2021年08月19日公開
2021年08月19日更新
『深層WEB』とは?闇インターネットから覗くディープすぎる裏世界
知られざる裏のインターネット「深層web」のディープな世界。裏の世界には児童ポルノや麻薬に殺人依頼まで様々な違法行為が存在。裏ウェブサイト「深層web」への行き方とは。ディープなウェブ世界への行き方は意外と簡単!?そしてそこにあった闇の深い動画やゲームとは?
目次
『深層ウェブ(ディープウェブ)』とは?
一般webサイト『表層ウェブ』と闇のwebサイト『深層ウェブ』
出典: http://ja.affdu.com
「深層web」のイメージ画像
「深層ウェブ」と聞くと検索エンジンで奥の方のページにあるサイトか何かだと思われますがそれは違います。
「深層ウェブ」とはしばしば海に浮かぶ氷山に例えられます。
この画像が表すところは所謂「氷山の一角」。
私たちが普段閲覧するページは大きな氷山が海面から見せるほんの一角でしかない、という例えですね。
海面下の「DEEP web」が「深層ウェブ」に当たります。
出典: http://www.irasutoya.com
普通の検索じゃ出てこない「web」
大手検索エンジンの「Google」「Yahoo!」「Bing」などが検閲し掲載するサイトで私たちが閲覧できる「www(ワールド・ワイド・ウェブ)」を「表層ウェブ」と言い、 普通のブラウザや検索エンジンには検索がヒットせずアクセスできないサイトを「深層ウェブ」と言います。 2001年にカリフォルニア大学バークレー校が調査した結果ではインターネット上にあるウェブは「表層ウェブ」が全体の10%、「深層ウェブ」が残りの90%をしめるという結果が出ています。
『Tor』によってアクセスが可能な『深層ウェブ(ディープウェブ)』
『Tor(トーア)』によって実現する『深層ウェブ』へのアクセス
出典: https://ja.wikipedia.org
意外と簡単な「深層ウェブ」への行き方
多く知られている「深層ウェブ」への行き方では「Tor(The Onion Router)」オニオンルーターと呼ばれる接続経路匿名化をするためのシステムが使われています。
「Tor」はアイコンの玉ねぎが示すように、仮装回線を使い通信ノードを玉ねぎの皮のごとく複数経由させることにより通信が暗号化されます。
このソフトウェアはインターネットの匿名性を確保・向上させるために構築されたものが本来の意図です。
検索エンジン『Tor Browser』を用いる
出典: http://utaukitune.ldblog.jp
「深層ウェブ」用ブラウザー
「深層ウェブ」へのアクセスは専用のブラウザーを用います。
有名なのが「Tor Browser」です。専用ブラウザで検索する事で自身のIPアドレスを偽装することができます。
しかし、ただこれらのソフトウェアをインストールしただけでは通信の暗号化はできません。
複雑な設定を自身が行わなければ匿名性の向上を測ることは難しいと言われています。
注意したいのが「深層ウェブ」の行き方(ブラウザを導入するだけ)はわかっても容易にはサイトに辿り着けないと言うこと。
怖いもの見たさで違法なことをしているサイトを閲覧したいと言うならばなおさらそのサイトはわかりづらくなるでしょう。
サイトリンク集を乗せたサイトもありますが有名なサイトになるほど所謂”使えない”サイトになっているようです。
スマホ用『Onion Browser』
出典: http://caf-pow.hatenablog.com
スマホ用「深層ウェブ」ブラウザー
スマホから「深層ウェブ」へアクセスするためには有償ソフトウェアの「Onion Browser」を使用することで実現できます。ただしこちらのブラウザーもご自身で色々な設定をしなければならず、インターネットに詳しくない人には扱えません。PC用のブラウザーもそうですが、アクセスの追跡をしづらくするためにノードを複数経由させるため速度は著しく落ちます。
Android端末用には「Orfox」ブラウザーなどがあります。
実は『深層ウェブ』自体には犯罪性はない?
