アレングリーンは「ショーシャンクの空に」の関係者?実在するか調査!
映画「ショーシャンクの空に」をご覧になられた方で「アレングリーン」という人物について気になっている方は多いのではないでしょうか。この記事ではそんな気になる人物「アレングリーン」について解説していきます。また「ショーシャンクの空に」の内容や名言についても触れていきますので、ぜひご覧ください。
目次
アレングリーンは誰のこと?ラストが気になる!
アレングリーンとは、1964年に公開されて今なお有名な映画「ショーシャンクの空に」のラストシーンに突如現れる人名です。この映画を見たことがある方であれば分かるかと思うのですが、映画の中では「アレングリーン」と呼ばれる人物はおらず、最後に「アレングリーンを偲んで」と一言だけメッセージが出るのです。
では一体この「アレングリーンを偲んで」のアレングリーンとは誰なのか、その謎について解説していきたいと思います。
アレングリーンとは?
「ショーシャンクの空に」をご覧になったことがある方であれば、「アレングリーンを偲んで」というエンドロールをご覧になっているでしょう。そしてこの「アレングリーンを偲んで」という言葉に、「この人物は誰なんだ?」と疑問に思った方が多いのではないでしょうか。
映画「ショーシャンクの空に」のエンドロールに出てくる人名
映画「ショーシャンクの空に」のエンドロールに突然現れるメッセージ、「アレングリーンを偲んで」。しかし作中にはそのような人物は出てきておらず、また制作に関わった人物にもそのような名前はありません。このことから、アレングリーンとは誰なのか?という疑問の声がたくさん聞かれます。
アレングリーンは監督の古い友人
では、「アレングリーンを偲んで」の当の人物、アレングリーンとは一体誰なのか?調べてみると、この作品の監督であるフランク・ダラボン氏の古い友人だそうです。あまり日本の映画では見かけませんが、このように映画のエンドロールなどで追悼の意を示すことは、アメリカなどではよくあることのようです。
なので、「アレングリーンを偲んで」というメッセージを見ても海外の方はあまり違和感がなかったかもしれません。
映画のエージェントをしていた
アレングリーン氏は「ショーシャンクの空に」の芸能事務所担当者をしていたそうですが、それ以上の情報は知られていません。ただ監督が「アレングリーンを偲んで」とエンドロールに追悼メッセージを入れるほどですから、親しい間柄であったことがうかがえます。
映画の完成前に亡くなる
ショーシャンクの空にを見ました!
— ゆーとら@Uターン (@youtra_Movie) February 24, 2021
ノンフィクションと思うくらいすごいリアルだった!あと最後の“アレン・グリーンを偲んで”が気になって調べたけど、撮影中に亡くなった監督の友達への言葉なんですね、
ストーリーも面白かったし何より監督の優しさが見れて良かったです!#ショーシャンクの空に pic.twitter.com/5WVofEDCZS
アレングリーン氏は、映画の完成前に亡くなられてしまったそうです。「アレングリーンを偲んで」という一行には、一緒にこの映画を支えた親しい友人へのメッセージが込められていたのですね。
「ショーシャンクの空に」は実話?
「ショーシャンクの空には実話ではないか?」という内容の疑問の声がネットではたくさん見られます。なぜ実話と言われているのでしょうか。
ここからは、映画「ショーシャンクの空に」が実話なのかどうか、その真実に迫ります。
「ショーシャンクの空に」は実話ではなくフィクション
結論からいうと、こちらの作品は実話ではなくフィクションです。「刑務所のリタ・ヘイワース」という短編小説が原作となっています。もともと映画のタイトルもそのままの予定でしたが、作中にも登場する「リタ・ヘイワース」という女優が実際におり、その方の映画と勘違いされることを懸念してタイトルが変更されたといわれています。
ラストの「アレングリーンを偲んで」から実話ではないかと話題になった
ではなぜ、実話ではないかという噂が流れたのでしょう?実はそれがエンドロールで流れた追悼メッセージからが原因なのです。急に現れた「アレングリーンを偲んで」の一行に、「彼こそがこの映画のモデルとなった人物で、この映画が実話なのではないか?」という憶測が飛び交ったのです。
モデルとなった人物は存在した
しかしこれほど実話ではないかと言われていることには理由があります。
そもそも原作は全くのフィクションかというと、実は原作には主人公のモデルとなった人物がいました。その人物は保護観察中の1959年に自動車事故を起こし、そのまま逃亡したフランク・フレッシュウォータースという人物です。
この人物は冤罪で捕まっていた訳ではないので、ここは実話と原作では異なります。2015年の79歳の時に捕まり現在は服役中とのことです。しかし56年間にも渡り捕まらなかったというのですから驚きですよね。
実話と言われていた理由には、モデルがいて内容がとてもリアルに書かれていたということがあったのですね。
「ショーシャンクの空に」の内容は?
