『仕草』の意味や語源・使い方を解説!『仕種』との違いとは?
普段何気なく使っている『仕草』という言葉。皆さんは正しい意味や使い方をご存知ですか?今回は『仕草』の意味や語源、『仕草』と『仕種』の違いや英語に訳した場合等を詳しくご紹介します。例文も用意してますので、普段の使い方が間違っていないかぜひチェックしてみて下さい。
目次
万能な言葉の『仕草』を知ろう!
人は理性があるので我慢をします。しかし、無意識的な行動までも制御するというのはなかなか難しいものです。分からない事があったら首をかしげたり、イライラしていると頭を掻きむしったりしますね。このような動作を指す時に『仕草』と言ったりしますが、そもそもどういった意味や語源があるのでしょう?英語にするとどのような意味になるのかなどもまとめてみました。
『仕草』とは?
『仕草』とは正しくはどういった意味なのでしょうか?様々な場面で使われる言葉ですし、普段の会話の類語として『クセ』という言葉が使われますが、それとは意味の違いがあるのでしょうか?
また、どんな場面で使うのが最適なのかが分かるように意味も理解していきましょう。
何かをするときのちょっとした動作や身のこなし
仕草の意味は、何かをするときのちょっとした動作や身のこなしです。発表をする時に、咳払いをしてから発言するのが仕草の一つの例だといえるでしょう。このような意味で考えると『クセ』というのは個人の独自の動作を指す事が多いので、また違った意味合いになりますね。
舞台上の俳優の動作や表情や所作
ドラマや演劇等で、役者さんが気持ちの表現の一つとして所作を取り入れていることが多いです。恥ずかしい感情を表現する意味で頭を掻いたりするのが例ですね。
『所作』というのは『仕草』の類語にあたるものです。少し大げさにする時や決まった行動をするとき等に『所作』という言葉が多く使われます。このことから、形式的な行動をする場合は『所作』という言葉を使う方がいいみたいですね。
特に演技をするときは観客の人に伝わりやすいように大げさな行動を取る事が多いので、所作という言葉を使った方が違和感がないかもしれません。茶道や華道をする時も一つ一つの動作を『所作』という事が多いですね。
『仕草』の語源は?
仕草の語源ですが、『仕』は『~する』の連用形になり、漢字は当て字になります。『草』は多くの種類や物事が始まる元になるものという意味です。『草』という部分は語源の意味を考えると『種』の方が『元』というイメージが沸くので意味つぃてはしっくりきますね。言葉は植物から由来される事が多いですが、『仕草』も語源を考えると植物が関係ある意味合いになるので、人が植物から受けた影響は大きいのでしょう。
『仕種』の言葉の使い方と例文10選!
『仕草』という言葉を用いた例文を10個ご紹介します。普段、間違った意味で使っていないかチェックしてみて下さい。
①髪の毛をかき上げる仕草がたまらない
よく耳にする例文です。髪の長い人がよくする仕草の一つですね。女の人がする場合は、女性らしさを表現する意味の行動になります。舞台に立っている役者の人だと女性らしさを見せることができるし、表情をお客さんに見せやすくできるという利点があります。
②女の子のあの仕草に萌える
ある仕草にキュンとしてしまう事は誰にだってあると思います。その気持ちを表した例文の一つですね。女の子の何気ない仕草の事を指しているので正しい使い方と言えます。
③犬のような仕草が可愛い
小首をかしげたり後ろをちょこちょことついてきたり、まるで子犬のような動作や仕草が多い人には使える例文です。従順に言われた事を守ろうとする時にも使えると思います。コロコロ表情が変わったり身振り手振りで会話をしたりするのも子犬を連想させるので、とても可愛らしい仕草になります。
④仕草が物を言う
身振りや行動というのは、その人の気持ちを無意識に表しているものです。目は口ほどに物を言うという言葉がありますが、それとよく似た意味の使い方ですね。良い意味の仕草なら特に改善する事もないと思いますが、悪い意味の仕草は相手を不快にしてしまう事もあるので気を付けましょう。
⑤その仕草がすべてを語る
『仕草が物を言う』の例文と意味合いはよく似ている例文です。口にだしてはいないけれど、その仕草で相手に気持ちが伝わっているという意味で使える例文です。身振り手振りだけでなく、表情の変化でも人は感じ取ってしまうものですから注意が必要です。
⑥その仕草は止めるべきだ