出典: http://www.irasutoya.com
「Tor」のシステムは「P2P(ピア・トゥ・ピア)」と呼ばれるアーキテクチャを使うことにより匿名性を高めています。
しかしこの「P2P」の通信暗号化やデーターの中継の回数増加行為による匿名性向上は犯罪とも非常に相性のいいシステムです。
特に日本ではファイル共有ソフト「Winny」での著作権問題でも有名ですが、著作権を侵害したファイルのアップロードなど、いわゆる”割れ”犯罪などに都合が良いのです。
さらに「深層ウェブ」では匿名性向上から違法薬物売買、売春、児童ポルノ、殺し屋など別の凶悪な犯罪の温床ともなりやすいのです。
『深層ウェブ』への”入り方”は簡単だがサイトの”見つけ方”は難しい
出典: http://www.irasutoya.com
「Tor」の「深層ウェブ」にあるサイトは「onion.com」オニオンドメインが使われています。
オニオンドメインはサイト管理者によっては時間帯によりアクセス権限があったり更新が止まってたり
前述したように検索エンジンがない時代のようにリンクをたどるためのページがあるが、ほとんどのサイトにアクセスできなかったりします。
「深層ウェブ」への行き方がわかったからといって安心はできません。
中にはアクセスすることでウィルスに感染させられたりなどもあるみたいです。
安易な気持ちで「深層ウェブ」からファイルをダウンロードしたり、無闇やたらにサイトページにアクセスすると取り返しのつかない事態になりかねません。全て自己責任です。
『深層ウェブ(ディープウェブ)』にあるサイト
以下アクセス自己責任なウェブサイト紹介。
人体実験サイト『The Human Experiment 』
出典: http://uhawwwsoku.net
「深層ウェブ」にあるとされる最も恐ろしいサイトの一つ「人体実験」のサイト。
サイトのヘッダーには「Not all humans are equal, for some of them were born superior to others.」(すべての人間が平等であるわけではありません)とあります。
このサイトでは闇と狂気に満ちた人体実験の内容が写真と動画と共に掲載されていると言います。
麻薬売買サイト『シルクロード』
出典: http://coinandpeace.hatenablog.com
主に麻薬などの取引が盛んだった「シルクロード」
「シルクロード」は2011年に作成された「深層ウェブ」のマーケットプレイス。
違法な薬物、銃、クレジットカード情報等々犯罪の色が強いものを「シルクロード」では多く売買されています。
しかし「シルクロード」の創設者は2013年の10月にFBIにより逮捕されました。そのおかげで現在「シルクロード」は閉鎖されています。
がしかし、残念なことに現在は「Silkroad2.0」なる「シルクロード」の模倣サイト群がいくつも「深層ウェブ」内で復活を遂げているようです。
『Besa Mafia』
出典: https://spirituabreath.com
殺し屋を雇うことのできるウェブサイト。
『Onionちゃんねる』
出典: http://blog.trendmicro.co.jp
日本の大手掲示板サイト「2ちゃんねる」を模した作りの掲示板。「Onionちゃんねる」。
ここは正真正銘のアンダーグラウンドで、普通のやりとりもされているそうですが、主に薬物売買、児童ポルノ、個人情報売買などが行われているそうです。
『児童ポルノ』サイト
「深層ウェブ」にはたくさんの「児童ポルノ」をアップロードしたサイトがあるといいます。
「児童ポルノ」は法改正により単純所持でも逮捕される可能性があります。
FBIなどの警察機関が囮のサイトを使った取り締まりも行なっているようなので、サイトのリンクを踏むだけでマークされる可能性も無きにしも非ずです。
『深層ウェブ(ディープウェブ)』での違法な売買には『ビットコイン』が使用されている。
出典: http://lighthood.space
仮想通貨「ビットコイン」
「深層ウェブ」では匿名性を守るために仮想通貨である「ビットコイン」を用いて取引を行なっています。
「ビットコイン」とは2009年1月より運用が開始されている暗号通貨。
「深層ウェブ」と同じインターネットプロトコル「P2P」のネットワークで運営されているのが特徴で仲介者なしにユーザー同士での取引が可能となっています。
『深層ウェブ(ディープウェブ)』で体験した怖い話
深層にある「webサイト」での体験談
海外の大手掲示板「Reddit」ではこのような体験談が寄せられています。
彼は深層ウェブのとあるビデオに後で視聴しようとコメントを残したそうです。
時間が経ちそのビデオのページに戻ってみると『◯◯さん』と彼の名前がコメントされていたようでそれ以来怖くて一週間はネットができなかったとか。
他には以下のような体験もある。
