地球の大陸移動はこんなふうに始まった!かつて存在した大陸など徹底解説!

昔学校で習った地球の大陸移動説、でも実際地球がどのように移動したかはよく分からない・・・ゴンドワナ大陸って何だっけ?そんな人のために、超大陸やゴンドワナ大陸など地図を使って解説します。また、未来の地球の大陸がどのように移動していくかについてもご紹介!

地球の大陸移動はこんなふうに始まった!かつて存在した大陸など徹底解説!のイメージ

目次

  1. 1学校で習ったゴンドワナ大陸や大陸移動説
  2. 2地球の大陸移動説とは?
  3. 3大陸移動説を証明したプレートテクトニクス論とは?
  4. 4大陸移動はいつから始まった?
  5. 519億年前の大陸移動「ヌーナ大陸」
  6. 6約7億円前の大陸移動「ロディニア大陸」
  7. 76億年後の大陸移動「ゴンドワナ大陸」と「ローラシア大陸」
  8. 8ゴンドワナ大陸やローラシア大陸が集合して「パンゲア大陸」に
  9. 9再びゴンドワナ大陸とローラシア大陸に
  10. 10ゴンドワナ大陸はインド亜大陸、南極大陸など更に細かく分裂
  11. 11ゴンドワナ時代から生まれた世界遺産
  12. 12ゴンドワナ大陸とローラシア大陸との融合で生まれた世界遺産
  13. 13未来の超大陸「アメイジア大陸」
  14. 14ゴンドワナ大陸など大陸移動説まとめ

学校で習ったゴンドワナ大陸や大陸移動説

出典: http://oyamahiroshi.cocolog-nifty.com

パンゲア大陸の地図
学生時代一度は耳にしたことのある地球の大陸移動説、現在の地球上にある大陸は昔は全て一つの大陸であり、それが分裂したことによって生まれたという説ですが、実際大陸がどのように移動したのかは知らないという人も多いのではないでしょうか?そこで今回は大陸移動説についてかつて存在したゴンドワナ大陸、ヌーナ大陸、インド亜大陸などの大陸についても説明をしながら実際にどのようにして現在の大陸が出来上がったのか、そして未来の地球では現在の大陸がどのように移動していくのかをご紹介したいと思います!

地球の大陸移動説とは?

出典: http://q.hatena.ne.jp

ローラシア大陸とゴンドワナ大陸の地図
ドイツの気象学者ヴェーゲナーが1912年に提唱した大陸移動説がもっとも有名で、大陸は地球の表面上を移動しながら場所や形を変えてきたという説。

ヴェーゲナーが唱えた説は長い間受け入れられてきませんでしたが、プレートテクトニクス論が生まれたことからヴェーゲナーの説が正しかったことが証明されました。

大陸移動説を証明したプレートテクトニクス論とは?

出典: https://twitter.com

大陸移動説はそもそもかなり昔から様々な人物によって提唱されてきましたが、大陸が移動する動力が不明であったことから受け入れられてきませんでした。しかし、1960年代以降の地球科学の発展によりプレートテクトニクス論が生まれたことから、大陸移動説はプレートテクトニクス論の一つの帰結であるとして受け入れられるようになりました。

出典: http://www.spring8.or.jp

プレートテクトニクス論とは、地球の表面は岩のような硬い岩盤(これをプレートと呼んでいます)が何枚かが組み合わさってできており、プレートが海溝に沈み込む力やマントルの対流に乗って移動しているという説です。日本でよく起こる地震もこのプレートの沈み込みが原因です。近年では衛星などからの情報から大陸は今も年数センチずつ移動を続けているということも判明しており、プレートテクトニクス論と大陸移動説は一般的にも受け入れられる理論となりました。

大陸移動はいつから始まった?

