ザクロの花言葉を解説!ザクロの実にもメッセージがあった!
甘酸っぱい味わいが特徴のザクロ。「女性の果実」と呼ばれるほど、美容や健康によいとされています。そんなザクロの花にも花言葉やメッセージがあるんです。ここでは、そんなザクロがどんな食物なのか、ザクロの花言葉や実のメッセージ、栄養価などを紹介したいと思います。
目次
ザクロってどんな花?
ザクロは、ミソハギ科・ザクロ属に分類される落葉性の小高木です。世界中の亜熱帯地域に生息しており、原産地については詳しくわかっていません。
樹高は2~7mほどに生長し、先端にトゲのある細かい枝を沢山茂らせます。初夏になると、春に伸びた枝の先に花をさかせます。通常は、6枚のオレンジ色の花びらを一重につけます。しかし、品種によっては、獅子咲きや八重咲きのものがあり、花の色も白や黄色のものもあります。
ザクロの特徴とは?
ザクロは秋になると結実して果実が実ります。果皮が赤く先端がとがっていて、熟すると硬い皮が裂けるという特徴があります。そして、中から赤い果肉が現れます。この粒の中には一つずつ種がはいっています。
国内では、広い地域でザクロの樹を見かけますが、国産のザクロの流通はほとんどなく、お店で売られているものの多くは、カルフォルニア産でmジュースにはイラン産も使われています。
ザクロの大きさは、直径が6~10㎝くらいで、重さは200~300gほど。果実の中の赤い粒粒の部分を食べます。さわやかな甘みと酸味が特徴的で、独特のプチプチとした食感も特徴です。
ザクロは果実を手で割ることができます。割ると、赤い粒粒が沢山入っているのでそれを手で取りだして食べます。トウモロコシのような粒で、取り出すのに少し手間がかかりますが、水に浸けると比較的楽に取り出すことができます。
小さな粒の中には種が入っています。種ごと食べることもできますが、気になるのであれば吐き出しましょう。サラダに散らして食べたり、果汁を絞ってジュースにするのもおいしいです。
ザクロの名前の由来を紹介
ザクロ(柘榴、石榴)別名、セキリュウ、ジャクロ。
漢名は、「安石榴(リュウ)石榴」と言い、ペルシャからインド西北部が原産です。名前の由来は、中国の古書に、西域に使者として出て、安石国(イラン)から種子を持ち帰ったとあります。安石とは、安息の意味です。安息国(ペルシア)から薬用目的で伝来した果実が、瘤(こぶ)のように見えたことから「安石榴」と名付けられた。日本にも、初めは薬用として伝わりました。
和名のザクロには、瘤が木へんの榴字に変わり、安字が略された石榴の音読みシャクリュウから転訛して、ジャクリュウ→ジャクロ→ザクロに変わったものとされています。柘榴の柘字は石(シャク)の転音で、シャと音読みし、ジャ音に変わって使用されたものです。さらに、ジャロからザクロに転訛して、当て字読みの和名に表記されました。このように、ザクロの名前にも歴史があります。
ザクロの種類
ザクロには多くの種類があり、果実を食べることが目的の「実ザクロ」と花を観賞することが目的の「花ザクロ」の2種類に分けられます。
国内で流通しているザクロの殆どが、「ワンダフル」と言いう種類のザクロです。この「ワンダフル」という種類のザクロは、アメリカのカルフォルニア産のものが殆どだと言われています。カルフォルニアの日差しはとても強く、国内では、沖縄や鹿児島でしか栽培できない上、栽培が難しいので、一般に販売されているのは、アメリカ産のものが殆どだそうです、
ちなみに、ザクロの「ワンダフル」という種類は、甘みが強いのが特徴的ですが、細かく分けると「グラナダ」「ロバーダ」などの品種の違いもあるようです。国内では、食べ比べするのは難しいですが、海外へ行った際にはいろんな種類のザクロを試食などして食べ比べてみるのもいいかもしれませんね。
ザクロの歴史は古い!
ザクロの歴史は古く、5000年以上から栽培され、旧約聖書や古代の医学書などにも登場していたり、花言葉の由来はギリシャ神話からくるものであったりと、遥か昔から食べていたはるか昔から食べていた歴史のある植物とも言えます。また、ザクロは実の中に種の多いという特徴から子孫繁栄、豊穣のシンボルになっています。
原産地であるイランからシルクロードを通って、中国、ヨーロッパへ伝わっていきました。日本には平安時代に中国から朝鮮半島を経由して渡来したといわれています。
ザクロの花言葉を紹介!
ザクロの花言葉は「子孫の守護」という言葉です。この花言葉は、ザクロの花、ザクロの実、すべてに対して有効な言葉です。ザクロに沢山実る種が由来となった花言葉です。
「子孫の守護」とは、具体的には、子どもを守るという意味の言葉であり、赤ちゃんができた人に贈ると良いでしょう。特に、出産祝いや、生まれた赤ちゃんの誕生祝いに贈りたい言葉です。
ザクロの花の花言葉で、花を対象にした花言葉は、「円熟した優美」という言葉です。この言葉はは、ギリシャ神話が由来となった言葉で、ザクロはローマ神話において冥界の植物で、そこに登場する冥界の女王、ペルセポーネを表現した花言葉です。「円熟した優美」とは、「上品で完成された美しさ」という意味なので、女性に贈ると最高のほめ言葉になります。
ザクロの花言葉で、実を対象にした花言葉は、「結合」や「愚かしさ」という言葉です。ザクロの実は、種がとても密着し、それぞれが結合しているような状況にある、その見た目から誕生した花言葉です。「結合」と言って連想できるのは、結婚などの縁起のいいことがあり、良い意味と捉えて良いでしょう。
その「結合」と似つかない花言葉の意味に「愚かしさ」という言葉もあります。後でもお伝えしますが、ギリシャ神話でペルセポーネうっかりザクロを食べてしまったことからできた花言葉があります。
ザクロの花言葉を英語で表記すると?