あるRedditユーザーが、グーグルが誕生する前のインターネットでの体験を語った(英語です)。彼(彼女)はあるサイトのオンライン上の痕跡を追っていたが、ある日、彼(彼女)のためだけに作られたドキュメントを発見した。「我々にはきみが見えている」とのメッセージが残されていた。 この話は、彼(彼女)が「様々な人たちによるいろんな考え」というページにアクセスしたことから始まる。彼(彼女)は情報源を調べ、すべてのコメントのIPアドレスを収集し、“何”がこのサイトに人を集めたのかを突き止めようとした。 すると、ある日、不気味なことに遭遇した。 「わたしはついに、HTMLファイルとTIFF画像を大量に含むディレクトリのWebサーバを見つけた。同じようなファイルを含むいくつかのサブディレクトリもあった。nslookupコマンドを入れても、DNSレコードは表示されなかった。VisualRouteを使ってサーバーの位置を追跡したが、コロラドまでしか辿り着けなかった。HTMLファイルには、心理学者や精神科医のような人たちの痕跡が見えた。軍隊や医療関係者の気配もうかがえた。 サブディレクトリから親ディレクトリに戻ってサイトを閲覧していると、一番上に「1-.HELLO-THERE.html」(HELLO-THEREは「やあ、どうも」の意)とか、なんとかいう新しいHTMLファイルがあった。タイムスタンプはたった今のものだった。それを開くと、「我々にはきみが見えている」と書かれたテキストファイルを見つけた。引用なし。すべて小文字。約15秒後に、サーバーが落ちた」
「ブラック・ページ」での2chでの体験談。
ある男性が、興味本位で「深層Web」にアクセスして色々なページを見ていくうちに、 「ブラック・ページ(Black Pages)」という気味の悪いサイトに辿り付きました。 そこは、真っ黒な背景に、赤色と黄色で表示されたリンク集があるだけ。 赤色のリンクを辿ると、「殺し屋紹介」などの犯罪絡みのリンクが山盛りのページに飛ばされ、黄色を辿ると、「秘密結社のチャットルーム」というリンクの張られたページヘ。 彼が、チャットルームへのリンクをクリックすると、不自然なほど長い時間の後、ようやくチャットボックスが出現。 それと同時に、暗い部屋でじっとこちらを凝視する仮面を付けた人物の姿が表示されたのです。 恐ろしいのは、その時、PCのモニターを見ている彼自身の顔も画面に表示されたこと。 どうやらその「仮面の男」は彼のPCのウェブカメラを遠隔操作していたようです。 怖くなってウィンドウを閉じようとしたものの、「閉じる」ボタンが消えており、おまけに「Ctrl+Alt+Delete」も反応無し。 その時、スピーカーから男の低い声が聞こえてきたのです。 「お前のことは見えているよ、ジェイムズ」 自分の名前を言われて肝を冷やしたジェイムズは、PCの電源スイッチを押し続け、ようやくブラック・ページから開放されます。 その2週間後。 彼の家に一通の手紙が届きました。 差出人は不明。 中の手紙を取り出してみると、そこには 「二度と戻って来るな」 と書かれてあったとか…。
「人体実験」のサイトでの体験談。
偶然このサイトを発見し、その狂った内容に驚いたある男性が、サイト内に設置されたチャットボックスから、このサイトの存在を警察に通報するという警告のメッセージを送りました。 すると、サイトの所有者と思われる人物から次のような返信が…。 「えーと…。君の名前はマイケルっていうのか。住所はマサチューセッツだね」 確かにこの男性の名前はマイケルで、マサチューセッツに住んでいたのです。 何故それが向こうにバレてしまったのかに驚きつつも、彼はこう切り返しました。 「それ、間違ってるよ」 そして、しばらくしてから返されたメッセージには、彼の完全に正確な住所が記してあったそうです…。
「深層ウェブ」には安易な気持ちでアクセスするとこういった痛い目に合う、と言う体験談。
利用者の中には違法なこと、わざわざ表でできないことをしようと言う人もいるわけですから、向こうはインターネットの知識に精通しているでしょうし、こっちも簡単にハックされかねません。
『深層ウェブ(ディープウェブ)』より発見された不気味な動画
『深層ウェブ』より発見された5つの動画をまとめたもの
以下の動画はグロテスクなものやビックリ系統のものではありませんが、ただただ不気味なものとなっているます。
「Blank Room Soup」
「Blank Room Soup」は「深層ウェブ」で見つけられたと言われている動画です。
ある1人の成人男性が泣きながらスープを飲んでいるというもの。
奇怪なのは部屋の奥にある扉から現れる謎の”着ぐるみ”の存在。
動画終盤にはもう一体の着ぐるみも現れて嗚咽を漏らす男を慰めるように背中をさすります。
この動画については、「スープを飲んでいる男は拷問を受けている」「食しているスープには男の妻か母が具材として入っている」だとか色々と憶測を呼んでいます。
