「酸いも甘いも」の意味や使い方とは?ことわざや大人な恋の仕方も!
酸いも甘いも知っている人と言われると、何だか良い印象を持ちますよね。しかし、「酸いも甘いも」という言葉の意味を正しく理解していますか?「酸いも甘いも」の語源や使い方や、酸いも甘いも知っている人の恋愛についても紹介していきます。
目次
「酸いも甘いも」の意味とは?
他人の事を語る時に、酸いも甘いもという言葉を使った事がある人もいるでしょう。また、「酸いも甘いも噛み分ける」ということわざを聞いた事がある人も多いと思います。この記事は「酸いも甘いも」の意味や使い方を紹介する記事となります。酸いも甘いもの正しい使い方を知るためにも、まずは意味について知る事が大切です。
「酸いも甘いも」とは人生の経験が豊富で、甘い経験も苦い経験も良く知っている事や、世の中の表も裏もよく理解していて人生を達観している事を意味します。もう少し簡単に表現すると、「つらい事もあったけど、楽しい事もあったな」という事になります。
「酸いも甘いも」の語源は?
言葉の意味を本当に理解するためには、その言葉の語源を知る事が大切です。「酸いも甘いも」の語源について紹介します。「酸い(酸っぱい)」の酸は、「つらい」や「苦しい」という意味を示し、「甘い」は「楽しい」や「気持ちいい」という意味を示しています。味覚で人生の良い時と悪い時を例えたのが、「酸いも甘いも」の語源となります。
「酸いも甘いも」の使い方と例文
「酸いも甘いも」の意味と語源を知る事ができたら、実際の使い方を学んでいきましょう。「酸いも甘いも」は、その後に言葉を繋げる使い方となります。主語は人間である場合が多く、その人の経験の豊富さや乏しさを表現する時に使います。例文を交えながら、使い方を紹介していきます。
・離婚を経験した私の母は、酸いも甘いも知り尽くしている
・酸いも甘いも知らない人には、この曲の歌詞は響かないだろう
というように使います。
「酸いも甘いも」のことわざ・慣用句
「酸いも甘いも」を使ったことわざや慣用句も存在します。代表的なものについて紹介していきますので、その意味をしっかりと理解していきましょう。理解する事で、正しい使い方を覚える事にも繋がります。
「酸いも甘いも噛み分ける」の意味
冒頭でも紹介しましたが、「酸いも甘いも噛み分ける」ということわざが存在します。味覚に例えた事が語源と紹介しましたが、酸っぱいものと甘いものを味わい分け、その良い所も悪い所も知っている事を指します。
そのためどんな状況にも冷静に対応できたり、人生経験が豊富だからこそ、人の喜びや悲しみの感情に共感する事ができます。そんな人情に厚い人の事をことわざで表現したのが、「酸いも甘いも噛み分ける」となります。
「酸いも甘いも知らない」の意味
「酸いも甘いも知らない」は、ことわざではなく慣用句となります。「酸いも甘いも噛み分ける」とは反対の意味となっていて、人生経験が浅く、甘い経験だけしか知らなかったり、甘い経験や苦い経験を知らない人のことを指します。しかし、決して人情が薄い人を表すわけではありません。
誤用に注意!
「酸いも甘いも噛み分ける」のことわざの誤用として、「酸いも甘いも嗅ぎ分ける」や「酸いも甘いも噛みしめる」という使い方をする人もいますが、この言葉は誤用となりますので注意して下さい。味覚で表現するのが正しいことわざなので、嗅覚を使った「嗅ぎ分ける」は誤用です。
また、味覚で表現したとしても、全て噛みしめてしまうのでは、人生の深みが表現できません。味わい分ける表現が、正しい表現となります。間違ったことわざや慣用句を使わないように、注意しましょう。
「酸いも甘いも」の類語や言い換え表現は?
「酸いも甘いも」には、似た意味を持つ類語や言い換え方が存在します。代表的な類語や言い換え方を紹介するので、状況に応じて、「酸いも甘いも」と類語を使い分けてみて下さい。
「苦楽(くらく)」
「苦楽」とはその文字のとおり、「苦しさと楽しさ」を意味しています。「酸いも甘いも」も良し悪しを表現するために類語と捉えられますが、「苦楽」という言葉では深みのある人生経験を表す事ができないので、使い方には注意しましょう。単純に「苦しい事」と「楽しい事」を表す類語となります。「苦楽を経験した」と言っても、「酸いも甘いも」のような深みは感じられませんよね。
「栄光と挫折」
「栄光と挫折」は、人生の良し悪しを経験するという意味では同じ意味となるので、類語と言えるでしょう。しかし、「栄光」というと物凄い立派な事と感じますし、「挫折」というとまるで人生のどん底のように感じられます。そのため、人生経験が豊富と思われるよりも、「苦労してきた人なんだな」と思われる事が多いでしょう。「酸いも甘いも」との違いは、人生の良し悪しの触れ幅が大きい事となる類語です。
「海千山千」は使い方に注意!
