがウラノスの末子として生まれます。
・ゼウス(全知全能の神)
・ガイア(大地の神)
・ウーラノス(天空の神)
・ポセイドン
・テューポーン

北欧神話の主要神一覧

北欧神話は、ノルウェー、スウェーデンやデンマークなどの北欧諸国において伝承されてきた神話で、ゲルマン神話の一種です。

神の王であるオーディンをはじめ、雷神のトール、豊穣神フレイなどを中心に、対立する巨人や悪魔や怪物などとの戦い、神の軍と魔軍の決戦から世界の滅亡、その後誕生する新世界が描かれています。

北欧神話は、他の地域よりもキリスト教に改宗したのが遅く、そのために他よりも純粋な神話が保存されていると言われています。
・オーディン:元は嵐の神。後に軍神/農耕神/死者の神に
・トール:雷と農耕の神
・フレイ:豊穣の神
・ヘイムダル
・テュール:軍神、剣神
・バルドル:光の神
・ロキ :姦計と知略の神

インド神話の神一覧

インド神話はその名前の通りインドに語り継がれる神話です。インド神話は一般的にバラモン教に属するベーダ神話と、ヒンドゥー教に属する神話に大別されると言われています。

ベータ神話ではインドラ、スーリヤ、アグニといった帝釈天、太陽神、火神など、そしてインドラ神で知られ、ヒンドゥー教神話ではその他にブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァといった三大神が登場します。その三大神、特に後者2神は現在圧倒的な信仰を集め、ヒンドゥー教の二大宗派に至っています。
・ブラフマー:創造神
・ヴィシュヌ:維持の神
・シヴァ:破壊の神

日本神話の神一覧

日本神話では八百万の神というように、非常に数多くの神が登場します。ちなみに八百万というのは数の800万という意味ではなく、とてもたくさんという意味であり、本当に数えきれないくらいの神がいます。

日本神話は古事記・日本書紀・風土記の記述による伝承がほとんどであり、そこに登場する神々のほとんどは高天原の神です。10月に唯一の神在月となる出雲をはじめ、古来より信仰があったとされています。またその一方で、アイヌや琉球など後世まで統一されていなかった土地には独自の信仰があり、神話もまた異なると言われています。
・伊弉諾(いざなぎ):天照大神をはじめとした多くの神の父
・伊弉冉(いざなみ):伊奘諾の妹であり妻。天照大神をはじめとした多くの神の母
・天照大神(あまてらすおおみかみ):伊奘諾・伊弉冊の子、太陽の神格化
・月読命(つくよみのみこと):伊奘諾・伊弉冊の子、月の神格化
・須佐之男命(すさのおのみこと):伊奘諾・伊弉冊の子

他神話について

他にも現在人気の神やかっこいい英雄、天使などが数多く登場するケルト神話やローマ神話、エジプト神話など非常に多くの神話が存在します。神話と一口に言ってもそれぞれ地域や文化歴史によって色が全く異なり、かっこいい英雄のような神もいれば神という名前にも関わらず酷い人物も少なくありません。

また、同じ人物であってもある伝承では英雄や天使として描かれた一方、他の伝承では荒神や邪神・妖怪扱いされる場合もあります。例えば日本神話ではスサノオ、海外の英雄ではジャンヌダルクなどが分かりやすい例です。

ちなみに神話や伝承に登場する強くてかっこいい英雄としては、ケルト神話のクー・フーリンやディルムッド・オディナ、ギリシャ神話のテセウスやヘラクレスなどです。神話伝承の英雄は神格化されるものからあくまで人間のもの、のちに神へと転ずるものまで様々。妖怪・怪物の類でも英雄的活躍をすれば英雄と称されます。

最強の神 第一位 オーディン(北欧神話)

出典: https://ja.wikipedia.org

北欧神話のオーディン。名前を聞いたことがある人も少なくないでしょう。オーディンは北欧神話の最高神であり、もとは嵐の神。のちに軍神や農耕神、死者の神、詩文の神、戦争と死の神と言われています。知識欲が他より強く、魔術に長けており、魔術を得る為に自分の片目を捧げました。

オーディンを最強の神に数えるのは、彼が非常に多くの事象の神であり、彼が持つ槍・グングニルは、その槍を向けたら必ず勝利する、さらに的に当たる上に手元に戻ってくる武器だとされているからです。

出典: http://www.amue.org

ちなみに、占いで使われるタロットカードの「吊るされた男」は、オーディンを描いたものだそうな。

最強の神 第2位 トール(北欧神話)

出典: https://ja.wikipedia.org

北欧神話において武力攻撃力の意味で最強の神とされているのが、オーディンの息子である雷神・トール(Thor)。トールは非常に強力なニョルニルという武器を持っており、それは一撃で仕留められなかったのは怪物ヨルムンガルドだけだと言い伝えられています。

最強の神 第3位 ゼウス(ギリシャ神話)

