冷蔵庫を開けっ放しにした時の電気代はいくら?食材の損害もスゴい!
うっかり冷蔵庫を開けっ放しにしてしまった時、まっさきに気になるのが電気代のことかと思います。例えば1日中冷蔵庫を開けっ放しにした場合、電気代はいくらくらいになるのでしょうか。気になる損害や、回復までにやるべきことなどについてご紹介いたします。
目次
うっかり冷蔵庫を開けっ放しにしてしまった!電気代はどうなる!?
冷蔵庫のドアを閉めたつもりで開けっ放しにしてしまった経験や、家族が冷蔵庫を開けっ放しにしていたことに気がついた経験はあるでしょうか。冷蔵庫のドアは閉めたつもりでも強く押しすぎた反動で開いてしまったり、逆に弱めに押していたためドアが閉まり切っていないなど、開けっ放しになってしまうことが案外多いのです。
今回はそんなうっかりミスが起きた時に気になる電気代や、開けっ放しにしてしまった後の対処法についてご紹介いたします。
冷蔵庫を開けっ放しにした時の電気代を時間別に検証!
冷蔵庫を開けっ放しにしてしまったとき、真っ先に気になるのが電気代だと思います。1時間くらいだとそんなに冷蔵庫も温まらないと感じる人も多いかもしれませんが、真夏は冷蔵庫がすぐに温まるので油断は禁物です。冷蔵庫の消費電力は一般に150~600Wといわれていますので、仮に通常使用時が150Wでの使用で、冷蔵庫を開けっ放しにした場合は最大電力である600Wを1時間に使っているとして電気代を計算してみましょう。
1時間開けっ放し
冷蔵庫を1時間開けっ放しにした場合の電気代の計算は、電気料金を26円/kwh(2019年1月時点の目安)として、以下のようになります。
- 600W÷1,000×1時間×26円=15.6円
計算の結果1時間冷蔵庫を開けっ放しにした場合、電気代は約16円かかることがわかりました。これは、通常使用時電気代の約4円に比べて4倍近い差があることになります。
1日中(24時間)開けっ放し
では、もしも1日中冷蔵庫を開けっ放しにしてしまった場合の電気代はどうなるのでしょうか。冷蔵庫を1日中開けっ放しにした場合の電気代は、先ほどの数字を24倍にすれば算出することができますので、以下のように計算します。
- 15.6円×24時間=374.4円
1日中冷蔵庫を開けっ放しにしても電気代は400円もかからないことがわかります。ちなみに、24時間の通常使用時の冷蔵庫の電気代は約94円です。1日中冷蔵庫を開けっ放しにすると電気代が約4倍以上になると考えると大きく感じるかもしれません。
1ヶ月開けっ放し
1日中冷蔵庫を開けっ放しにした場合の電気代が算出できました。では、万が一1ヶ月冷蔵庫を開けっ放しにしてしまった場合の電気代はいくらになるのでしょうか。1か月開けっ放しにした場合の電気代は11,232円となり、通常使用時は2,808円ですのでかなりの電気代がかかってくることがわかります。長期に家を空ける際は冷蔵庫を必ずチェックするようにしましょう。
電気代だけじゃない!冷蔵庫を開けっ放しにした際の4つのリスク!