出典: https://skyticket.jp

では、大陸移動はいつから始まったのかというと、約40億年前海が誕生し火山によって陸ができた時から大陸移動は始まったと言われています。元はそれぞれが小さな島の一つ一つでしたが、それがプレートに乗って徐々に移動を始めます。やがて小さな島の一つ一つが集まり、大きな一つの大陸、超大陸へと成長したと言われています。

出典: https://ja.wikipedia.org

超大陸とは、現在の地球で大陸と呼ばれている陸塊を少なくとも1つ以上含んでいる大きな陸のことで、超大陸は現在の地球にも存在しています。現在地球上にある超大陸はアフロ・ユーラシア大陸とアメリカ大陸だそうです。

出典: http://chikyu-corekara.com

アメリカ大陸の地図
アフロ・ユーラシア大陸はアフリカ大陸とユーラシア大陸を合わせた呼び方で、この二つの大陸がスエズ地峡で繋がっていた(現在は運河によって分断されているようです)ことから超大陸と言われていました。また、アメリカ大陸についても南アメリカ大陸と北アメリカ大陸がパナマ地峡で繋がっていることから超大陸と呼ばれているようです。

19億年前の大陸移動「ヌーナ大陸」

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ヌーナ大陸の地図
ヌーナ大陸の時代は原始真核生物が誕生していたそうです
ヌーナ大陸は大陸移動が始まってから最初にできた超大陸だと言われています。ヌーナ大陸は約19億年前にできた大陸とされ、現在の北アメリカ大陸やヨーロッパ大陸など多くの大陸を含む超大陸です。ヌーナ大陸はローレンシア大陸とも呼ばれていましたが、のちに説明するローラシア大陸と混同されやすいことから北ヨーロッパ(North Europe)と北アメリカ(North American)の頭文字をとってヌーナ大陸と呼ばれるようになりました。

約7億円前の大陸移動「ロディニア大陸」

出典: https://ja.wikipedia.org

ロディニア大陸の地図
その後超大陸はコロンビア大陸、パノティア大陸と形を変えていきます。
そして、約7億年前には、ロディニアという大陸ができます。
ロディニア大陸という名前はロシア語で故郷を意味する「ロージナ」からきており、エディアカラ生物群がロディニア大陸周辺で進化したことを表しているのだそうです。

出典: https://ja.wikipedia.org

ロディニア大陸の移動の原因となったマグマ
一度ロディニア大陸のような超大陸ができあがると、岩盤によってマグマが出口を失ってしまうため、大陸の下でマグマが溜まり巨大なマグマの塊(スーパープルーム)を形成します。このスーパープルームの圧力により、ロディニア大陸はこの1億年後、今から約6億年後に再び大陸移動を始めます。

6億年後の大陸移動「ゴンドワナ大陸」と「ローラシア大陸」

出典: https://kotobank.jp

ゴンドワナ大陸とローラシア大陸の地図
移動したロディニア大陸はそれぞれゴンドワナ大陸やローラシア大陸、シベリア大陸となります。ゴンドワナ大陸はインドの地方名で「ゴンド族の森」という意味があるそうで、ゴンドワナ大陸は現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸、南極大陸、インド亜大陸、オーストラリア大陸などを含む非常に巨大な大陸だったそうです。一方でローラシア大陸は現在のユーラシア大陸と北アメリカ大陸を含む大陸でしたが、ゴンドワナ大陸に比べるとローラシア大陸は少し小さな大陸のようでした。

ゴンドワナ大陸やローラシア大陸が集合して「パンゲア大陸」に

出典: https://kusanomido.com

パンゲア大陸の地図
分断されたゴンドワナ大陸やローラシア大陸でしたが、今から約2億5000年前に、大陸はプレートの移動により再び集合し、パンゲア大陸という巨大な一つの超大陸となりました。このパンゲアは先ほども紹介したヴェーゲナーによって名づけられており、「全ての陸地」という意味で「パンゲア大陸」と名付けられたそうです。そんな超大陸パンゲア大陸でしたが、2億年前にスーパープルームにより再び分裂が開始します。

