2021年05月11日公開
2021年05月11日更新
絶滅したヤーガン族(別名:ヤマナ族)の裸がヤバい!写真集&最後の生き残り…
ヤーガン族(ヤマナ族)の圧倒的ビジュアルを知っているか?!セルクナム族とは?生き残りはいるのか?ヤーガン(ヤマナ)とセルクナムの関係は?一度見たら鮮烈なその姿が忘れられなくなるクリエイター達が世界中に頻出!最後の生き残りが後世のわたしたちに伝えたいものとは?!
目次
裸がヤバい!ヤーガン族(ヤマナ族)とは
謎の民族、ヤーガン族
世界には様々な人間が住んでいます。
人種、地域、民族・・・。民族や人種にはいろいろな考え方がありますがあり地域や独自言語だけでは分類できないとも言われますが、一説では3000以上の民族があるとされます。
そんな中でも裸族でボディペイントが魅力的すぎるのがヤーガン族です。
裸にペイントをした格好をしていたらしいのですが、それが鮮烈すぎてインスパイアしたグッズやフィギア、ソフビやTシャツを作る人があとを絶ちません。
ついにはパタゴニア地方に博物館までできています。
ヤーガン族とは?!
ヤーガン族はアルゼンチン南部のパタゴニア地域の裸族で独自言語のヤーガン語を話す先住民族でした。
他にもセルクナム族やアラカルフ族、ハウシュ族などが住んでいたとされています。
ヤーガン族(ヤマナ族)とセルクナム族(オナ族)どっちが正しい?
ヤーガン族(ヤマナ族)とセルクナム族(オナ族)の違い
パタゴニアに住んでいたヤーガン族をネット検索するとヤマナと出てきたりセルクナムとでてきたり、果ては「日本のメディアではヤマナと紹介されているがセルクナムが正しい」とか色々でてきます。
どちらも先住民族で裸族なのですが、正しくはヤーガン族の別名がヤマナ族で、セルクナム族の別名がオナ族です。
これがごっちゃになってるので、後ほどでてくる博物館や生き残りの話もごっちゃになってます。
セルクナム族(セルクナムぞく、Selk’nam)とは、ティエラ・デル・フエゴ諸島を含むチリ及び、アルゼンチン南部のパタゴニア地域において居住していた民族。オナ族(Ona)とも呼ばれる。
ちゃんとwiki先生も言ってます。
ヤーガン族(ヤマナ族)の暮らし
ヤーガン族の特徴
ヤーガン族(ヤマナ族)はかつてはフエゴ人と呼ばれており、独自言語のヤーガン語を話しました。もちろん裸族です。
現在はフエゴ島にヤーガン族以外にも住んでいたことがわかったのでフエゴ人という呼び方は控えているそうです。
フェルディナンド・マゼラン、フランシス・ドレーク、ジェームズ・クックに強烈な印象を残したのはヤーガン族(ヤマナ族)のようで、チャールズ・ダーウィンなどは
「彼らが同じ地球に住む人間だとはとても信じられない」
とまで言っています。
その反面ググるとあまり奇抜な衣装がでてこないので、この「強烈な印象」が移り変わって、のちにセルクナム族(オナ族)の衣装と混ざり合ったのかもしれません。
ヤーガン族に関しては博物館もできているので、そこで知識を深めることもできます。
また、2009年時点では最後の生き残りのクリスティーナ・カルデロンさんがナバリナ島に住んでいます。
ヤーガン族の写真
裸族だということがわかります。
セルクナム族(オナ族)の暮らし
セルクナム族の特徴
セルクナム族は別名オナ族とも呼ばれ、独自言語のセルクナム語を喋っていました。
通常は毛皮を着ていたようですがその下は裸なので、裸族といえそうです。
そしてなんといっても特徴的なのは、成人式にしていたとされる格好です。
これがウルトラマンの怪獣だったりピカチュウみたいだったり、一度見たら忘れられないブットンだビジュアルなのです!
セルクナム族の写真
普段は毛皮を羽織っており、そのしたは裸だったようです。
ヤーガン族(ヤマナ族)とセルクナム族(オナ族)はなぜ裸?
南極に近いのに服を着ない、裸族になってのでしょうか。
ヤーゴン族は「寒いから服を着る」のではなく「寒いから服を着ない」と考えていたらしいです。
狩猟民族でアザラシをとったりしていたので、しょっちゅう水に濡れたり、また風雨にさらされたりします。そんな中で服を着ていると逆に体温が奪われやすいとのこと。逆に何も着ずに火にあたったほうが身体が温まりやすいということを知っていたのです。
斬新すぎる!奇抜すぎる格好の数々の写真たち
そしてこれがその衣装の写真です!
遭遇したヨーロッパ人も度肝を抜かれたらしく、写真がたくさん残っています。
ピカチュウ?
もっとも有名といっても過言ではない写真。前衛的すぎます。
尖ってますね。
「昔はトンがってたもんだぜ」とか言うんでしょうか。
2人揃って
このポーズ流行ったんでしょうか。
「あまりにも早くて腰の動きが見えないんだぜ〜」
セイセイセイ!
こちらも2人で
とんがったら、ポーズはこれなんでしょうか。
被り物特化
ちょっと異色ですね。
あれ?カオナ・・・
触ると火傷するぜ?!
成人式の衣装ということは親子でしょうか。
記念にパチリ!
どちらの星から?
