ダイヤモンドよりも稀少な「ペイン石(ペイナイト)」とはどんな宝石なのか?

ペイン石(ペイナイト)をご存知ですか?ペイン石(ペイナイト)はダイヤモンドよりも稀少で世界一高い宝石と言われています。ペイン石(ペイナイト)は稀少なため中々目にすることは出来ませんが、どんな石なのか?何故世界一高いのか?について迫ってみました。

ダイヤモンドよりも稀少な「ペイン石(ペイナイト)」とはどんな宝石なのか?のイメージ

目次

  1. 1ペイン石(ペイナイト)とは?
  2. 2ペイン石(ペイナイト)の由来
  3. 3世界一高い?希少種!ペイン石(ペイナイト)
  4. 4現在のペイン石(ペイナイト)の稀少性
  5. 5ペイン石(ペイナイト)の販売されている値段
  6. 6ペイン石(ペイナイト)の宝石としての価値
  7. 7ペイン石(ペイナイト)はどこで販売している?
  8. 8その他・稀少性の高い宝石:ターフェアイト
  9. 9その他・稀少性の高い物質:カリホルニウム
  10. 10ペイン石(ペイナイト)について:まとめ

ペイン石(ペイナイト)とは?

出典: http://1st.geocities.jp

宝石と言われるとほとんどの方がダイヤモンド、ルビー、サファイヤなどを想像するでしょう。宝石と言えば稀少性や透明度によって高額な値段が付けられるのが特徴です。ダイヤモンドは稀少性も透明度も高いので販売価格の高い宝石の代名詞と言われています。しかしダイヤモンドより稀少性も販売価格も高い宝石が存在します。

出典: http://1st.geocities.jp

それがペイン石(ペイナイト)と呼ばれる宝石です。ペイン石はダイヤモンドとは比べ物にならない程、稀少性が高く販売されている値段が世界一高い宝石を言われています。そこで今回はそんな世界一高い宝石・ペイン石についてご紹介します。

ペイン石の特徴は?販売されている値段はいくらか?何故ペイン石は世界一高いのか?などについて迫ってみました。

ペイン石(ペイナイト)の由来

ペイン石(ペイナイト)は1950年代に発見された宝石なので、他の宝石に比べたら歴史は短いです。

ペイン石の名前はイギリスの宝石、鉱物学者であり、同時に宝石ディーラーでもあった Arthur Charles Davy Pain 氏に因む命名です。   この鉱物は氏によって1950年代初頭にビルマのモゴクで発見され1956年に新種の鉱物と認められました。以来、永年の間 1.7g と 2.1g のたった2個の結晶しか存在せず、30年余り経って、GIA に寄贈された宝石ラフの中から3個目の結晶が発見されたという、稀産中の稀産の鉱物でありました。

出典: https://www.hassin.co.jp

1956年にイギリスの宝石商兼コレクターであるアーサーD.C.ペイン氏によってペイン石が発見されました。ペイン石はミャンマー・ビルマにあるモゴク周辺「オーン・カイ」という土地で発見され、採掘されました。ペイン石の名前は発見者であるアーサーD.C.ペイン氏の名前に由来しています。

出典: http://morisruby.hatenablog.com

ペイン石はその後もいくつか採掘されましたが、1956年から1979年までの機関では1.7gと2.1gの2個だけしか採掘されませんでした。ペイン石が採掘できる場所もビルマのモゴク周辺と決まっているのでとても稀少性の高い宝石と言えます。ダイヤモンドなどの宝石に比べて知名度が低いのも、稀少性の高さが関係しています。

世界一高い?希少種!ペイン石(ペイナイト)

ペイン石(ペイナイト)の特徴についてご紹介します。

出典: http://ishiya.jugem.jp

ペイン石は純粋な物ならば無色透明ですが宝石として市場に出回っている物は透明感のあるバラ色です。ペイン石の硬度は8です。ダイヤモンドの硬度は10なのでダイヤモンドに比べてたら硬度で若干劣ります。

ペイン石は硬度や色合いを見てもダイヤモンドに劣るので宝石としての価値はあまり高くありません。しかし稀少度は宝石の中でも断トツなので市場で販売される際もかなり高額な値段が付けられます。

あまり人気なかったですね(^^;
この子はペイン石でした。
絶対手に入れるどころかお目にかかることもないだろうと思っていたものがまさか手元に来るとは...
近年また新しく見つかったらしく前ほど希少ではなくなりましたがそれでもトップクラスだと思います。
Mogok,Myanmar pic.twitter.com/qtSfUXWSNU
— みねらる (@Mineral0419) September 2, 2017

この様にペイン石は結晶の段階でかなり暗い色をしていますし、カットして宝石にしても透明度の低い薄暗い色合いになってしまいます。そのためペイン石は宝石としての魅力は他の宝石に比べて劣ってしまうかもしれません。しかし高価な値段が付けられるほどに稀少価値の高い宝石であることは間違いありません。

現在のペイン石(ペイナイト)の稀少性

ペイン石は最初に発見された1956年から1979年までの23年間で経った2つしか発見されなかったのでとても稀少性の高い宝石であることが分かります。

出典: https://ishikoro333.blog.fc2.com

しかしその後はペイン石が発見された件数が増加していきました。2001年には最初にペイン石が発見された土地と同じモゴクにて11gもの大きさを誇るペイン石の結晶が発見されました。
その後タイにて2.5gの、ひとつの宝石がカットされたのですが、後にそれがペイン石であることが分かりました。

そして現在は同じくモゴク周辺にてペイン石が採掘出来るとされている鉱脈が発見されました。これにより今後も多くのペイン石が採掘されることが予想されます。

出典: http://www.sapphire.co.jp

現在のペイン石は数千個の標本と0コンマ数カラットのルースが多数出回っています。しかしそれでもペイン石の稀少性は変わらないままです。何故ならばそれでも宝石として市場に流通している数が圧倒的に少ないからです。

2005年の時点では宝石として販売されたペイン石は25個以下でしかありません。またペイン石の鉱脈もモゴクで発見された物のみで、モゴク以外でペイン石が発見される見込みは無いとのことです。

ペイン石(ペイナイト)の販売されている値段

世界一高い宝石と言われているペイン石ですが販売されている値段はいくらなのでしょうか?

