2021年08月31日公開
2021年08月31日更新
SCP財団ってなに?怖くて不思議なSCPについて解説!
「SCP財団」とは「SCP」と呼ばれる人智を超越した物体を管理している組織です。「SCP」は「SCP-173」「SCP-087」といったように番号名で振り分けられています。といっても実際に存在している訳ではなく、創作サイトによって運営されています。
目次
SCP財団とは
「SCP財団」
「SCP財団」とは、世界の安全を保つために人智を超越した存在を人類から隔離し、管理している組織のことです。「SCP財団」では、人類世界に影響を及ぼす恐れのある人智を超越した存在を「SCP」と呼んでいます。
SCP財団はこれら「SCP」を特別収容プロトコル(Special Containment Procedures)と呼ばれる方法で管理しています。そして、「確保(Secure)」「収容(Contain)」「Protect(保護)」という理念に則って任務を遂行しています。
「SCP財団」には日本支部も存在します。
というような設定で行っている創作サイトのことです。そのため、もちろん以上の話は全て創作です。
「SCP Foundation」という海外サイトでホラー好きの人たちが以上のような設定で「SCP」と呼ばれる奇妙な現象・物体を創作しており、それが日本でも流行したため「SCP財団」が誕生しました。
SCPとは
「SCP」とは人智を超越した存在のことです。「SCP」は「場所」「物体」「現象」「存在」など多岐に渡ります。
例えば、「永遠に続く階段」「視認すると殺される怪物」などがあります。簡単にいうと都市伝説みたいなものです。
これらSCPは多くの種類があり、その中にはSCP財団が管理しなければ人間世界の崩壊を招いてしまう恐ろしいSCPも存在しています。
SCP財団 日本支部
「SCP財団」は元々は海外サイトの「SCP Foundation」が発祥です。海外サイトとはいえ、日本でも一部のファンの間では非常に盛り上がっていました。しかし、英語圏発祥のため、全ての記事が英語で書かれており、読むことが難しい状況にありました。
そこでファンが非公式サイトで「SCP Foundation」の記事を翻訳していき、日本でも「SCP Foundation」の知名度が上昇していきました。
多くのファンによって作られた
そして遂には、「Dr Devan」という人物によって、公式に「SCP財団日本支部」が設立されることになります。「日本支部」の設立によって日本人も「SCP」の創作に携わることが可能になりました。
「SCP日本支部」で作成された「SCP-JP」も多く存在します。
SCPオブジェクトクラス
SCP財団は「SCP」を管理を円滑に行うために「SCP」をランク付けしています。オブジェクトクラスは主に「Safe」「Kater」「Euclid」の3つに分けられます。
Safe
安全で確実な収容・管理方法が定まっている対象がこれに分類されます。
しかし、「安全なSCP」ということではなく、もし管理ミスによって対象を刺激して活動が行われれば人類の破滅を招く恐れのあるKater並みの「SCP」もあります。
あくまでも収容が可能で確実な管理方法が定まっているものを対象とした分類です。
Euclid
Euclidは現時点で対象の性質や現象が予測できないものがEuclidに含まれます。また、Euclidは現時点で安全に管理する方法が定まっていない場合にも分類されます。
対象の性質が分かるまで一時的にEuclid分類されKaterやSafeなどに分けられることもあります。
Kater
「Kater」はSCP財団及び、人類世界に対して非常に危険な存在です。Katerはその性質が人類世界を消滅させるほどの力を持っています。また「Kater」は収容方法が定まっていない、非常に複雑、もしくは収容不可能の場合にKaterに分類されます。
SCP財団は理念として「確保」「収容」「保護」があるためには「SCP」を破壊することは原則としてありませんが、Katerのような最悪の場合、対象を破壊することもあります。
「SCP」には見た目は無害に思えるようなものでもKater並みの性質を持つ「SCP」が多く存在しています。