出典: https://ja.wikipedia.org

全知全能の神として名高い神、ゼウス。ゼウスはギリシャ神話に登場する主神、つまり神の中の神です。全知全能の万能神であり、天候から宇宙まで操ることができ、人類と神々の両者とも守護する神と言われています。ギリシャ神話のオリュンポス十二神の頂点に立つ王。

ゼウスが最強の神だと言われるのは、彼が持つ武器が、一撃で世界を溶かし、また全宇宙を破壊できるとされる雷・ケラウノスを持っていること、万物を切り刻む魔法の鎌や雷の一撃を防ぐ防具などを使用していることにも起因します。

全知全能、ギリシャ神話の主神であり、かっこいい神らしい神かと思いきや、妻帯者ながら浮気話が多く女性のみならず男性にまで手を出した浮気エピソードが数多くあるのがまた面白いところです。

最強の神 第4位 ポセイドン(ギリシャ神話)

出典: http://www.greek-mythology.info

ギリシャ神話のNo.2の位置にいるポセイドン。ポセイドンはゼウスと王の座を争い、あと少しのところで負けてしまった海と地震を司る神です。海の世界全てを支配しており、また大陸全土をもその力によって支えています。

先に挙げたゼウスに次ぐ力を持つとされ、怒った際には巨大な地震を引き起こし世界が破壊されない圧倒的な力を誇ります。

最強の神 第5位 テューポーン(ギリシャ神話)

出典: https://ja.wikipedia.org

ギリシャ神話の最強の怪物とされるテュポーン。テューポーンとも。テュポーンはガイアの息子で神とも怪物とも神獣とも言われ、稀に神とされることもあります。ゼウスを倒した神獣でもあり、頭は星に到達するほど、腕は世界の端に到達するほど大きく、底なしの強さを持ち疲れ知らずとされています。

またこの神獣は肩に百の蛇の頭があり、その目は炎を放ち、腿下は巨大な毒ヘビがとぐろを巻いた姿をしています。ギリシャ神話のみならず神獣や妖怪怪物の類では必ず最強と名前があがる存在です。

最強の神 第6位 シヴァ(インド神話)

武力の神、戦闘力の高い神と言えば、インド神話かつヒンドゥー教の破壊の神シヴァ。ヒンドゥー教ではヴィシュヌ、ブラフマー、シヴァという三大神を中心とており、シヴァは破壊と再生を司る神とされています。また世界創造をもシヴァが行ったとされ、ヴィシュヌと並んで現在特に信仰の厚い神となっています。

「形の無い、無限の、超越的な、不変絶対の」ブラフマン(宇宙の根元原理)であると伝えられています。またシヴァの見た目は、額に第三の目があり、首に蛇、トリシューラ(三叉の槍)という武器を片手にしています。さらにうねった髪の毛からはガンジス川が流れているとか。

破壊の神である以上最強かと思いきや、彼は奥さんに叶わないエピソードが多くあります。怒り狂ったカーリー(シヴァの妻の化身の1つ)が世界を滅ぼしかねない時、彼女の足元に横たわって踏まれ、世界を救ったと伝えられています。シヴァの腹の上で踊るカーリーの絵は有名です。

最強の神 第7位 ヴィシュヌ(インド神話)

出典: https://ja.wikipedia.org

破壊の神シヴァと並んで、インド神話最強と囁かれるのがヴィシュヌ神。ヴィシュヌは、先に挙げた破壊神シヴァ、創造神ブラフマーと合わせて三神一体の三大神の1人であり、世界を維持する神です。

外見としては手が何本も生えていること。10の姿に変身できる特殊能力があり、インドの有名叙事詩で活躍する英雄は、変身したこのヴィシュヌであるとされています。世界各地の英雄を取り込み、最高神にまで上り詰めた神だと伝えられています。

最強の神 第8位 建御雷神(日本神話)

出典: https://ja.wikipedia.org

日本神話に登場する最強神の1人は、建御雷神(たけみかづちのかみ)。武甕槌神とも。建御雷神は雷神・剣神・武神の神格を持ち、現在は茨城県にある鹿島神宮の主神とされています。

建御雷神は、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が火の神を斬り殺した際に、剣についた血から生まれました。天照大神(あまてらすおおみかみ)から建御雷神は中つ国の国譲りを任せられます。建御雷神は、大国主命(おおくにぬしのみこと)に交渉し成功。その際に反対した大国主命の息子で力自慢の建御名方神(たけみなかたのかみ)と闘い、建御雷神が圧勝しました。

古事記などに記されている日本神話において、最強の神とされています。

最強の神 第9位 須佐之男命(日本神話)

出典: https://ja.wikipedia.org

日本神話を代表する最強神のもう一方は、須佐之男命(すさのおのみこと)素戔男尊、素戔嗚尊、建速須佐之男命などとも。(以下スサノオ)。名前くらいは聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。厄災の神ともされ、悪行や追放でも有名なスサノオですが、ヤマタノオロチを退治したことでも有名です。

高天原から追放され出雲を旅していたスサノオは、一目惚れした美しい娘を助けるため、頭が8つ、尻尾も8つの大蛇であるヤマタノオロチをその剣・天羽々斬剣と知恵を持って退治します。