この不気味な着ぐるみの正体はとある海外のアニメーター「レイモンド・S・パーシー」という方が「rayrayTV」にて製作した着ぐるみだという説が濃厚です。しかしこの着ぐるみは盗難にあって以来行方知らずだったようで「レイモンド・S・パーシー」さんはこの「Blank Room Soup」の動画を見せられて驚いたと言います。
「Blank Room Soup」パート2の動画ではさらに不気味で、着ぐるみ2人が後ろに立ち、男がスープを食べるのを見守っています。
男は非常に辛そうにスープを食べています。パート1と違うのはテーブルの上にティッシュと缶チューハイ?のうなものが置かれているところ。さらにコンセントの有無。そして動画最後のシーンでは突然一体の着ぐるみが男めがけて走り出し画面の暗転、からの叫び声のようなものが聞こえるところ。
あるユーザが『深層ウェブ』で見つけたゲーム①『Sad Satan』
制作者、制作意図、タイトル不明のゲーム
「深層ウェブ」から発見されたあるPCゲームが話題になりました。その名も「Sad Satan」(ファイル名からそう呼ばれている)。
ホラーゲームテイストの一人称視点のゲームで、「歩く」「走る」などの基本操作しかない謎のゲームで狭い通路の中をただひたすら歩き続けるものとなっています。
ゲームプレイの進行具合で画像が画面に挿入されたり、謎の音声が再生されたり、デスクトップに謎のテキストファイルが作成されたりするなど何らかのメッセージを持たせていることは確かなようですが、不可解であることには変りません。
『Sad Satan』の奇怪な画像
出典: https://www.gamespark.jp
ゲーム中に挿入される画像
「Sad Satan」プレイ中には加工された肉声が流れたり逆再生の音声や音楽が流れたり、繰り返し同じ音声が流れ続けたりします。
悪魔サタンの画像が一瞬挿入されたりホワイトアウトし謎の文字列が表示されたりかなり奇怪な演出をする作りになっています。
ただの適当に作られた悪趣味なソフトウェアかと思いきや、ゲーム中ドアのオブジェクトの前に立てば字幕で「Press 'E' to open/close door」と表示されるなど、しっかりゲームとしての体裁は保ってあるようです。
出典: https://www.gamespark.jp
ゲーム中挿入されるイギリス「NSPCC(英国児童虐待防止協会)」の画像
このゲームはプレイ中プレイヤーの意図しないところで様々な画像が画面に挿入されます。
「日本人男性の画像」「クリスマスパーティの家族写真」「銅像」それらの画像は一見すると繋がりがないように見えますが一部の画像には関連性があると指摘されています。
この写真に写っているのはイギリスの政治家「マーガレット・サッチャー」と「ジミー・サヴィル」という人物。
「ジミー・サヴィル」は生前はイギリスBBCの有名司会者であり慈善家で多額の寄付をしていたことでも知られています。そのおかげもあってか「マーガレット・サッチャー」の斡旋もありナイトの称号を得ている人物。ですが彼の死後2012年に「ジミー・サヴィル」本人が児童虐待、レイプなど様々な性犯罪に手を染めていたことが明らかになりました。
このことに加え、ゲーム中に少女のオブジェクトやレイプ犯罪最中の肉声が入っている等憶測により「Sad Satan」は性的虐待・児童ポルノのメッセージ性を持つと言われています。
『深層ウェブ』で見つかったゲーム②『Last Day.exe -666-』
「RPGツクール」ライクな作りのホラーゲーム。
プレイ中はビックリ系の驚かし画像が急に出てくるなど、この手のゲームにはありがちな怖さ。
選択肢によってはゲームオーバーになるようで動画の投稿者も途中で終わらせています。
『深層ウェブ』より”ディープ” 『マリアナウェブ』とは
出典: http://www.irasutoya.com
「深層ウェブ」よりも下にあると言われている闇の裏、「マリアナウェブ」
アンダーグラウンドなインターネットの裏には常人には辿り着くことのできない、行き方の判明していない最下層のウェブサイト「マリアナウェブ(ダークウェブとも)」があると言われています。
一説によると「マリアナウェブ」へのアクセスにはかなりの卓越した高度なコンピューター系統の技術と知識が必要であるとされ、インターネット界隈ではまことしやかにその闇のウェブサイトの存在が囁かれています。
『深層ウェブ(ディープウェブ)』まとめ
闇の深い裏のインターネット。その深層にあるwebサイト。
行き方は少しググれば簡単に知ることができます。裏とはいってもその入り口は近くにあるが故に怖いものです。
昨今のインターネットのプライバシーを求める動きに呼応するように「Tor」の需要も増してきています。
「深層ウェブ」にあるサイトは児童ポルノ関連が特に多いと言われていますし簡単に犯罪を犯すことができてしまいます。
「シルクロード」などの違法なサイトも多く、体験談を読むと怖い印象を持ちますが使い方次第で素晴らしいものになる「深層web」です。
ただし閲覧することは自己責任です。