ではここから映画の内容に触れていきます。これから映画を観る方も、以前に観たけどどんな内容か忘れてしまったという方もこちらを読んでいただければと思います。
1994年公開の大ヒットアメリカ映画
この映画は1994年に公開された、映画史に残る名作の一つといわれる作品です。そんな有名な作品ですが、公開当初は興行収入が1,600万ドル程度で、成功と言えるほどの作品ではありませんでした。しかしその後、ストーリーや俳優たちの演技などで高い評価を得る作品となりました。結果、アカデミー賞に7部門ノミネートされたこともあり、海外での興行収入なども含め5,830万ドルのヒット作となったのです。
主なあらすじ
舞台は1947年のメーン州ポートランド。アンドリュー・デュフレーン(アンディ)は若くして銀行で副頭取を務めるほどの優秀な銀行員でした。彼には愛する妻がいましたが、ある日、彼女が不倫していることを知ってしまいます。そんなとき、妻と愛人の2人が殺害される事件が発生。無実を訴えるもアンディは無期懲役となり、ショーシャンク刑務所への服役が決まってしまうのでした。
そしてショーシャンク刑務所での服役生活が始まります。初めは孤立していたアンディですが、じきに刑務所内で調達屋をしているレッドに話しかけるようになります。そしてロックハンマーの調達を依頼します。それをきっかけに少しずつレッドの仲間たちとも打ち解けるのです。
そんなある日、アンディは銀行員時代の知識を活かしてとある刑務官の相続問題にアドバイスをしたことをきっかけに、刑務官たちからも一目おかれる存在となります。一方、刑務所の中での生活は生易しいものではなく、最初の2年間は生傷が絶えることがない壮絶な生活を送ります。
ある時、アンディはレッドに人気女優の「リタ・ヘイワース」の調達を依頼し、その後に暴行を受け全治一か月の怪我を負います。そして1か月後に戻ってくると、復帰祝いとしてレッドからリタ・ヘイワースのポスターがプレゼントとして置かれており、それをアンディは壁に飾りました。本当は規則違反でしたが、所長もアンディは特別だと大目に見ていたのです。
そんな中アンディは、所長の命令でこれまでの辛い仕事から図書係へと配置換えになり、老囚人のブロンクスの助手となります。ただ、実際はアンディの銀行員としての手腕を買った所長や刑務官たちの税務処理を行わせるための配置換えでした。しかしアンディはその作業も図書係の仕事も精力的にこなしていき、そんな中で刑務官たちにとって彼は不可欠な存在になっていくのです。
アンディは図書館の拡張や、希望する囚人たちに高卒認定資格を取らせる手助けするなど、徐々に刑務所の中でもやりたいことを見つけていきます。
その頃の所長は、倉庫同然だった図書館が囚人たちの憩いの場となったことをきっかけに、周りからの評判も上場。さらに囚人たちの社会更生を名目に外部で労働をさせ、その稼いだお金をピンハネして不正な金を貯めこんでいくのでした。そうした裏にはいつもアンディがいて、所長の不正な金が見つからないように架空の人物を作り、その人物の銀行口座へその金を貯めていく手助けを行っていました。
そんな中1965年、新たに入所してきた青年トミーとの出会いがまた彼を変えるきっかけとなります。トミーは若いころから盗みを繰り返すコソ泥でしたが、アンディの言葉で高卒認定資格を取る決意をし、見事に合格します。そしてある日トミーはアンディとの会話の中で、アンディが無実の罪を着せられた事件の真犯人と思われる人物と他の刑務所で出会ったことがあると言うのです。
それを知ったアンディは、トミーの証言を基に再審の請求をしたいと所長に訴えます。あらゆる不正に手を貸しているアンディを手放したくない所長は、アンディを懲罰房に入れて考えを改めるようにと強く促します。しかし所長はなかなか折れない彼に耐えきれず、トミーを呼び出し、脱走しようとしたとして彼を殺害してしまうのです。
それから一か月後のある日、定期的な不正の隠ぺい作業の為に所長に呼び出されたアンディ。いつも通りに作業を淡々とこなしましたが、翌日の朝の点呼にアンディは現れませんでした。なんとアンディは脱走をしていたのです。
彼の計画は非常に綿密に組まれていました。脱走後にいくつも銀行を巡り、今まで不正の為に使っていた架空の人物を名乗り、所長のために貯め込んだ現金を全ておろしました。そして今までの所長の不正やトミー殺害の事実などを新聞社に告発したのです。そして自分は南の地へ向かいました。 目的地はメキシコ。実は以前からレッドに刑務所を出たら行きたいと何度も話していたジワタネホという地でした。レッドが釈放されたら共に海辺でホテルを開き、のんびりと過ごしたいと……。
そして時が経ち、レッドは服役40年で仮釈放されますが、服役期間が長すぎた彼は外の世界に順応できずにいます。しかしアンディのことを思い出し、ジワタネホへ向かうことにするのです。そして再会した2人は抱擁を交わすのでした。
原作とは内容が異なる?
