イタチをペットとして飼う方法！特徴・値段・飼育費用など徹底解説！

イタチは細長い胴体とまん丸な瞳が特徴の可愛らしい動物です。近年ではイタチをペットとして飼ってみたいと考える方が増えているようです。この記事ではイタチはペットとして飼えるのか飼育方法や値段、餌や寿命についてご紹介します。

残念ながら野生のイタチはペットとして飼うことが出来ません。しかしイタチをペットにすることを諦めなくても大丈夫です。ペット用に品種改良されたイタチであるフェレットなら個人での飼育が可能になっています。

イタチは法律で保護されている野生動物のため、捕まえてペットとして飼育することは禁止されています。野生のイタチを飼うには狩猟免許が必要です。狩猟免許の取得には猟銃の知識試験や技能試験に合格しなければならないため、現実的に考えるとハードルが高いと言えます。

野生のイタチはその愛らしい見た目に反してかなり凶暴な性格をしています。イタチは噛む力がかなり強く気性が荒いため、手などを噛まれると大けがをする可能性があります。そのため野生のイタチはペットには向いていない動物と言えます。

野生のイタチとフェレットは見た目もほぼ変わらず、同じイタチ科イタチ属の動物です。そのイタチとフェレットの大きな違いはペット用に品種改良されているかどうか、ということになります。 イタチをペット用に品種改良したフェレットは長年人間と共に生活をしてきた歴史があるため、イタチよりも人に懐きやすい性格をしています。

ペット用のイタチであるフェレットはどのような特徴があるのでしょうか？フェレットの性格や寿命をみていきましょう。

フェレットは胴が長く短足で、大きさは35cm～50cmと野生のイタチより一回りくらい大きいのが特徴です。さらにフェレットには白・茶・黒など野生のイタチにはない様々な色の種類があります。

フェレットは好奇心旺盛な性格をしています。飼い主によく懐き、遊ぶことが大好きなフェレットの性格は「成長しない子猫」のようだと言われることもあるようです。

フェレットはペット用に品種改良されているため野生で生きることは難しくなっており、基本的に室内で人間がペットとして飼育をします。そのためペットショップなどで販売されているフェレットは、危険を感じると臭い匂いを出す臭腺の除去や避妊・去勢の手術がされている個体が多くなっています。

フェレットの平均寿命は6～10年と言われています。長生きしたペットのフェレットでは10年以上生きた例もあるので、飼育環境によって平均寿命より長く生きてくれる可能性があります。フェレットと長く一緒に暮らすためには飼育環境を整えることが重要です。

実際にペット用のイタチ、フェレットを飼ってみよう！と思った時、どこに行けば購入できるのでしょうか？フェレットを買える場所や値段を見ていきましょう。

ペットを飼う場所として私たちにとって身近であるペットショップでもフェレットを購入することが出来ます。近年ではフェレットのペット人気も高まり、フェレットを取り扱うペットショップも増えました。ペットショップにもよりますが、全体的に茶色の毛をしたポピュラーな種類のフェレットで2～5万円の値段です。

ペットショップではなくブリーダーから直接購入したい場合は国内でフェレットを繁殖・販売している人を見つけて購入するか、海外のブリーダーから購入し個人で輸入する方法があります。海外からペット用のフェレットを輸入するためには様々な手続きが必要となるため、ブリーダーから直接購入したい場合は国内のブリーダーを探す方がおすすめです。

ブリーダーから購入したフェレットは臭腺除去や避妊・去勢手術が行われていない場合があるため、事前に手術がしてあるか確認する必要があります。事前に手術がされていなかった場合は手術費用として4～6万円プラスで値段が高くなることを念頭に置いておきましょう。

ペット用イタチのフェレットを購入する時、どんなことに注意すればいいのでしょうか？特に注意したい2点をご紹介します。

フェレットは野生のイタチとは違い毛の色にたくさんの種類があります。その種類によって値段が大きく変わってきます。全体的に茶色の毛をしたポピュラーな種類のフェレットは2～5万円の値段で販売されていますが、珍しい種類のフェレットになると8～12万円と値段がかなり高くなるため注意しましょう。

フェレットの値段は品種によって大きく差がありますが、安すぎる値段で販売されているフェレットには注意が必要です。なぜならば、安すぎるフェレットは臭腺除去や避妊・去勢の手術が行われていない可能性が高いからです。

手術を行っていないフェレットは発情期に野生のイタチのように凶暴化してしまったり威嚇の際に臭いにおいを出したりする場合があり、ペットとしての飼育が難しくなる可能性があります。後から自前で手術を行うと結果的にすでに手術をしてあるフェレットを購入する場合よりも高くなり、手間もかかるため注意しましょう。

ペット用イタチのフェレットにはファームと呼ばれる繁殖場ごとに、たくさんの品種があります。それぞれに魅力的なフェレットの品種を確認して、お気に入りの一匹を見つけましょう。

マーシャルフェレットはペットに最適な大人しい性格で初心者が飼いやすいフェレットです。日本でも人気の品種で値段は他と比べると少し高めになっています。白い毛色で目が黒いマーシャルフェレットは10万円を超える場合もあります。