冷蔵庫を開けっ放しにしてしまった際、被害が及ぶのは電気代だけではありません。その他のリスクについてみていきましょう。
①食材が傷む
冷蔵庫を開けっ放しにしてしまった場合、食材が傷んでしまうリスクがあります。傷みにくい食材や食品でも細菌やカビの繁殖によって食べられなくなっていることがあります。冷蔵庫内に食品を詰め込んでいる場合、開けっ放しにしてしまうと食品はさらに傷みやすくなり、廃棄しなければならない可能性が高いでしょう。
②冷凍品が解凍される
冷凍室は少し扉を開けっ放しにしておくだけでも室温が急激に上昇してしまうものです。すると、冷凍されていた食材が解凍されてしまいます。その食材をそのまま冷凍してしまうと再冷凍状態となり、食材の味がおちてしまうので、食材は処分した方がいいでしょう。
③霜がつく
開けっ放しの冷蔵庫の中には水滴や霜がつくことがあります。開けっ放しにした冷蔵庫を確認すると、まずは大量の水滴が目につくことでしょう。水滴そのものはタオルなどで取り除くことができますが、水滴が再度凍るなどして霜がついてしまうと冷蔵庫の冷却効果が低下するなど悪影響を及ぼすのです。
④故障の可能性
コンプレッサーの故障の可能性も、冷蔵庫を開けっ放しにしたリスクとして考えられます。中でも冷蔵庫が開けっ放しの状態でもコンプレッサーが停止する機能がないタイプの場合は注意が必要です。冷蔵庫を開けっ放しにしている間はコンプレッサーが通常よりも大きく稼働し続けるため、故障の原因となります。
冷蔵庫を開けっ放しにした後にやるべき4つの事
①食材の状態を確認する
冷蔵庫を開けっ放しにしてしまったときは、まず食材の状態を確認する必要があります。例えばご飯を冷凍していた場合は電子レンジで解凍し、風味・色・味を確かめましょう。変な臭いがした場合は論外ですが、臭いがなくても味見してみて味が落ちていれば捨てるべきでしょう。どのくらいの時間開けっ放しにしていたかにもよりますが、大抵の場合、電気代よりも食材費の方がコストが大きいといえます。
②霜や水滴を取り除く
冷蔵庫を開けっ放しにしたことで冷蔵庫の中に霜を見つけてしまった場合は、それを取り除く必要があります。霜取りの手順ですが、まずは冷蔵庫の中身を空にしてください。続いて、溶けた水滴を受け止めるためのボウルなどを用意し、必要な場所に設置しましょう。冷蔵庫の電源を切り、扉を開けっ放しにした状態でしばらく放置し、霜を溶かします。
③その後の冷却効率を確認する
霜や水滴を拭きとった後は、冷蔵庫・冷凍庫の冷却効果が下がっていないかを確認しましょう。冷蔵庫内部に水滴が発生するとき、熱が発生します。これは気化熱で涼しくなる原理と逆のことが起きているためです。その結果、コンプレッサーはフル稼働するため故障や電気代高騰の原因になります。
④電気代をチェックする
冷却効果が下がっていると通常の状態でもいつもより多くの電力を使うため、何もしていなくても電気代が上がってしまいます。冷蔵庫を開けっ放しにした月やその次の月の電気代に気をつけましょう。
開けっ放しだった冷蔵庫が回復にかかる時間はどれくらい?
開けっ放しにした冷蔵庫の温度を回復するまでの時間は夏場と冬場で異なります。夏場なら半日程度で回復し、冬場なら3~6時間程度で設定温度まで回復するでしょう。しかし、回復するまでの時間で傷んでいなかった食品や食材が腐ってしまうことがあります。回復までの間は食材が腐らないように大きめのクーラーボックスに保冷剤などを入れて保存しておきましょう。
うっかりさん必見!おすすめの冷蔵庫の機能3選!
①冷却停止機能
扉が開くとコンプレッサーなどの冷却機能が止まる仕組みも最近の冷蔵庫には搭載されています。これは冷蔵庫が開けっ放しの状態になった際にコンプレッサーが冷却し続けて壊れてしまうのを防ぐ機能です。主に電力を消費するコンプレッサーが動かないので、電気消費量は大きく増えません。電気代の節約にもなるということです。
②警告音機能
最近の冷蔵庫には節電のために警告音機能が搭載されています。警告音機能は、一定時間ドアが開けっ放しになっていると音で知らせてくれる便利な機能です。警告音がなるととても分かりやすいので、すぐに気がつくことができて便利です。
③オートクローズドア機能
オートクローズドア機能は、半ドアの際に自動でドアを閉めてくれる機能です。この機能があれば、うっかりさんでも冷蔵庫を開けっ放しにする心配がなくなります。冷蔵庫を買い替える際はオートクローズドア機能をチェックしてみましょう。
冷蔵庫の電気代を節約するコツ7選!
