保険証を忘れた場合はどうなる?返金手続き期限や方法を解説!

保険証を忘れたまま病院にかかった経験がある人は少ないのではないかと思います。保険証を忘れた状態で受診をすると医療費を全額負担しなければなりませんが、正しい手順を踏むことで払いすぎた医療費は返還されます。返金の条件や方法について紹介します。

保険証を忘れた場合はどうなる?返金手続き期限や方法を解説!のイメージ

目次

  1. 1旅行先などで保険証を忘れた!病院にかかれない?
  2. 2保険証を忘れた場合はどうなるのか
  3. 3保険証を忘れた時は後日返金ができる?
  4. 4保険証を忘れた時の対処法【受診】
  5. 5保険証を忘れた時の対処法【病院で返金】
  6. 6保険証を忘れた時の対処法【組合で返金】
  7. 7【番外編①】保険証を忘れた時にコピーや写メではだめ?
  8. 8【番外編②】子供の受給者証を忘れた時は?
  9. 9保険証を忘れた時は、病院へ返金方法の相談を!

旅行先などで保険証を忘れた!病院にかかれない?

友達や家族との旅行中、急に体調が悪くなったり、何かのアクシデントで怪我をしてしまう可能性も大いに考えられます。そんな場合は旅行先で病院へ受診することと思いますが、保険証を忘れてしまった場合はどう対処すれば良いのでしょうか?保険証を忘れた時の病院への受診方法や、返金手続きの方法について紹介していきます。

驚き

保険証を忘れた場合はどうなるのか

保険証はいつも持ち歩いていることが当たり前になっているからこそ、もしも保険証を忘れた時のことは良く分からないかもしれません。まずは、保険証を忘れてしまった場合はどうなるのかについて紹介します。

保険証があれば3割負担で受診可能

「3割負担」という言葉を聞いたことがあると思います。これは、「保険に加入している人は医療費の3割だけを払えば良いですよ」ということを意味しています。本来は10,000円である医療費が3,000円支払うだけで済むので、病院へ行くのならマストアイテムです。

ただし一部の抗がん剤やインプラント、治療を伴わない整形など、中には保険適用外のものもありますので覚えておきましょう。例外として、高齢者であれば高齢者医療制度で1~2割負担、子供であれば子供医療で負担0割となります。

病院

保健証を忘れたら原則として全額負担になる

保険証を忘れた場合は、残念ながら医療費は全額負担になってしまいます。例えば10,000円の医療費を、窓口で現金で10,000円全額払わなければなりません。持ち合わせがない場合は、一部分だけでも支払い、残額は後日会計となります。

よく行くかかりつけ病院でもダメ?

もしも毎月通院しているようなかかりつけの病院であれば、窓口と相談することで保険適用してくれる場合もあります。非常に稀なケースですが、「次回必ず持参して下さい」や「○日までに確認させて下さい」という条件付きで、かかりつけの病院が保険適用として対処してくれます。

ただし、この方法はかかりつけの病院に迷惑を掛けかねない行為であり、かかりつけの病院の厚意で行われている対処であることを覚えておいて下さい。いくらかかりつけの病院であっても、保険証を忘れた場合は基本的には全額負担を覚悟しましょう。

男性

【例外】保険証の提示は月1回でOK

かかりつけの病院の厚意でなくても、保険証を提示しないで3割負担となる場合があります。それは、当月内で既に保険証を提示している場合です。当月内にあらかじめ保険証を提示しておけば、その月の間は保険証の提示を行わなくて良いとされているためです。もしも保険証を忘れてしまっても、当月内に同じ病院にかかったことがあるのならば、保険証を忘れたことを窓口に相談する必要はありません。

OK

保険証を忘れた時は後日返金ができる?