再びゴンドワナ大陸とローラシア大陸に

出典: https://ja.wikipedia.org

ゴンドワナ大陸とローラシア大陸の地図
2億年前にスーパープルームの力によってパンゲア大陸は再びゴンドワナ大陸とローラシア大陸に分裂してしまいます。このローラシア大陸はさらに分裂をして、現在の北アメリカ大陸やユーラシア大陸へとなっていきます。つまり北半球の大陸のほとんどはこのローラシア大陸を起源としているのです。

ゴンドワナ大陸はインド亜大陸、南極大陸など更に細かく分裂

出典: https://ja.wikipedia.org

南半球
南半球にある南極大陸、インド亜大陸、オーストラリア大陸は全てゴンドワナ大陸が起源
ゴンドワナ大陸に関しては、この後西ゴンドワナ大陸と東ゴンドワナ大陸に分裂をしていきます。そこから更に大陸の分裂が起こり、西ゴンドワナ大陸はアフリカ大陸と南アメリカ大陸に、東ゴンドワナ大陸は南極大陸、インド亜大陸、オーストラリア大陸へと分裂していき現在の大陸の形になっていきます。

ゴンドワナ時代から生まれた世界遺産

出典: https://dlift.jp

オーストラリアのゴンドワナ雨林
このような大陸移動によって生まれた世界遺産は意外と多く存在しており、特にオセアニアではゴンドワナ時代に生まれた生態が他の大陸と交わらなかったことから独特の進化を遂げたことにより、タスマニア原生地域やゴンドワナ雨林など多くの世界遺産が生まれています。

ゴンドワナ大陸とローラシア大陸との融合で生まれた世界遺産

出典: http://finding-geo.info

ヒマラヤ山脈
インド亜大陸とユーラシア大陸との衝突によって生まれたヒマラヤ山脈
また、大陸移動によって生まれた世界遺産では、現在はインド半島とも呼ばれているインド亜大陸の境目に存在する有名なヒマラヤ山脈もその一つです。ヒマラヤ山脈は、インド亜大陸とユーラシア大陸が衝突した際に生まれた山脈であり、高山地帯に貝や魚の化石が発見されています。

未来の超大陸「アメイジア大陸」

出典: http://seiji2ch.ldblog.jp

未来の超大陸「アメイジア大陸」
先ほども触れたように、大陸は現在も年数cm単位で動き続けています。では未来の地球ではどんな大陸移動が起こるのでしょうか?未来の地球では約2億年後に巨大な一つの超大陸ができると言われています。未来の超大陸は「アメイジア大陸」と名付けられており、アメリカとアジアが集合するという意味があります。

出典: https://kotobank.jp

消滅するとされる太平洋
2億年後の未来の地球では、プレートの移動によりアフリカ大陸、アメリカ大陸、ユーラシア大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸が再び集合し、巨大な超大陸「アメイジア大陸」ができあがると言われています。アメイジア大陸の形成に伴い、太平洋は消滅し、その跡に大山脈が現れると推測されているそうです。

パンゲア・ウルティマ大陸
アメイジア大陸の形は、ユーラシア大陸の東に北アメリカ大陸が衝突し、北アメリカ大陸の南にオーストラリア大陸が衝突するか、もしくはユーラシア大陸と北アメリカ大陸の間にオーストラリア大陸が割り込むか、南極大陸は分裂したままかアメイジア大陸に集合するかなどについては意見が分かれているそうです。また、アメイジア大陸とは逆に大西洋が消滅して超大陸が形成されるという「パンゲア・ウルティマ大陸」という説も存在しているそうです。

ゴンドワナ大陸など大陸移動説まとめ

出典: http://happylilac.net

一度は聞いたことがあるけれど、詳しいことまでは知らなかった大陸移動説でしたが、詳しく調べてみると大陸はプレートに乗って何度も衝突と分裂を繰り返し、更に未来の地球で再び衝突し再び一つの大陸になることが分かりました。
億単位の年数で進んでいく地球の歴史を見ると、人間の歴史がどれほど短いものなのか思い知らされますね。

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