2021年07月14日公開
2021年07月14日更新
【大神源太】ジー・オーグループ詐欺事件のその後…『ユニバG物語』
大神源太が主犯のジー オーグループ詐欺事件が起こったのが2002年でしたが、大神源太主犯がマスコミから取り上げられ話題になりました。その後のジー オーグループ詐欺事件はどうなったのか?主犯の大神源太は、その後どうなったのか?気になったので調べてみました。
目次
【大神源太】ジー オーグループ詐欺事件とは
ジー・オーグループ詐欺事件は、2002年に発覚し、ジー・オーグループの代表「大神源太」と会社の幹部が、組織犯罪処罰法違反や詐欺の容疑で逮捕された事件です。
(ちなみに、ジー・オーグループの「ジー・オー」とは、大神源太主犯のイニシャルGENTA OOGAMIから名付けられました。)
ジー・オーグループ詐欺事件が世間から注目された理由は、主犯でグループ総帥だった「大神源太」代表の独特な存在感でした。
じつは、大神源太代表は映画を作っていました。映画の題名は「ブレイズ・オブ・ザ・サン(太陽の刀)」で、5億円もの大金を注ぎ込んだアクション映画でした。
そして、主演(?)俳優も、大神源太代表その人だったんです。
これだけではありません。自社商品の「ユニバG」(健康飲料)の販促用ビデオとして制作された「ユニバG物語」なるCMビデオが、ツッコミどころ満載の怪作(?)ドキュメンタリー映画になっていたんです。
もちろん、「ユニバG物語」の主演も「大神源太代表」その人です。そしてこの「ユニバG物語」の中で、大神源太代表は「私がアジアを救う!!」と熱いメッセージを述べています。
(この「ユニバG物語」には、プレデターなどに出演した人気アクション俳優ジャン=クロード・ヴァン・ダムも友情出演していました。)
(大神源太代表は、ジャンクロード・ヴァンダムから兄貴と慕われるれる仲だったとのこと)
さらにこれでは満足できずに(?)自分がモデルのカレンダーまで作っているんです…
(このカレンダーには自分の肉体美を誇示するような代表が映っていました。)
こんな独特のオーラを放つ「大神源太」代表が主犯のジー・オーグループ詐欺事件を、テレビなどのマスコミが放っておくはずありません!
詐欺事件が発覚した2002年当時は、毎日のようにテレビ番組で取り上げられていたんです。
テレビ局にしてみたら、こんな濃いキャラの人物はなかなか探してもいないですもんね!
【大神源太】ジー オーグループ詐欺事件の手口
ジー・オーグループ詐欺事件の主な手口は以下のとおりです。
・1996年頃「ジー・コスモス・ジャパン」という会社が設立されました。もちろん会社の代表者は「大神源太」総帥です。
・そして、大神代表はその会社を窓口にして一般から投資を集めます。
・資金集めの手法は、
①会社が「在宅ワークの求人広告」を出す。
②資料を請求した人に「ジーシステムの手引き」という冊子を送付。
③「ジーシステム」で通販の広告費を支払い、商品が売れたら、売上に応じた配当金が払われる。
④高額な配当が、"確実に得られる"と出資者を安心させる。
といった手法で、ジー・システムは「投資すれば何倍にもなって戻ってくる」と説明して勧誘していました。
さらに、「大神源太」代表達は資金を集めるために、広告に有名人を起用したり、CMを流すことで権威や信用を付けることまでしていました。
後日、ジーシステムを使用した広告通販事業は、ほとんど実体がなく、単に資金を集めるためダケに使われていたことが判明しました。
