チェルノブイリ原発事故の「象の足」とは?即死撮影者の現在や放射線量は?

チェルノブイリ原発事故で出現した「象の足」。実際にチェルノブイリ原発事故の撮影者がどうなってしまったのか?撮影者が捉えた映像の内容とは?象の足が持つ恐ろしい危険性とは?福島原発事故にも象の足が出現している?などを徹底解説!

チェルノブイリ原発事故の「象の足」とは?即死撮影者の現在や放射線量は?のイメージ

目次

  1. 1そもそも「チェルノブイリ原発事故」とは?チェルノブイリで起きた原発事故について
  2. 2チェルノブイリ原発事故「象の足」とは?事故から出来た象の足を解説
  3. 3チェルノブイリ原発事故「象の足」はなぜヤバいのか?象の足には原発の恐ろしさが詰まっている
  4. 4チェルノブイリ原発事故「象の足」の下には、原発事故で出来た宝石があった
  5. 5チェルノブイリ原発事故「象の足」撮影者は?撮影者の現在に迫る
  6. 6【撮影者2】チェルノブイリ原発事故「象の足」撮影者セルゲイ・コシェロフ氏
  7. 7チェルノブイリ原発事故「象の足」撮影者が撮った「象の足」動画を観てみましょう!
  8. 8チェルノブイリ原発事故象の足と「死の街」と呼ばれたチェルノブイリ事故後の今
  9. 9立ち入り禁止区域ではあるが、入ることは出来ます
  10. 10チェルノブイリ原発事故と福島原発事故の比較
  11. 11チェルノブイリ原発事故見学ツアーなるものも存在
  12. 1230年経った現在も様々な人体被害を及ぼすチェルノブイリ原発事故
  13. 13チェルノブイリ石棺を丸ごと覆う対策も
  14. 14福島原発にも「象の足」が出現している可能性あり!?
  15. 15まとめ

そもそも「チェルノブイリ原発事故」とは?チェルノブイリで起きた原発事故について

20代以下の人は、チェルノブイリ原子力発電所事故自体、知らない方も多いかと思います。

wikipediaなどで調べると情報は沢山出て来ますが、ちょっと情報量が多すぎるかもしれません。

チェルノブイリ原子力発電所事故とは、世界最大規模の原子力発電所事故と言われています。

1986年4月26日にソビエト連邦(現:ウクライナ)で発生し、数万人の死者を出したと言われています。
福島原発が最大で800人ほど死者が出たと言われていますので、もちろん数だけで測ることは出来ませんが、その規模の凄まじさを感じていただけると思います。

30年以上前に発生したこの事故ですが、写真を見る限り、その悲惨さは想像できないかもしれませんが、未だに多くの影響を与え続けています。

チェルノブイリ原子力発電所事故(チェルノブイリげんしりょくはつでんしょじこ)は、1986年4月26日1時23分(モスクワ時間 ※UTC+3)にソビエト連邦(現:ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きた原子力事故。後に決められた国際原子力事象評価尺度 (INES) において最悪のレベル7(深刻な事故)に分類され、世界で最大の原子力発電所事故の一つである。チェルノブイリ事故とも。

wikipediaではこのように語られています。

チェルノブイリ原発事故「象の足」とは?事故から出来た象の足を解説

チェルノブイリは、原発事故として一番有名な場所ですが、「象の足」については意外と知られていないです。

まずは概要をwikipediaから引用します。
wikipediaでは、象の足の正式名称として炉心溶融という言葉を使っています。

チェルノブイリ原子力発電所事故では、圧力管(軽水炉における圧力容器)を融かし貫通、高温の燃料が他の物質を溶かし込みながら溶岩状の塊を形成した。物体はその形から「象の足」と呼ばれている。

ちょっと説明が難しいかと思うので、簡単に言いますと、チェルノブイリ原発事故がきっかけで溶け落ちた燃料が、そのまま地上で固まり、その見た目が「象の足」に似ているという事から、こういった名称になりました。

対策もwikipediaに載っておりました。

対策[編集] 冷却機能の喪失はあってはならない事態で、これを防ぐために冗長化された炉心の冷却機構が求められる。 冷却材に水を用いる原子炉では、緊急時に炉心に大量の注水を行う緊急炉心冷却装置 (ECCS) などが設けられている。

チェルノブイリ原発事故「象の足」はなぜヤバいのか?象の足には原発の恐ろしさが詰まっている

「象の足」に似てても別にいいじゃないか。とお思いの方もいると思いますが、なぜこれがこれだけ話題になるのかと言えば、その危険度です。

象の足から出ている放射線量は毎時80シーベルトと言われています。

一度浴びたら人間が亡くなってしまう目安が、7〜10シーベルトと言われていますので、この象の足に近づいたものは即死する程の危険度なのです。

出典: http://www.asahi.com

チェルノブイリ原発事故「象の足」の下には、原発事故で出来た宝石があった

実はチェルノブイリ石棺の中には幻の宝石が埋まっているそうです。

近づくと即死するレベルの「象の足」を研究するために、石棺内を、プロの射撃手にライフル銃で同じ場所を数回撃たせて、飛び散った破片をマジックハンドで取得し、研究されたそうです。

