ローストビーフの上手な切り方!薄く柔らかくなるように切るコツとは?

牛肉の味を贅沢に楽しめるローストビーフは、切り方一つで美味しさが違ってきます。この記事では、手作りローストビーフを薄く柔らかく仕上げる上手な切り方や簡単に美味しいローストビーフを作るためのコツやレシピなどをご紹介いたします。

ローストビーフの上手な切り方!薄く柔らかくなるように切るコツとは?のイメージ

目次

  1. 1ローストビーフが上手く切れない人必見!簡単なコツを伝授!
  2. 2まずはローストビーフ向きの包丁を準備しよう
  3. 3ローストビーフを薄く綺麗に!切り方のコツ4つを伝授!
  4. 4ローストビーフ向きの部位を5つご紹介!自分好みを見つけよう
  5. 5簡単ローストビーフレシピ3選!綺麗に切って美味しく食べよう
  6. 6少しのコツでローストビーフは綺麗に美味しく仕上がる!

ローストビーフが上手く切れない人必見!簡単なコツを伝授!

ローストビーフ切り方

ローストビーフはかたまりの牛肉を蒸し焼きにしたお料理です。牛肉を贅沢に味わえるローストビーフは、お店で買うと少しお値段が高いイメージがありますが、家庭で手作りをすればコストも抑えられ、簡単に、しかもできたての美味しさを楽しむことができます。

そこで一つ、皆さんのお悩みは「お店のよう薄く切れない!」ということではないでしょうか?この記事では、かたまりのローストビーフの上手な切り方や手作りローストビーフの簡単レシピなどをご紹介していきます。作り方と切り方のちょっとしたコツを覚えれば、柔らかくて美味しいローストビーフを味わうことができますよ。

まずはローストビーフ向きの包丁を準備しよう

包丁

ローストビーフを薄く柔らかく切るためには、切り方のコツだけでなく包丁選びもとても大切です。

包丁の種類は大きく和包丁と洋包丁に分かれ、それぞれ用途に合った様々な種類の包丁がありますが、西洋から伝わってきた洋包丁の中には、その肉食の食文化に適した包丁が存在します。ここでは、ローストビーフを薄く切るのに適した洋包丁を2種類ご紹介いたします。包丁のお手入れ方法にも触れますので参考にしてくださいね。

ローストビーフにはカービングナイフが向いている!

ローストビーフとカービングナイフ

洋包丁の一種「カービングナイフ」は、別名「筋引(すじびき)」ともいい、お肉を切るのに最適な包丁の一つです。大きなかたまり肉を硬い筋ごと切断し、さらに小さなブロックに切り分けるときにに使う細身で長めの包丁です。お肉の繊維を楽に簡単に切ることができるので、ローストビーフの薄切りにも適しています。

ローストビーフにパン切り包丁が使えるって本当?

パン切りナイフ

パン切り包丁は、通常の包丁と違って刃がギザギザになっているのが特徴です。このギザギザのおかげで、硬い表面が簡単に切れ、柔らかい中の部分をつぶさずにパンを切ることができます。パンと同じく、ローストビーフも焼けた外側が硬く、中がしっとり柔らかいので、パン切り包丁のギザギザの特徴を生かせば上手に薄く切ることができるのです。

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どの包丁も予めしっかり研ぐのが大切!

包丁研ぎ

お肉に限らず、お魚も野菜も果物も、包丁の切れ味が悪いと上手く切ることはできません。包丁はいつも切れ味のよい状態にしておきたいですね。

包丁研ぎは、難しそうなイメージがありますが、今はスーパーやホームセンターなどで家庭用のお手軽な包丁研ぎ器が手に入ります。さまざまな形のものが売られていますが、どれも使い方はとても簡単です。基本は包丁の刃を研ぎ器の溝に入れ、押して引いてと約10回ほど包丁の刃を滑らせるだけでよいのです。コンパクトで値段もお安いので、ご家庭に一つ置いておき、ローストビーフを切るときにも役立ててくださいね。

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ローストビーフを薄く綺麗に!切り方のコツ4つを伝授!

ローストビーフ薄切り

ローストビーフを上手に薄く柔らかく切るために必要な包丁がわかったら、次は切り方を見ていきましょう。

【切り方のコツ①】切る時の肉の温度に注意する

温度計

ローストビーフを薄く綺麗に切るためにまず大切なのは、お肉自体の温度です。

できたてのローストビーフはとても美味しいのですが、薄く切るには柔らかすぎ上手く切ることができません。また、熱いと取り扱いも大変です。手作りのローストビーフを切るときには、 でき上がったらお肉を室温にしばらく置き、手で触っても熱さを感じないくらいになってから切りましょう。

お肉を少し落ち着かせると、切りやすくなるだけでなく、できたてのときにお肉の中心に集まっていた肉汁が全体に浸み込んでいくので、切った際に外に肉汁が流れにくくなり、薄く切ってもお肉全体がジューシーな味わいになります。

また、通販などで買ったローストビーフが冷凍の状態で届いた場合、カチカチでは切ることができませんので、食べる前日に冷蔵庫に移して一晩かけて解凍します。そして、切る1時間ほど前に冷蔵庫から出し、お肉が常温になってから切りましょう。冷たいままのローストビーフを切るとお肉の繊維をボロボロと崩しかねませんし、冷えた脂肪分は硬く、お肉の旨味を感じにくくさせてしまいます。

