2021年08月02日公開
2021年08月02日更新
【つけびして 煙り喜ぶ 田舎者】山口連続殺人放火事件・保見光成とは?
「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」という川柳を残して犯した山口連続殺人放火事件。犯人の保見光成とはどんな人物なのでしょうか。そして「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」にはどんな意味が込められているのか。保見光成の人物像と山口連続殺人放火事件についてご紹介します。
目次
保見光成が犯した山口連続殺人放火事件とは
現代の八墓村とも呼ばれた周南市金峰で起こった山口連続殺人放火事件
周南市金峰で起こった山口連続殺人放火事件。現代の八墓村とも呼ばれたこの事件ですが、犯人の家には「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 かつを」と書かれた紙が貼られていました。
事件の悲惨さと、「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 かつを」という謎の言葉に世間の注目は一気に現代の八墓村周南市金峰へと集まったのです。
「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 かつを」と貼られ、行われた山口連続殺人放火事件
現代の八墓村 周南市金峰で起きた山口連続殺人放火事件
周南市金峰が現代の八墓村と呼ばれるきっかけになってしまった山口連続殺人放火事件は、2013年7月21日に起きました。
この集落に住む71歳から80歳までの高齢者5人が殺害され、放火されるという悲惨な事件だったのです。この山口連続殺人放火事件の犯人とされた保見光成の自宅には「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」という張り紙が貼ってありました。この「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」に込められた意味とはどんなものなのでしょうか。
「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 かつを」山口連続殺人放火事件の経緯
保見光成が残した「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」とは
現代の八墓村事件とも言われる周南市金峰で起きた山口連続殺人放火事件。
この山口連続殺人放火事件の犯人である保見光成は自宅に「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」という川柳を残しました。
そもそもこの山口連続殺人放火事件は、集落の保見光成に対する村八分げ原因となっているのではないかと言われています。
事件の発覚は集落の人間からの通報でした。「山口県周南市金峰郷で家が燃えている」。
その通報を受け、出動した消防隊は家の中から男女の遺体を発見したのです。これにより、この火事は放火ではないかと考えた警察は近隣を捜索します。その結果、合計で5人の遺体を発見することになるのです。
さらに捜索していると、遺体を発見した隣、保見光成の住む家に「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」という張り紙を見つけるのです。
姿を消した保見光成。
警察は保見光成の捜索を開始します。
そして7月26日。
山道に下着姿で座っている保見光成を発見、逮捕となりました。
山口連続殺人放火事件の犯人 保見光成とは
事件を起こした保見光成とは
5人の高齢者を殺害する事件を起こした保見光成。
彼はどのような人物だったのでしょうか。
事件の前には、地域住民とのトラブルを抱えていたという保見光成。
警察にも相談していたのだそうです。
しかし、事件が起きるまで保見光成の抱えている感情に気付かなかったという住民たち。
これこそが、事件の原因になったと言えるのではないでしょうか。
「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 かつを」と貼った保見光成とは
山口連続殺人放火事件の犯人保見光成とは
逮捕された山口連続殺人放火事件の犯人保見光成とはどんな人物なのでしょうか。
山口連続殺人放火事件の場所となった集落で生まれた保見光成。
保見光成は成長してから一度集落を離れますが、Uターンし集落に戻ってきます。
戻ったばかりの保見光成は、それまで腕を磨いた技術を活かして集落の人の手伝いなどを行っていたようです。
しかし、異変は両親と死別してから起こります。
保見光成は集落の人たちから村八分に遭っていたようなのです。
村八分というのは、つまりイジメ。
住んでいる集落から村八分に遭うということは、住んでいることができないというのと同じことなのではないでしょうか。
なぜ保見光成は集落から村八分に遭うようになってしまったのでしょうか。
「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」保見光成の残した川柳の意味
これまで、犯行現場に犯行声明とも言える文章を残した犯人たちは多くいました。しかし、自分の辛さを如実に表した文章を書いた犯人は少ないのではないでしょうか。
犯した罪は重いですが、集落の人たちにも多大な責任があるのではないでしょうか。
事件の際に残された川柳
事件のとき、自身の家に張り出した「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」という川柳。
事件への主張でも、事件を賑わせるためでもなく、ただただ、自分の気持ちを知ってほしいという思いで張り出した川柳。
事件に秘められた犯人の辛さがにじみ出ています。
保見光成が「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 かつを」に込めた意味
保見光成が川柳に込めた意味
保見光成は自宅の壁に「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」という川柳を残しています。
保見光成はこの川柳にどのような意味を込めたのでしょうか。
保見光成は弁護士にこの川柳の意味について語っています。
まず「つけびして」という言葉の意味は、集落に自分の悪い噂を流すこと、という意味があるのだそうです。
次に「田舎者」という言葉には、集落の人々という意味があるのだそう。
保見光成は、この張り紙を貼ることで、集落の人たちが意味を汲み取り、どのような反応をするのか知りたかったともいいます。
そして保見光成自身の抱える気持ちの意味も集落の人々に理解してほしかったのだと。
保見光成は、悲惨な山口連続殺人放火事件を犯しましたが、それまで耐えてきた村八分が辛かったのではないでしょうか。
山口連続殺人放火事件は保見光成への村八分が原因だった?