ザクロは、学名「Punica(プ二カ)」はラテン語で「Poeni(フェニキアの)」を意味します。
では、ザクロの花言葉を英語で表記するとどうなるでしょうか?
ザクロの花を英語で表記すると、Pomegranate flaowerで、ザクロの花の花言葉を英語で表記すると「mature elegance」”円熟した優雅さ”という花言葉を意味します。
ザクロの実を英語で表記すると、Pomegranateで、ザクロの実の花言葉を英語で表記すると「foolishness」”愚かしさ”という花言葉を意味します。
また、英語名の「Pomegranate」は、”粒の多いリンゴ”という意味だそうです。
英語の意味は中国名の柘榴、石榴とはまた違う意味を示すのですね。
ザクロの花言葉はギリシャ神話に由来している?
ザクロの花言葉はギリシャ神話に由来しており、その内容は以下の通りです。
太古の昔、冥界の神ハーデースが豊穣神デーメーテールの娘ペルセポーネに恋をしました。ある日、ハーデースは花を摘んでいたペルセポーネを略奪し、冥界に連れ去ってしまいました。
そして、冥界でハーデースが勧めたザクロの実をペルセポーネは食べてしまいました。冥界では、そこに育つ食物を食べた者は客として扱われ、ザクロの実を食べた分だけそこに留まらなければならない規則になっていたのです。
ペルセポーネはザクロの半分を食べてしまったので、一年の半分を冥界で過ごすことになり、その間、豊穣神の母デーメーテールが嘆きかなしむことになることで冬となり、穀物が全く育たなくなりました。ペルセポーネが戻ると再び花が咲き、木々に実がついたと言われています。
このギリシャ神話でペルセポーネうっかりザクロを食べてしまったことが由来となり、ザクロの実の花言葉は「愚かしさ」となったと言います。ギリシャ神話が花言葉に関係しているなんて歴史を感じますね。
ザクロは「花」と「実」で花言葉が違う!
ザクロの花の花言葉とザクロの実の花言葉をお伝えしましたが、「花」と「実」で花言葉が違うなんて不思議な感じがしますね。また、花言葉の意味にギリシャ神話が由来だとは知らないかたも多いのではないでしょうか。
ザクロの花の花言葉の意味は「円熟した優雅さ」や「成熟した美」などポジティブであるのに対して、ザクロの実の花言葉は「愚かしさ」とネガティブな意味になっています。プレゼントで贈る際には、どちらの意味かメッセージを添えると良いでしょう。
【番外編】ザクロの実は栄養価の高い?美味しいの?
一時、ザクロにはアンチエイジングに必要不可欠だといわれた女性ホルモンのエストロゲンが豊富に含まれているとブームになった時がありました。しかし、国民生活センターの調査によると、果汁やエキスには入ってないという結果がでたそうです。
女性ホルモンと同じ作用のあるエストロンは微量ですが、入っている様ですが、その効果も期待できるかは疑問視されています。とは言っても、ザクロの栄養価は高く、人間に必要なミネラルを豊富に含むとともに、クエン酸など有機酸をもっているのでカルシウムの吸収を助け、骨を丈夫にする働きがあります。
また、先ほどお伝えしたクエン酸やビタミンや酒石酸などの酸も多く、疲労回復にも役立ちます。そして、ザクロの紅い果汁には、アントシアニンやタンニンなどのポリフェノールがたっぷり含まれています。それらのもつ抗酸化作用により肌への刺激やダメージを軽減し肌の健康と若さを保つ手助けをしてくれ、肌の老化防止や生活習慣病の予防の効果が期待できます。
ザクロの味は、釈迦が、子どもを食う鬼神「可梨帝母」にザクロを与えて満足させていたという日本の俗説から、ザクロが人肉の味に似ているという話がありますが、人肉の味とは似つかないものでありますので、ご安心ください。もちろん、人肉の味は知りませんので比べようがないので何とも言えませんが。ザクロの味は、淡白で甘酸っぱい味が特徴的です。
ザクロを見たら花言葉を思い出そう
ここでは、あまり身近にないザクロについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
ザクロの花と実には違う花言葉があることや、名前の由来にも歴史があったり、花言葉の由来となったギリシャ神話や栄養価など、初めて知ることも中にはあったのではないでしょうか。
なかなか店頭で見かけることの少ないザクロで、白い種類のザクロなんて見れたら貴重な感じを受けます。また、ザクロの花言葉がギリシャ神話が由来しているなんてザクロの長い歴史を感じずにはいられません。
ぜひ、店頭で出遭ったり実っているザクロを見かけたら、花言葉を思い出して歴史の長さや物語に想いをはせてみてはいかがでしょうか。また、女性に嬉しい栄養価も豊富なのがうれしいですね。プレゼントする際には、花言葉には注意して、花言葉の意味を添えて贈ると喜ばれるのではないでしょうか。