ちなみにその時退治したヤマタノオロチの尻尾からある剣を発見。それが天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)であり、のちの三種の神器・草薙剣となります。高天原追放までは手に負えない神という印象ですが、オロチ退治のエピソードからは強くてかっこいい神。

別枠:クトゥルフ神話と最強の神

最近よく名前を聞くクトゥルフ神話は、実は上に挙げた神話とは少し毛色が違います。というのも、他の神話は何百年何千年と伝えられてきたとされる物語ですが、クトゥルフ神話においては1920年代に、アメリカの作家であるハワード・フィリップス・ラヴクラフトのホラー小説をもとに数多くの作家が執筆・創始したとされる「新しい神話」「架空の神話」だからです。

世界的な認識は創作物であり、古くから伝承された歴史や由来のある神話ではない、という見解が有力です。ちなみにクトゥルフ神話の最強の神はアザトースかヨグ=ソトースが挙げられています。

上記の通り、他の神話とは一線を画すものの、近年かっこいい「創作神話」としてラノベやゲームなどでよく取り上げられ人気です。神から怪物妖怪的な存在まで姿形も独特。

神との違いと関係は?妖怪/天使/悪魔/神獣/ドラゴン/鬼

天使と神

神話には妖怪や天使悪魔、日本神話だと鬼や天狗、西洋ならドラゴンや神獣なども登場します。さらにそういった者達も、神として祀ったりすることも少なくありません。古今東西、英雄を神格化したり、鬼を神として祀ることがあります。

神話や伝承での天使は、だいたいにして神に使役されたり神に使えるものです。そもそも考えてみれば、名前からして「天の使い」です。

悪魔と神

では、悪魔はどうでしょうか。天使と悪魔はよく対比されますが、神話での悪魔は神に対立したり反するものを指すことが多いです。天使とは異なりその上に、天使でいう神、上位の存在があるとは限りません。

また、神と同じほどの力を持つ悪魔や、他の地域の伝承、つまり対立する宗教や地域の伝承では神であることもあります。正義と悪のように、神と悪魔も立場や味方によって反転することも。つまり神と同じくらい強い悪魔は、異なる土地の神である可能性もあるのです。

神獣と神

出典: http://www.nichibun.ac.jp

神獣はその名前の通り、神の獣、神そのものの場合もあれば、神が遣わした従者であることもあります。

例えば中国神話で最強と言われるのは九尾の狐。九尾の狐はその名前の通り9本の尻尾がある非常に強くてかっこいい妖狐です。九尾の狐は中国の神話に広く登場し、伝承によっては天から遣わされた神獣であり、また他の伝承によれば傾国の美女に化けて登場し国を滅ぼす切っ掛けとなる存在です。

ドラゴンと神

出典: https://ja.wikipedia.org

ファンタジーにもよく登場するドラゴンは、西洋のドラゴンと東洋のドラゴンで当てられる漢字が違うと言われています。西洋のドラゴンが「竜」で東洋のドラゴンが「龍」であり、西洋のドラゴンは悪なるもの、東洋のドラゴンは神聖なものあるいは神獣と意味が真逆です。

描写のされ方においても、西洋のドラゴンは禍々しい・おどろおどろしい、蛇と同等の扱い(元々ドラゴンと蛇の区別はなかったとも)ですが、東洋のドラゴンは神々しい・かっこいいと英雄的な扱いであることが多いです。

鬼と神

日本の神話や伝承でよく名前が登場する鬼は、元々鬼という生物のものから、人から鬼に変異したものであったり、鬼神など恐ろしい神を指すこともあります。鬼という字は元来、「死者の魂」という意味であり、のちに中国から「死霊」を意味する鬼が伝わり、日本の鬼と混ざったようです。

日本書紀などによれば、悪しき神を鬼と表記していたり、人を食べる妖怪や、人を苦しめる怨霊の化身、閉ざされた土地の職人なども鬼と呼ばれ、鬼という言葉が非常に広い意味で使われていることが分かります。

おわりに

いかがでしたでしょうか。今回は有名なギリシャ神話、北欧神話、そして我らが日本神話を中心に最強と言われる神を集めました。時代や世界観が全く異なる神話同士、どうしても戦う描写がない神々を比べるので想像に頼りがちですが、今回挙げた神はどれも戦闘力の高い神様です。

他にもエジプト神話や中国の神話、それぞれの神話に登場する神より強い妖怪や悪魔、天使、神獣やドラゴンなどを数えればキリがありません。最新のクトゥルフ神話は少し毛色が違いますが、どれも長く語り継がれてきた伝承です。

現代のゲームや漫画・ラノベのかっこいい神やドラゴン、天使悪魔や妖怪などのキャラや名前の元ネタとなっているのは、これらの神話に登場する神や天使悪魔などです。つまり今の人々にかっこいいと憧れられている神や悪魔の原型。ぜひモデルとなった神たちが登場する神話を読んだり探したりして、最強の神や妖怪を考えてみてはいかがでしょうか。

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