第一次世界大戦(WW1)の武器・兵器まとめ~戦車や銃から奇妙な兵器まで~

第一次世界大戦。言わずと知れた世界を巻き込んだ戦争です。大きな戦争であり数々の武器、兵器が産み出されました。戦車や銃などの兵器、果ては珍兵器と呼ばれてしまう武器も。第一次世界大戦に現れた戦車や銃、珍兵器など色々な武器兵器を見ていきましょう。

第一次世界大戦(WW1)の武器・兵器まとめ~戦車や銃から奇妙な兵器まで~のイメージ

目次

  1. 1数々の戦車や銃などの武器兵器が生まれた第一次世界大戦(WW1)とはなんだ
  2. 2第一次世界大戦(WW1)で産み出された戦車や銃など新兵器も数々ある
  3. 3第一次世界大戦(WW1)で塹壕戦突破用兵器として戦車を実戦投入
  4. 4ホッチキス Mle1914。ガス圧作動方式重機関銃も第一次世界大戦(WW1)で投入
  5. 5今では当たり前となった兵器、戦闘飛行機も第一次世界大戦(WW1)で投入
  6. 6銃や戦車という武器だけではない……。第一次世界大戦(WW1)時に発展した忌まわしき兵器、毒ガス
  7. 7塹壕戦で決定打を打つため、ドイツが投入した新武器短関銃ベルグマンMP18
  8. 8新兵器・新武器の裏では珍兵器あり。第一次世界大戦(WW1)時の面白珍武器兵器
  9. 9ブルースターアーマー!これで強力武器も銃弾も怖くないぞ!
  10. 10情報こそ最大の武器!これで集音はバッチリ!ドイツが生んだミッ〇ーマウス
  11. 11戦車の皇帝!戦車史上最【高】のツァーリタンクはロシアの威信をかけた兵器だ!
  12. 12塹壕に嵌れば兵器もただのデカい鉄の棺桶だ!サン・シャモン戦車
  13. 13第一次世界大戦(WW1)ドイツ軍初の戦車。A7V突撃戦車は乗員18名の大型戦車
  14. 14筆は銃などの武器よりも強しか。風刺地図がたくさん!欧州戦線が良く分かる風刺地図
  15. 15第一次世界大戦(WW1)の武器兵器、銃や戦車のまとめ

数々の戦車や銃などの武器兵器が生まれた第一次世界大戦(WW1)とはなんだ

出典: http://www.huffingtonpost.jp

第一次世界大戦とは、1914年から1918年まで起こっていた史上初の世界大戦です。第二次世界大戦が起こるまでは世界戦争、大戦争などといった呼ばれ方をしていました。

イギリス、ロシア、フランスの三国協商を形成していた国が中心の連合国側と、ドイツ、オーストリア、オスマン帝国、ブルガリアが中心の中央同盟国との戦争で、その後世界中に波及的に広がっていったものとなります。ちなみに日本(当時の大日本帝国)は日英同盟を結んでいたこともあり、連合国側で参戦していました。

第一次世界大戦は連合国が勝利しました。史上初の世界戦争であったため、数々の武器兵器が開発、投入されていきました。

今回はその武器兵器や珍妙奇天烈な兵器なども紹介していきます。

第一次世界大戦(WW1)で産み出された戦車や銃など新兵器も数々ある

出典: http://bokete.jp

史上初の世界戦争、さらに言えば4年もの時間、特にヨーロッパ諸国では戦争が繰り広げられていました。

戦争を早く終わらせるという名の下に数々の兵器が産み出され、運用されていきました。

今では当たり前となっている戦車も第一次世界大戦期に初めて投入されました。

世界初のガス圧作動方式の重機関銃もこの第一次世界大戦で初投入されました。

更に戦闘飛行機も爆発的に増え、大戦中の忌まわしき遺産と呼ばれた毒ガス兵器も第一次世界大戦時に発展しました。

第一次世界大戦(WW1)で塹壕戦突破用兵器として戦車を実戦投入

出典: https://ja.wikipedia.org

戦車が導入されたのは1916年9月のソンムの戦いの中盤の事でした。戦況はドイツ側が塹壕をたくさん掘り、機関銃地帯や有刺鉄線も張り巡らせ西部戦線を形成。泥沼の塹壕戦となり始めていた。

初期の装甲車では塹壕と砲弾の着地で凸凹になった地面を突破できないため塹壕戦には耐えうることができないため、キャタピラによる走行のできる戦車が必要となった。

そして投入されたのがマーク1戦車です。49両投入されるも、その時には歩兵の支援が得られずさしたる結果は残せませんでした。この時の戦車は砲塔もない、本当に突破するためのみの兵器であるため、歩兵の支援が不可欠でした。