ジーオーグループには、他にもグループ企業があり、それは「ジー・ユニバーサル」や「神埼共栄開発」、「みなもと債権回収」、「ジー・オー・フィルムインターナショナル」、「大義新聞社」などの会社ですが、これらのグループ企業も実際にほとんど企業活動は行われていませんでした。
【大神源太】ジー オーグループ詐欺事件の事件経過
ジー オーグループ詐欺事件の経過を年代順にまとめると次のようになります。
・1996年頃:ジー・コスモス・ジャパン設立。資金集めを開始。
・2002年3月:警視庁がジー・オーグループ各社を一斉捜索。
・2002年9月:警視庁生活経済課が、「大神源太」代表と幹部7人を詐欺容疑で逮捕。
・2007年7月:東京地方裁判所で、大神源太に懲役18年の実刑判決。大神は控訴し、他の幹部は控訴せず有罪確定。
・2010年9月:最高裁判所が大神源太の上告を棄却。大神の懲役18年の実刑判決が確定。
ジー オーグループ詐欺事件の主犯「大神源太」の経歴
「大神源太」代表の経歴は、詳しくは不明ですが、経歴の一部は判明しました。
ジー・オーグループ詐欺事件の主犯「大神源太」代表は、九州出身で、次のような経歴の持ち主です。
・九州の福岡県生まれ
・高校は福岡県内の工業高校に進学
・この頃、矢沢永吉に憧れ「俺もビッグになる」、「成り上がる」が口癖だった。
・ある日、無断欠席をとがめられ学校を退学。
・後で私服に咥えタバコ姿で学校に現れ、元担任に啖呵を切って出ていった。
じつは大神会長は、ジー・オーグループ詐欺事件の前にも平成7年に設立した化粧品販売の会社で、商品代金を受取りながら顧客に商品を渡さない、という事件を起こして「訪問販売法違反」で有罪判決を受けた経歴があったんです。
大神会長は、この化粧品販売の会社がつぶれた後に、「見ていろよ。僕は必ず、もっとビッグになって返り咲くよ。」と公言していたそうです。
この化粧品販売の事件では、結局「罰金50万円」で済んだ大神会長ですが、今回のジー・オーグループ詐欺事件では、懲役18年の実刑が確定したので、(ある意味)公言した通りビッグになったと言えるのかも知れません。
人格障害だった!ジー オーグループ詐欺事件の主犯「大神源太」
5年間で約480億円ものお金を不法に集めて、その内の約200億円が払戻し不能となり、ジー オーグループ詐欺事件の主犯として逮捕され懲役18年の実刑が確定した大神源太名誉会長ですが、会社から4億2000万円もの給与を受け取り、家賃390万円もの豪邸に住み(会社経費)、高級車を運転手付きで乗り回していた他にも、ベルサーチが好きで派手な洋服を1000万円単位で購入するなど贅沢の限りを尽くしていたそうです。
犯罪精神医学者の高橋伸吾(東邦大学助教授)によれば、こうした行動は、精神学的にいうと典型的な「発揚者」に分類され、米国の最新精神学でいう「自己愛性人格障害」と「演技性人格障害」が現れている、とのことです。
さらに、こういう人は「嘘を嘘と思わず、また別のことを始めます。」と分析し、予言が的中した結果になっています。
上で少し彼の経歴を見ましたが、まさに同じような事件を繰り返すという経歴を見れば、この後出所した後も同様のことをしでかしていくことも予想されます。
ジー オーグループ詐欺事件の主犯「大神源太」の主演映画
周囲に「日本一カッコイイ男」などと自称してメディアにも自分から積極的に露出していた「大神源太」代表ですが、なんと約5億円もの巨費をかけて、自分自身が主演する映画「ブレイズ・オブ・ザ・サン」を作っていたんです。
さらに、自社商品の「ユニバG」(健康飲料)の販促用ビデオとして制作された映画「ユニバG物語」にも、シッカリ主演俳優として出演していました。
ここまで来ると、単なる「目立ちたがり屋」の域は完全に超越してしまっています!