保険証を忘れた場合は全額負担になるとお伝えしましたが、3割で良いはずの医療費を10割払ったのだから、保険証を提示すれば3割で良いのではないかと考える人もいると思います。後日返金できるかの可否について確認していきましょう。

後日返金は対応可能

結論から言えば、後日返金は対応可能となります。ただし、返金には条件がありますのでご注意下さい。条件は返金の請求をする時期によって2パターンあります。それぞれの返金方法について紹介していきます。

お金

方法①病院の窓口で返金

病院側が提示した「○日までに確認させて下さい」の期日に間に合うのであれば、病院の窓口で返金してもらうことができます。その際には、保険証の他にも前回の通院時に全額支払った領収書と、念のために印鑑を持っていきましょう。

方法②保険証の組合へ返還申請をする

例えば旅行先などの遠方でかかった病院であれば、期日内に再度窓口に提示しにいくのは難しいと思います。その際は病院の窓口ではなく、自分が加入している保険組合への医療費返還の申請が必要となります。協会けんぽや国保など保険組合には様々ありますが、どの組合であっても保険証や印鑑、通帳と領収書と医療報酬明細書などは最低限必要になってきます。

保険証を忘れた時の対処法【受診】

保険証を忘れた時の基礎知識的なことは、上記のようになります。続いては、実際に保険証を忘れた時の受診の方法について紹介します。旅行先などで保険証を忘れた状態で病院にかかる時の参考にしてみて下さい。

ポイント

保険証を忘れたことを病院へ伝える

病院にかかる時に保険証の提示を求められますが、保険証を忘れた旨を病院へ伝えましょう。「次回保険証を持ってきて下さい」など、窓口から保険証の提出について案内があると思いますので、忘れずに覚えておいて下さい。

受診後、診察料の10割を支払う

受診や措置が行われた後は、お会計で窓口に呼ばれます。3割負担に慣れていると非常に高い金額に感じるかもしれませんが、その場では10割の診察料を支払います。もしも持ち合わせがない場合は、とりあえず払えるだけ払って残額を後日精算という形となります。

財布

保険証を忘れた時の対処法【病院で返金】

上記のように10割負担で支払った後日、改めて病院に保険証を提示すれば3割負担として処理されるために返金が行われます。しかし、病院で返金されるためには条件があります。その条件や病院で返金する手順について確認していきましょう。

病院で返金できる条件は?

病院で返金できる条件は非常にシンプルなものです。保険証を忘れた旨を伝えた時に、「○○日までに持ってきて下さい」と言われますので、その期日までに持っていけば特に問題ありません。期日を過ぎてしまうと、病院での返金はできなくなってしまいます。

疑問

保険証を病院の窓口へ提出

病院が提示した期日までに保険証を窓口へ提出すれば、払いすぎた医療費が無事に返ってきます。ただし、医療費を10割払った時の領収証が必要となりますので、忘れずに持っていきましょう。その領収証と引き換えに、保険適用された新しい領収証と過払い分のお金が返ってきます。

診療日と保険証提出日が別の月になる場合は?

診療日と保険証の提出日の月が違っている場合は、病院から返金されない可能性があります。医療機関ごとにルールが異なるので必ず返金されないとは言い切れませんが、月をまたいでしまうと病院での返金は難しいと考えたほうが良いでしょう。保険証を忘れて病院にかかった場合は、月が変わる前に保険証を持っていくのがベターです。

カレンダー

保険証を忘れた時の対処法【組合で返金】

もしも病院で返金ができなかった場合は、自身が加入している保険組合で返金してもらうように手続きをしなければなりません。病院で返金よりも手を煩うことが多くなりますが、医療費は決して安いものではありません。しっかりと手続きをして返還してもらいましょう。

組合に返金を求める場合

旅行先などの遠方でかかった病院であったり、忙しくて同月内に保険証を持っていけない場合は、組合で医療費返還の申請を行うことで、払いすぎた医療費が返ってきます。

組合への返金依頼方法

組合への返金依頼の方法について紹介します。最も加入している人が多い、協会けんぽを例として取り上げます。

①協会けんぽのHPから療養費支給申請書を印刷し、保険証番号などの必要事項を記入します。
※怪我の場合は、負傷原因届についても印刷し、記入が必要です。
②診療明細書や領収書などの書類と申請書を同封し、保険証に記載されている協会けんぽに送付します。


郵送先が分からない場合などは、会社を通しても手続きすることも可能です

書類

【番外編①】保険証を忘れた時にコピーや写メではだめ?

