お盆に”なす”と”きゅうり”で作る精霊馬がおもしろい!その作り方とは?

お盆に飾る精霊馬は、なすときゅうりで色々な形になるんですね。精霊馬自体の作り方はシンプルですが、職人顔負けの精霊馬を作り、お盆に飾るご家庭もあるみたい。なすときゅうりの新たな可能性を探って、精霊馬を作るのも面白いかも知れませんね。

お盆に”なす”と”きゅうり”で作る精霊馬がおもしろい!その作り方とは?のイメージ

目次

  1. 1お盆に飾る精霊馬は、読み方はなんて言うの?
  2. 2お盆に飾る精霊馬は、そもそも生まれた理由は?
  3. 3お盆に飾る精霊馬は、何故なすときゅうりなの?
  4. 4お盆の精霊馬の簡単な作り方
  5. 5お盆の精霊馬は、いつ頃飾れば良いの?
  6. 6お盆の精霊馬の意味合いは、地域によって違う?!
  7. 7なすときゅうりで作った精霊馬の飾りの向きは?
  8. 8お盆の精霊馬の処分の方法
  9. 9仏壇飾りに使う敷き物や、藁を使う方法も?
  10. 10お盆に飾る、おもしろい精霊馬って、どんなのがあるの?
  11. 11まとめ:精霊馬がおもしろい!

お盆に飾る精霊馬は、読み方はなんて言うの?

出典: https://nadesico-magazine.jp

地域や宗派によっても、作り方や読み方が違うそうです。

精霊馬は、きゅうりやなすで作ることが多い?

精霊馬の読み方は、「しょうりょううま」とか「しょうりょうま」と読みます。

精霊棚に飾り付ける精霊馬は、地域や宗派によって作り方は様々ですが、基本的には野菜のなすやきゅうりで作られることが多いです。

作り方は、きゅうりや茄子に爪楊枝などを刺し、馬や人を模して作られますが、動物の形にするのにはある理由があります。
それは、祖先の霊が野菜で作った精霊馬に乗るために作られているということです。

地域によっても違いますが、基本的には、8月16日に送り盆の時期になると、それまで棚に飾っていた野菜などを使い、供え物と一緒に川などに流したりするんですね。
ただ、迎え盆に、動物を作る地域もあったりするので、時期は色々です。

馬にする理由は、早く祖先の霊に帰って来て欲しいと言う思いがこめられ、牛にする理由は、ゆっくりあの世に戻って欲しいとの思いが込められています。
また牛にするのには、もうひとつ理由があって、沢山の供物を乗せて帰ってもらいたいとの思いも込められていると言います。

時期は大体お盆の時期というのは一致してますが、作り方も最近は飾りなど、おもしろいタイプの物を作る方が多いです。

以下に、精霊馬について、詳しくご紹介していきます。

お盆に飾る精霊馬は、そもそも生まれた理由は?

出典: http://dog-which-sings.com

野菜で精霊馬を作るのには意味があった

精霊馬の実際の所

旧暦の4月から6月は、作物が余り取れず、昔の人は飢えをしのぐのに精一杯だったという研究結果があります。

お盆にお供えされるのは、基本的にその時期の初物の野菜などを備えているそうですが、ある意味飢えの季節が終わるのをお祝いするために、必要な儀式だったみたいです。

故人に対してのお祈りの意味も込められており、精霊馬の形がおもしろいのも、ある意味感謝の意味が込められているのかも知れません。

精霊棚に飾られているなすやきゅうりなどの精霊馬は、感謝の気持ちをお祈りすると共に、生きていることの喜びを、祖先に伝えていった、伝統ある儀式と言えそうですね。

みんなが作った精霊馬すげえあ。ああいうのは作ってみたいかも。
— 35over (@TonkatsuKK) October 13, 2017

お盆に飾る精霊馬は、何故なすときゅうりなの?

出典: https://item.rakuten.co.jp

なすは牛、きゅうりは馬を模しているんだそう。

精霊馬のなすときゅうりの意味

お盆の時期になすやきゅうりで作る飾りは、精霊馬とか精霊牛とか呼ばれますが、先祖の霊が乗るための乗りものであると書きましたが、ではなぜ、なすやきゅうりが使われるのでしょう?

何故なすときゅうりが精霊馬などに使われるのかと言えば、なすときゅうりが夏野菜であることが挙げられます。
きゅうりは足の速い馬に見たてられ、形も細長いので、より早く先祖の霊が帰って来られるようにとの思いで作られています。

一方なすは、歩くのが遅い牛に見たてられることが多く、見かけからしてもきゅうりよりも鈍重そうですよね?
なすで作られた精霊牛には、よりユックリあの世に帰って欲しいという思いで作られています。

また、なすで作った牛の場合は、より多くの供物をあの世に持って帰って欲しいとの思いも込められており、きゅうりよりも平たい感じの野菜が選ばれているわけですね。

お盆の精霊馬の簡単な作り方

出典: http://kouketuatup.blog.fc2.com

作り方はシンプルです。

なすやきゅうりで作る精霊馬の作り方

精霊馬は、読み方は「しょうりょううま」とか呼ばれますが、難しいように見えて、作り方は至ってシンプルです。

まずは、以下の材料を用意しましょう。

●きゅうり…1本
●なす…1個
●割り箸…2膳
●爪楊枝…8本

割り箸と爪楊枝は、どちらかがあればOKです。

精霊馬の作り方は、割り箸か爪楊枝かによって、若干違いがあります。

1:割り箸の場合は、半分に割ってから、1本ずつ半分の長さに切り分けます。
2:爪楊枝の場合は、そのままでOK!
3:なすやきゅうりの足として、ちょうど良い位置に、割り箸や爪楊枝を刺すだけでOK!

