2021年05月28日公開
2021年05月28日更新
「カラーひよこ」の製造方法がヒドい…着色料で色付けされ縁日で釣られる
昔、日本の縁日でも売られていたカラーひよこ。発色の珍しさで子供に買ってあげた方もいるのでは…?当時は、釣り上げるなんて乱暴と思っていたかもしれませんが、カラーひよこの作り方はもっと乱暴なものなんです。知っていましたか?
目次
懐かしのカラーひよこ
昔の日本のカラーひよこ画像
現在は全くみかけませんよね
今はもう日本で見ることはありませんが、昔縁日で愛玩動物として売られていた色付きのひよこ。ぴよぴよとかわいらしく鳴く姿は当時の子供達をひきつけカラーひよことして人気だったわけです。
カラーひよこ見た目はすっごいかわいいけど残酷なんだよなぁ pic.twitter.com/UqNmkqcbLD
— ひめり🚯 (@H_mr_o) September 2, 2017
…ん?カラーひよこが残酷ってどういうこと?縁日で売られているだけのただの愛玩動物じゃないってこと?
カラーひよこ釣り
日本では昔は、テキ屋さんが縁日でカラーひよこ釣りを開いてましたよね。この釣りという方法が残酷なんでしょうか。
日本のお祭りでの映像ですが、ここでの捕まえ方も釣り竿で釣ったりや、手で捕まえたりです。
「ちょっと乱暴かな…?」なんて思ってしまいますよね。
しかし、そういった点を除けば縁日ではしゃぐ子供達の映像です。売り方がすこし特殊で、縁日ではよく見られた光景ではないでしょうか。カラーひよこもペットと同じような感覚で売られているという訳ではないのでしょうか?
寿命が短い
|8˘)。o(カラーひよこは…寿命が短いから…)
— ゆえ🐥 (@yue_alkes) October 5, 2017
確かに、カラーひよこは寿命が短かいんですよね。縁日で釣って持って帰って、大事に育てようと思っても一週間くらいで死んでしまうなんてことがしばしば。
そういった儚いところが純粋な子供たちにとっては残酷なのでしょうか。
子供たちは生き物の死を通じて命の価値を知りますよね
作り方がやばいらしい
釣りで捕まえるのでも、寿命が短いのでもなく作り方がどうやら残酷なようです。
カラーひよこの作り方がなんかショック
— 🌱 (@pirbum) February 16, 2016
確かに色付きで生まれてくるひよこはありません、ほとんどが黄色の体毛を持ち、成長してニワトリになるときは真っ白な羽が生えてくるイメージです。
人工的に着色されるカラーひよこ
出典: http://bogue.nl
当然、この色とりどりの発色は自然なものではなく人工的なものです。人が手を加えてあのような色に染め上げてしまうんです。
しかし、このカラーひよこ一体どんなふうに色が塗られているのか?実は着色のやり方があまりにも衝撃的なんです。作り方を知る前と知った後ではカラーひよこの見方が変わるんではないでしょうか…?
もともとカラーひよこは・・・
ひよこの雄
ひよこは孵化されてすぐに雄と雌に判別されます
カラーひよこにされるひよこはもともと雄ばかりなんですね。というのも成長しても卵は産まない、食肉としてもちょっと…。とこんな稼げないという理由で処分されてしまうのです。なので成長してニワトリになっているのはほとんどが雌のひよこなのです。
不遇なひよこの雄
ひよこの雄は判別されるとすぐに処分されてしまいます。その方法はガスを充満させて窒息させたり、粉砕機で殺してしまったり。ひどいものは耳をふさぎたくなるほどです。
そんなひよこの雄に救いの手を伸ばすのは飼育者です。処分するのも飼育者なら救うのも飼育者というなんとも皮肉な話です。
飼育者はひよこの雄からすこしでも利益を出せないかと考えた始め、愛玩具として縁日などで売り出すことに。
しかし、ただひよこの雄を売ってもだれも惹きつけない、子供だって…。
結果かれらは体に色を着けられることに
彼らは体に色を塗られ、縁日で釣り竿の糸を垂らされ、売られていくのです。
見たことのない発色をした小さなひよこに子供達も興味津々、あっという間に人気になります。日本の至るところの縁日でカラーひよこを釣り、持って帰る子供連れがいたことでしょう。
ここからはカラーひよこの作り方ですが、人によっては気分を害される方もいると思うので閲覧注意です。
カラーひよこの作り方
まず、この方法は動物愛護の観点から、現在の日本では行われていないので安心してください。
繊維用の染料が薄めて使われていた
ひよこの体毛に対して、スプレーするように色を変えていたそうです。ドライヤーなど人が使うものですが、それで染料を乾かしていたとか。
この方法ではだいたいのひよこが体調を崩してしまいます。なので縁日で買っても寿命が短く、数日で衰弱死ということが多かったのではないでしょうか。