もしもの時のために、保険証番号をコピーしたり写メを撮ってスマホに保存している人もいるかもしれません。画期的な方法のような気がしますが、果たして保険証のコピーや写メで窓口は対応してくれるのでしょうか?その疑問について回答します。

原則としてコピーや写メではNG

残念ながらいくら保険証番号を控えていたとしても、コピーや写メでは保険証の効果を発揮することはできません。かかりつけの病院であれば厚意で了承してもらえる場合もありますが、公的なルールではNGとなっています。コピーや写メは保険証番号の改ざんであったり、他人の保険証を控えていたとしても医療機関側が気付かない場合があるからです。

コピー機

修学旅行などでは認められるケースもある

修学旅行などの特別なケースの場合は、コピーや写メが認められる場合があります。上記で紹介したとおり、コピーや写メだと保険証番号の改ざんや、他人の保険証だと医療機関側が気付かない場合があります。しかし生徒であれば学校が身元を証明してくれるため、保険証がコピーや写メだとしても、医療機関にはリスクが少ないとされているためです。

【番外編②】子供の受給者証を忘れた時は?

小さい子供がいる家庭では、子供の受給者証を持っていることと思います。この受給者証を忘れて病院にかかった場合は、どのような対処をすれば良いのでしょうか。子供の受給者証に関することについて紹介します。

子供の受給者証とは

子供の受給者証とは、健康保険に加入している子供に対して市区町村などの地方自治体が発行する書類で、保険証と一緒に提示することで、医療費の自己負担分が0割になる制度です。子供は何かと病院にかかる機会が多いため、子育て世帯には非常にありがたい制度です。

子供

受給者証を持っていても旅行先で使えない事も

受給者証を発行するのは市区町村です。つまり自身が払うべき医療費を自治体が代わりに負担してくれる制度となっているので、市区町村の管轄外である旅行先などでは、自己負担分を支払う場合があります。しかし、後日自分の住む市区町村に返金の申請をすることで、払った医療費を返してもらうことができます。

旅行

対処法①受診時には保険証を提示して3割の金額を支払う

保険証は持ってきたけれど子供の受給者証を忘れてしまった場合は、窓口で3割負担の医療費を支払いましょう。後日返金手続きの際に必要となるので、領収証や診療明細書は必ず保管しておいて下さい。

対処法②市区町村の子育て支援課で返金手続きをする

領収証、診療明細書、子供受給者証と子供の保険証を持参し、自分の住む市区町村の子育て支援課で返金手続きを行います。窓口の人の指示に従い、保険証番号や受給者番号、親と子供の名前や口座番号などの欄に記入をしていけば、返金手続きは完了です。

記入

対処法③後日指定した口座に振込まれるので確認する

市区町村の窓口の人に対応してもらっている時に、「○月○日の振込みになります」とアナウンスされると思います。アナウンスされる日を迎えたら、口座を確認しましょう。申請した金額が振り込まれていれば、返金は無事に完了です。

保険証を忘れた時は、病院へ返金方法の相談を!

保険証を忘れたとしても、医療行為を受けられないわけではありません。10割負担となってしまうと経済的にも厳しい状況になってしまうかもしれませんが、正しい手順を踏めばお金はしっかりと返還されます。保険証を忘れたからと病院に行くのをためらうのではなく、病院で相談をしてみて下さい。

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この記事のライター
ほり
3児のお父さんをしています。

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