もし長すぎる場合は、長さをまた調節して下さいね。
馬となるきゅうりと、牛になるなすが、上手く立てば大丈夫ですので、簡単ですね。

基本の作り方は、これだけです。
ぜひ作り方を覚えて、格好良い精霊馬とかにも挑戦してみて下さいね。

お盆の精霊馬は、いつ頃飾れば良いの?

出典: https://syukatsulabo.jp

お盆のいつ頃、精霊馬は飾るべきなの?

なすやきゅうりの飾る時期は?

お盆には、時期によって色々言い方がありますが、お盆が始まる7月12日は「お盆入り」と呼ばれます。

え?お盆って、8月に始まるんじゃないの?と思われたかも知れませんが、これは地域によって違うんですね。
地域によっては、一月遅い8月から始まります(ちなみに北海道では8月です)が、本来のお盆入りは7月に始まるんです。

ちなみに「迎え盆」は、13日頃から始まり、「送り盆」は15日か16日かのいずれかです。

では、なすやきゅうりで作った精霊馬を飾る時期とは?ですが、13日の朝に精霊棚を作り、そこになすやきゅうりで作った精霊馬を飾ります。

来る時にはきゅうりに乗ってもらい、より早く着くように。
帰りはなるべく遅くしてもらいたいので、なすの牛で帰ってもらうために、二つの精霊馬や精霊牛を用意するんですね。

13日の日には、先祖の霊が道に迷ったりしないようにと、家の庭や門口で、「迎え火」を焚く地域や宗派もあります。

お盆の精霊馬の意味合いは、地域によって違う?!

出典: http://wabisabi-nihon.com

地域によって、全く逆の意味になるそうです。

きゅうりとなすの意味が逆に?

お盆に野菜で作れられる精霊馬ですが、北海道から中部日本の地方では、16日の送り盆の時期に、供物と一緒に、川に流したりしていたそうですが、関東地方では、13日の迎え盆の時期に、供物と一緒に川に流しているとのこと。

あれ?送りと迎えって逆の意味ですよね?
きゅうりで早く来てもらって、帰りに遅くなるようになすを使うんじゃないの?
としたら、送りと迎えって、意味が逆になるんじゃないの?と思われたかもしれません。

実は、このなすときゅうりの精霊馬が逆になるのには、そもそも使い方が逆だったんですね。
どういうことかと言いますと、先祖の霊をゆっくりと迎えるために、牛であるなすの方を使い、先祖の霊が早く帰れるようにと、きゅうりの精霊馬を使う地域があったりと、意味が逆になるんです。

ただ、送り盆が終わった後に精霊馬を川に流したりは出来ないそうなので、その時には地中に埋める所は同じみたいです。
宗派によっては、塩で清めて捨てる所もあるみたいですし、一口に精霊馬と言っても、地域や宗派によって結構な違いがあるみたいですね。

なすときゅうりで作った精霊馬の飾りの向きは?

出典: http://tameninarusite.com

地域や宗派によって、向きも違う?

なすやきゅうりの向きもあるの?

お盆に飾りつけをするなすときゅうりの精霊馬ですが、実は向きも重要だったんです。

基本的には、ヘタの部分が頭になりますが、精霊馬を飾りにする時には、迎え盆の時には頭側を内側の向きに、送り盆の時には、頭側を外側の向きにするのが一般的とされています。

例えば、仏壇に精霊棚があった場合は…。

迎える時(迎え盆)には、精霊馬の向きを仏壇に向け、送る時(送り盆)には、仏壇の外に向けて配置するという具合に、向きを揃えるんですね。

向きは意外と知られていないので、子供に聞かれた時にすぐ答えられるように、向きの関係についても、覚えておくと良いと思います。

お盆の精霊馬の処分の方法

出典: https://lovegreen.net

処分に困るものでもありますね。

お盆が終わったら、なすやきゅうりはどう処分するの?