1グラム(5カラット)3千万円

ペイン石は市場で販売されていること自体が稀ですが、1グラム(5カラット)では3千万円になると言われています。これによりペイン石は2005年にギネスブックにて「世界で最も希少価値の高い鉱物」に認定されました。

ちなみに値段の高い宝石として知られているダイヤモンドは1グラム(5カラット)当たり約650万円です。金額にして約5倍もの差が出ています。つまりペイン石の稀少性はそれほどまでに高いという事が分かります。

ペイン石(ペイナイト)の宝石としての価値

世界一高い宝石のペイン石は宝石としての価値も高いのでしょうか?

ペイナイト(Painite)
ミャンマー モゴック産
ペイン石とも呼ばれます。
2004年に鉱床が発見されるまで
世界に4個しか無かったという希少石。
約5ミリと小さいながらも綺麗な結晶。 pic.twitter.com/emqr0mExSn
— min (@biunoctium218) September 11, 2017

ペイン石は純粋な結晶として採掘された物を見ると無色透明になっています。しかし宝石として加工されたペイン石の画像を見てみるとほとんどの物が濃い褐色や、赤みがかった色だったりします。そしてそれらは透明度がかなり低いです。

出典: http://gol-win.com

宝石の価値は稀少性もさることながら透明度、つまりどれだけ美しく見えるかが重要なポイントとなります。しかしペイン石は透明度がかなり低くあまり美しく見えない為宝石としての人気はあまり高くありません。

むしろペイン石は発見されるまではずっとタダの石ころか見映えのしない鉱物として見られていたので、もしかしたら不用意に廃棄されたペイン石も過去には存在していたかもしれません。

ただしペイン石に高額な値段が付けられていることは事実です。それは宝石としての価値ではなく、ペイン石自体の稀少性を加味して付けられた値段と言って良いでしょう。

ペイン石(ペイナイト)はどこで販売している?

1グラム3千万円もするペイン石ですが、もし購入するとしたらどこで販売されているのでしょうか?

ペイン石の宝石は下記のサイトでネット販売されています。
値段は0.11カラットのルースで24,900円です。ちなみに同サイトの中ではダイヤモンドを同じくらいの値段でもう少し大きなサイズが買うことが出来ます。

ペイン石が買えるサイトはこちら

宝石(ルース 裸石)の検索:宝石の通販。(ルース 裸石)専門販売のジュエル・マーケット[Jewel-Market]

出典: http://blog.goo.ne.jp

また同サイトの画像を見ても分かる通り、ペイン石は濃い赤紫の様な色をしていて透明感は全然ありません。そのため宝石としての美しさでは他の宝石に劣ってしまっていると言えるでしょう。ただし、稀少性の高い宝石がどうしても欲しいという方にはピッタリかもしれません。

その他・稀少性の高い宝石:ターフェアイト

ここまでペイン石についてご紹介しましたが、他にも稀少性の高い宝石・物質が存在しますのでご紹介します。

出典: http://www.101jem.com

ターフェアイトは若干青みを帯びた紫色の宝石です。1945年にアイルランドのターフェ伯爵から名前と取って命名されました。ターフェアイトはスピネルに似ている宝石ですが、光の屈折率等が違う事によりスピネルとは違う宝石であることが分かります。

ターフェアイト:1グラム25万円~200万円

出典: http://blog.goo.ne.jp

ターフェアイトの値段は1グラム25万円~200万円で、1カラットにすると24万円の値段が付けらえます。ターフェアイトの価値の高さは採掘された際ではなく、カットされた後に新種として発見されたと言う珍しいエピソードも関係しています。

ターフェアイトは現在10個ほどしか市場に出回っておらず、透明度の高い薄い紫色がとても美しいためダイヤモンドよりも価値のある宝石と言われています。

その他・稀少性の高い物質:カリホルニウム

カリホルニウムは宝石ではなく、稀少性の高い物質として知られています。

出典: https://ja.wikipedia.org

カリホルニウムは主に原子炉の運用や油田の開発時に使用する機械の動力として使用されます。カリホルニウムは非常に強いエネルギーを持っている元素なので原子爆弾に使用すれば、小型化に非常に役立つと言われています。しかしカリホルニウムはあまりにも値段が高いため実用化はされていません。

カリホルニウム:1グラム27億円

出典: http://labaq.com

カリホルニウムの値段は1グラム27億円と言われています。何故これほどまでに高価な値段が付くかと言うとカリホルニウムは天然の物を採取することは出来ず、使用済み核燃料から抽出するしか手に入れる方法が無いからです。しかしカリホルニウムを使用する際はμg単位なのでグラム単位で使用する事はまずあり得ません。

ペイン石(ペイナイト)について:まとめ

出典: http://1st.geocities.jp

いかがでしたでしょうか。ペイン石(ペイナイト)は歴史が浅く稀少価値がとても高い宝石なので世界一高い宝石と言われています。ペイン石は透明度が低く宝石としての魅力は他の宝石に劣るかもしれませんが、稀少性を考えたら所持しているだけでも自慢できる一品と言って間違いないでしょう。

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