ヒスタミンとは何か?アレルギーとの関係は?簡単に説明します!

ヒスタミンとは何か。ヒスタミンはおもに肥満細胞で作られ、病原体が体内に侵入するとヒスタミンを放出し、ヒスタミン受容体と結合します。ヒスタミンとはそんな性質があり、この結合がサインとなり、アレルギーつまり鼻ならばくしゃみなどの各種のアレルギー症状が出ます。

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目次

  1. 1ヒスタミンとは何か?
  2. 2アレルギーとは?
  3. 3アレルギーの起こる仕組み
  4. 4IgE – 体のアレルギー抗体とは?
  5. 5IgEレベルを測定し患者が何に対するアレルギーかを知ります
  6. 6ヒスタミンとは何か、アレルギーにおけるヒスタミンの役割は?
  7. 7ヒスタミンとは何か、どの食べ物に多く含まれるのか?
  8. 8アレルギー様食中毒
  9. 9アレルギーによって胃痛が起きる?!
  10. 10魚で起きるアレルギー
  11. 11アレルギーに関する検査にはどんなものが
  12. 12看護
  13. 13アレルギーに型があるの?
  14. 14まとめ

ヒスタミンとは何か?

ヒスタミンとは何か、それはどこから生まれるのか

ヒスタミンは白血球の一種の好塩基球や脂肪細胞で作られます。病原体が体内に侵入すると、細胞はヒスタミンを放出し、ヒスタミンは粘膜、血管内壁の表面にあるヒスタミン受容体に結合します。この結合がサインとなり、鼻ならばくしゃみなどのアレルギー反応が出ます。

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ヒスタミンとは何か、それはどこに存在している物質なのか

脂肪細胞で生成される活性アミンで、生体組織に広く分布しています。通常は脂肪細胞内でヘパリンと結合して不活性状態にありますが,外傷や熱傷などの物理的侵襲や,薬物などの化学的侵襲によって簡単に活性型になり遊離し始めます。

ヒスタミンとは何か、それはいつ誰によって発見された?

ヒスタミンの化学的合成は、1907年にドイツのウィンダウスらの手により成功。3年後にはその生理および薬理作用が、イギリスのデールにより解明、そして1937年には第三アミンを母体とする抗ヒスタミン薬がフランスのボベらにより発見されました。

アレルギーとは?

ヒスタミンとはアレルギーとどう関係しているのか

ヒスタミンの放出時にそれがサインとなり、異物を排除しようとする反応が起こります。そして例えば食べ物や花粉など私たちの体に害を与えない物質に対しても「有害な物質だ!」と過剰に反応し攻撃する結果、逆にマイナスの症状を引き起こしてしまうのが「アレルギー」です。

出典: http://www.gakkohoken.jp

アレルギーの起こる仕組み

アレルギー反応は、いったいどのように誘発されるのか?

特定の物質(アレルゲン)に触れると、体は外界からの侵入者と判断します。そしてアレルゲンは血液中のIgE抗体と結合し、脂肪細胞はヒスタミンなど炎症性物質を放出します。こうした物質は全身に瞬時に運ばれていき、体の各所でアレルギー反応を引き起こします。

出典: http://allergy72.jp

発現する症状は

症状としては、ヒスタミンが放出される箇所によって異なり鼻水、眼の痒み、肌の乾燥などは脂肪細胞が局所で反応している徴候です。多くの場合アレルギーは初めは当たり障りのない現象として現れますが、より深刻なアレルギー反応を起こす場合もあります。

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IgE – 体のアレルギー抗体とは?

IgEは、タンパク質の1種で「アレルギー抗体」とも呼ばれます。特定の物質(アレルゲン)に触れると、免疫系は身体を守ろうと、IgEの生産を開始します。IgE抗体は体内にとどまり、次に同じアレルゲン性物質に接すると、簡単にアレルギー反応を起こすことがあります。

出典: http://chugai-pharm.info

IgEレベルを測定し患者が何に対するアレルギーかを知ります

血液検査などにより体内のIgE量を簡単に測定できます。 様々な物質に対するIgE値を知ることで、何に対してアレルギーを持つのかを特定するのに役立ちます。一般的には、IgE抗体値が高いほど、症状が現れる可能性も高まると言われています。

出典: http://ochanomizunaika.com

ヒスタミンとは何か、アレルギーにおけるヒスタミンの役割は?