仮に寿命が全うできたとしても、ニワトリ。毛の生え変わったニワトリはただのニワトリですから、朝に大声で泣くだけの迷惑なニワトリなのです。その結果は…。
どこまでも不遇なひよこの雄…
寿命が長くてもこうなってしまうんです
もっとひどいカラーひよこの作り方
英語の動画ですが、途中ショッキングな画像もありますので閲覧には気を付けてください。
動画のなかで説明されているのは化学染料のなかでかき混ぜられて着色されているひよこです。これは日本ではなく海外でのやり方でしょうが、それでも目をそらしたくなる現実です。
現在のカラーひよこの作り方
先ほどもいったように日本において、カラーひよこは作られていませんし、売られてもいなようです。
手乗りのかわいいひよこ
現在の作り方はひよこにストレスを与えず、寿命にも影響がないと考案されたそうですが、昔のやり方と比べてこちらのほうが残酷だと思われる方も少なくないでしょう。
羽化する前、卵に色素を注入して着色
画像にあるのは排卵後11日から14日の卵です。すでに形を成し始めているところに注射針を使って染料を注射していきます。卵の中では、過酸化水素水などの化学薬品といったもの、アンモニアや食品着色料が満たされます。そんな中ひよこの胎児は色付きの液体を浴び、生まれるまでそういった環境で過ごすわけです。
卵への直接注射による着色は、健康、食欲、成長に影響しないと説明されています。が、それが事実にしろ化学薬品を体内に夫君だひよこが、普通のひよこより寿命は長くはないでしょうね…。
カラーひよこはなぜ現在も作られているのか
フィリピンでは、現在も子供を中心に人気であり、主に赤、紫、緑などに着色されているそう。
中国ではアイスキャンディー一本と同じ値段で売られている。
やはり、海外では子供に人気だという点から、まだこうして作られては売られており、この商売で生計をたててる人が存在しているのもまた事実なんです。
イースターの復活祭ではカラーひよこが
イースター(復活祭)では、キリスト教でいうクリスマスと同じくらいに有名な行事で、そのお祭りの際にカラフルに彩色されたひよこが出回ります。このときひよこだけでなく、なんと「うさぎ」も色を付けられて登場するそうなのです。
というのもうさぎの目が月を連想させ、月が満ちかけることが復活を表すとして、キリストの復活のシンボルとされているこます。この縁起を担ぎ、イースターではうさぎやひよこが大量に犠牲になるのです。
うさぎもまた犠牲になってしまうのです
カラーひよこの作り方って…
作り方を見てどう思われたでしょうか。
カラーひよこの見た目は華やかでとても明るいですが、作る過程はものすごく暗い、いやな気持になるものだったではないでしょうか。現在の日本では動物愛護の点から売られることはないのですが、我が子がカラーひよこに興味を持ってしまったとしたら…。この話を聞いた後では買い与えることなんてできません。
それに、知ってしまった後ではカラーひよこを見るときには複雑な心境になっていまいますよね。
画像を見てるだけならかわいいけど……
普通のひよこより寿命の短い彼ら
カラーひよこの成長
いやな話を聞いた後で救いになるかもわかりませんが、過酷な環境にさらされた彼らの中でも、奇跡的に成長し、寿命を全うできるカラーひよこもいるんです!
成長途中のカラーひよこの画像
画像では赤や黄色に着色されてしまったカラーひよこが写ってます。しかし、どれも羽は白くなっています。
そうなんです。着色されたカラーひよこも、成長しあたらしい羽が生えてきたときは、白い元の色で生えてくるんです。
ほとんどの羽が生え変わったカラーひよこの画像
これはインドネシアのジャワ島で実際に飼育したカラーひよこの成長した姿のようです。
頭の毛の生えずらい部分以外はもう普通のニワトリと同じように白い羽が生えていますよね!科学を尽くしたところで、愚かさは変わらない人間の行いも、生きる力には敵わない。そんな気にさせてくれる画像です。
カラーひよこのまとめ
現在の作り方は化学が進歩しているようですが、それでも生き物への扱いとしてはあまりにもひどすぎるのではないでしょうか。日本の縁日では見かけることは少ないでしょうが、海外ではまだまだ、カラーひよこが売られているようです。
ひよこを愛しましょう
今回、カラーひよこの作り方を見てきましたが、想像以上に精神がやられてしまうような現実がありました。しかしカラーひよこの成長した姿を見て、少しですが心が救われました。生きる力を魅せられたような、そんな気がしました。
現在ではさらに科学が進歩していて、卵から孵化する前からレーザーによって雄、雌を判別する技術が生まれているようです。この方法があれば、少なくとも苦しく、痛い思いをするひよこを救えるのでしょう。一刻も早い実用を望みたいと思います。