【はじめて生まれたSCP 「SCP-173」】
SCP-173「彫刻 - オリジナル」
SCP-173「彫刻 - オリジナル」
分類:Euclid
SCP-173は一見すると彫刻のようなSCP。SCP-173は誰かが視認している間は動きません。しかし、SCP-173は誰も視認しない状態では高速で移動し、襲い掛かってきます。SCP-173は瞬きのような一瞬の間にも高速で移動することが可能です。
現時点で安全に管理する方法が確立されていないためEuclidに分類されています。
Euclidに分類されるSCP-173は「SCP財団」の中でも特に有名で人気なSCPです。
このSCP-173が「SCP Foundation」発端となりました。上記の画像を見た人がこの画像のホラーネタを書いたところそのネタが爆発的に受けて、同様の行為が広まっていきました。
上記画像は彫刻家の加藤泉さんが制作した作品「無題2004」の写真です。つまり上記画像が元ネタとなって「SCP財団」が作られることになったのです。
SCP-173の短編アニメ
SCP-173を元ネタにした短編アニメです。
【怖い系のSCP】
SCP-701「吊られた王の悲劇」
分類:Euclid
SCP-701は復讐をテーマにした演劇です。SCP-701を上映すると、舞台上で演者全員が首吊り自殺をしてしまいます。
また、SCP-701を見た観客は暴力的になり近くの人物を襲うようになってしまいます。SCP-701が上映された会場から逃げることができた人も24時間に渡って暴力的な行動を行います。
因みに、上映中に度々SCP-701-1が出現することが確認されています。その場にいる人はSCP-701-1に対して関心を示すことがありません。
このSCP-701の台本を手にすること、SCP-701を上映することを阻止するために財団局員が活動を行っています。SCP-701の台本がネット上に拡散されることもあるようです。
以上のようにSCP-701は現時点でその対処法が確立されていません。そのためSCP-701はEuclidに分類されています。
SCP-087「吹き抜けた階段」
分類:Euclid
SCPは一言でいうと、「永遠のごとく続く下り階段」です。
SCP-087はとあるキャンパスにあります。階段への入り口は清掃員用のクローゼットに偽装されています。各階層ごとに壁に階数が書かれているものの、永遠に続くような階段が続いています。
13階段を降りると約直径3mほどの踊り場に着き、180度向きを変えてさらに階段が続きます。最初の踊り場から200m降下すると、子どもの泣声のような音声が確認できます。しかし、どれだけ階段を下りてもその音源にたどり着くことはできませんでした。
SCP-087-1
SCP-087の調査の際に「SCP-087-1」に遭遇することが確認されています。「SCP-087-1」の性質は不明ですが、途中で聞こえる子どもの泣声の発生源ではないようです。
調査が行われたときキャンパスにいる複数の職員が「SCP-087」内部からノック音を聞いたという報告があります。
SCP-127 「生きている銃」
・分類:Safe
外見はMP5K短機関銃とそっくりです。しかしSCP-127は外側は金属製で構成されているものの、それ以外はすべて有機体であり、生きていることが判明しました。
弾丸は人間の歯に似た物質ですが、DNA鑑定したところ地球には存在しないものだと分かっています。弾丸数は60発あり、これを空にすると3~5日かけて新たな弾丸が生成されます。
水・カルシウム・タンパク質によって栄養を補給しています。生殖器などは確認される繁殖可能は不可能であると判断されています。
禍々しいSCPですが、特に危険性のないSCPだといえます。
可愛い系SCP
SCP-529 「半身猫のジョーシー」
・分類:Safe
SCP-529は灰色の波模様を持つ猫です。
胸部分から尻尾までの部位が無くなっているように見えます。要は下半身がありません。しかし、SCP-529は普通の猫と同じように活動しています。
