水爆『ツァーリ・ボンバ』の威力がヤバい…爆心地が東京だったら？【核爆弾】

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ツァーリ・ボンバとはロシアで開発された水爆兵器の事です。ツァーリ・ボンバは水素爆弾の中でもかなり威力が強く史上最大の兵器と呼ばれています。

ツァーリ・ボンバの威力は余りにも強く核兵器をも凌駕するため、かつて広島に落とされた原子爆弾・リトルボーイとは比べ物にならない程と言われています。

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今回はそんな恐ろしい水素爆弾・ツァーリ・ボンバについてご紹介します。ツァーリ・ボンバの原理や仕組み、核爆弾との違いやその驚異的な威力、実際にツァーリ・ボンバが爆発した際の動画をご紹介します。

さらにもしツァーリ・ボンバが爆発して、爆心地が東京だった場合の被害についても迫ってみました。

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ツァーリ・ボンバはロシア(旧ソ連)で開発された人類史上最大の水素爆弾です。ツァーリ・ボンバの意味はロシア語で「爆弾の皇帝」であり、正式名称は「AN602」です。

ツァーリ・ボンバを始めとする水爆兵器が開発されたのは1960年代のいわゆる冷戦時代でした。それまでは核兵器の前身となる原子爆弾が最大の兵器として猛威を振るっていました。

有名な原子爆弾と言えば、かつて第二次世界大戦中に日本の広島に落とされたリトルボーイと長崎に落とされたファットマンがあります。

原子爆弾は核分裂によってエネルギーを放出するので火薬を使用した兵器よりも明らかに強力な威力がありました。

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水爆兵器・ツァーリ・ボンバが製造されたきっかけは1961年7月当時にソ連の首相だったニキータ・フシチョフからの命令でした。

フルシチョフはアメリカとの共存を図る反面、自国の圧倒的な軍事力を他国に見せつけたいと思っていました。そして当時米ソ両国で行われた核実験よりも威力の上回る水爆兵器の開発を進めていました。

フシチョフが水爆兵器の開発を命令した3か月後の1961年10月30日に水爆兵器の実験が行われました。爆心地は旧ソ連北方のノヴァゼムリャと呼ばれる島で、当時の核爆発は50メガトンという第二次大戦中に使用された総爆薬量の10倍もの威力がありました。

その核爆発は余りにも威力が強く爆心地から1000キロ離れた場所でも爆発が確認できて、衝撃波は地球を3周もしたと言われています。

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ツァーリ・ボンバは爆弾自体も大きいです。水爆兵器・ツァーリ・ボンバの実物は重量27トン、全長8メートル、直径2メートルもあると言われています。人の身長と比較するとどれだけ大きいかが見て取れます。この水爆兵器・ツァーリ・ボンバは冷戦時代の旧ソ連にて「水爆の父」と呼ばれたアンドレイ・サハロフ博士によって開発されました。

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水爆兵器・ツァーリ・ボンバが爆発する原理は水素を元にした核分裂反応にあります。核分裂反応を起こすことにより放射線・超高温・超高圧が発生して核融合反応が引き起こされるので強力な威力が生み出されます。

水爆兵器は爆発する際に高温を引き起こすので「熱核爆弾」とも呼ばれています。また水素爆弾が爆発する時に起こる核融合反応は、爆弾に内蔵された原子爆弾によって引き起こさます。

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この水素爆弾・ツァーリ・ボンバの爆破実験が行われた際は当時のソ連最大の戦闘機TU-95によって運搬され、ノヴァゼムリャの上空１万500メートル付近から投下されました。

落下したツァーリ・ボンバは上空４千メートル地点で空中爆発を起こし、爆風による殺傷範囲は23キロ、致命的な火傷を引き起こす範囲は58キロにも及びました。

ちなみにツァーリ・ボンバは実戦では一度も使用されずに現在に至ります。その理由は爆弾自体が余りにも大きすぎるので実戦には不向きであることと、後に開発される小型の爆弾の方が効率良く使用できるからという理由があります。

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水爆兵器・ツァーリ・ボンバは核爆弾よりも遥かに威力が強いと言われています。では水爆兵器と核兵器の原理・仕組みの違いとは一体何なのでしょうか？

核兵器とは核分裂の連鎖反応と核融合反応によって放出されるエネルギーから生じた爆風や放射線効果によって生き物と物質を破壊する兵器の事を意味します。

現存する核兵器は「原子爆弾」「水素爆弾」「核弾頭」によって構成され、それを戦闘機の乗せて運搬したりミサイルの弾として発射したりします。

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核兵器の起源はマンハッタン計画に由来します。マンハッタン計画とは第二次世界大戦中に世界中の科学者と技術者を集めて核兵器の開発をした出来事です。

このマンハッタン計画により世界で初めて原子爆弾が開発され、これが現存する核兵器の礎となりました。

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その後も核兵器の研究は各国で行われましたが、特に冷戦時代のアメリカと旧ソ連は激しい核開発競争を繰り広げました。

そしてその核開発競争の過程で数多くの核兵器が生み出されてきました。

現在はアメリカ・ロシア共に自国で所持している核兵器を減らす計画を進めているので昔に比べれば核兵器の数は減っていますが、それでもアメリカ・ロシアを始め世界各国に人類の脅威となる核兵器は数多く残っています。