知ってます。ウルトラマンの時はお世話になりました。
Tシャツもグッズにフィギュア、ソフビに博物館もあるぞ!
ファン多数!Tシャツやグッズにフィギア、ソフビの数々!
あまりの鮮烈さに虜になる人が全世界に続出。
グッズやフィギュアにソフビ、Tシャツを作る人から、はるばるパタゴニア地方(現アルゼンチン)の博物館に行く人まで、ファンを獲得し続けています。
セルクナム族切手
チリで公式に発行されたそうです。
セルクナムパーカー
もう着ちゃうくらい好き!
ヤーガン族Tシャツ
当然Tシャツもつくっちゃいます。
ヤマナ族Tシャツ
ファン活動がアツイです。
ヤーガン族のTシャツ
現地でもグッズになって販売されています。
セルクナムフィギュア
バリエーションまであります。
今度は6人で?!
ポーズまでソフビで再現しています。
ついにフィギュアに!
作ってしまうファン心もわかる気がします。
日本にもグッズやフィギュア、ソフビを作ってる人が結構いることに気づき、そのファンの厚さ(熱さ!)を再確認しました。
ニューヒーロー!!
アメコミにでてきそうです。
他にもこの方は外国の方ですがセルクナムインスパイアしまくってるので要チェックです!
ヤーガン博物館は展示物、グッズならパラパロイソへ
ヤーガン博物館
パタゴニア地方であるアルゼンチンにはヤーガン族博物館までできています。
注意が必要なのが、「ヤーガン族とセルクナム族の違い」です。
ここまで読んできた方はおわかりだと思いますが、「奇抜な衣装をしているのはセルクナム族」だということです。ヤーガン族は裸族なので、ここで展示しているのは裸族の写真などなので、セルクナムグッズのTシャツやフィギュアなどを求めていくとあてがはずれます。
パラパロイソのお店
パタゴニアにある民族グッズのお店
おや?入り口に・・・
有名人!
やはり、いますね。
ショップはいくつかあるようですので、周ってみるとTシャツはおろか現地ならではのフィギュアやソフビなどにも巡り会えるかもしれません。
最後の生き残り、クリスティーナ・カルデロンさん
生き残りはいるのか
さて、アツイ注目を世界中から集めるヤーガン族(ヤマナ族)ですが、現在はどうなっているのでしょうか。
セルクナム族(オナ族)の生き残り
残念ながらセルクナム族の生き残りは存在しません。
スペイン人の入植や争い、裸族が服を着るようになったことによる不衛生など、さまざまな要因によって絶滅してしまったそうです。
ヤーガン族(ヤマナ族)の生き残り
クリスティーナ・カルデロンさん
ドキュメンタリー映画『真珠のボタン』へ出演しています。
生き残りのクリスティーナ・カルデロンさんの活動
クリスティーナ・カルデロンさんは子供はいますが、同じ部族同士の子供ではないので純潔ではないとのこと。
また、お姉さんもいましたがすでに亡くなられてしまったようです。
人数が極限まで減ってしまうと、もはや純潔の維持は絶望的です。彼女はヤーガン族の最後のひとりなので国宝になっています。
ヤーガン語も彼女で滅びてしまいます。
クリスティーナ・カルデロンさんは現在は最後のヤーガン人としていろいろな言葉や教訓を伝える活動をしているようです。
故郷の村で
お姉さんのウルスラさんと共に墓参りで時々村に戻っていたらしいです。
生き残りだからこその教訓
実際に日本人で彼女に会った方が、ブログでその言葉を書いてましたので引用しておきます。
(前略) 酒を昼間から飲み始めました。発酵することができないほど寒い地なので酒はそれまでなかったのです。 彼女のまわりの人間、こどもたちもそうしてだめになっていったというのです。 かつて、裸なんて野蛮だから服を着ろとも言われた。しかし、服を渡されてもそれを洗うとうことを知らされていなかったがゆえに病気が流行り死者も出ました。 「酒を飲むな。」 実に示唆に富んだ言葉です。 (後略)
クリスティーナ・カルデロンさんが言う「酒を飲むな」。
じつにシンプルですが、その背景を思うとじつに深い言葉です。
絶滅の理由
絶滅の理由はいろいろな要因が絡み合っているようです。
以下に3つをまとめてみました。
服を着るようになる
もともと、服を着ないヤーガン族のところにスペイン人宣教師がやってきて布教活動をしようとしました。
しかし、服を着ていないと話の途中で移動したりしてしまうので、服を着るように指導します。ところがそもそも洗濯の習慣がないため、ものすごく衛生面が悪くなってしまいます。
集団生活をするようになる
さらに宣教師たちは原住民のヤーガン族たちに教育を施そうとしました。
その結果、集団生活をすることになり、抵抗力のないヨーロッパからの疫病に触れる機会が増えたのです。
羊を獲るようになる
ヨーロッパ人たちは現地のグアナコではなく、羊の牧畜を始めました。
牧場になり食料のグアナコがいなくなり、ヤーガン族たちは羊をとろうとしますが密猟者として処分されてしまいます。
グアナコだよ
リャマじゃないよ。アルパカでもないよ。
まとめ
絶滅してしまっても、いまなお世界中の人を魅了するヤーガン族。
地球には様々な民族が住んでいますが、こうした少数民族の独自の文化がじんわりとファンを獲得し、フィギュアやソフビが作られていくのも歴史に残るきっかけになっていいものなのかもしれませんね。