さらには、スターのように自分自身がモデルのカレンダーまで作成していたとのことなので、もう手がつけられない状態だったようです。
(このカレンダーには自分の肉体美を誇示するような代表が映っていました。)
大神源太代表のカレンダー写真
大神源太代表のカレンダー写真です。
大神源太代表のカレンダー写真
大神源太代表のカレンダー写真です。
ブレイズ・オブ・ザ・サン/ジー オーグループ詐欺事件の主犯「大神源太」の主演映画
「ブレイズ・オブ・ザ・サン」(太陽の刀)は、大神会長が5億円もの資金を使って制作したアクション映画で、アメリカのアクション俳優「ジェフ・スピークマン」と大神会長が共演し、世界40カ国で上映しで180億円の興行収入を見込んでいたそうです。
「ブレイズ・オブ・ザ・サン」は、もちろん公開されることはなく、「ブレイズ・オブ・ザ・サン」のフィルムも行方不明とのことですが、逮捕後もし「ブレイズ・オブ・ザ・サン」を上映したらそれなりの興行収入があったのでは?という話もあります。
「ブレイズ・オブ・ザ・サン」に興味が有る方は、ユーチューブで予告編などが見れます。
ユニバG物語/ジー オーグループ詐欺事件の主犯「大神源太」の主演映画
「ユニバG物語」はフィリピンを舞台に、ユニバG(健康飲料)の販促用ビデオとして制作された映画です。
ユニバGという商品は、フィリピン原産のバナバ葉を原料にした健康茶で、そのユニバGの製造に必要な「幻の天然バナバ葉」を求めてフィリピンの人跡未到のジャングルに入っていく…というのが「ユニバG物語」の設定です。
冒頭で「私が、アジアを救う!」という「大神源太」代表自身のナレーションも入ってる、フィリピンで撮影された「ユニバG物語」の中では、幻の天然バナバ葉は無事に発見され、友情出演のハリウッド俳優ジャン=クロード・ヴァン・ダムの商品紹介で終わる、というストーリーでした。
※ジャン=クロード・ヴァン・ダムは、俳優としも格闘家としても成功した凄い経歴の持ち主です。
アジアというのは、フィリピンという意味だったのか不明ですが、ジー・オーグループはフィリピンとの関係が強かった?ようです。
大神銀行?ジー オーグループ詐欺事件の主犯「大神源太」が買収
ジー・オーグループは、詐欺手口で一般から集めた資金で、フィリピンの「ユニトラスト・ディベロップメント・バンク」に13億円を投資して同行を買収しました。
そして、名称をバンク・オブ・オーガミ「大神銀行」と変更し、高金利を謳って預金を集めようとしました。
しかし、フィリピン中央銀行(Bangko Sentral ng Pilipinas)は、この買収を認可せず大神銀行は経営破綻してしまいます。
出所は?ジー オーグループ詐欺事件の主犯「大神源太」その後
出所したら後は悠々自適?
逮捕される直前に、大神会長はフィリピン人の妻に電話をしているところが目撃されていました。
現在も日本のどこかの刑務所にいる「大神源太」代表ですが、出所したらどうなるのでしょうか?
逮捕前からフィリピンとの関係が強かった彼ですが、奥さんもフィリピン人ということは、出所したらフィリピンへ行くのかも知れませんね。
(出所したばかりだと入国を拒否されるかも知れませんが…。)
大神源太代表はどうなのか分かりませんが…詐欺事件の犯人って刑務所から出所したら後は悠々自適…みたいなイメージがあったりします。
さらに古いニュースには「大神会長の給与11億円、妻ら親族へ8億円」という見出しの記事もあったりしたようなので、大神源太代表が出所したらどうするのか要注目です。
まとめ
自分自身が積極的にメディアに露出する、完全なナルシストだった(?)ジー・オーグループ詐欺事件の主犯「大神源太」代表ですが、自己愛が強いゆえ(?)なのか、他人を信用しないで会社のオフィスに隠しカメラや盗聴器をしかけ、会長室でモニターするというような一面もあったそうです。