しかし翌1917年のカンブレーの戦いでは戦車300両を投入し、大戦果を上げ、戦車の実用性を示し、今でも発展しながら兵器として運用されています。

ホッチキス Mle1914。ガス圧作動方式重機関銃も第一次世界大戦(WW1)で投入

出典: https://ja.wikipedia.org

ホッチキスと言っても文房具ではありません。文房具の方は英語でステープラーというそうです。それなので英語圏でホッチキスを貸してと言っても、このホッチキス重機関銃を持ってこられるかもしれませんね(ないです)

ちなみに文房具のホッチキスですが、日本に輸入されたステープラーの製造元がホッチキスという名前だったためホッチキスとなったそうですよ

ホッチキス重機関銃はホッチキスさんが開発した世界初のガス圧作動方式の重機関銃です。それまでにも重機関銃と言われるものはありましたが、信頼性が低く、時折弾詰まりを起こして、兵士の命が奪われるという事態も起きていました。

それまでは国内の政治的圧力で信頼性の低い重機関銃を使っていましたが、フランスの英雄ペタン将軍の尽力もあり、信頼性が高いガス圧方式のホッチキス重機関銃が各師団に配備されることになりました。

それにしても政治的圧力で戦争において信頼性の低い方を使わされるとは、兵士もたまったものではありませんね。しかしそういったことは重機関銃に限らずよくあるそうです。

今では当たり前となった兵器、戦闘飛行機も第一次世界大戦(WW1)で投入

出典: https://ja.wikipedia.org

第一次世界大戦時のドイツ航空隊のエース・パイロット、マンフレート・フォン・リヒトホーフェンさんです。彼の戦闘飛行機の部隊が赤いため、赤い悪魔、赤い騎士、赤い男爵と連合国側から恐れられた人です。

戦闘飛行機も第一次世界大戦から投入されました。とはいえ1903年にライト兄弟が12秒の飛行に成功したばかりという状態だったので、それほどの能力は備えていません。しかし1913年にはボロボロになりながらも、ローラン・ギャロスという人がフランスからチュニジア、約8時間の飛行に成功させています。

戦闘飛行機はその頃から重要な戦闘兵器として認識されていました。当たり前と言えば当たり前ですが、人間は空を自力で飛ぶことができないですから、空から効果的に攻撃されれば地上の人間は成す術もありません。

特にフランスは参戦時は140機しかなかった戦闘飛行機を68000機もの数生産しました。しかしドイツの戦闘飛行機が強く、4分の3もの数が戦闘で破壊されました。

銃や戦車という武器だけではない……。第一次世界大戦(WW1)時に発展した忌まわしき兵器、毒ガス

出典: http://karano.exblog.jp

第一次世界大戦のものではなく、第二次大戦のものですが、それなりに効果を上げた大日本帝国軍の風船爆弾。ジェット気流のことを米軍は知らず、どうやってアメリカ本土に着かせたのかが分からないのと、もしこれに毒ガスが詰め込まれていたらとと思うとぞっとし、風船爆弾に対する箝口令を敷いたようです。そのため日本側も情報がしれないので、効果があったのか分からず、意図せぬところで箝口令が生き、日本が途中でやめてしまったようです

毒ガスと言った化学兵器は古くは紀元前から存在していたと言われています。テルモピュライの戦いで有名なスパルタ軍が、ペロポネソス戦争で亜硫酸ガスを使ったとされています。

優秀な科学者を擁していたドイツ軍が第一次世界大戦において、毒ガス開発で先んじていたようで、ホスゲンガスという毒ガス兵器を使用しました。死亡することもある強力な毒ガスで、なおかつ死亡しないまでも長い間呼吸困難になり、苦しみぬくことから、非人道な兵器と恐れられました。

更にガスマスクが開発されたため、今度は皮膚に直接ダメージを与えるマスタードガスというものが開発されました。後のナチス政権で独裁者となるアドルフ・ヒトラーもこのマスタードガスで負傷したとされています。

補助の化学兵器として、ガスマスクでさえも透過してしまうほどの催涙ガス兵器を作成し、マスクの使用を困難にさせ、毒ガスで相手を死に至らしめたり、無毒なガスを放射して、毒ガスと誤認させて、相手の士気を下げるという目的のものもありました。

塹壕戦で決定打を打つため、ドイツが投入した新武器短関銃ベルグマンMP18

出典: http://mgdb.himitsukichi.com

短機関銃の祖製とされる、ベルグマンMP18。その短機関銃の多くはこのベルグマンMP18の影響を受けています

前欄で書いてきた兵器の数々は、第一次世界大戦が勃発し、発展してきた兵器群であり、その能力も配備数も少なく戦争を終結させる決定打にはならず、歩兵による白兵戦が不可避となったものの、その当時の白兵戦の武器は銃剣やスコップといった中世と大差ない武器しかなく、機関銃に対抗できる弾幕を張って突撃できる短機関銃や自動小銃の出現が熱望されました。

