2021年08月02日公開
2021年08月02日更新
カメムシの天敵は?鳥やクモだけじゃないカメムシを好んで食べる動物まとめ
いつのまにか部屋にちょこっといて、掴まえると嫌な臭いを出すカメムシ。そんなカメムシの天敵といえば鳥ですよね。ですが、鳥以外にも実は結構いるんです!今回はそんな身近なカメムシの天敵・カメムシを好んで食べる動物をまとめました♪
目次
カメムシのプロフィール
出典: http://zatutisiki.com
カメムシの天敵を知る前に、まずはカメムシのプロフィールから勉強していきましょう!
カメムシには「ツチカメムシ科」や「マルカメムシ科」など様々な科があり、代表的な科だけを挙げても14種類も科があります。
それぞれに見た目に特徴があり、柄のあるカメムシもいれば、無地でシンプルなカメムシもいます。
形も、丸みのあるものから、一般的なカメムシのイメージである五角形のカメムシまで様々。
そしてカメムシが知られている一番の要因といえば、臭いですよね。
カメムシは英名で「stink bug」と言い、意味は臭い虫となります。
そのまま臭い虫と言われてしまう程に強い印象があります。
あの臭いの原因は、腹面にある臭腺という部分から「アルデヒド・エステル・酢酸・炭化水素」が含まれた分泌液を飛散させることで悪臭を放ちます。
あの臭いは天敵から身を守る為の対策であると考えられていますが、他にも警報の役割もあり、仲間があの臭いを出すと、周辺のカメムシが逃げ出すようになっています。
また、あの臭いはカメムシの種類によって違いがあり、中には青りんごのような臭いを放つカメムシもいるそうです。
カメムシの好きな植物
出典: http://www.gardening-designs.com
カメムシは植物性で、葉や茎、果実などに口を差し込み、植物の液を吸収します。
実はセミもカメムシの仲間ですので、植物からの栄養のとり方は同じです。
器用な両刀使いのカメムシもおり、肉食もするが植物からも栄養をとるものもいます。
肉食のカメムシには害虫を駆除してくれる益虫となるものもいますが、植物性のカメムシには私達の食物となる植物に被害をもたらす害虫となるものが多いです。
カメムシの植物被害防止に天敵達が役立つ
出典: https://www.pref.chiba.lg.jp
カメムシは臭いだけではなく、私達の生活を邪魔することがあります。
それが水稲への被害です。
カメムシは水稲から好んで栄養をとるのですが、カメムシに栄養をとられると斑点米というものが出来てしまったりして農家を困らせてしまいます。
そこで農家は基本的に防除をして対策をします。
防除とは農作物への害虫対策を指し、農薬を使って防除を行うことがほとんど。
しかし防除の為に農薬を使いすぎれば、農薬を気にしだした昨今の消費者はお米を買わなくなるかもしれません。
でも防除をしないとカメムシからの被害が・・・そこで活躍してくれるのがカメムシの天敵達です。
カメムシの天敵達が多くいれば、防除をしなくてもカメムシの数を減らせるため、防除回数もそれに合わせて減らすことができます!
そんな防除に役立つ天敵達を紹介します♪
カメムシの天敵「鳥」
出典: http://japanese.china.org.cn
虫を見つけたらすかさず飛んでいき、するどい嘴で昆虫をズタズタにする鳥。鳥に見つかってしまえば命はありません。
鳥類は色々なものを食べられる動物ですが、鳥類の多くは昆虫や果実や種子を食べて生きています。
鳥類の嘴には歯はありませんが、そのするどい嘴は大変な威力があり、昆虫の力では歯が立ちません。また、空から昆虫を見つける能力も高く、一度狙われてしまえば中々助からないといえます。
鳥はカメムシがあまり好きじゃない?
