ハナミズキの花言葉や由来!元々はアメリカから贈られたの?
実はアメリカ原産のハナミズキは日米親善の歴史があるんだそうです。ハナミズキの英語の花言葉や日本での花言葉の意味、キリストに関するハナミズキのお話や、ハナミズキの開花シーズンや特徴、誕生花などなどハナミズキの色々をまとめています。
目次
ハナミズキってどんな花?
ハナミズキは、ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木です。
和名:アメリカヤマボウシ
自生地:アメリカ合衆国東海岸からメキシコ北東部
アメリカではバージニア州とノースカロライナ州の州花になっているほど親しまれている樹木のようです。和名の意味は、ヤマボウシに似ているアメリカから来た樹木という感じの意味でアメリカヤマボウシになったようです。
ハナミズキの特徴は
ハナミズキという名前の印象から日本の樹木と思っていた方も多いのではないでしょうか。アメリカ由来の木なんですよね。ハナミズキのその他の特徴は、落葉樹で花に見える部分は総苞(そうほう)という『花芽を包む葉』なんだそうです。花は上向きに立体的に立ち上がる感じで咲くのが特徴です。
樹形は横広がりな自然な形が美しいようで、のびのびと生育する日当たりの良い広い場所が良いようです。10メートルほどの高さにも育ち、シンボルツリーとして人気があります。
ハナミズキの開花時期や見頃はいつ?
花の色の種類は赤・ピンク・白で、開花シーズンは4月~5月、実は10月頃で晩秋に紅葉します。ハナミズキの見頃はやはり開花シーズンです。かわいい花が鈴なりに開花する姿はとても素敵です。日当たりの良い場所で広がる樹形に花が咲き誇る様子は特徴的で目を奪われる方も多いはずです。
ハナミズキの種類
ハナミズキの種類は花の色で分けると赤・ピンク・白の3種類です。その他にも寒冷地でも生育可能な特徴を持つ種類や葉の模様が異なる種類などがあります。
名前 | 花の色 | 特徴 |
チェロキー・チーフ | 濃い赤色 | ハナミズキの代表的な種類 |
チェロキー・サンセット | 紅色 | 金色の葉に黄色い斑 |
レッド・ジャイアント | 濃い赤色 | 日本生まれの品種 |
クラウドナイン | 大輪の白花の代表種 | 小ぶりで鉢植えも◎・北海道でも生育可能 |
レインボー | 白 | 葉に黄色の斑 |
ジュニアミス | ピンク色の花の中心に白いグラデーション | 人気の種類 |
枝が垂れ下がるペンジュラの変種や、日本在来種のヤマボウシと交配したミスサトミなど、ハナミズキには多くの種類があります。
ハナミズキの名前の由来を紹介
和名のアメリカヤマボウシよりも、近頃はハナミズキの名前で親しまれています。
ハナミズキの名前の由来は、花が美しいミズキという意味が由来のようです。ミズキ(=水木)とは切ると水が落ちる木という意味があり、そのミズキの中でも花が美しいという意味で「ハナミズキ」となったようです。
ハナミズキの実は食べられるの?
花の開花シーズンだけではなく秋に赤く色づく実も楽しめるハナミズキですが、果実が有毒で食用にはできないようです。「食べてみたがとても不味かった」という口コミを見つけましたが、毒性があると記載しているサイトもあるので口にはしないでくださいね。
また、ハナミズキの葉は、表面の毛に刺激性物質があるようで触ると皮膚炎に注意が必要です。ハナミズキは葉や実の毒性も特徴の1つと言えます。触れたり食べたりはタブーです。花や実や紅葉を観賞して楽しみましょう。
ハナミズキの花言葉は?3つ紹介!