そして第一次世界大戦末期の1918年に待望された短機関銃、ベルグマンMP18が実戦投入されました。ベルグマンMP18の威力はすさまじく、8日間で戦線を65kmも押し上げ、巨大列車砲のパリ砲を遂にパリを射程内に収め、ドイツでは戦争に勝ったかのような騒ぎだったようです。それほどにベルグマンMP18は画期的な武器でした

しかしベルグマンMP18の開発投入は遅すぎ、元より物量で圧倒的不利であったドイツ軍は6月で攻勢が止まり、更に連合国の更なる兵力投入で11月にドイツ革命を以って、ドイツ帝国が崩壊し、第一次世界大戦が終結しました。

新兵器・新武器の裏では珍兵器あり。第一次世界大戦(WW1)時の面白珍武器兵器

出典: https://ja.wikipedia.org

珍兵器で有名なこちらのパンジャンドラムは残念ながら(?)第二次世界大戦で投入されそうになった兵器です

第一次世界大戦は兵器開発競争となり、数々の武器が開発されました。戦車やホッチキス重機関銃やベルグマンMP18短機関銃など、現代にも繋がる武器が開発されたのと同時に、数々の珍兵器も開発されました。

ここからはその一例をあげていきたいと思います。私は軍事オタクでも何でもない、ちょっと好きなだけな程度の人間ですが、明らかに突っ込みどころ満載の武器たちは笑いを生み出してくれます。

ブルースターアーマー!これで強力武器も銃弾も怖くないぞ!

出典: http://news.ameba.jp

珍妙奇天烈で驚愕のボディーアーマー、目や口みたいな部分が余計に笑いを誘っています

全身に鉄板を張り巡らせた鎧を着ければ銃弾も怖くないじゃん!そうだよ(便乗)みたいなノリで開発した!……かどうかは定かではありませんが、そういった感じで開発したのがこちらのブルースターボディーアーマーです。

一応銃弾を数発受けても大丈夫だそうですが、鉄製であるため、重すぎてロクに動けないそうです。そ、そりゃそうだ。

情報こそ最大の武器!これで集音はバッチリ!ドイツが生んだミッ〇ーマウス

出典: http://yotahati12345.daa.jp

こいつは中国のミッ〇ーよりひでぇや!ちなみにミッキーマウスは1928年に世に出たので、何とこちらの方が早いです!

出典: https://plaza.rakuten.co.jp

パチモンでもミッ〇ーはヤバそうなので、あのド〇えもんです

このコスプレをすると、砲撃による発砲音と光を感知しやすくなり、相手射手の位置を割り出せる……らしいです。詳しい結果は不明ですが、私がドイツ軍人だったら、同僚がこんな格好していたら笑わない自信がありません。

戦車の皇帝!戦車史上最【高】のツァーリタンクはロシアの威信をかけた兵器だ!

出典: https://ja.wikipedia.org

資料があまり残っていない割にはこれも割と有名な珍兵器、一応戦車のつもりで作ってます

Besiege、前にツァーリタンクみたいな奴作ったら開始5秒で後輪がポッキリ逝ってただの回転ネズミ花火と化したのを思い出す
— どくとるフランキ@ロスサントスで僕と握手 (@doktorfranki) 2017年4月15日

ツァーリとはロシア語で、日本語におnすと皇帝という意味です。タンクは戦車の意なので、つまり戦車の皇帝という意味になります。

戦車の皇帝と名付けるからには史上最高の戦車を作ろうと躍起だったと思いますが、全高9mという途方もない高さを誇る、史上最【高】の戦車です。

しかし安定性に欠けて塹壕突破能力に欠け、塹壕戦に不向きという、戦車としては致命的すぎる欠点があり、結局実用化はされませんでした。そりゃあこんなデカい車輪の戦車じゃ塹壕戦に向くわけないですね。

塹壕に嵌れば兵器もただのデカい鉄の棺桶だ!サン・シャモン戦車

出典: http://combat1.sakura.ne.jp

フランス製のサン・シャモン戦車はおそらく世界初のハイブリット戦車です。しかしその技術が未熟であるため、操作性が悪いものとなってしまっています。

更に画像を見てもらえれば分かると思いますが、車体が履帯からはみ出してしまっており、塹壕に嵌りやすく、塹壕戦に全く向かないという戦車の意味が無い欠点が露呈してしまいました。