実験の結果、下半身は「見えない」のではなく「存在しない」ことが明らかになっています。また性別が雌であることが判明しました。
SCP-529は半身が存在しないというだけで特に害のないSCPです。
SCP-999 「くすぐりオバケ」
・分類:Safe
SCP-999はオレンジ色をしたスライム状の生物です。油性のような物質で構成されています。喋ったりすることはありませんが「こぽこぽ」「くぅくぅ」といったような鳴き声を発します。
有効的な性格をしており、人懐っこい。2本または3本の触手状のようなもので人を抱きしめます。抱きしめた後はスライム状の形態を生かして、抱かれている対象の体全体をくすぐる行動をとります。
SCP-999に触れると幸福感を感じ、接触後もしばらく幸福感が持続します。害を及ぼすような働きはないため、SCP財団のなかでは癒しとなる存在になっています。
・SCP-1616 「カリカリくん」
分類:Kater
SCP-1616は、いたって普通のハムスターです。しかしSCP-1616はその可愛らしい見た目とは裏腹にKaterという分類に分けられています。
SCP-1616は視認した対象の一部または全部を頬袋につめ、食べ物として摂取します。
SCP-1616は写真やイラストからでも視認した対象を頬につめる可能であるため、SCP-1616に写真・イラストを見せることは禁止されています。
SCP-1616は視認した対象の大きさによって肥大化することが可能で、SCP-1616はゾウの大きさに合わせて肥大化したこともあります。
SCP-1616の性質について簡潔に説明すると、SCP-1616に視認された対象は食べられてしまうということです。SCP-1616がもし、地球そのものを認識し対象として視認した場合、SCP-1616及び人類世界はいったいどうなってしまうのでしょうか。
SCP-1356 「アヒルのゴム人形」
・分類:Safe
SCP-1356は浴室用の玩具で、ゴムのアヒルのデザインをしています。
SCP-1356を所持したとき、SCP-1356は液体の水を移動させます。例えば、SCP-1356を持ってプールや湖などに入ると、所持している人間の一定の範囲の水がなくなります。
つまり、深いプールなどに入っても、水によって濡れたり溺れたりすつことがありません。しかし、長時間所持していると脱水症状になってしまうため注意が必要です。
【SCP財団の他にも団体・組織が存在している】
さまざまな思想や理念を持つ組織がある
「SCP」に関わっている組織は「SCP財団」だけではありません。SCP財団が要注意団体としている組織も存在しています。彼らは職員はさまざまな思いを胸に活動を行っています。
ここで紹介するのはその一部であり、その他にもさまざな思想や理念を持つ組織・団体が存在します。
・世界オカルト連合
SCP財団のライバル的な組織。彼ら職員の理念は「破壊」であり、破壊行動をもって異常な存在を排除して世界を守るという行動をとっています。
最終的な目標が「世界を守る」という点では一致するもののそのプロセスとして、職員が確保・収容・保護という理念を持つSCP財団とは相反しています。
職員の過激な行動理念から本来ならば無害であった「SCP」を刺激して活性化させることもあり頭を悩ませている存在でもあります。
しかし、組織や職員の技術力の高さはSCP財団も認めており、SCP財団職員が手に負えない「SCP」と対峙したときに、協力関係になることもあります。
・カオス・インサージェンシー
「カオス・ゲリラ」「カオスの反乱」とも呼ばれる組織です。もともと財団の職員であった人物が、私利私欲のためにSCPを扱うようになった過激派の組織。
軍事力が非常に高く、度々財団へ妨害行為を働いてます。ときにSCPの奪い合いになることも。
・蛇の手
組織規模は小さいながも、その職員はかなりの技術力を有している団体。組織の構成員および職員は主に特殊能力を持つ「人型SCP」で構成されており、「SCP」たちによる組織だとも言えます。職員たちは「SCP」について、隠蔽するのではなく世界に公表すべきだと考えています。
・ザ・ファクトリー
