2021年05月20日公開
2021年05月20日更新
サイレントテロって何?消費しない生活が日本経済に及ぼす影響
日本経済を崩壊させる程の破壊力を持つとされる、脅威の"サイレントテロ"の真実。 就職氷河期がもたらした、日本の新世代ともいえる、集団思考の現実的な恐ろしさとは、一体何か。 アベノミクスを追い詰める、その危険な程の、サイレントテロの実情に迫る。
目次
サイレントテロとは、わかりやすく言うと一体、何?
近年、巷でも良く耳にする”サイレントテロ”。このサイレントテロが日本経済に与える衝撃は非常に強い。
若者の間で、2chでも盛り上がりを見せているサイレントテロとは一体何を言うのであろうか。
サインレントテロとは、わかりやすく言うと、1、意欲的に会社で働かない。2.消費をしない。3.子供を産まない。この3原則を、仕方なくやっているのではなく、意図的に自らの意思で実行する事を定義とする。
更に、2chを含めたネット上で、このテロ行為が水面下で加速されている。
高度経済成長、またはバブル期の日本では、若者達は、1.いかに良い会社で働くか。2.いかに成り上がって金持ちになるか。3.良い家庭を築く。この3原則が、あたかも成功者の最低条件として認識されていた為、日本国民全体が同じベクトルに向かい、常に右肩上がりでいた。
去年より、今年、昨日より明日がより輝いた日々を過ごすことが出来るという。その期待感が、日本国民一人一人の思想の根底にあった為、おのずと、日本経済は他国とは比にならない程の成長を遂げたのである。
それが、サイレントテロの定義は真逆となる。
やたらむやみに、働く必要なない。必要以上のものは購入しない。そもそも物に対する欲望があまり無い。子供を持ち、家庭を築く理由が見つからない。
時代の流れに沿って、若者の思考は徐々にこの様にシフトし、気が付けば、この若者の思考そのものが、他の何よりも、日本にとって脅威的なリスクとして認識されるようになったのである。
出典: http://otoku-parking.xyz
サイレントテロリストが経済を弱小化。
出典: http://kobajun.chips.jp
2chでも話題のサイレントテロ。
サイレントテロリストは、何故、氷河期世代に多いのか。
世代として、最も多いのは、就職氷河期世代以降の若者。具体的には1993年から2005年の氷河期世代降の若者とされている。
その若者世代の風潮としては、"努力しても、その対価はあまり得られない。”という言わば、諦めに近い感情から生じる。
これらの若者は、団塊世代の親を見て育っており、家庭を2の次にまでにして身を削ってでも働き続けた、親の世代を見て育ってきたのである。それでも現在では、その団塊世代も既に定年を迎え、定年となって、ようやく自由な時間を手にしても、その時間を有意義に愉しむ趣味や仲間はそう簡単には見つからない。
人生を愉しむことよりも、家庭よりも、まずは仕事を人生の中心に添えた。その結果、結局何の為に仕事をしてきたのであろう。と定年を過ぎても答えが見いだせず。半ば後悔の念とともに、人生の終焉を遂げる人が如何に多いことか。
氷河期世代は、口には出さずとも、実はそのことに敏感に感じて育ってきたのである。
今、精一杯サラリーマンとして働いても、“しょせん。。。”という言葉がつきものになる。
現在においては、昔では就職するのも夢であった日本の大企業も、グローバル化に伴い、簡単に海外競争力に負け、事業縮小、リストラはザラである。企業自体の寿命は、あっという間に、自分たちの寿命より短くなっている。という事は、しょせん、良い企業に就職したところで、その会社に定年までずっと。という考え方では難しい時代。
そんな時代背景、時代の流れで、一生懸命、汗水垂らして働く事への、対価は、しょせん、大した事が無い。
その様に自己判断してしまった世代なのである。
そして、サイレント テロ 2chで共感する仲間が集まってくるのである。
出典: https://chigai-allguide.com
氷河期世代以降のサイレントテロリスト。
サイレントテロリストになりやすい人の性質。
サイレントテロリストとなる人の傾向は、はっきりとしている。