塹壕戦で嵌ったサン・シャモン戦車はさながらデカい鉄の棺桶のようです。

第一次世界大戦(WW1)ドイツ軍初の戦車。A7V突撃戦車は乗員18名の大型戦車

出典: http://combat1.sakura.ne.jp

戦車の黎明期であったため、数々の戦車が考案開発されているので、結果的に珍戦車が多くなってくるわけですが、こちらのドイツ軍が初めて作った戦車も珍戦車となってしまいました。

驚きなのが乗員18名の大型戦車です。この頃の戦車は陸上戦艦という位置づけで開発されているのですが、これも陸上戦艦としての開発です。

18名の中には伝書鳩を世話する役割の乗員もいたようです。状況によっては最大26名もの乗員がいるという事態にもなりました。

しかしエンジンが弱いうえ、左右の履帯にエンジンがあり、操作ミスですぐに戦車が横転する事態になることもあり、そして一番重要な塹壕戦でも突破できないという欠点にも見舞われました。

ですが戦車を保持していない部隊相手には一定の戦果も上げたA7V突撃戦車ですが、生産コストが高く、22輌しか製造されず、僅か50日ほどの投入で終わってしまいました。

筆は銃などの武器よりも強しか。風刺地図がたくさん!欧州戦線が良く分かる風刺地図

出典: http://karapaia.com

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第一次世界大戦時の欧州戦線の地図絵を欧州の方々が描いた風刺の地図絵です。その他にも地図の絵はたくさんあります。地図の絵ではありませんが、日本の戦争の風刺画を学校の教科書で見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。

ちなみに日本も第一次世界大戦時に風刺の地図画を描いています。

出典: http://dailynewsagency.com

こちらが日本が書いた風刺の地図画です。こちらは欧州戦線ではなく、世界地図の絵ですね。どこの国でも皮肉が強い人はいるものですね。こういった皮肉の利きまくった地図絵を描けるってのはうらやましいというかなんというか……。

筆者も結構な皮肉屋ではありますが、語彙に乏しく、絵も苦手なのでこんな地図絵は描けません!

当たり前ですが、どの地図絵でも、ロシアがでかい!

第一次世界大戦(WW1)の武器兵器、銃や戦車のまとめ

出典: https://www.pakutaso.com

第一次世界大戦(WW1)が戦車の黎明期。数々の戦車が開発されたが珍戦車も多く生まれた

出典: https://matome.naver.jp

第一次世界大戦では塹壕戦を制するために歩兵の支援のために作られたものが戦車の始まりで、大戦果を上げたため、戦車の有用性を示し、それもあり数々の戦車が開発されました。

しかし黎明期故か、笑ってしまうような珍戦車も数多く生み出されてしまいました。

重機関銃と短機関銃という武器の雛形が確立され、機関銃を運用し始めたのもこの頃

出典: http://studyenglish.at.webry.info

出典: http://gungeek.doorblog.jp

出典: http://regimentals.jugem.jp

ホッチキス重機関銃という、ガス圧作動方式の重機関銃が運用され、ベルグマンMP18という短機関銃の祖製とされる武器が開発されました。

第一次世界大戦開戦時は銃剣やスコップで殴り合いをしていたような白兵戦が、戦争が進むたびに一気に近代化しました。

特にベルグマンMP18は様々な短機関銃に影響を与えているものです。戦争終結後にベルグマンMP18は全て接収され、製造も禁止されました。それほどベルグマンMP18は恐れられ、そして取り入れたいと思われたものでした。

第一次世界大戦(WW1)の塹壕戦は銃撃のみではなく毒ガス兵器を武器として発展させてしまった

塹壕戦で中々突破できず、戦車などの兵器も開発されましたが、まだまだ性能が低く、リスクもあるため、相手側に風に乗せて攻撃する毒ガス攻撃も発展しました。

この時から毒ガスは既に非人道的な兵器とされて恐れられるなど、今でも大きな問題となっている、大戦中の忌まわしき遺産です。

戦闘飛行機の有用性が武器になると証明され、戦闘飛行機が大量生産された第一次世界大戦(WW1)

出典: http://gigazine.net

1903年にライト兄弟が飛行機で12秒の飛行を成功してからわずか10年で、戦争に使用できる戦闘飛行機が開発されていきました。

空を取るというアドバンテージの大きさは一目瞭然であり、第一次世界大戦中に戦闘飛行機が大量生産されていきました。

その結果、第二次世界大戦でも大量の戦闘飛行機が製造されていくこととなります。

網羅しきれていないものもあるので、気になったら調べてみましょう!

今回は第一次世界大戦をまとめてみました。武器兵器を主にまとめたので、戦況などは網羅しきれていないので、もし第一次世界大戦に興味を持ちましたら、調べてみるのもいいでしょう。

私も改めて調べようかなと思ってます。

今回はこの辺りで締めさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

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