花言葉①「私の想いを受けとめてください」
こちらは後の『日米の歴史に由来している』に詳細をご紹介しますが、ハナミズキは「お返し」の贈答品として日本に初めてやってきました。そのことにちなんで花言葉①「私の想いを受けとめてください」とされているようです。
花言葉②「返礼」
こちらも花言葉①と同じで、「お返し」として日本にやってきたことに由来する花言葉のようです。日米の親善の証が花言葉の由来という感じです。
花言葉③「永続性」
この花言葉は西洋でハナミズキに使われている花言葉のようです。英語でdurability(=永続性・耐久性)がハナミズキの西洋での花言葉です。
花言葉①「私の想いを受けとめてください」と花言葉③「永続性」を並べるとまるで純粋な婚約のようなイメージですね。花をつけて風にたゆたうハナミズキのさわやかな樹形にぴったりな花言葉ではないでしょうか。
ハナミズキの葉には刺激性の毒性があるようなのでプレゼントには向きませんが、プレゼントに花を添えられたらうれしい女性は多いのではないでしょうか。その花の花言葉も一緒に贈られるとキュンときますよね。
花言葉に興味のある方は下のリンクものぞいてみてください。クリスマスだけではなく通年店頭にある花の花言葉の紹介もありますよ。女性へのプレゼントに一輪添えてみてはいかがでしょうか。
ハナミズキの花言葉は日米の歴史に由来している!
ハナミズキが日本に初めてやってきたのは1915年(大正4年)と言われています。
当時の東京市長、尾崎行雄さんがアメリカ・ワシントン市の親日家へ明治45(1912)年に日米親善の目的で6040本の桜の苗木をアメリカへ寄贈したそうです。その返礼として第27代アメリカ合衆国大統領ウィリアム・タフトから60本のハナミズキの苗木が贈られてきたようです。
この桜の寄贈には悲しい第一回目が存在します。1910年に寄贈した苗木が、航海中に害虫被害に遭い焼却処分されてしまったようです。一回で諦めず害虫に強い品種を探して二回目の贈答を実現したようです。この東京市長の粘りがなければ、日本にハナミズキが入ってくるのはもっと後のことだったのかもしれません。
明治45(1912)年に寄贈された桜は、米国の首都ワシントンDCのポトマック公園に現存なんだそうです。全米桜祭り(Cherry Blossom Festival)は多くの地元民や観光客が訪れるビッグ・イベントになっているようです。
ハナミズキと桜に、日米親善の歴史的背景があったなんて驚きです。
英語でのハナミズキの花言葉と由来は?キリストと関係が?
ハナミズキは英語でflowering dogwood
英語でfloweringとは花をもつという意味なんだそうです。dogwoodの方ですが、英語でdog=犬、wood=木と読めますよね。本当にそんな由来なんだそうですよ。その昔、ハナミズキの樹皮を煎じたものを犬の蚤取りに使っていたためdogwoodと言われるようになったそうです。
余談ですが、ハナミズキの樹皮を煎じたもの、蚤取りに効果はないようですよ。
花言葉の由来『legend of dogwood trees』
アメリカには「legend of dogwood trees」というキリストにまつわる有名なお話があります。このお話のdogwood=ハナミズキのようです。
キリストのはりつけに使用された木材がハナミズキという説があり、キリストはハナミズキを気の毒に思い「今後ドッグウッド(=ハナミズキの英語名)は、十字架に使われるほどの大きさには生長しないだろう」と言う言葉を残したそうです。
このキリストの言葉を受けてハナミズキは、木は細く曲がり花びらは十字架のような形へ変化し、血のような赤色になった花の中心にキリストがかぶっていたいばらの冠をまとうようになったと、この伝説では伝えられています。
ただ、このお話は聖書などには掲載されておらず、どこからの伝承かは分かっていないんだそうです。都市伝説や通説などの種類だとしても、そんなお話が発生するくらいアメリカでハナミズキは馴染み深い木ということですね。
日本で人気の曲「ハナミズキ」と花言葉のつながりとは
ハナミズキと言えば思い浮かべる曲がありますよね。一青窈(ひととよう)さんの『ハナミズキ』です。何となく流し聞くだけだと熱烈な恋の歌かとも思うんですが歌詞には「船が沈んじゃう」や「母の日」や「水際」など恋愛では連想しない系統の言葉が度々出ています。
実はこの曲は9.11へのメッセージソングと言われています。テロ後NYの友達から届いたメールから着想して生まれた歌なんだそうです。
テロへの憎しみが連鎖して不安や恐怖が渦巻く世界ではなくて、好きな人と100年先まで幸せに暮らせる平和な日々が続いてほしい、そんな風に生きられる世の中でありますように。
そんな平和へのメッセージが「君と好きな人が100年続きますように」の歌詞には込められているんだそうです。
日本からの桜へ返礼として贈られてきたハナミズキの花言葉「私の想いを受けとめてください」やテロで沈むアメリカへの「返礼」の意味も込められているのかもしれませんね。
ハナミズキの誕生花はいつ?