陰湿なイジメ。
そしてそのことを悪いと思っていない住人たち。
だからといって、殺人事件を起こしていいというわけではありません。
しかし、集落の人たちは、自らの行いを顧みなくてはいけないのではないでしょうか。
学校の中でのイジメ、職場でのイジメ。
どんなイジメも辛いものですが、住んでいる場所でのイジメは逃げ場がありません。
どうしてそのことに、彼らは気づくことができなかったのでしょうか。
「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 かつを」は集落への恨み?
山口連続殺人放火事件のきっかけ。保見光成への村八分
山口連続殺人放火事件は、集落の人たちが犯した保見光成への村八分が原因となっています。
確かに山口連続殺人放火事件は起こしてはいけない事件ではありましたが、それ以上に集落の人たちが犯した保見光成への村八分も問題だったのではないでしょうか。
山口連続殺人放火事件のきっかけ?保見光成とトラブル
多くのトラブルを起こしていた犯人ですが、それもすべて犯人側が悪いというものではありません。
住人たちのほうがむしろ悪いというものも多くあったようです。
警察に相談したとき、警察は何かしらの対応を取ることはできなかったのでしょうか。
山口連続殺人放火事件の原因
山口連続殺人放火事件は住民と保見光成との間にあった溝が原因となっていました。
きっかけとなったのは、保見光成が住民に提案した「村おこし」。
しかし、この提案は住民の中で反対にあい却下となります。
その後、少しずつ周囲とのトラブルが起こってくるのです。
農薬散布トラブル
山口連続殺人放火事件の背景には、農薬散布に関するトラブルもあるといいます。
保見光成に勝手に農薬を散布されたというのです。
飼い犬トラブル
山口連続殺人放火事件の前には、飼い犬とのトラブルも起こっていたようです。
保見光成の飼い犬が臭いという話になったのだとか。
その犬を住民が避けると、「殺す気か!」などど怒鳴られたのだといいます。
草刈りトラブル
山口連続殺人放火事件の前には、草刈りトラブルも起こっていたのだとか。
保見光成は、集落で一番若いということを理由に、草刈り機を購入させられ、その燃料代などもすべて自己負担で草刈りをさせられたのだとか。
さらに、そのことに対して文句を言うと、草刈り機を燃やされてしまったのだそうです。
その後に起きたのが山口連続殺人放火事件。
悲惨な山口連続殺人放火事件ではありますが、集落の住民の罪も重そうです。
#保見光成 【大阪スポーツ】より 「不気味なマネキンに謎の改名」「玄関脇にはユーミンのCD」「わたるからいつの間にか光成へ」 ←あのマネキンが立ってから「アイツはおかしい」とみんな避けるようになった。
— ちほぴん (@chihohohohodoco) July 27, 2013
現代の八墓村と呼ばれた周南市金峰のその後
事件のその後
この事件では、集落に住む8世帯12人のうち5人が殺害されています。
およそ半分が殺害されてしまったのです。
事件が起こったその後に、住民にテレビ局などが取材に訪れていますが、そこでのインタビュー内容は驚くべきものでした。
保見光成へひどいイジメをしていたにも関わらず、大したことないというような態度なのです。
あんな事件があったその後にも関わらず、この態度とは、村八分をなんとも思っていないということなのではないでしょうか。
事件のその後~判決~
事件のあったその後、保見光成は裁判で死刑を求刑されています。
判決の出たその後、判決を不服として上告しています。
保見被告「妄想性障害」は犯行に影響せず- http://t.co/AET0NJeyX1 素人考えだけど弁護士は犯行時の精神状態とか責任能力を争点にするより村が被告にした苛めを立証して情状酌量の方向で争えなかったのかな?その方が余程検察も動かされると思う。#保見光成 #かつを
— 德馬 (@tokkey_0524zet) July 29, 2015
【まとめ】「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者 かつを」現代の八墓村
いかがでしたか?
今回は、山口連続殺人放火事件についてご紹介してきました。
悲惨なで不気味な側面も見える山口連続殺人放火事件と思われていましたが、その背景には集落の住民による犯人への陰湿なイジメがありました。
起きてはならない事件は、住民たちが自ら作り出してしまったのかもしれませんね。