なんとその結果、破片から自然界では決して生成されることのない物質が検出されました。

この物質は、緑がかった透明な物質で、ラムネの瓶などに使われるガラスに非常に似ていました。
のちに、この化合物は「チェルノブイリの宝石」と名付けられたそうです。

ちなみのこの宝石の正式名称は、チェルノビライト(Chernobylite)という宝石だそうです。

現在も、大量のチェルノブイリの宝石が石棺の内部に眠っているそうです。

この宝石についてwikipediaなど含むサイト情報を調べましたが、意外と多くの情報は得られませんでした。また写真も見つかりませんでした。

宝石名もついているので、いつか市場に出回ることもあるのでしょうか・・・

チェルノブイリ原発事故「象の足」撮影者は?撮影者の現在に迫る

出典: https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp


インターネットで調べて頂くと、チェルノブイリ「象の足」の撮影写真がいくつか出て来ます。

実際にこれをリアルで見ると即死してしまう「象の足」。

さて、これらの写真を撮影した方は一体どうなってしまったのでしょうか?

【撮影者1】チェルノブイリ原発事故「象の足」撮影者「ウラジミール・シュフチェンコ氏」

ウラジミール・シュフチェンコ氏は、
【チェルノブイリ・クライシス/史上最悪の原発事故(1986/旧ソ連)】
というドキュメンタリー作品を撮った監督です。

彼は撮影中に急性放射線障害で他界し、一緒に撮影していた作業員スタッフ2名も、放射線障害で亡くなってしまったそうです。

出典: http://cdn.www.tsutaya.co.jp

【撮影者2】チェルノブイリ原発事故「象の足」撮影者セルゲイ・コシェロフ氏

セルゲイ・コシュロフ氏は、事故から3年後に撮影を開始し、代替都市スラブチチに住み、毎週、原発に通い撮影を続けています。
たった二秒で規定の被ばく量を超えてしまう原子炉建屋内に入り、
「象の足」の写真や動画を撮影し続けています。

なんと今ではほとんどの歯を失い、弱視となってしまったそうです。

チェルノブイリ原発事故「象の足」撮影者が撮った「象の足」動画を観てみましょう!


いかがでしょうか?
お化け屋敷のような不気味な雰囲気から始まり、
作業員数名がどんどん奥に入っていきます。

見て頂くとわかりますが、
作業員の服装が意外にも軽装だという事です。
もっと宇宙服並みの防護服は用意できなかったのでしょうか・・・。

映像の中盤で象の足が姿を表します。

RPGのラスボスにでも出て来そうな威圧感があります。

ここの作業員も即死では無かったそうですが、
後日亡くなってしまったという情報がありました。

チェルノブイリ原発事故象の足と「死の街」と呼ばれたチェルノブイリ事故後の今

こうして、30年前の事故からチェルノブイリは「死の街」と呼ばれてしまいました。

あれから30年経ち、現在は一体どうなっているのでしょうか?

立ち入り禁止区域ではあるが、入ることは出来ます

チェルノブイリ原発から30キロメートルほど離れた検問所があります。
検問所の向こうは立ち入り禁止区域ですが、事前にウクライナ政府に申請しておけば、パスポートを見せれば通過できるそうです。

色々と規制はあります

もちろん入れるからといって、自由な行動は出来ません。

例えば、
「植物や建物に触らない」
「地面にカメラなどを置かない」
「地面に座らない」
といった厳しいルールが存在します。

これは、見学者が放射性物質の影響を受けるのを防ぐだけではなく、放射性物質が人やカメラに付いて、30キロメートル圏外に出るのを防ぐ為に設けられたルールになります。
上記をご覧頂くとわかりますが、写真を撮るのは許可されております。

4号機付近には記念碑も

実際に4号機付近に近づいていくと、
事故から20年後に作られた記念碑も確認することが出来ます。
チェルノブイリ原発の見学者は2015年に1万7000人いるそうで、
年々その数は増えているそうです。

このような悲劇を忘れない為に作れた記念碑の前で、
笑顔で撮影する参加者を見ると、何とも言えない気分にもなりますね。

出典: https://vdata.nikkei.com

チェルノブイリ原発事故と福島原発事故の比較

日本でも世界でも記憶に新しい原発事故と言えば、福島原発事故です。
こちらも未だに放射線がで続けており、
原子力発電所に関する是非を問う論争が日々、繰り広げられております。

実際、チェルノブイリ原発事故と福島原発事故の比較をしてみましょう。

事故直後、原子炉が停止した時点において、炉心に蓄積されていた放射性核種の存在量(炉心インベントリー)を比較すると、ヨウ素131は、チェルノブイリ原発4号機の3200×1015Bqに比べて、福島第一原発1 - 3号機の合計の方が、6100×1015Bqと、約1.9倍上回っており、セシウム137も、福島第一原発1 - 3号機の合計の方が約2.5倍ほど多い。


