『ベンチマーク』の意味とは?業界別の6つの意味を徹底解説!
ベンチマークという言葉や意味をご存知ですか。測量や建築で耳にすることがあるベンチマークという言葉、ITや投資信託やビジネスやスマホなどの分野でも少し違う意味で使われることがあるようです。こちらではベンチマークの各分野での意味など詳しくご紹介します。
目次
『ベンチマーク』の意味とは?
ベンチマークは英単語の1つです。何となく聞いたことのある単語ではありますが、一般的な会話ではまず出てくることがないでしょう。
スマホなどのアプリを使っていると直訳なのかわざわざ分からないようにするためなのか、とんでもなく理解に苦しむ単語や文章に出会うことも多くなってきたように感じます。IT関連・ベンチャー企業など新しい分野などでは、翻訳不可能な単語はそのまま色んな意味を含めて流用されているようです。
ベンチマークの直訳的意味
英語:benchmark
直訳的な意味:水準基標・基準など
が英単語ベンチマークの意味のようです。難しい単語が日本語でも出てきましたね。
水準基標とは
水準基標とは水準点を意味するようです。水準点=水準基標=ベンチマークという意味があるようです。元々は、海の潮位や河川の水位を知る基準となる点のことのようです。
つまり、ベンチマークとはもともとは測量・建築などの分野で使われていた言葉でもあるようです。
東京都水準基標
東京都土木技術支援・人材育成センターと国土地理院では、毎年、水準測量を実施し、都内の地盤の変動状況を調査しています。
区部全域ならびに多摩地区に設置されている約780箇所の水準基標について、1級水準測量を実施し、水準基標の標高を0.1mmまで測定し、その結果を「水準基標測量成果表」及び「地盤沈下調査報告書」として公表しています。
『ベンチマーク』とは?
ベンチマーク=水準点=水準基標という意味があるということが分かりました。何かをする時の基準点や基準値としての意味合いで使われることが多いような印象です。
測量の分野でのベンチマークと他分野で使われるベンチマークの意味は少し違うこともあるようです。
『ベンチマーク』が使われるは主に5つの分野
ベンチマークは元々は測量や建築分野の言葉のようですね。今では、IT・経営・投資信託・自動車の分野で使われているようです。それぞれの分野で意味が違っていたり使い方が違うようです。
まず、各分野での使われ方が違うベンチマークを使った例文をあげます。
■IT関連例文
PCへの負荷や可動性を事前に試すことができるベンチマークテスト版を配布した。
■投資信託関連例文
わが社では日経平均株価をベンチマークに採用している。
■経営・ビジネス関連例文
ベンチマーキングは経営のヒントになる手法だ。
■自動車分野関連例文
フォルクスワーゲンのゴルフやスズキのワゴンRなど不動のベンチマークと言える。
■スマホ関連例文
ベンチマークスコア表はSIMフリースマホの性能を見極める1つの指標となる。
例文だけではちょっと分かりにくい部分がありますね。こちらから、IT・投資信託・ビジネス・自動車・建築・スマホの各分野で違うベンチマークの意味を詳しくご説明しています。
①IT分野での『ベンチマーク』の意味とは?
コンピューター製品の動作速度を調整・評価するための『基準』という意味がIT分野でのベンチマークにはあるようです。IT分野では「ベンチマークテスト」と言う言葉で使われることがあるようです。
ベンチマークテストとは、コンピューターを構成する各機能やシステム全体の性能を比較したり評価したりするという意味です。ベンチマークテストでは、テスト用のプログラムを使ってソフトとハード両方の性能の計測をするようです。
オンラインゲームにある『ベンチマークテスト版』というパイロット版が配布されることもあります。
オンラインゲームのベンチマークテスト版の意味は、自分のPCなどでゲームが正確に作動するかまたはどの程度動くかということを買う前に体験できるダウンロード版という意味があります。
②投資信託での『ベンチマーク』の意味とは?
投資信託分野のベンチマークは、証券取引用語で意味は『指標』です。
ベンチマークは、金融や株式投資など投資信託分野では指標銘柄という意味合いで使われています。投資信託分野で耳にする『参考インデックス』『参考指数』もベンチマークとほぼ同じ意味の言葉と考えて良いようです。
よく使われている投資信託でのベンチマーク(=指標銘柄)はTOPIX(東証株価指数)や日経平均株価です。日経平均株価をベンチマークにしているというキャッチコピーの投資信託は、日経平均株価を目標に運用しているという意味があります。
投資信託でのベンチマークの意味は、目標としている指数銘柄を意味していて、リスクがないことを意味しているわけではありません。つまり、投資信託でのベンチマークの意味は、目標としている指数銘柄を意味していて、リスクがないことを意味しているわけではありません。
③経営・ビジネスでの『ベンチマーク』の意味とは?