「海千山千」は、「海に千年、山に千年住んだ蛇は竜になる」という言い伝えが語源となっていて、様々な経験を積んでいる事を表す四字熟語です。そのため、「酸いも甘いも」とは同じ意味であるように感じられます。
しかし、「海千山千」には、世の中を知りすぎているが故にずる賢い人という意味もあるため、褒め言葉ではありません。もしも酸いも甘いも噛み分ける人に「海千山千」と言ってしまうのは誤用なので、注意して下さい。
「酸いも甘いも」を英語で表現すると?
「酸いも甘いも」を英語で表現するならば"the sweet and bitter of life"と表現するのが適切でしょう。甘いを"sweet"で表し、酸いを"bitter"で表します。英文を日本語に訳すと「人生の楽しさと辛さ」となります。外国の人に「酸いも甘いも」を伝えたい時は、この英文をもとに言葉を組み立てましょう。
酸いも甘いも知っている人の特徴4選!
続いて、酸いも甘いも知っている人の特徴について紹介していきます。どことなく良い印象を持つ人も多いと思いますが、その特徴について掘り下げていきます。
経験豊富である
酸いも甘いも知っている人は、人生においての経験が豊富です。例えば自分の両親や会社の上司など、どちらかと言えば高い年齢層の人に向けて、酸いも甘いもという言葉を使う場合が多いと思います。
若い人でも特殊な環境で育てば酸いも甘いも知っている人もいると思いますが、多くの若い人は人生経験が足りないため、酸いも甘いも知っている人とは言われにくいです。
落ち着いている
落ち着いている人は、それだけでも酸いも甘いも知っている人である場合が多いです。もしも初対面であったり人が多い場所であっても、焦りや緊張感を出すことはなく、常に落ち着いているのが特徴です。もしも人前で何か発表する事があったとしても全く動じる事はなく、余裕を見せながら発表する事もあるでしょう。その余裕から、酸いも甘いも知っている人である事が感じ取れます。
人間として深みがある
人生の経験値が高く、その落ち着いた態度から発せられる言葉には深みがあるのが特徴です。酸いも甘いも知っているからこそ出てくる言葉には深い意味が込められている事が多く、私たちがつい関心してしまうような発言をしてくれる事もあるでしょう。
驚くような修羅場を経験をしたことがある
酸いも甘いも知っている人は、落ち着いた雰囲気を醸し出しているにも関わらず、実は他人から驚かれるような修羅場を経験した事がある場合もあります。例えば事件に巻き込まれた事があったり、離婚などの別れを経験していたりなど、少し特殊な事情を体験していると、並大抵のことでは動じないように耐性がついてきます。その耐性を持っているからこそ、落ち着いた雰囲気を出せるのかもしれません。
酸いも甘いも噛み分ける方法!
できる事なら酸いも甘いも噛み分ける人間になりたいですよね。とは言え、自分から修羅場に飛び込んでいったり無理に経験値を増やそうとしても、その焦りは酸いも甘いも噛み分けるためには逆効果ですので、注意して下さい。
時間と共に自分自身に円熟味を増していく方法がベストですが、それを待てない人ならば、無理のない範囲で様々な経験を積んでいきましょう。心構えとしては、どっしり構えているようにいられると、物事に対して落ち着いて向かい合う事ができます。
酸いも甘いも知る大人な恋愛の仕方とは?
酸いも甘いも知っている人は、男女問わず非常に魅力的に見えますよね。そんな相手と恋愛をする事ができれば、きっと自分にとっても良い経験となるでしょう。最後に、酸いも甘いも知る大人の恋愛について紹介していきます。
余裕があり常に落ち着いている
人生経験が豊富なため、ちょっとやそっとの事では動じない心の強さを持っています。もしもケンカになりそうな原因を作ってしまっても、決して感情的にはならずに、それを1つずつ紐解いていき、解決へと導いてくれる事でしょう。
相手に振り回されない・依存しない
酸いも甘いも知る人は、自分の中にしっかりとした芯を持っています。そのため、いくら恋人を愛していたとしても依存する事もないので、振り回される事もありません。しっかりと恋愛はしているけれども、付かず離れずの適度な距離感も保っているのが、酸いも甘いも知る人の大人の恋愛です。
自分のペースで行動する
自分の信念をしっかり持っていて、決して恋人に振り回されない酸いも甘いも知る人は、どんな時でも自分のペースを崩しません。そのため、常に余裕を感じさせるような、落ち着いた大人の恋愛をしている人が多く見られます。
包容力があり落ち着いた恋愛ができる
酸いも甘いも知る人は、高い包容力を持っています。相手のわがままや至らない点も優しく包み込んでくれるため、落ち着いた恋愛ができるようです。しかし、調子に乗ってわがままを続けていると、いくら包容力がある人でも耐え切れずに恋愛が終わってしまう可能性もありますので、注意して下さい。相手の包容力だけに頼らず、自分自身も性格を直していく事が大切です。
酸いも甘いも知っている人は魅力的!
酸いも甘いも知っている人は、とても魅力に溢れている上に尊敬される存在でもある事でしょう。積み重ねた人生経験や知識、芯の強さに憧れる人も少なくありません。そんな酸いも甘いも知っている大人になれるようにも、毎日を有意義に過ごしましょう。