精霊馬に使われたなすやきゅうりは、お盆の間中飾っておくので、傷んでしまうこともあり、基本的には食用には使いません。
お菓子などは仏壇に飾った後、家で食べたり、ご近所に配ったりとかありますが、精霊馬については、故人やご先祖様をお送りする乗り物なので、食べるわけにはいかないんですね。

ではどうするのかと言いますと。
お寺で炊きあげてもらうか、川や海に流したり、土の中に埋めたりします。
地域や宗派によっても違いはありますが、基本的には精霊馬は食べずに、自然に返すんですね。

ただ、これをやってしまうと、川や海になすやきゅうりが溢れかえることにもなりますし、庭先に埋めるのもちょっと…というご家庭も多いと思います。

ですので、なすやきゅうりの処分方法は、一般的には、白い紙(半紙など)に包み、清めるための塩を一緒に入れて、ゴミとして出す方も多いと言います。

ぶっちゃけた話、家庭ごみとして出しても問題はないんですね。
ただ、家庭ごみとして出す時にも、先祖の霊に感謝して、出すことを忘れないようにして下さい。

ただ、処分の仕方は、地域や宗派によっても違いがありますので、困った時には、お年寄りなどの年長者に聞いてから、処分するのが一番良いかも知れません。

仏壇飾りに使う敷き物や、藁を使う方法も?

出典: http://butssa.n-da.jp

藁を使った精霊馬も可愛いですね。

野菜のなすやきゅうりの他に、藁を使うこともあるの?

飾り棚になすやきゅうりで作った精霊馬を飾る時には、下に敷き物を敷くことが多いです。

その敷物とは稲の一種である「真菰(読み方は、まこも)」を使った、読み方そのままの「まこも」や「こも」と呼ばれる敷物を使います。
敷き物が使われるようになったのは、真菰(まこも)の上でお釈迦さまが病人などを治療していたことから、使われるようになったそうです。

基本的には、なすやきゅうりで作られることの多い精霊馬ですが、藁を使って作られることも多かったと言います。
なぜかと言いますと、前述もしましたが、お盆の時期には飢えをしのぐ時期でもあったので、藁しか作れるものがなかったのではないかと思います。
本当はなすやきゅうりで作りたくても、藁しか収穫物がなかったのが理由ではないかと推測します。

基本的には、先祖の霊をお迎えするための物ですので、藁であっても、馬や牛の形をしていれば、問題はないですね。
藁で作るのには、なすやきゅうり以上に技術が必要だったと思いますが、藁で作っていた時代もあったそうです。

お盆に飾る、おもしろい精霊馬って、どんなのがあるの?

出典: http://aisu01.com

お盆の時期に飾る精霊馬には、こんなのも。

お盆の精霊馬は、もっと自由で良い!

精霊馬(読み方は、しょうりょうま、もしくはしょうりょううま)は、最近ではおもしろいデザインのが増えましたね。
中には、お盆に飾るのにふさわしくないのでは?と思える力作の精霊馬も。

どんな精霊馬であろうと、お盆の本来の意味さえ網羅していれば、どんなに変わった精霊馬だっておかしくありませんよね?

おもしろい精霊馬には、それだけお盆に感謝すべき先祖の霊を慰めてあげられるような、時間と手間を惜しまず作った精霊馬も沢山ありますし。

以下に、面白い精霊馬をいくつか集めてみました。

出典: http://buzztto.com

おもしろなすバージョンの精霊馬です。

お盆に使うなすを使った、超力作ですね。
今のお盆に帰って来る先祖の霊は、実は車に乗っていたかも?と思わせてくれますね。

精霊馬(読み方はしょうりょううま)は、乗りものであれば、それで良いわけですから、車というのも時代にそくしていて、グッドだと思います。

出典: http://buzztto.com

おもしろきゅうりバージョンの精霊馬です。

こちらも同じ方が作った、精霊馬(読み方:しょうりょうま)です。

お盆に供えるきゅうりを使った力作。
馬よりも、ずっと早くご先祖の霊が帰ってこれそうですね。

お盆にこんなのが供えられてたら、子供に大人気でしょうね。
おもしろい精霊馬が飾られたら、お盆も楽しくなるかも?!

出典: https://www.amazon.co.jp

藁で作ると、こんな風になるんですね。

お盆に飾る精霊馬には、藁で作るものもあると書きましたが、こちらの方が自由度は高そうですね。

おもしろいかと言うと微妙ですが、先祖代々と言う感じがして、素敵です。

お盆にお供えする精霊馬は、藁で作ると、気持ちがほんわかしますね。

出典: http://jin115.com

何とも言えないおもしろいデザインですね。

いまいちコンセプトがわからないですが、おもしろいデザインの精霊馬だと思います。

デザインの元は何だろう?と考えるのも、何だかおもしろそうですね。

お盆に飾る精霊馬も、こうしてみると、一種の芸術品ですね。

まとめ:精霊馬がおもしろい!

ということで、精霊馬の基本の作り方や、おもしろいデザインの精霊馬などを集めてみました。

精霊馬の由来などを知ることで、よりお盆の時期に意味を知ることが出来るかと思います。

地域によって、馬と牛が逆になるのも、何だか不思議ですね。

最近は、ゴーヤとか使うパターンの精霊馬もあるみたいです。

手をかけただけ、ご先祖の霊を慰められると思えば、もっと手の込んだ精霊馬も増えてくるかも知れませんね。

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