映画「ショーシャンクの空に」の原作は、「刑務所のリタ・ヘイワース」という短編小説ですが、原作との違いがいくつか挙げられます。
まず、原作ではレッドが主人公として描かれていますが、映画ではアンディが主人公として描かれています。
次に刑務所長ですが、原作では所長は入れ替わっていくのですが、映画ではアンディの入所から最後に不正が明らかになり自殺するまでずっと同じ人物で描かれています。
またトミーが殺されてしまうシーンですが、原作ではトミーをより良い条件の刑務所に移してあげることを条件にアンディから引き離すだけとなっています。
そしてラストシーン、原作ではレッドがジワタネホへ向かうバスのシーンで終わっていますが、映画では2人が再会し海辺で抱擁しているシーンで終わります。
エンディングは本当は違っていた?
この作品は最後にアンディとレッドが再会する場面で終わりますが、監督のダラボン氏は当初、レッドがジワタネホへ向かうシーンで終わらせようとしていました。しかしプロデューサーのグロッツァー氏が再会のシーンを入れることにこだわっており、最終判断はダラボン監督に委ねられました。そして試写会の時に観客たちはこのシーンを気に入り、その反応をみた監督は最終的にこのシーンを入れての公開を決定したのです。
「ショーシャンクの空に」の謎を解明!
「ショーシャンクの空に」は、作中に謎が残ったまま終わるシーンがいくつかあります。その謎について解説していきます。
真犯人は?
観ようと思って3年ぐらい経ってた『ショーシャンクの空に』をようやく観た。
— おぬつん (@sinT1601) August 17, 2021
名作名作言われてる通り、おもしろかった。結局、アンディは無実だったのかは明らかにされなかったけど、仮に本当に彼が犯人だったとしても、それはそれでアンディの頭の良さと根気強さを補強することになってしまうのか…。
作中ではアンディが無罪と証明されることはなく、誰が真犯人であったのかが描かれていません。トミーが言っていた人物なのか、それとも本当はアンディが2人を殺してしまっていたのか。真実は謎に包まれたままです。
トミーが死亡した真相は?
トミーは脱獄しようとしていたとして所長に殺されてしまうのですが、原作では生きているトミーが映画ではなぜ殺される必要があったのでしょうか。これは所長をいっそうの悪者に見せるための演出だったと言われています。確かに自分の悪事のためなら何でもするという冷徹さが際立ったシーンです。
アンディは冤罪ではない?
アンディ本人は作中で最後まで冤罪を訴えていますが、真相は明らかにされていません。また、アンディには妻が不倫していた事実を知り、妻と愛人を殺害しようとまで思い立った事実があります。なので本当にアンディが冤罪だったのかは分からないままです。
ネット上の考察でも意見が分かれており、トミーが言っていたことを真実ととらえアンディは冤罪だったと考える意見と、アンディの業の深さを際立たせるためトミーは殺害された、アンディは本当は殺人をしていたと考える意見があります。
「ショーシャンクの空に」の名言
「ショーシャンクの空に」が愛される理由の一つとして、数多くの名言が残されている作品ということが挙げられます。ここではいくつかの名言を紹介します。
「希望はいいものだ。最高のものだ」
レッドは2度の殺人を犯し、人生に希望を見いだせずにいました。しかしアンディと関わる中で少しずつ希望を持ち始めます。
脱獄をしたアンディはレッドが必ず釈放されると信じ手紙を残すのですが、そこに書かれていたのがこの文章でした。長年にわたり刑務所にいたからこそ響く言葉ですね。これからは自由に生きていいんだという希望をレッドに与える名場面です。
「災難は誰かの頭上に舞い降りる。今回は私だった」
アンディは冤罪で刑務所に入れられているというのに、なぜかこの事実を受け入れていました。まずはどんなことであろうと事実を受け入れて向き合ってみる、そんなことの大切さを伝えている名言です。
「必死に生きるか、必死に死ぬかだ。」
トミーが殺されてしまい、無実のまま外に出られる希望を失ってしまったアンディ。そんな時にレッドに伝えた一言です。
ここでアンディは死を選択してしまうのではないか、と感じた方もいたはずです。しかし最終的には脱走するという選択をしたアンディ。必死に生きる選択をした、そんな覚悟が読み取れる一言です。
ずっと愛され続ける名作
今回は名作「ショーシャンクの空へ」に出てくる「アレングリーンを偲んで」のメッセージについて、そして作品の内容についても触れてきましたがいかがでしたでしょうか。
ぜひ今回の記事を踏まえて、この作品の良さを再発見してください。