経営・ビジネス分野でのベンチマークは経営戦略的マーケティングの手法で使われています。他の分野と違うのは、ベンチマークという単語ではなく手法を意味して使われているようです。
ビジネスでのベンチマークはベンチマークという手法を意味しています。ベンチマーキングとは、他社の優良事例(=ビジネスプロセス)を規範(=ベンチマーク)として分析し自社の事例と比較分析した後に問題点や改善点を明確にして学んで取り入れるという手法がベンチマークを使ったビジネスでのベンチマーキングです。
1970年代にアメリカ企業が導入しはじめた経営手法の1つで、ビジネスにおいて業務を継続的に改善してゆく手法がベンチマークを使ったベンチマーキングのようです。
ベンチマーキングは比較型経営を意味していますので、いわゆる革新的変化や技術革新(=イノベーション)を求める手法ではないようです。
④自動車分野での『ベンチマーク』の意味とは?
自動車分野では他分野とは違う意味でベンチマークが使われているようです。自動車分野でのベンチマークの意味は『目標』です。つまり『完成度の高い車』をベンチマークで意味しているようです。
自動車分野では同業他社などで発売されるまたは歴代の自動車・モデルをベンチマークと定めて目標にし、完成度の高い車を目指すようです。
自動車分野で誰がベンチマークを決めているのかというと、買い手や評論家と言った世論や趣味・嗜好の要素があり曖昧であるようです。
新しい車が発売されて乗り心地やデザインや加速の感じなどが評価・数値化されると、それまでベンチマークとされていた自動車ではなく他のモデルや車種にベンチマークが変わることがあります。
スポーツカーならポルシェ・軽自動車ならスズキのワゴンRという不動ともされるベンチマークもありますが、自動車分野でのベンチマークは頻繁に変化する自動車の基準であるようです。
⑤建築・測量での『ベンチマーク』の意味とは?
ベンチマークは、初めの意味の目次でもご説明しましたが、元々建築・測量の分野で使われている単語です。建築・測量分野でのベンチマークは『基準』『水準基標』という意味があります。設計図ではベンチマークを『BM』と略して記載することもあるようです。
建築・測量でのベンチマークの意味を詳しくご説明すると『地表の各地点の相対的高低差を定める測量の水準』という意味を含む言葉であるようです。つまり、ビルなど建築する際に基準となる高さや位置を定めるための定点・原点をベンチマークと言うようです。
実際の工事現場や建築現場では、マンホールや縁石など公共の動かないものをベンチマークに用いるようです。
⑥スマホでの『ベンチマーク』の意味とは?
スマホでのベンチマークは、IT分野のベンチマークと似ています。ベンチマークスコアという言い方で使われることもあるようです。このベンチマークスコアはIT分野のベンチマークテストと似ていて少し違うものを意味しているようです。
スマホの『ベンチマーク』とは?
スマホでのベンチマークはベンチマークスコアという言い方で使われるとご説明しましたが、こちらではベンチマークスコアの意味をご説明します。
まず、ベンチマークスコアを測定するためにはベンチマークアプリをインストールする必要があります。そのアプリで計測したベンチマークスコアを集めてスマホの機種別に表にしているというサービスもあります。
ベンチマークスコアで何が分かるのかと言うと、スマホゲームや動画編集アプリなどをインストールした後の動作性を予想することができます。
ゲームタイトルによってはベンチマークスコアがこれくらい無いと鈍い・遅い・重いとか、動画編集が途中でフリーズするなど、操作にストレスを感じることがあるようです。
基本的にスマホのベンチマークは気にする必要はない
上でベンチマークスコアは動作性を予想できる数値の意味があるとご説明しましたが、スマホを普通に使う時にはそれほど気にする必要はないようです。
スマホでのベンチマークは、性能をフルに引き出して性能を評価する意味があります。
通話・メール・ネットサーフィン・カメラ撮影・SNS・動画や音楽などコンテンツを見るといった動作ではこのベンチマークスコアを過度に気にする必要はありません。
できるだけベンチマークスコアが高いスマホを選んだとしても、性能をフル活用することはないようです。
そうは言っても、スマホの最安値ゾーンと最新モデルの性能は違うと言えます。底値とも言えるスマホを買うかどうしようかと悩むような時は、ベンチマークスコアを最新のものや自分が今使っているスマホと比べてみて判断する意味はあると言えます。
ベンチマークは様々な分野で使われる違う意味の言葉!
ベンチマークという言葉が様々な分野で違う意味を含めて使われていました。身近な物ではスマホですが普通に使うのならば気にしなくても良いようですね。ゲームなどで動作環境など気になる方は『ベンチマーク』でアプリ検索してみると出てきます。ベンチマーク性能比較を見ることのできるサイトもあるようなので参考にしてみてはいかがでしょうか。