冷蔵庫の電気代を節約するのに役立つコツについてご紹介します。電気代を気にすることは、結果的に食材の無駄などをなくすことに繫がり、電気代以上の節約効果が得られるかもしれません。
①冷蔵庫内に詰め込みすぎない
冷蔵庫の電気代節約のために、まずは冷蔵庫にものを詰め込みすぎないことです。冷蔵庫に多くのものを詰め込んでしまうと冷気が庫内に循環しづらくなってしまいます。そのため、より強い電力を使用して設定温度まで室温を下げることになり、結果的に電気代がかさみます。
②開閉回数を減らす
開閉回数を減らすことでも冷蔵庫の電気代を節約することが可能です。扉を開けるたびに冷蔵庫の室温は上がり、再び冷やすために電力が消費され電気代がかかります。冷蔵庫に入っているものを把握しておけば、中身の確認のために何度も開閉せずに済むので経済的です。
③開けている時間を短くする
さらに冷蔵庫を開けている時間を短くすることで冷凍庫の電気代を節約できます。開けている時間が長くなると、庫内の冷気もそれだけ外に逃げてしまいます。そして、再び庫内を冷やす際に電力を消費し電気代がかかります。扉を開けてから中身を探さないために、ものを入れる場所を一定にしたり入っているものの品目を扉に貼っておくなどして対策しましょう。
④設定温度を中にする
冷凍庫の電気代を節約するために、冷蔵庫の設定温度を確認しましょう。冷蔵庫の設定温度を強にしていると、それだけで当然電気使用量も多くなり電気代がかかります。普通に使用する場合、冷蔵庫の設定温度は中で十分です。
⑤庫内上部は余裕を持たせる
冷蔵庫の上部にものを詰めすぎると、下まで冷気がいきわたりません。電気代の節約のためには冷蔵庫にものを詰める際は下から入れていき、上部に余裕をもたせましょう。スカスカに感じる程度がちょうどいいようです。
⑥壁から少し離して設置する
電気代節約のために、冷蔵庫を設置する際は冷蔵庫の後方・側面はきっちりと壁につけないようにしましょう。特に後方は広めの隙間を作らないと、熱がこもってしまい余分に電気代がかかってしまいます。
⑦電力会社を見直す
電力会社を見直すことでも電気代を節約することが可能です。現在は様々なプランや仕組みが存在します。切り替え可能な会社・プランを比較してみましょう。
冷蔵庫の節電対策におすすめのグッズ3選!
冷蔵庫の電気代を節約するために、どんなグッズがあるのでしょうか。音声で知らせてくれる便利な機能や気軽に手に入るおすすめの節電グッズをご紹介いたします。
①冷蔵庫カーテン
冷蔵庫カーテンは冷蔵庫の節電におすすめのグッズです。冷蔵庫を開けたときに冷気が逃げにくくなり、庫内の温度が上昇することを防いでくれます。ただし、カーテンの外側になる扉ポケットの食材は冷えにくくなってしまうので注意が必要です。
②冷蔵庫収納グッズ
冷蔵庫の収納グッズは100円均一などでも手に入れることが可能です。冷蔵庫を整理整頓し、詰め込みすぎず取り出しやすい庫内を維持することは電気代の節約につながります。様々な収納グッズが展開されていますので、用途に合ったものを選びましょう。
③ソリッドアライアンス Fridgeezoo
Fridgeezooは冷蔵庫の中に逃げ込んだ動物との共同生活がコンセプトのかわいい節電グッズです。冷蔵庫を開けた時間に応じて「おはよう」「おなかすいたよ~」などと音声で話しかけてくれます。冷蔵庫が開けっ放しになっていると「まだ~?」「暑いよ」「食べ物がダメになっちゃうよ」と音声でアラートしてくれるのです。楽しく電気代の節約ができそうですね。
冷蔵庫の開けっ放しは電気代以外のリスクも大!閉め忘れに気をつけよう!
冷蔵庫を開けっ放しにしてしまった時の対処方法や、1日中開けっ放しにした場合の電気代についてご紹介しました。冷蔵庫は1度冷気が逃げてしまうと回復に時間も電気代もかかります。最も大切なことは冷蔵庫の開けっ放しを防止することです。冷蔵庫を開けた後は必ず閉まっているかを確認すること、もし開けっ放しにしてしまっても被害が少ないように冷蔵庫内に食品や食材を詰め込み過ぎないことを意識しましょう。