特に両親が貧しい訳でもなく、中流の良い家庭に育った若者で、しっかりとした教育も受け、幼少期から特に大きな悪さをする事なく、良く言えば、優等生的な存在であった青年が、意外とサイレントテロになりやすい傾向がある。
頭の回転は悪くない。性格も穏やかで特に問題はなく、真面目気質な氷河期世代がサイレントテロリストには多いのである。
ところが、バブル崩壊と共に、日本の将来に希望を持てない若者が多くなり、希望よりも現実的な問題、2chやマスコミも一転、将来の生活に対する不安を煽る様な風潮となった。
具体的には、高齢化社会、年金崩壊、寝たきりの老後、孤独死、リストラ、ローン破産、自殺大国、少子化問題、ニート存在、引きこもり、北朝鮮問題、天災。など、右肩上がりの日本は既に過去のものとなり、ネガティブな日本の代名詞が羅列され、マスコミの煽りにも徐々に洗脳され、若者の中で、日に日に均一的なネガティブな思考が固まってきたのである。それが、サイレントテロ思考。
その考え方が、サイレントテロリストの間で 2chなどで共感を得て、更にそのムーブメントは加速される。
何も若者の一部に限られたユニーク、多様的な考え方ではない。時代の流れと共に、量産されたコピー思考といっても過言ではない、時代の産物なのである。
出典: http://www.katsuochan.com
若者の間でのサイエントテロリスト思考
出典: http://www.cuissardesexy.com
2chがサイレントテロリストを煽る?
あなたも潜在的な、サイレントテロリスト候補。
上記の通り、サイレントテロリストになりうる気質の人は、意外と真面目で、一般的にはごく普通の生活を過ごしてきた氷河期世代に多い。
今まで修羅場を抜けた経験も無いことから、無難な若い時期を過ごしてきた。ただ、感受性が人より高く、観察力も鋭い。
その反面、サイレントテロリスト、氷河期世代は、人生に冷めた印象を持っており、表面的には良い人なのだが、潜在的にはダークな部分が幼少期に他人には気づかれず、指摘されず、徐々に本人の中で蓄積されたのである。一度は、反抗期などで感情が一気に表に出ていれば良いのだが、自分のダークな感情を他人に見せた経験もなく、本人は気づいていないが、人様に弱みを見せる自信が無い。人から、どうのこうの言われること、色々と思われることが面倒くさい。
これらの気質の人は、自分自身と戦うことを放棄し、戦う相手を、対人に仕向ける事が出来ないため、対世間という位置づけで、無意識、潜在意識の中で自己処理、自分のポジショニングを行っているのである。それが誰にも負けることなく、自分の存在価値を確かめることが出来る、最も簡単なやり方なのである。
氷河k世代以降で、少しでも同感できる人は、サイレントテロリストになりうる可能性を秘めている。
あなたも、潜在的なサイレントテロリスト候補と言えるだろう。
出典: http://gendai.ismedia.jp
氷河期世代以降は要注意。
サイレントテロリストの習慣、効果的な生活とは。
サイレントテロリストの人たちは、日々の摩擦を特に嫌う。
”ビジネスで成功したければ、とにかく色々な人達と会いまくれ。”この様な言葉も良く、成功哲学の本には記載されているのだが、そもそも、成功に執着心は無い。
ビジネスで成功したいとも考えない。
なので、人と会うだけ、無駄であり、余計な労力・エネルギーを使うだけ無駄である。
なので、生活の上で、人との摩擦は極力最小限に。なので、お金も飲み代とかに使う必要な無く、自分という枠組みの中で、最低限の生活を営むことが可能あれば、その殻をむやみに破って外部と交流、出費する必要な無い。
どころが、ネット上での繋がり、 2chなどを上手く活用する。
この様な、良いも悪いも、決してブレない思考の為、サイレントテロリストの毎日の生活はシンプルそのものである。
必要最低限。そこから幸福を見つけ出すのが、サイレントテロリストの日常生活なのである。
出典: http://japanese.china.org.cn
消費しないが効果的。
出典: http://doomou.net
消費しない生活が美学?