ヒスタミンは、脂肪細胞がアレルゲンによって刺激を受けたときに放出されます。そしてそのヒスタミンが身体を守るために炎症反応を刺激することによりアレルギー反応が引き起こされます。 ヒスタミンは、粘膜が膨らむよう、血管を拡張させます。

出典: https://horiki-hifuka-clinic.com

ヒスタミンとは何か、どの食べ物に多く含まれるのか?

ヒスタミンを多く含む食べ物を簡単にご紹介します。これらは、食べ過ぎると「かゆみを増す」ヒスタミンを多く摂取してしまうので注意しましょう。
・赤ワイン(約1000μg/L)
・シャンペン(約650μg/L)
・一部のビール(20~30μg/L)
・よく熟成したチーズ
・サバやマグロなど

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ヒスタミンを抑える食べ物

こちらがヒスタミンを抑える食べ物になります。アトピーのかゆみや花粉症が酷い時には、少しでもヒスタミンを抑えるために多く摂取することがすすめられています。
・イチゴ
・ブロッコリー
・小松菜
・キャベツ
・レモン
・オレンジ
・ブルーベリー
・ブドウなど

出典: http://www.kayumi-tomare.net

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花粉症の症状を和らげる6つの食品

花粉症はとても辛いものですね。しかし日々の食事に取り入れられる食品の中で、花粉症に効果的な食品があるのをご存知ですか?花粉症の原因となる「ヒスタミン」と「アラキドン酸」を抑えることがポイントです。
1、生姜
2、玉ねぎ
3、そば
4、大根
5、青魚
6、ごま

出典: http://bien.tank.jp

アレルギー様食中毒

アレルギー様食中毒とはどんなもの?

アレルギー様食中毒は、ヒスタミン食中毒とも呼ばれアレルギーの症状に似ています。たとえばサバを食べてアレルギー症状が出た場合、それがヒスタミン食中毒なのか単なるサバに対するアレルギーなのか、皮内テストやサバ特異的 IgE 抗体テストをすれば簡単に判断できます。

出典: http://www.eiken.pref.kanagawa.jp

アレルギー様食中毒による症状は?

アレルギー様食中毒は、ヒスタミンを多く含む食品を摂取した場合に、ふつう食後30〜60分位で顔面、特に口のまわりや耳たぶが紅潮し,頭痛,じんま疹,発熱などの症状が出ます。しかし重症になることは少なく、たいてい6〜10時間で回復します。そのためアレルギー様食中毒としての届出は少ないが,今でも家庭などでの小規模な事例は多発しています。

赤身魚でなぜアレルギー様食中毒が起きるのか

アレルギー様食中毒は、おもにマグロ、カツオ、カジキ、サバ、イワシ、アジなどの赤身魚やその加工品で起こるが、赤身魚がアレルギー様食中毒の原因となりやすいのは、遊離ヒスチジン含量が白身魚では数mg~数十mg/100gであるのに対し、赤身魚では700~1,800mg/100gと非常に高いためです。一般的には100mg/100g以上の食品で発症するとされています。

出典: http://blog-imgs-61.fc2.com

アレルギーによって胃痛が起きる?!

アレルギーにより起こる症状の中に、「消火器症状」、「粘膜症状」というものがあります。胃痛は、「消化器症状」ではなく、「粘膜症状」だと考えられます。なぜなら、胃の内部は、粘膜によって守られていて、この粘膜が弱ることで胃の内壁が簡単に胃酸にさらされ胃痛が起こるからです。

出典: http://blog-imgs-80.fc2.com

アレルギーで入院が必要な場合もある?

アレルギー性疾患の患者さんを専門的に治療するのはアレルギー内科ですが、その程度は人それぞれで、定期的な受診程度で良い患者さんから、入院治療まで必要な重症な患者さんもいます。また感作療法が目的で、受診や入院される患者さんもいます。

出典: https://1.bp.blogspot.com

魚で起きるアレルギー

魚でアレルギーが起こる?