謎の多い組織で、判明しているのは「SCPを大量生産している」情報のみ。どのような職員で構成されているのか、なぜSCPを生産しているのかも不明です。SCPの根源はこの組織ではないかとの噂もあります。
【「SCP」はゲーム化もしている】
・SCP- Containment Breach
このゲームは海外制作のPC用フリーゲームです。ジャンルとしてはホラーゲーム。一人称視点、いわゆるFPS視点で探索を行っていくゲームスタイルです。
SCPが徘徊する施設を探索して、そこから脱出することが最終的な目標です。銃などの武器は存在しておらず、襲い掛かる危険から回避していく必要があります。
このゲームではSCP-173をはじめとする、さまざまなSCPが登場します。
因みに「SCP」を題にしたtrpg「テーブルトークロールプレイングゲーム」も存在しています。
【SCPの短編映画】
短編映画① SCP Episode 1
ロシアのファンによって作成された「SCP財団」を元ネタにした短編の映画です。元ネタである「SCP財団」の雰囲気を見事に再現しています。「SCP財団」を元ネタにした作品のなかでも非常に完成度の高い短編映画です。
短編映画② SCP Episode 2
上記の短編映画の続きになります。こちらの短編映画もSCP財団を元ネタに作成されている短編動画です。
「SCP」好きにおすすめ!「キャビン」
この映画に詳しく話してしまうと映画のネタバレになってしまうので詳しくは書けませんが、「SCP」好きの方にはお勧めできる映画です。個人的にはこの映画の元ネタはSCP財団が元ネタになった映画ではないかと思います。
SCP財団についての解説動画
【ゆっくり解説】SCPをせっかち紹介
SCP財団を元ネタにSCPを簡潔に分かりやすくまとめています。元ネタである「SCP財団」は文章が多いため、文章が苦手なかたにおすすめの動画です。
【ゆっくりSCP紹介】SCP-503
こちらもSCP財団を元ネタに解説を行っています。投稿者の「サリーの部屋」では他にもSCP財団を元ネタとした解説動画をあげており、イラスト付で非常に分かりやすい動画を作成しています。
【SCP財団を読む場合の注意!】
この記事を読んでもし、SCP財団に興味を持った人は是非とも「SCP財団日本支部」の公式サイトで「SCP財団」の世界観を楽しんでください。
最初は【「SCP財団」の歩き方】という項目を読むことをお勧めします。
SCP財団日本支部のサイトに訪れたときにその情報量の多さに混乱してしまい、適切に「SCP」の世界観を楽しめなくなってしまう可能性が非常に高いです。
【「SCP財団」の歩き方】では、初めて「SCP財団日本支部」のサイトに訪れた人のためにある程度のガイドを設けているので初めはそのガイドに従って読んでいくとより楽しめるでしょう。
【一般の人も創作可能】
「SCP財団日本支部」から資格を手に入れたらどんなどんな内容でも投稿することは可能ですが、「SCP財団日本支部」サイトの一定のクオリティを保つために読者投票で否定評価が多いものは削除されます。
「SCP財団」「SCP財団日本支部」内では感想や批評が行われており、時に創作コンテストが開かれることもあります。
「SCP財団」は創作サイトのため一般の人でも、自分で考案した「SCP」を投稿することができます。
しかし、誰でもすぐに投稿することはできず、「SCP財団日本支部」サイトの内で申し込みを行い投稿の資格が与えられた者が投稿できるようになります。
SCP財団はオカルト好きにおすすめ!
SCP財団のサイトには都市伝説のようなネタがたくさんあります。特にオカルトが好きな人・SFが好きな人には「SCP財団」サイトにぜひとも訪れてほしいです。そこでは恐ろしく、奇妙な世界を体験することができるでしょう。
ただ読むだけでなく、登録を行えば実際に自分で考案した「SCP」をサイトに載せることも可能です。
【SCP財団ってなに?:まとめ】
ここで紹介した「SCP財団」の情報はほんのわずかです。
気になった方は公式「SCP財団」サイトにて是非読んでみて下さい。初めは、SCP-173を一覧することをお勧めします。SCP-173は初めて作られたSCPであり入門編としても適したものです。まずはSCP-173を見てみましょう。