マグニチュードと震度の違いとは?計算の仕方・比較表をわかりやすく紹介!

地震の指標として頻繁に使用されるマグニチュードとは、震度とは何か、またそれらの違いをまとめる。その違いから地震に関する知識、これからニュース等で地震情報を見る時どのような点に着目すべきか関連付けながら、マグニチュードとは、震度とは何かをまとめる。

マグニチュードと震度の違いとは?計算の仕方・比較表をわかりやすく紹介!のイメージ

目次

  1. 1よく見るけど、よく知らない。マグニチュードとは?震度とは?違いとは?
  2. 2そもそも地震とはなにか?
  3. 3マグニチュードとは?
  4. 4震度とは?
  5. 5マグニチュードとは?震度とは?その違いや換算方法は?
  6. 6地震情報におけるマグニチュードとは?震度とは?使い方の違いは?
  7. 7マグニチュードとは?地震とは?その違いから学ぶこと。

よく見るけど、よく知らない。マグニチュードとは?震度とは?違いとは?

 阪神大震災や東日本大震災等大きな地震が多く起きる日本では、地震への関心も自然と強くなります。
 テレビでよくマグニチュードや震度と言う言葉を聞きますが、その意味や違いを正しく理解している人は多くないと思います。
 そこで、本記事ではマグニチュードと震度の違いを比較し、計算方法や単位、換算等の地震に関する知識をまとめることで、ニュース等で地震情報を見る時に身に付けておくといい知識を可能な限りわかりやすく説明します。

出典: http://irohasu01.biz

地震はいつ、どこで会うかわかりません。マグニチュードと震度の違いを比較しながら学んでいきましょう。

そもそも地震とはなにか?

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まずは地震とは何かを学びましょう。それからマグニチュードと震度の近いについて学びましょう。

 マグニチュードと震度の違いについて書く前に、まずは地震とは何か。種類やその違いを比較しながら分かりやすく書きます。普段何気なくテレビ等で見る地震ですが、その定義や種類について詳しく知らない人も多いと思います。

地震とは?

 地球の表面はいくつかのプレートに覆われています。プレートは盛んに動いていますが動き方が違い、プレート間には相対運動が起きます。その結果、急激な断層運動が起きることがあり、それが地震となります。
 下に概要図を載せます。この図で言うと、陸側のプレートと海洋プレートの間に相対運動が起き、陸側のプレートが海洋プレートに引っ張られます。その結果、ひずみによるエネルギーが次第に蓄積されていきます。限界まで引っ張られた陸側のプレートは耐えきれなくなり瞬間的に元に戻るように跳ね上がり、それが地震となります。

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地震はこのように二つのプレートの相対運動によって起こります。

地震の種類とその違い

 地震は発生メカニズムの違いから、大きくプレート間地震とプレート内地震の2つに分類されます。
 その違いはわかりやすく、プレート間地震とはプレート境界で起こり、震源の深さは70km程になります。
 プレート内地震はプレート間地震とは違い、プレート内部で起こり、その種類は震源深さの違いから更に内陸型地震と深発地震に分類されます。内陸型地震は震源深さが比較的浅く30km程、深発地震はそれとは違い震源深さ670kmにもなります。東日本大震災はプレート間地震、阪神大震災はプレート内地震と、同じ日本内でも発生する各地震は種類が違います。同じ大きな震度の地震だとしても、このように起き方に違いがあります。

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地震には発生メカニズムの違いから大きく分けると二つの種類があります。その違いはとてもわかりやすくなっています。東日本大震災はプレート間地震、阪神大震災はプレート内地震でした。同じ国内の地震でも種類の違いがあります。

日本列島周辺のプレートと地震の種類

 日本列島の周辺にはユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレートとフィリピン海プレートの4つのプレートがあり、日本列島の下に沈み込んでいます。
 日本で地震は全国各地どこでも起きていますが、多くは太平洋沖合のプレート間地震になります。日本列島に対する各プレートの位置関係を図に表します。東日本大震災は北米プレートと太平洋プレートにより引き起こされました。日本はこれら4つのプレートにより、複雑な境界上に位置していることが、地震が多い原因になります。

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日本周辺のプレート

日本周辺は複雑なプレートの境界上にあります。そのため起きる地震によって種類に違いがあり、全部同じと言うわけではありません。

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世界のプレート

この図からも、日本周辺には世界と違いプレートが複雑に位置してるのが見てとれます。

マグニチュードとは?