魚を食べて、次のような症状が出るのであれば、「魚アレルギー」の可能性があります。
* じんましん
* 顔が赤くなる
* 目が赤くなる
* まぶたが腫れる
* 咳・喘鳴(ゼイゼイ・ヒューヒュー)

出典: http://www.odawara-uokuni.jp

アレルギーの原因となる魚は

原因となる魚は多い順に
「サケ・マグロ・イワシ・カレイ・アジ・タイ・タラ・ブリ・サバ」
などがあり、日常的に食べる魚ばかりです。

魚アレルギーは、日本では食物アレルギーの約5%ほどですが、スウェーデンでは約39%を占めるなど、国によって様々です。

魚アレルギーの原因は、魚の筋肉に含まれる「パルブアルブミン」というタンパク質なのですが、この「パルブアルブミン」は、ほとんどの種類の魚に含まれています。

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アレルギーに関する検査にはどんなものが

アレルギー内科では、正しい診断とその症状緩和の為の専門的な検査、そしてそのアレルゲンに慣れる為の治療が行われます。その分野の専門医による対応が必要ですが、診療の補助を行う看護師も専門知識や技術が必要となります。主な検査には次のようなものがあります。

出典: http://www.heisei.or.jp

血液検査

どのようなアレルギーを抱えているかは、血液検査で簡単に判明します。アレルギー内科では必ずと言っていほど血液検査を行います。

皮膚反応試験

アレルゲンを疑われる物質を、皮膚の上に塗布し、塗った皮膚の表面がどのように変化するかを観察します。色の変化、皮膚の荒れなどの症状が出れば、その部分に塗った物質が、その患者さんにとってのアレルギーの原因と考えられます。

誘発試験

アレルギーの確定診断法の一つです。アレルギーの原因と考えられる物質を患者さんの身体に塗り、アレルギー反応が出るかどうかを検査します。気管支喘息の抗原吸引誘発試験や、アレルギー性鼻炎の鼻粘膜誘発試験、食物アレルギーの食べ物摂取による誘発試験等があります。

看護

看護の必要性

アレルゲンが分かれば、その反応を引き起こさない為の生活法や、その反応を最小限に食い止める生活法のアドバイスも必要となります。患者さんの中には、インターネットや情報紙などで多くの情報を得ている患者さんもいます。看護師は、その錯綜する情報の中から正しく、実行できる予防法を適切に説明するなど看護する側にも専門的な幅広い知識が求められます。

看護師の役割

看護師の大切な役割は、病棟と外来に共通して言えますが生活指導です。
アレルギーを持っている人は、日常生活内でいかにアレルゲンに触れないように生活するかが重要です。また長期間にわたって毎日正しく服薬を続ける必要があります。患者やその家族にアレルギーの正しい知識を身につけ、理解を深めてもらう必要があります。そのために、看護師はしっかり生活指導をして、患者の日常生活をサポートする事が大切な看護業務になるのです。

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アレルギーに型があるの?

アレルギーと一言で言いましても、作用・症状の違いで大きくⅠ型からⅣ型に分類されています。有名なのは花粉症、蕁麻疹で代表されるⅠ型アレルギーでしょう。アトピーはⅠ型とⅣ型の混合型。以下にアレルギーの種類とその作用、代表的疾患を説明しましょう。

Ⅰ型アレルギー(即時型)

1)作用機序
Ⅰ型アレルギーはIgEが関与することで引き起こされるアレルギーです。
ヒスタミンによる血管拡張、かゆみなどは数時間もすれば引いてくるため即時型アレルギーと呼ばれます。ただし、花粉など常に抗原と接している状態だとヒスタミンが出続ける状態になるために、数時間しても引かない場合もあります。

2)代表的疾患
a)気管支喘息
 肥満細胞、好塩基球から出るLTにより、強烈な気管支収縮が起こることによります。
b)アレルギー性鼻炎(花粉症含む)
 鼻粘膜の肥満細胞、好塩基球から出るヒスタミンにより、血管拡張・血管透過性亢進→白血球遊走→むくみ(鼻づまり)、知覚反射→くしゃみ、鼻水
c)蕁麻疹
 食物、刺激により皮膚の肥満細胞、好塩基球から出るヒスタミンなどが、かゆみ、炎症を起こすことによります。
d)アトピー性皮膚炎
 基本は蕁麻疹と同じですが、セラミドの不足による皮膚バリア機能の低下によるアレルゲンの進入のしやすさ、 リンパ球の寿命が長い、MHCペプチド配列の抗原特異性などによりIgEが産生しやすい体質のせいで、その炎症が長い間継続しやすい。