そんな鳥類ですが、カメムシは好んで食べないという話しもあります。
カマキリなどはやむを得ず食べることもあるようですが、やはりどの動物、昆虫からしても臭いようですね。
カメムシを好んで食べる鳥以外の天敵①「カエル」
出典: http://ishizuka-mokkou.doorblog.jp
カメムシを好んで食べる天敵の代表の一つが「カエル」です。
私たちからすると身近な生き物のカエルで、人によっては可愛いと言いますよね。
そんなカエルはほとんどが肉食性で、昆虫などを食べて生きています。
カエルにとってカメムシは大好物という訳ではないようですが、目の前にいれば食べてしまうのがカエルという生き物。
カメムシからすればカエルは見つかりたくない天敵です。
因みに農業では、農薬を減らす為に害虫であるカメムシ対策にはカエルを含め、多くの天敵を生かしておくことでカメムシ対策・駆除をしているようです。
カメムシを好んで食べる鳥以外の天敵②「カマキリ」
出典: http://www.geocities.jp
虫を食べる虫、といえばカマキリを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
田舎に行けばカマキリは何処にでもいて、よくバッタなどを捕まえて食べているシーンを見かけますよね。
カマキリも雑食な生き物なので、カメムシも一応食べるようです。
しかし、カマキリもあの臭いは苦手なようで、好んで食べる訳ではないみたいですね。
筆者はカマキリがカメムシを捕まえているところを見たことがありますが、そのあと手放していましたので、やはり臭かったのだと思います。
何でも食べるイメージのカマキリですが、意外とグルメな部分もあるようです。
カメムシには様々な種類のカメムシがいますので、種類によってカマキリも食べていると考えられます。
カマキリもカメムシ駆除に役立ちますので、水稲周辺で見かけた際は生かしておいた方がいいですね。
カメムシを好んで食べる鳥以外の天敵③「クモ」
出典: https://ameblo.jp
カマキリに続いて虫を食べる虫のイメージがあるのが、「クモ」。
クモは肉食性で、自分より大きな虫ですら、クモの巣に絡まればあっと言う間に餌にしてしまう、虫からすれば恐ろしい生き物です。
やはりクモもカメムシの天敵です。
といってもカマキリ同様、クモも好んで食べるという訳ではないようです。
クモがカメムシを食べるかどうかは種類にもよるみたいですね。
クモもカメムシ駆除に役立ちますので、あまりクモが沢山いる環境というのは気持ちがいいものではないかもしれません。
カメムシ駆除を考えているなら適度に生かしておくという程度でしょうか。
カメムシを好んで食べる鳥以外の天敵④「タマゴバチ」
出典: http://tokyoinsects2.blog.fc2.com
カメムシは基本的に害虫扱いされることが多く、その被害は主に水稲。水稲がカメムシから被害を受けると、米の品質が落ちてしまいますので大変農家を困らせます。
そこで天敵を活用し駆除をする農家が多いのですが、その中でも対策駆除として使える天敵が「タマゴバチ」です。
このタマゴバチは水稲に悪さをするカメムシ達の卵の中に卵を植え付けて寄生する寄生蜂です。なんだか怖いですね。
種類はチャバネクロタマゴバチやカメムシタマゴバチなどがあり、カメムシタマゴバチという名称からもカメムシの天敵という感じがして、駆除を頑張ってくれそうです。
最近ではこのタマゴバチを使用して水稲対策をする研究も進んでいるようです。
生物農薬と呼ばれているようですが、水稲農家が困らないよう、早く研究が進むと良いですね。
カメムシとテントウムシは仲間?
出典: https://kids.gakken.co.jp
カメムシ同様、テントウムシもくさい臭いを出すことがありますよね?
テントウムシも臭くなるからカメムシと同じ種類なのかな?と思っている方も多いようですが、カメムシとテントウムシは仲間ではありません。
テントウムシは臭いのある液体を出す種類がいて、その種類のテントウムシに攻撃をするとその液体で相手を威嚇します。
ただ、テントウムシはカメムシほど強烈でもなく、またテントウムシの種類にもよりますので、カメムシほど嫌われてはいませんよね。
むしろ可愛い外見から子供達に好かれていますね。
カメムシを食べる国がある
出典: https://blogs.yahoo.co.jp
私達からすれば害虫であるイメージの強いカメムシ。
ですがそんなカメムシを食べる国もあります。
食べる国は東南アジアや南アフリカ。
元々虫を食べるという習慣が普通にある国では、カメムシを食べることは普通のことなのかもしれません。
カメムシを食べる国ではゆでてから天日干しにしてカメムシを食べるそうです。
他にもカメムシを食べる国は、メキシコもあるようですね。
なんとタコスのスパイスとして生のままはさんで食べるそうです。
ラオスでは香辛料の材料として使われています。
こうしてまとめてみますと、世界にはカメムシを食べる国は結構多く、中には生で食べる国までありますので、日本も昔は虫を食べていたことを思いますと、もしかしたら日本もカメムシを食べる国になっていた可能性もありますよね。
まとめ~カメムシは天敵が多い~
出典: http://iwakisan.jugem.jp
今回の記事はいかがでしたでしょうか?
カメムシにも天敵が沢山いて、大変ですね。
あのくさい臭いで頑張って対抗はしても、カマキリやクモやカエルなどには中々敵わないようです。(食べたくなくなる効果はあるようですが)
農業関係の方は基本的に、害虫であるカメムシは敵です。
是非カメムシの天敵である生き物を見つけた際は追い出さず、カメムシ対策として生かしておくのも手ですね。
また、天敵は動物達だけではなく、人間にも食べられていることに驚いた方もいるのではないでしょうか?
茹でて食べると青りんごのような香りがする、という話しもありますので、興味がある方は外国の市場で見かけた際は食べて見て下さい♪