2021年08月19日公開
2021年08月19日更新
イモリ・ヤモリ・トカゲの違いは?毒性があるのは?画像でわかる見分け方!
イモリ・ヤモリ・トカゲの違いとは?分類・見た目の違い・毒性、またどうしても家の中では見たくない!という方にも参考になる情報を画像付きでご紹介します。その見た目からどうしても敬遠されがちなイモリ・ヤモリ・トカゲですが、特徴・特性を知れば付き合い方が変わるかも?
はじめに・・・分類
出典: https://ginkou.jp
少し、というか知ってしまえば大きな違いです
イモリ
日本で「イモリ」と呼ぶ場合は、アカハライモリを指すことが多いようです。
出典: https://flic.kr
アカハライモリ(別名:ニホンイモリ)
■両生類
■分類:イモリ科イモリ属
■漢字表記:井守、蠑螈
■生態:水田や池などの淡水中、水気の多い枯草の下などに生息
■再生能力:尾は切れても骨まで再生可能で、四肢を肩の関節より先で切断しても指先まで完全に再生する。さらには目のレンズも再生させられる、とても高い能力を持つ
■食性:昆虫などの小動物がメイン。他の両生類の卵や幼生なども捕食する
■前肢4本、後肢5本
その生態からして、原生のイモリが家の中に入ってくることはまずないでしょう。
ヤモリ
日本ではニホンヤモリが最も一般的です。
出典: https://flic.kr
ヤモリ
■爬虫類
■分類:ヤモリ科ヤモリ属でトカゲの一種
■漢字表記:家守・屋守・守宮
■生態:陸上、主に民家やその周辺に生息
■再生能力:尾は再生可能だが、骨まで完全再生はできない
■食性:昆虫などの小動物がメイン
■前後肢共に5本
垂直なガラス面や天井などに張り付けるので、家の中にも入ってきます。夜行性で昼間は壁の隙間等で休んでいることが多いですが、家を守るという漢字が表すように、家の中で見掛ける機会はイモリやトカゲに比べて一番多いでしょう。
トカゲ
出典: https://flic.kr
ニホントカゲ
■爬虫類
■分類:有鱗目トカゲ亜目に分類される爬虫類の総称
一般的に目にするニホントカゲ・ヒガシ二ホントカゲはトカゲ科トカゲ属
■漢字表記:蜥蜴・石竜子
■生態:陸上に生息
■再生能力:尾は再生可能だが、骨まで完全再生はできない
■食性:昆虫などの小動物がメイン
日中は日光浴で体温調節したり食べ物の消化を促したりします。石や岩など遮蔽物の多い場所を特に好んで生息しますので、場所によっては家の中で見掛ける機会もあるでしょう。
ことわざになるほど、日本にゆかりがある
トカゲと言えば有名な
「トカゲの尻尾切り」なんて言葉もありますね
出典: http://www.heu-le.net
トカゲが尾を切り捨てて逃げるように、不祥事などが露見したとき、下位の者に責任をかぶせて、上の者が追及から逃れること。
イモリの方が再生能力に長けていますが、やはり尻尾を切るというと昔からトカゲのイメージが強かったんでしょうね。
イモリ・ヤモリ・トカゲの違い ①見た目(画像)での見分け方
言葉で説明しても見分けるにはピンときませんし、画像で違いを見ていきましょう。
イモリの見分け方
出典: http://item.rakuten.co.jp
アカハライモリ
出典: http://item.rakuten.co.jp
茶褐色もしくは黒い背中に赤いお腹
ヤモリの見分け方
出典: https://allabout.co.jp
ニホンヤモリ
出典: https://ja.wikipedia.org
背中もお腹もベージュ系で同色です
姿は似ていますが、アカハライモリとニホンヤモリだけに限れば、色があからさまに違うので見分けるのも難しくありませんね
ヤモリ、カナヘビ、トカゲってなんぞ?って時はこちらを参照にしてください http://t.co/2rTOne9EVI pic.twitter.com/GekqUIaRwL
— ツク之助◆フトアゴ絵本発売中 (@tukunosuke) August 20, 2014
トカゲの見分け方
出典: http://blog.goo.ne.jp
ニホントカゲ幼体
出典: http://gecko0912.web.fc2.com
ニホントカゲ成体
トカゲとは若干違うカナヘビ
出典: http://arkpet.ocnk.net
ニホンカナヘビ
イモリとヤモリよりも見た目での区別が難しいトカゲとカナヘビ。
尾がメタリックブルーであればトカゲの幼体と一目で判別できる他、肌の表面がツルツルしていればトカゲ、尻尾が比較的長めであればカナヘビという見方が分かり易いでしょうか。
「イモリとヤモリ&カナヘビとトカゲ」が教材用ポスターとして販売開始しました!学校・図書館・児童館など色々な場所でご活用いただければ幸いです!http://t.co/lTqyAbcEb4 ネット販売は埼玉福祉会にて。少々お待ちください pic.twitter.com/WsL306tgFM
— ツク之助◆フトアゴ絵本発売中 (@tukunosuke) September 13, 2014
イモリ・ヤモリ・トカゲの違い ②毒性
イモリの毒性
イモリはフグと同じテトロドトキシンという毒を持っています。