出典: http://kenkou-jyouhou.net

Ⅱ型アレルギー(細胞傷害型)

1)作用機序
Ⅱ型アレルギーは何らかの原因で自分の細胞表面が抗原として認識されてしまい、自分の細胞に対する抗体(IgM、IgG)が産生され自分の細胞が攻撃される。つまり、自分の細胞表面(抗原)-抗体反応が起こってしまうということです。

2)代表的疾患
a)自己免疫性溶血性貧血
 赤血球表面に対する抗体が原因。
b)グッドバスチャー症候群
 腎、肺基底膜のコラーゲンの立体構造変化で抗原が表面に現れる。それに対する抗体が原因。
c)重症筋無力症
 ACh受容体に対する抗体が原因。
d)橋本病
 チオグロビン、ミクロソームに対する自己抗体が原因。
e)バセドウ病
 甲状腺刺激ホルモンレセプターに対する抗体が原因。

出典: http://www.nsknet.or.jp

Ⅲ型アレルギー(アルサス型)

1)作用機序
Ⅲ型アレルギーは可溶性抗原とIgGとの反応で起こるアレルギー。可溶性抗原とはⅡ型のように細胞レベルでかつ細胞表面でなく、体液に溶けている抗原自体を表します。その可溶性抗原はもちろん自分が産生するものなので、それが抗体にやられてしまうことに伴う炎症反応です。

2)代表的疾患
a)関節リウマチ
 可溶性抗原はリウマトイド因子。
b)SLE(全身エリトマトーデス)
 可溶性抗原はリウマトイド因子およびDNA。ただし、これはSLEの一部分。

出典: http://www.nsknet.or.jp

Ⅳ型アレルギー(遅延型)

1)作用機序
Ⅳ型アレルギーは、体液性免疫ではなく、細胞性免疫が関係しておりT細胞やマクロファージなどが深く関与するアレルギーです。Ⅳ型アレルギーは、即時型とは違い1日ないし2日の時間経過により発症するため遅延型と呼ばれます。

2)代表的疾患
a)接触性皮膚炎
ウルシ、ゴム、塩化ピクリルなどの重金属を皮膚表面に塗布しても、抗体の産生は見られず、ランゲルハンス細胞によりT細胞に感作が表出し、その後再侵入した際に起こる炎症反応です。
b)ツベルクリン反応
 以前結核にかかったか、あるいは結核に現在かかっているかを調べる際に使う反応で、陽性であれば皮膚が赤くはれ上がる等の症状があらわれ、結核にかかったことがある目印となります。
c)アトピー性皮膚炎
 IgEが通常より多いため、肥満細胞、好塩基球から産生される好酸球走化性因子が多くなり、結果として好酸球の低親和性IgEレセプター(FcεRⅡ)をより刺激しやすくなるもの。

出典: http://shiratorik-kango.c.blog.so-net.ne.jp

まとめ

アトピー性皮膚炎や花粉症って本当に辛いものですよね。それらのアレルギー症状に悩まされる患者さんがとても多いため、それらの症状に深く関係する「ヒスタミン」は一般の方もよく耳にされる物質です。確かにヒスタミンが出過ぎて分泌されると人体に有害な影響を及ぼします。その為、「ヒスタミン」と聞くと何か迷惑な物質と勘違いされ易いと言えます。
しかし、このヒスタミンという物質は、以下のように人体にとって欠くべからざる有益な物質なのです。
◯免疫機能の重要な1つで、体内に入ってきた有害物質を攻撃して体を守ってくれるものです。なので、インフルエンザのような有害物質を攻撃してくれる、ありがたいものなのです。

◯神経伝達物質として使われます。例えば胃では胃酸を出す役割があります。また脳では脳の活性化をします。ここで脳の活性化にどれだけ寄与しているのかは実感できませんよね。しかし抗ヒスタミン薬を服用すると眠くなったという経験があるのではないでしょうか。これは脳のヒスタミンを抑制するので眠くなる訳で、ここからもヒスタミンがいかに脳の活性化に大きく影響しているのかが分かります。

以上、ヒスタミンについて色々と考えましたが、適量であれば本当に人体にとって重要な働きをしてくれるありがたい物質であると言えます。

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