サイレントテロリストの効果的な節約術。
サイレントテロリストは、所有に対しての欲が薄く、とにかく生活をする上で、必要最低限のものしか消費はしない。家やマンションの購入などもってのほかである。車も税金や維持費がかかるため、購入するという選択肢は無い。
趣味もなるべくなら、コストが掛からないものを選択し、コストが掛かる趣味には手を出さない。
それは、飲み会にも当てはまる。食事とは、あくまでも空腹を間際わす為の行為であり、そこに高額の出費は使わず、交際費も、必要最小限に抑える傾向がある。
また一度購入したものに対しては、使用できる間は、捨てることはせず、ボロボロになるまで使い続ける傾向も持ってる。
今までの生き方で、如何に無駄な物に買い続けてきたのかを、氷河期世代として、サインレントテロリストはしっかりと認識しており、無駄な買い物は一切しない。節約に徹底したライフスタイルを形成している。
出典: https://woman.excite.co.jp
如何に効果的に貯蓄をするかが重要。
出典: http://www.37nc.org
効果的なモノ以外は消費しない。
サイレントテロリストと貯蓄。
それでは、サイレントテロリストはの貯蓄はどの様な状況なのだろうか。
サイレントテロリストは、将来に対しての展望をしっかりと冷静に描いている。
税金を国に治めても、不透明な建設費などに消えていくため、税金に対しては、あまり良い印象を抱いてはいない。
また年金も将来的にはシステムが崩壊することは十分理解しているため、老後の年金に頼る気持ちはそもそも無い。となると、老後の生活まで考慮すれば、最低でも3000万円は必要となり、不自由ない暮らしを継続するには5000万円程の貯蓄が一つの目安であると理解している。その為、企業が提供するモノやサービスに消費をすることは、極力避け、日々貯蓄にまわす傾向がある。
もちろん、氷河期世代として、各々の年収により差は大きくあるが、一般的に1000万円程の貯蓄があり、日々の出費を抑えている者は、サイレントテロリストの予備軍であると言えるであろう。
出典: https://www.madameriri.com
消費しない新世代達。
出典: http://www.pappaka.com
出典: http://kinun-up.healthy55.biz
サイレントテロリストの効果と目的。
サイレントテロリストは、企業への貢献、政府への貢献にどちらかと言えば否定的なのである。
上記の通り、氷河期世代の彼らは、多くの努力を積み重ねてはいるのだが、それに見合う対価を得た経験が乏しい。また今の世代では、安い賃金でのサービス残業、過労死、パワハラなどの言葉の様に、会社勤めをする上でもネガティブな環境が後を絶たない。その様な背景をもとに、彼らは企業に対して、身を削ってまで貢献しても無意味である。どころか、嫌悪感まで抱いているのが実情である。
それでも、特に会社を辞めるまでには至らないが、目立たない様に、毎月地味に給料は貰い、その大半を効果的に貯蓄に廻す。また、特に住宅ローン等が無い訳なので、仮に会社を辞めたとしても、質素な生活であれば暮らしていける準備を常に心がけてるのである。
サイレントテロの目的とは、全て効果的に、必要最低限なモノのみに使い、それ以外は消費しない。企業や政府に金銭的に貢献する活動を辞める。これが彼らの目的でもある。
更に、その目的、効果が 2chなどのネット上で共感され、大きなムーブメントとして発展している。
出典: http://www.gabastress.jp
2chで広がるサイレントテロリスト。
サイレントテロが経済に及ぼす影響。
それでは、サイレントテロリストが増加したところで、一体日本経済にはどの様な影響を及ぼすのであろうか。
具体的な影響を以下の通り羅列しよう。
・消費の急落による経済循環の鈍化。日経平均株価の下落。
・貯蓄志向の高まりと共に、日本企業の業績悪化、リストラ、早期退職の促進。
・未婚化、晩婚化、出生率の低下、少子化。
・高齢化が更に加速し、年金破綻、日本の税収の大幅な減少。
・負のスパイラルに陥り、日本経済の縮小が急速に進行。
これだけでの影響でも、日本の将来は相当悲観的になってしまう。例え、サイレントテロリストにならなくても、優秀な人材は将来の悲観的な日本を事前に予期し、海外への流動化が更に激しくなる。
出典: https://www.bloomberg.co.jp
消費しない氷河期世代以降。
出典: https://gakumado.mynavi.jp
2chでも消費しない生活を煽る。
出典: http://edelmanjapan.blogspot.com
サイレントテロの真の脅威。
サイレントテロは、上記の通り、莫大な影響を日本経済に及ぼすのである。
更に、最も脅威となるのは、サイレントテロの場合は、他のテロとは異なり、表面化しない事が恐ろしいのである。他のテロの場合は、警備体制を強化するなど、対策を事前に講じることが可能であり、テロリストは犯罪となり、違法であり、もちろん処罰の対象となる。
ところが、サイレントテロの場合は、単純な集団心理であり、2chなどの書き込み程度で、2chなどのネット上の書き込みだけでは犯罪にもならない。誰も罰せられる事も無く、表面的には認識不可であり、対策の仕様が無いのである。
出典: http://www.afpbb.com
日本経済の脅威となりうる。
出典: http://rapt-neo.com
政府はどう対策出来るのか?