ハナミズキの誕生花は、下の4日とされています。
・3月18日
・3月23日
・4月15日
・4月23日
彼女の誕生花がハナミズキの時は花言葉を添えて誕生日プレゼントと一緒に渡すのは理想です。が、ハナミズキの毒性もさることながら、開花シーズンが4月~5月なので開花が間に合わないかもしれません。
ハナミズキの開花が間に合わない時は「ハナミズキが咲いたらお花見にでかけよう」で、お近くのハナミズキスポットへデートはいかがでしょう。お花の開花時期は寒暖差などによって毎年変わりますので、GW辺りに開花時期が重なるスポットがあると良いですね。
ハナミズキは日本各地で人気がある!
庭木やシンボルツリーとしても人気のハナミズキ、寒冷地でも大丈夫な種類もあり品種を選べば日本全国で生育可能なようです。条件はありますが街路樹としてもしばしば見かけることがあります。
実はハナミズキは美しい姿や花言葉などから市や区の指定花になっていて、埼玉県蓮田市・東京都武蔵野市・静岡県静岡市・清洲市・兵庫県尼崎市など18もの地区に指定されているようですよ。意外と近くにハナミズキスポットがあるかもしれませんね。
【番外編】ハナミズキの栽培方法を紹介!
花言葉③「永続性」にちなんで、家族の末永い幸せや事業の永続的な発展などの願いをかけてのシンボルツリーにいかがでしょうか。鉢植えのハナミズキもありますが、だんぜん地植えがおすすめのようです。広くて日当たりの良いお庭にいかがでしょう。
■簡単なスケジュール
植え付け:12月~3月
開花:4月~5月
肥料:5月中旬(鉢植え)、5月中旬~6月初旬(地植え)
選定:5月中旬~7月
■簡単な栽培ポイント
ハナミズキは、乾燥させなければ長く楽しめる丈夫な観葉樹木なようです。強すぎる直射日光を避けて、明るい日なたで育てるのが理想のようです。水はけの良い場所に植えて定期的に水やりをすると良いようです。夏は乾いたら、冬は控えめが水やりのポイントです。害虫対策には、梅雨など長雨前の消毒がベストです。
大きな鉢植えや地植えは無理という方は100均ジェルポリマーを使った水耕栽培という方法もあります。ハナミズキはできませんが、小さなプランツがお部屋にあるとちょっとした潤いになりますよ。興味のある方は下リンクもご覧ください。
美しいハナミズキを見に行こう
ハナミズキは日米親善の歴史がありましたね。花言葉が英語と日本語で違うことや、その花言葉が日米親善にちなんだものだったなんてと、意外な事実がありました。キリストのはりつけに使われた木材がもしかしたらハナミズキ?という伝承の存在も驚きです。
なんとなく知ってるつもりだったハナミズキという植物、調べてゆくと興味深い側面がたくさんありました。ちょっとしたウンチクを頭の片隅に置きつつ、次の開花シーズンのハナミズキを楽しみましょう。今までより一層親しみが持てる気がしませんか。