日本の歴史には過去に核爆弾を投下された出来事があり、それは今でも語り継がれています。その核爆弾は1945年8月6日に広島に落とされたリトルボーイと8月9日に長崎に落とされたファットマンです。

原子爆弾・リトルボーイとファットマンは第二次世界大戦中に投下され、多大なる被害を及ぼして現在も日本史上最も悲しい出来事として残っています。

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リトルボーイは濃縮ウランを使用した原子爆弾です。リトルボーイの中は2つの空間があって両方にウラン235が内蔵されています。一方のウランが火薬の爆発力によって交わり、交わった際に大きな爆発を生じる仕組みになっています。

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現在はリトルボーイと同じ仕組みの濃縮ウラン型原子爆弾は存在しません。その理由は安全面が非常に不安定だからです。

リトルボーイには安全装置が無く内部で着火すると必ず核爆発を起こしてしまうので、リトルボーイを積み込んだ飛行機が墜落したり何かの理由で着火してしまうと核が誤爆してしまいます。

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その他原子爆弾及び核爆弾の様な名前

Little Boy(リトルボーイ)広島に投下された原子爆弾

Fat Man(ファットマン)長崎に投下された原子爆弾

Joe 4(ジョー4)旧ソ連初の核爆弾

Mk28：アメリカで最も古い核爆弾

B61：アメリカの核爆弾

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核兵器が核分裂反応によって爆発するのに対して、水爆兵器は核融合反応によって爆発します。

水爆兵器の核融合反応とは重水素や三重水素を利用して引き起こされます。そして核融合反応を引き起こす際に核分裂反応を必要とするので水爆兵器には原子爆弾が内蔵されています。

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つまり原子爆弾の仕組みを利用して更なる爆発を生み出すのが水爆兵器です。そのため水爆兵器は原子爆弾の数百から数千倍の威力があると言われています。

こちらの動画ではツァーリ・ボンバが戦闘機によって運搬されて投下される様子が見られます。実物のツァーリ・ボンバと投下される様子、そして爆破した瞬間まで動画に収められています。爆破後は爆心地にクレーターが出来ているのが確認できます。

ツァーリ・ボンバによって爆破した際のキノコ雲の動きが動画に収められています。ツァーリ・ボンバの投下実験を行った際は1000キロ離れた場所でも爆破した様子が見えたと言います。

ツァーリ・ボンバの原理や驚異的な威力について文章で説明されています。

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水爆兵器・ツァーリ・ボンバの過去の実験記録を見るとどれだけ強力な威力を秘めているかが分かります。そしてその数値を計算するとツァーリ・ボンバは広島のリトルボーイの約3300倍の威力があることが分かりました。

ツァーリ・ボンバが爆発した際は爆発による火球が高度1万メートルまで昇り、キノコ雲は高さ60キロメートル幅約40キロメートルまで到達しました。ツァーリ・ボンバの爆発の様子は1000キロメートル離れた距離でも目視出来たと言います。

こちらがツァーリ・ボンバが爆発した際のキノコ雲の規模です。この画像の驚くべき点は左下にある白くて小さい図です。何とこれは広島のリトルボーイのキノコ雲の規模です。

これを見ればツァーリ・ボンバがどれだけ凄い威力を秘めているのかが分かります。

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ツァーリ・ボンバの実験が行われた後はこの様なクレーターが残っています。そのため現在のノヴァゼムリャの爆心地は不毛の土地となっています。

一説によるとノヴァゼムリャで行われたツァーリ・ボンバの実験は最大積載量の半分の爆薬しか使用しなかったのだそうです。もし満タンの爆薬を積んでいたとしたらどれほどの威力を示すのでしょうか？

ツァーリ･ボンバの実験は地球にクレーターを作ったけど、その実験での爆薬は最大積載量の半分とかなんとか
— まさにぃ🐷 (@masa_1070) 2017年2月4日

史上最大の兵器と呼ばれている水爆兵器ツァーリ・ボンバですが、もしこれが東京を爆心地として爆発したらどれほどの威力があるのでしょうか？考えただけでも恐ろしいですがイメージ画像をご紹介します。

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こちらが東京を爆心地としてツァーリ・ボンバを爆発させた際に起こる被害範囲のイメージ画像です。東京都は全て、千葉県はほとんど、神奈川県と埼玉県の東京寄りの地域と北関東地域にまで被害が及びます。

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もしツァーリ・ボンバが東京に投下されたら多くの民間人が死ぬだけでなく、都心部は大きなクレーターになり首都機能が完全に崩壊してしまい地方にも影響が及ぶので日本は崩壊してしまうでしょう。

場合によっては復帰の目途が立たずに生き残った日本人は海外に移住する羽目になるかもしれません。

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史上最大の兵器と呼ばれているツァーリ・ボンバですが、その威力と兵器そのものが大きすぎるため現在は製造されていません。

しかしツァーリ・ボンバが製造された後に核兵器の小型化が進み、ICBMの様な地球上のどこにでも投下できる核兵器が誕生しました。考え方によってはこのような小回りの利く核兵器の方が人類にとっては脅威となるかもしれません。