何も間違った事をしていないテロ集団。
サイレントテロリストの影響は、日本経済を突き落とす程の脅威を持ち合わせている為、歴史上で最もタチの悪い、テロ集団と言えるかもしれない。
どんどん消費をして、バリバリ会社の為に働いて、子供をたくさん作って。と日本政府が奨励したところで、そう簡単には一旦染みついたライフスタイルは替わらない。もちろん、本人としては、自分がテロリストとの認識には乏しく、至って普段の生活を送っているだけなのである。
出典: http://xn--l8ja0gwbbfud3xoqlg0ljkk814e.com
消費しないは、何も悪くはない。
出典: http://www.37nc.org
日本以外のサイレントテロ。
消費を効果的に抑える動き、子供を作らない傾向は、アメリカを含め、他の先進国にも見受けられる傾向がある。
ところが、高度経済成長、バブル期を経験し、更に、ここまでの高齢化社会が進んでおり、将来不安、老後の介護問題なども影響し、それらを考慮した場合、このサイレントテロという風潮は日本が他国と比較しても、類を見ない現象であり、独特であると言える。
出典: https://cleancle.com
海外でも消費しないが効果的?
出典: http://gendai.ismedia.jp
消費しないブームが海外でも?
出典: http://tabippo.net
マイクロテロ、ミニマリストとの関連性は。
サイレントテロの似たような言葉は、他にも存在する。
例えば、"マイクロテロ"とは、相手を害したり、物を破壊したりする上で、相手、場所、時間を選ばずに行う偶発的犯罪行為のことである。それは暴行や殺人など、自分より下の相手に危害を与える事であり、メディアや口コミ、2chなどで連鎖的に波及することがあるが、もちろんそれは犯罪である。
また、"ミニマリスト"という言葉は、身の回りを軽くするという意味も含まれている。不要なモノは所有すべからず。との考え方であるが、必要であればまた直ぐに買う傾向がある。サイレントテロの場合は、一旦購入したものは、余程の事が無い限り捨てることはなく、ボロボロになるまで使い切る点は、異なっている。
これらの言葉は同意語の様に聞こえはするが、サイレントテロとは全く別物だという認識でよい。
出典: https://raigetsu.com
ミニマリストは質素が基本。
出典: http://xn--l8ja0gwbbfud3xoqlg0ljkk814e.com
効果的なミニマリスト生活。
サイレントテロ まとめ。
サイレントテロは、今になって始まった事ではないが、日本経済を語る上で、この影響力は無視することは不可能である。
"時代は繰り返される。"という言葉もある通り、仮に70年周期説で言えば、確かに70年前の当時は、高度経済成長期に入る手前であり、世間の消費は抑えられていた時代でもあった。そうなれば、高度経済成長期の再現の様に、再度消費が復活する時が来ることも予測は出来るかもしれない。
ところが、それとは別に、現代では、"モノ"で心が満たされる時代から、徐々に時代は変わり、"精神的" な充足感が重視される時代にシフトされているのは事実でもある。
これからの日本は東京オリンピックも開催されるが、どの様に日本経済は変貌するのか。今後もサイレントテロが影響を与える、日本経済に注目していきたい。
出典: https://raigetsu.com
消費しないがサイレントテロリストの掟。
補足。
サイレントテロリストという言葉は、結構昔から使用されていており、世界経済が一気に不安定となった、リーマンショック2008年前後あたりから、この言葉は、徐々に使われ始めたという印象がある。
出典: http://www.kanekashi.com
リーマンショック以降に生まれた価値観。
出典: http://www.kanekashi.com