死亡者数などはチェルノブイリの方が上ですが、ヨウ素やセシウムは福島原発の方が上という情報もあります。

チェルノブイリ原発事故見学ツアーなるものも存在

先述した通り、2015年で2万人近い見学者がいる理由として、
チェルノブイリ原発事故見学ツアーというものが存在しているが大きな要因です。

入場料は1日160ドル(約1万4000円)となっており、
米経済誌フォーブス(Forbes)が「世界で最もユニークな観光地」の1つに選んだ事もあるそうです。

観光地化されることは悪くないとは思いますが、笑顔で写真を撮っている観光客を見ると少し悲しくなりますね。

動画をご覧頂くと、
まるでピクニックにでも来たのではないかというような軽装ですね。

実際この場所も規定の数十倍以上の放射線量が確認されているというのに。

下の写真の方も笑顔で写っています。

30年経った現在も様々な人体被害を及ぼすチェルノブイリ原発事故

チェルノブイリから数十キロ離れた街に暮らしている人々はまだ多いです。
では、彼らは人体被害を受けていないのでしょうか?
調べてみると衝撃と言えるような事実がありました。

ナロジチ(チェルノブイリ原発から70km程離れた地区)

ナロジチと言われる地区は、
チェルノブイリ原発から70km程離れた地区です。

そこの学校に通う生徒の健康状態を聞くと、
生徒407人全員が何らかの健康被害が表れているそうです。

その内容は、
「免疫が弱い」
「時々気を失う」
「心臓が悪い」
など様々でした。

免疫が弱い事で、1年に7回もインフルエンザになってしまう生徒もいるそうです。

出典: http://cdn.snsimg.carview.co.jp

キエフ(チェルノブイリ原発から130km程離れた地区)

キエフという街は、
チェルノブイリ原発から130km程離れた地区です。

130キロというと東京から山梨の甲府までの距離です。

甲状腺機能低下症と診断された12歳の子もおり、
どうやら彼のおじいさんおばあさんが被曝していたということがわかり、
その影響も受けているという事です。

他にもその100キロ圏内で取れた農作物を食べ、
そこから放射線の影響を受けている人も少なくないという事で、
これだけの距離が離れて、30年経った今でも、
健康被害に対して、不安を抱えて生活する住民が多くいるというわけです。

チェルノブイリ石棺を丸ごと覆う対策も


チェルノブイリ原子力発電所の石棺を丸ごと覆ってしまう方法も考えられています。
実際に原子力発電所に近づくことは、作業員の即死の危険が伴います。
では一体どのようにして作業員の安全を確保しながら、原子力発電所を安全な状態へ導くのでしょうか。
その一つの方法としては、石棺を丸ごと覆ってしまうという対策があります。

1986年に「史上最悪の原発事故」を起こしたチェルノブイリ原子力発電所があるウクライナで2016年11月14日、原子炉を覆っている「石棺」を含む原発施設を丸ごと巨大なシェルターでさらに覆う作業が開始されました。シェルターは幅275メートル、長さ162メートル、高さは108メートルもあるもので、総重量は3万6000トンにも及ぶ巨大な構造物となっています

ただこれをしたからといって完全に安全になったわけではありません。
作業員の即死のリスクを多少減らしただけです。
近年は即死者は出ていないものの、未だに作業員の安全性は議論されています。

福島原発にも「象の足」が出現している可能性あり!?

実は、福島原発にも恐ろしい「象の足」が出現しているという記事もありました。

福島第一原発2号機の格納容器の内部をカメラで確認する調査が1月30日に行われ、圧力容器の真下の作業用の床に、黒い堆積物が見つかった。先端にカメラの付いたパイプを格納容器内部に挿入して撮影に成功した。


これは原理としては、チェルノブイリ「象の足」と同じものです。

この2号機の格納容器内の放射線量は、
2012年3月の調査時に毎時73シーベルトを観測していて、
人間は5分46秒間で死亡するレベルとなっています。

チェルノブイリ「象の足」が毎時80シーベルトですから、
かなり近い形の福島「象の足」が出現している可能性があります。

この報道が出されたのが、2017年1月31日。
それから細かい報道を目にしていないので、隠蔽したのでは?
という報道もありますが、
一応政府と東電では、
燃料デブリ取り出し方法を2018年度上半期までに決めて、
2021年に燃料デブリ取り出しを開始するという発表をしています。

ただし、専門家の考えだと、
これを実行する技術は現時点ではかなり困難であり、
この計画通りにいかないのではないかとも言われています。

福島原発放射線物質について

福島原発の放射線物質については、wikipediaが一番詳しく分かりやすく載っておりましたので、引用しておきます。

福島第一原発事故による放射性物質の拡散 - Wikipedia

まとめ

チェルノブイリ原発事故と象の足。
そして30年経った今でも出ている人体や環境への被害。

さらには福島原発事故と象の足疑惑。
人間が作り出した放射線との戦いはまだまだ続くといってもいいでしょう。

さらなる情報が欲しい方は、wikipediaなどで調べていくと細かい情報も載っていますのでご覧ください。

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