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それでは地震について、マグニチュードと震度の違いを見ながら勉強しましょう。

 マグニチュードと震度の違いを学ぶ前に、マグニチュードとは何か、計算方法や単位と共にわかりやすく説明します。

マグニチュードとは?その計算式や単位は?

 マグニチュードとは、地震そのものの規模(エネルギー)のことを指し、その地震がどれだけのエネルギーを持って地面を揺らしているかを表す指標です。
 -2から始まり、最大は12の数値で表します。

 マグニチュードの計算式は近年ではモーメントマグニチュードが使われており、地震のエネルギーEから、下の計算式によりマグニチュードMに換算します。
log10E = 4.8 + 1.5 M
エネルギーの単位はジュール(J)が使われ、マグニチュードの単位は、そのままマグニチュードが使われます。
 わかりやすくするため、下の計算では例として長崎型原爆をマグニチュードに換算した場合の計算を表しています。
下の計算は熱エネルギーから計算しているため、結果は地震の規模とは言えませんが、マグニチュード6.1相当の規模があることが分かります。
 つまり、原爆のエネルギーには、マグニチュード6.1地震の規模があることになります。

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マグニチュードの計算式です。最小-2、最大で12になります。

震度とは?

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次は震度です。マグニチュードとの違いはなんでしょう?

 次に震度とは何か。マグニチュードと同じく計算方法や単位と共にわかりやすく説明します。

震度とは?その計算式や単位は?

 震度とは、全国に4400程ある観測点で測定される揺れのことを指します。
 つまり、どれだけ地面を揺らすかの指標です。
 震度の階級は0から始まり最大は7となります。その内震度5及び6は強弱の違いがあるので、計10階級に分けられています。

 震度はマグニチュードと違い計算式でわかりやすく算出はされません。各観測点の計測震度計による観測値が使われており、単位ではなく階級として表されます。震度と震度による揺れ等状況の関係をまとめたものを下に添付します。
 ちなみに今は計測震度計による観測が行われいていますが、昔は違い、観測員の体感で震度を決めていました。

出典: http://home.hiroshima-u.ac.jp

震度と震度毎の揺れ等の状況の違いをまとめています。最大で震度7となり、震度3までなら、注意は必要ないようです。

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これが震度計です。マグニチュードと違い計算ではなく、震度計による測定で震度を出します。

マグニチュードとは?震度とは?その違いや換算方法は?

 先に書いた通り、マグニチュードとは地震が持っているエネルギーを表す指標、震度とは地面がどれだけ揺れているかを表す指標であり、同じ地震の指標ですが指しているものが違います。
 マグニチュードはどの地域でも同じ値になりますが、震度は地域つまり震源からの距離によって値が違います。
 震度と震源断層面からの距離によるマグニチュードとの関係が下の図にわかりやすくまとめてあります。マグニチュードと震源断層面からの距離より、震度への換算はこの図から可能です。今後はこのグラフを参考に、テレビで得た情報から自分でマグニチュードと震源断層面からの距離より震度への換算をしてみると、ニュースの見方にも違いが出るかもしれません。

出典: http://www.skr.mlit.go.jp

マグニチュードと震度の違いを図で示すとこのようになります。震源からの距離により震度は変わります。震度とは違い、マグニチュードは同じです。マグニチュードが小さくても距離が近ければ震度は大きく、マグニチュードが大きくても距離が遠ければ震度は小さくなる違いがあります。

出典: http://home.hiroshima-u.ac.jp

震度と進言断層面からの距離によるマグニチュードとの関係

マグニチュードと震度では表すものが違いますが、このグラフでマグニチュードから、震度へ換算可能です。

地震情報におけるマグニチュードとは?震度とは?使い方の違いは?

なぜマグニチュードと震度、違いのある2つがそれぞれ使われるのか?

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何故違いのある二つの数値をそれぞれ使うのでしょう?