パスバレーフェレットはマーシャルフェレットと同じく大人しい性格が多いのですが、マーシャルフェレットよりも値段が安くなっています。小さいながらがっちりとした体型の個体が多く健康なフェレットが多いおすすめの品種です。寿命も他の品種より長くなる可能性が高くなっています。

マウンテンビューフェレットは大人しい性格の多い品種です。流通量が少なく国内のペットショップでは入手が難しい傾向にあります。マウンテンビューフェレットのオスは大きめに成長する場合が多くなっています。

ルビーフェレットはイタチ特有の丸い顔をした個体が多い品種です。流通量が少ないため国内のペットショップではあまり見ることの出来ない品種です。

カナディアンフェレットは筋肉質でがっちりした体型の多い品種です。オスはとても大きく成長する個体が多くなっています。

ニュージーランドフェレットはイタチには珍しいパンダのような模様の多い品種です。毛色の種類は他の品種に比べると少ないですが、独特の模様や顔つきが人気となっています。

アンゴラフェレットは毛が長い珍しい品種となっているため値段が高額です。長毛で気品がありフェレットを飼っている人たちの憧れの品種でもあります。気が強い性格の個体が多いためペットにするには上級者向けのフェレットです。

ペット用のイタチ、フェレットを飼育するためには様々な準備が必要です。飼育方法や餌、費用などを事前に確認して準備万端の体制でフェレットを迎えましょう。

フェレットを初めて飼育する場合に必要な物は以下の通りです。全てペットショップやネットで購入することが出来ます。

・ケージ
・トイレ
・トイレ砂
・寝床用ハンモック
・給水ボトル
・餌
・餌入れ
・おやつ
・キャリーバック
・爪切り
・フェレット用シャンプー
・イヤークリーナー
・ブラシ

健康を保ち寿命を長くするために、餌は専用のフェレットフードを与えるようにしましょう。フェレットに必要な栄養素がしっかり含まれています。フェレットフードはペットショップやネットで購入することが出来ます。

イタチは賢い動物なので繰り返し教えることでしつけをすることが出来ます。上手くできた時にはおやつをあげて褒めてあげることで自分の名前やトイレの場所などを覚えることが出来ます。しつけには何度も繰り返す根気と時間が必要なので、焦らずゆっくり覚えさせましょう。

フェレットの飼育方法で最も重要なのが温度管理です。フェレットにとっての適正温度は15～23℃です。クーラーなどを使用して適正温度を保つようにしましょう。

フェレットは耳をお手入れしてあげないと耳垢が溜まってしまい、衛生的に良くありません。2週間に1回はお手入れをする必要があります。お手入れの方法はイヤークリーナーと綿棒で優しく耳垢を取り除きます。動物病院でやってくれる場合もあります。

フェレットの病気を予防するために必ず予防接種を受けるようにしましょう。生後1年以内に2回程度の予防接種が必要です。健康寿命を長く保つためには定期的な健康診断と年1回のワクチン接種が望ましいとされています。かかる費用は1回に付き6千円～1万円くらいです。

フェレットは人になつきやすい性格をしています。フェレットは遊ぶことが大好きなので毎日一緒に遊んであげることがよくなついてもらうポイントです。

イタチの習性を利用したおもちゃはペットショップにもたくさん売っていますので、お気に入りのおもちゃを買ってあげてください。

フェレットの飼育にかかる費用はトータルでいくらになるのでしょうか？長く一緒に暮らしていくためにもかかる費用を把握しておきましょう。

ポピュラーな種類のフェレット1匹をペットショップで購入したと仮定した場合の費用は約3万円です。

飼育用品一式をそろえた場合のだいたいの費用は4万円です。餌やケージを高級なものにしたい場合はもう少し高くなります。

フェレットを飼育する上で最も高くなるのが医療費です。予防接種や健康診断の費用は年間で約2万円ほどです。もしも手術が必要な大きな病気にかかってしまった場合、手術費用は20万円ほどかかります。

日頃から飼育環境を整えて定期的な健康診断で大きな病気を防ぐことが、結果的に医療費を抑えることの出来る方法です。

部屋をフェレットの適正温度に保つためにはエアコンでの温度調整が欠かせません。24時間エアコンをつけっぱなしで生活した場合の電気代は1か月約4500円ほどです。1年間で約54000円の電気代がかかります。

こちらの費用は住んでいる地域の温度や部屋の大きさ、電気の契約状況などにより上下します。

フェレットを飼育するための初期費用と飼育する上でかかってくる費用は以下の通りです。

フェレット購入費用（3万円）＋飼育用品（4万円）＝7万円

年間の医療費（2万円）＋電気代（5万4千円）＝7万4千円

フェレットを購入した最初の年のトータルの費用は約14万5千円です。ぜひフェレットを飼育する際の目安の値段としてください。

野生のイタチは無理でも同じイタチ科イタチ属のフェレットならペットとして飼えることが分かりました。飼育方法を知り、環境を整えて可愛いイタチと楽しい生活を送ってみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。