相手に悪い意味合いを持たせてしまう仕草の場合に使える例文です。相手に不快な意味合いの印象を与えてしまう仕草も中にはあります。例えば、人の話を聞いている時に頬杖をついて聞くというものがあります。話をしている側からするとあまり気持ち良いものではありません。他にも思ったことがすぐに表情に出てしまう事も良い時もありますが、時と場合によっては好ましくない時もあります。そのような好ましくない仕草を止めてもらう時にこの例文を使うと正しい使い方になります。
⑦その仕草は相手をその気にさせる
自分はそんな意味でしていたワケではない仕草でも、相手からするとそのような意味に取れてしまう事がある時に使える例文です。間違った意味に取られてしまう仕草はトラブルの元になってしまうので、心当たりがある方はその仕草を控えるべきでしょう。
⑧可愛い仕草に男は弱い
女の人が可愛らしい仕草をしていたら誰だって少しは胸にくるものです。その気持ちを表現した例文になります。普段の生活でもよく耳にする使い方だと思うので、馴染みがある例文だと思います。
⑨彼のあの仕草は照れ隠しだ
よく照れ隠しで頭を掻いたりそっぽを向いたりする人がいると思います。顔を背けられたら少しショックですが、それが照れ隠しの意味だと分かると可愛らしい人だと感じますね。時々気持ちとは反対の意味の身振りや表情を出してしまう人がいますが、それがそのままの意味や本心だとは思わずに接する事が必要です。
⑩その仕草は勘違いを呼ぶ
『彼のあの仕草は照れ隠しだ』でも説明したように勘違いさせてしまうような意味の仕草もあり、トラブルの元になってしまいます。無意識のうちにやってしまうので『仕草』というのですが、やはり相手に嫌な思いはできるだけさせたくないので、できる範囲で勘違いさせてしまう仕草は抑えるようにしましょう。
『仕草』の類語3つ紹介!
『仕草』とよく似た意味を持つ類語が3つほどあります。語源が違うのはもちろんですが、少しだけ意味が違っていたり使い方が違うのでご紹介していきます。
①振り(ふり)
『振り』という類語の意味は、名詞、動詞の連用形についてその物事の状態や様子、ありかたを表す時に使われます。意味合いを強くしたい時は『っぷり』に変わる事もあります。「良い飲みっぷりだ。」というのが一つの例です。その人が行動している様子を表している時に使われます。
②身振り(みぶり)
『身振り』という類語の意味は、会話をしている中で相手にもっと伝わりやすくするために、体の動きも交えるという意味を指します。ジェスチャーとも言いますね。その時の相手の心情を分かりやすいように伝えるために、顔の表情も使って話をする事もあります。ただ、表情や動作に力をいれすぎて笑い者になってしまう事もあるため、できるだけ言葉で意味や考えを伝えられるようにしましょう。
③所作(しょさ)
『所作』という類語は、行いや、振る舞いという意味を指します。仕草は無意識にでてしまう動作ですが、所作は決められた動作という意味を指す事が多いです。舞台に立つ人や茶道や剣道等をしている人は、どっちの足から出るのか、お辞儀の角度は何度まで等、一つ一つの動作が決められています。このような自然な動きではなく、決められた動きを指す場合は『所作』という言葉の方が意味合いを考えると正しいです。
『仕草』と『仕種』の違いは?
『仕草』と『仕種』の違いは意味としては特に違いはありません。所説ありますが、語源を見ると物事が始まる元になるという意味から『種』という漢字が最初はつき、『仕種』が使われたようですが、種類が多いという意味から後に『草』という漢字も使われるようになったようです。
『仕草』を英語で言うと?
『仕草』を英語に訳すと、behavior(ビヘイヴァー)になります。この英語の直訳は、(人の)行動、挙動、身振り、振る舞いになります。『仕草』を指す英語はありませんが、類語の身振りや振る舞いの訳語としてこの英語が載っているので、非常によく似た使い方をしてるといえます。英語では『行動』という意味で使わる事が多いようです。
『仕草』の意味を知って、知識を増やそう!
普段何気なく使われる『仕草』という言葉ですが、語源や意味、『仕草』と『仕種』の違い、英語に言い換えた場合など様々な視点から紹介しました。恐らく今までの使い方で間違っている人は少ないと思いますが、よく似た意味をもつ類語も複数あるので、その時に相応しい言葉を選び、普段の会話をより円滑に行えるようにしましょう。