 今までマグニチュードと震度について、違いを比較しながら計算式や換算方法を説明してきましたが、そもそもなぜこの違いのある2つの指標を使うのでしょうか?個人的には紛らわしいので、どちらか一方で十分な気がします。
 実際私たちが体感するのは地震の揺れであり、その大きさを表す震度が私たちにとって必要となります。一方で学術上、その地震の最大マグニチュードや震度が地球的に見て歴史上どれ程の規模にあり、過去や将来に起きる地震とデータを比較し、どのような違いがあるか調べることも重要なことになります。そのため、この違いのある2つの指標が使われ続けています。

マグニチュードと震度の危険なレベル

 では、マグニチュードと震度について危険なレベルはどこからになるのでしょうか?
 マグニチュードとは地震の規模を示すものなので、大きいからと言って必ずしも危険かと言うと違います。極端な話をすれば海外で起きた地震については、どれだけマグニチュードが大きくても私たちの身には何も影響がありません。
 ただし、海岸沿いは違い津波の危険があるので、遠いところでもマグニチュードの大きい地震が起きた場合、注意が必要になります。
 定義上はマグニチュード7以上の地震を大地震と呼びます。マグニチュード8以上を巨大地震、更にモーメントマグニチュード尺度で9以上を超巨大地震と呼ぶことが多いですが、これらについては大地震と違い学術的に定義されているわけではありません。
 ちなみにマグニチュード10.5から11は地球上の生物が絶滅の危機に直面する絶滅級、11.5から12は地球が真っ二つになってしまう程の消滅級と言われています。これらは大地震などと違い、数値上そのように言われているだけで、実際の事象とは違います。
 震度は先の図にも書いてある通り、震度4から電灯などの吊り下げ物が大きく揺れます。震度4以上は震度3以下と違い体感で揺れをハッキリと感じるレベルです。揺れを感じた時はすぐに身を守るようにしましょう。

出典: https://ecoeco-taizen.com

震度と違い、マグニチュード毎に地震名称が分けられています。学術的に定義されているのは大地震までで、巨大地震以上は大地震と違い定義されていません。

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震度3までとは違い、震度4から電灯等の吊り下げ物が揺れ始めます。

過去に起きた地震のマグニチュードとは?震度とは?違いと比較

 過去に起きた大地震のマグニチュードは、違いはどれほどだったのか、下の表に記載しています。
 記憶に新しい2011年の東日本大震災はマグニチュード9で国内観測史上最大の地震と言われています。被害の大きかった宮城県栗原市で最大震度7、震源から遠い千葉県も最大震度5でした。1995年の兵庫県南部地震とは阪神大震災のことです。この阪神大震災はマグニチュード6.9ありました。同じ大災害ですが、マグニチュードの違いから阪神大震災が大地震に、東日本大震災が超巨大地震に分類されます。
 1960年のチリ地震はマグニチュード9.5となっています。なお、マグニチュードは1違いが出るとエネルギーは約32倍の違いが出ます。東日本大震災や阪神大震災とチリ地震を比較すると、マグニチュードからはその違いが大きくないように見えますが、実際には規模の違いが凄まじいものであることは容易に想像できます。

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過去の大地震とマグニチュードの違いを表にしてます。マグニチュードの違いから地震名称が定義されています。

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こちらは上の表と違い、
マグニチュードの概要と発生頻度を表したものです。マグニチュードが大きくなる程、発生頻度に違いが生じ少なくなります。

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マグニチュードに1の違いがあれば約32倍、2の違いは約1000倍になります。マグニチュードは少し数値に違いが出るだけで、これだけのエネルギーの違いが出てきます。

マグニチュードとは?地震とは?その違いから学ぶこと。

 本記事ではマグニチュードとは、震度とは何かを表などで比較しながら違いを説明し、その数値をどのように読み取ればいいか、計算や換算方法をまとめてきました。日本は巨大地震が起こることが多いことから、東日本大震災以降は特に、他国の人と違い地震への関心が高まってきています。
 東日本大震災からも分かる通り、地震は私たちにとって非常に危険で身近な自然災害です。そのため、その災害に直面した時、即座に対応できるよう準備が必要です。
 「準備」と言うと、食料や生活用品などの「モノ」を準備することと思いがちですが、正しい知識を身につけておくことも大事な「準備」の一つと考えます。
 地震は日本各地、国外でも頻繁に起こる自然災害なので、ニュースなどテレビで情報を耳にすることも頻繁にあります。それら情報を正しく理解し、活用できるようにしておくことが、もし将来東日本大震災や阪神大震災のような巨大地震に被災した際、生き延びることができるかどうか、違いが出るのだと考えます。

出典: http://www.city.matsudo.chiba.jp

大きな震度を持つ巨大地震に被災しても、他の人とは違い確実に生きていけるよう、確かな知識を身につけていきましょう。

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