量によっては死に至る毒ですね。危険を察知すると全身の皮膚から毒を発するイモリ。その毒性は、触れた後にしかっり手を洗えば大丈夫な程度のようです。
実際イモリは、江戸時代から媚薬として「黒焼きイモリ」と呼ばれ食されてきた事実があります。
どうやらイモリを食べた事での死亡例はないようです。
しかし、無理をしてでも食べる状況でない限り、危険を避ける意味では口に入れない方が無難と言えます。
出典: http://orgchemical.seesaa.net
テトロドトキシンと言えばフグ
毒性に個体差があることと、生息海域や季節によって毒性に違いがみられる場合があり、安全とされている同種でも死に至るケースがあります。
ヤモリの毒性
日本の原生ヤモリに毒性はありません。
触れると「キィー、キィー」と鳴き、噛まれることもありますが、歯が繊細で顎の力も弱い為、噛んだヤモリの方が骨折してしまうこともあるそうです。
毒というよりも、害虫を捕食しているので、気分的に触れたら手を洗う
程度に思っておいて大丈夫です。
トカゲの毒性
日本原生のトカゲも毒性はありません。
ヤモリと同様、小さなトカゲは触れても噛まれても毒の観点では問題ありません。
出典: http://home.t08.itscom.net
ヤモリ・トカゲは無毒性
イモリ・ヤモリ・トカゲの違い ③飼育方法
簡単にまとめると、以下のような違いがあります。
イモリの飼育方法
警戒心が強く、貪欲に食べます。
注意点は以下の通りです。
■他の両生類と同じ水槽に入れない(捕食対象になり得る)
■水槽・蓋(逃走防止)・底砂・陸地
■イモリ用のエサやカメ用のエサ、メダカやイトミミズなど小動物を1日1回、食べきれる量を与える
■熱に弱いので水温を15~20℃に保つ(冬眠時の水温は10℃以下)
■繁殖には卵を産み付ける水草などを使用
■共食い防止の為、子供は別水槽に移す
■水質管理を適度に行う(水道水に弱いのでカルキを抜く・食べ残しや排泄物による汚れに注意する)
出典: https://plaza.rakuten.co.jp
原生の生態に近くなるよう、水槽には陸地が出来る程度の水を入れますが、大き目の水槽と水辺スペースを多くすると泳ぐ姿をより楽しめます。
ヤモリの飼育方法
あくまで陸上で生息しますので陸地があればよく、大きな水槽などは不要です。
■プラケース・蓋(逃走防止)・シェルター(隠れる場所)・水飲み場・床材
■パネルヒーター(冬眠防止)
■コオロギ・ミルワームなど、生きた虫のエサ
■産卵したら卵を守る工夫(仲間に蹴破られないように保護する)
パネルヒーターがなくても普通に飼育可能で、冬眠させることはそこまで問題ではないのですが、眠っている間に体内で糞が腐るなどが原因で死んでしまう確率が高まるそうです。床材も必須ではありません。
出典: https://flic.kr
夜行性で日中は陰に隠れることの多いヤモリには、草木や石などで隠れ場所を作ってあげましょう。
出典: https://flic.kr
ヤモリは縁起の良い生物
ヤモリは害虫を駆除(捕食)してくれる益獣として、古くから退治すべきではない縁起の良い生き物とされています。
家の中で見掛けて、どうしても苦手という方は
直接的に退治する方法ではなく、家に入らせない対処をオススメします。
■家の中に居る虫を退治する
→エサが居なければヤモリも生きていけません。いずれ引っ越します。
■侵入経路を完全に遮断する
→家中隅々までチェックするのは難しいですが、入り口が無ければ入れません
どうしても退治したい という方は
■捕まえて外に逃がす
■触りたくない場合は掃除機で吸う
■ゴキブリ捕りを設置する
■ゴキブリ・ダニ用のバルサンを焚きまくる
上記で退治できます。
トカゲの飼育方法
出典: https://flic.kr
機基本的に必要な物はヤモリと変わりません。大きな違いを挙げると
■室外飼育と室内飼育で管理方法の違いがある
■室外であれば、冬眠時に潜れるよう土などの床材が必須
■室内であれば、紫外線ライトなど日光の役割を果たす器具が必要
違いのまとめ & タモリ
出典: http://xn--wowow---hr2mi76xba8537a.biz
イモリ
・両生類
・毒性がある
・水回りで生息する
・共食いをはじめ両生類も捕食する
・背中が黒く腹が赤い
・再生能力が異常な高く、目のレンズ・骨まで再生できる
ヤモリ
・爬虫類
・夜行性
・民家周辺~家の中の害虫を捕食してくれる益獣
・毒性はなく、噛まれても痛くない
・全身ベージュ系
トカゲ
・爬虫類
・昼行性で日向を好み、夜は陰に潜む
・毒性はなく、噛まれても痛くない
・表面は茶系の身体に黒のライン
・尻尾が青系なら幼体
・カナヘビとは違いがある
タモリ
イモリ・ヤモリと名前が似ているので、混同しないように一応違いを載せておきます(笑)
出典: https://matome.naver.jp
「タモさん」の愛称で老若男女問わず、幅広い層から愛されるタモリ氏。
本名、森田一義
出典: http://toptwitter.com
タモリ氏と言えばイグアナ芸。
イモリ・ヤモリとはハッキリ区別しましょう。