【切り方のコツ②】繊維の向きに注意して切る

牛肉繊維

ローストビーフを薄く綺麗に切るコツの2つ目は、お肉の繊維に注意することです。

どんなお肉も、繊維の切り方によって食感や味に大きな差がでます。ローストビーフを切る前にお肉の繊維をしっかりと確認しましょう。お肉の表面を見るとシワ状に見えるのが繊維です。薄く綺麗に切るためには、このシワと包丁を交差させる切り方が正解です。繊維を断ち切るイメージで切っていくと柔らかく仕上がります。繊維が残ると食感が悪く、硬くなってしまうので、繊維の方向を見極めた切り方がとても重要です。

【切り方のコツ③】包丁を細かく動かす

包丁の使い方

よく研いだ包丁でも、切り方のコツを押さえないと上手く切ることはできません。ローストビーフを薄く綺麗に切るコツの3つ目は、包丁の動かし方です。

包丁をローストビーフに強く押しつける切り方ではお肉が潰れてしまいますので、 包丁をお肉に軽く当てた状態で前後に細かく動かして切りましょう。大きく動かすとお肉がボロボロと崩れてしまい、見栄えも食感も悪くなってしまいますので注意しましょう。

【切り方のコツ④】肉の厚さは2~3mmを意識する

ローストビーフサラダ

最後のコツは、ローストビーフを切る厚みです。

厚く切ればお肉の旨味をしっかりと味わえるような気がしてしまいますが、その分繊維がたくさん残ってしまうため、食感が硬くなり、噛み切れなくなってしまうこともあります。ローストビーフを切る際の厚さの目安は2~3mmほどにしましょう。かなり薄く感じるかもしれませんが、きちんと研いだカービングナイフやギザギザのパン切り包丁を使えば簡単に切ることができますよ。

ローストビーフ向きの部位を5つご紹介!自分好みを見つけよう

精肉店

では、次にお家でローストビーフを手作りする際に大切な牛肉の部位についてご紹介いたします。

ローストビーフは、高級なお肉を使えば美味しくできあがるというわけではありません。ローストビーフ作りに向いている部位が何種類かありますので、レシピやお好みの仕上がりに合わせて選んでみましょう。

【部位①】ランプ

ローストビーフ薄切り

ランプとは、牛もも肉の一部で、さっぱりとした脂と濃厚な赤身の味が楽しめる人気部位です。 比較的価格もお安いので、かたまりでお肉を用意しなければならないローストビーフにおすすめの部位です。

特に国産牛のランプは、赤身の部分に程よい脂が含まれているため仕上がりが柔らかく、クセがなく上品な味わいに仕上がるので、ローストビーフにおすすめです。

【部位②】リブロース

レストランのローストビーフ

ロースと呼ばれる牛の背肉うち腰側のお肉がリブロースです。サーロインとともに牛肉の最高部位とされています。

きめが細かくて柔らかいリブロースは、とても風味がよく、とろけるような食感と上品な脂分の甘さがあります。ジューシーで柔らかいため、高級レストランの厚切りのローストビーフにも使われます。

上質ゆえに加熱しすぎると硬くなってしまうので注意が必要ですが、アメリカ産など脂肪が少なめの輸入牛のリブロースなら初心者の方でも気軽にローストビーフが作れます。

【部位③】ヒレ

牛ヒレ肉

ヒレは牛1頭からほんのわずかしか取れない、もも肉のさらに内側のお肉です。きめの細かい肉質は柔らかく、脂肪が少ないのが特徴です。濃厚かつ繊細な味わいの高級部位の一つと言われ、ヒレの中でも特に柔らかい部位のことをシャトーブリアンといいます。

ヒレ肉で作ったローストビーフは柔らかく、とても美味しいのですが、やはり加熱しすぎると硬なってしまうので、かたまりの中心部分は余熱で火を通すくらいが丁度よいでしょう。

【部位④】サーロイン

サーロイン

牛の肩から腰にかけての背肉の一部サーロインは、赤身肉の中に適度に脂が入り、赤身肉の味わいと脂の旨味のどちらも味わえる最高部位の一つです。

特に国産のものは柔らかく霜降りが多くてとてもジューシーですが、火を通しすぎると硬くなる可能性がありますので、ローストビーフを初めて作る際には、脂肪が少なめのアメリカ産のサーロインはを選べば、簡単に美味しいローストビーフを作ることができます。

【部位⑤】うちもも

牛もも肉

牛肉のうちももはローストビーフを作るのに最もポピュラーな部位です。赤身の中に程よい脂が含まれていて、クセのない美味しさがあります。

うちももでローストビーフを作る場合は、国産牛がおすすめです。国産牛のうちももは輸入牛のうちももに比べ脂肪が多めで、ローストビーフがちょうどよい柔らかさに仕上がります。価格も比較的お手頃なので、初めてうちももでローストビーフを作るなら、国産牛で試してみましょう。

簡単ローストビーフレシピ3選!綺麗に切って美味しく食べよう

ローストビーフ盛り付け

ローストビーフに適したお好みの部位が見つかったら、手作りローストビーフに挑戦してみましょう。

ローストビーフは火の通り具合やジューシーに柔らかく仕上げるのが難しいイメージがありますが、初心者の方にも作りやすいレシピがたくさんあります。ご紹介する3つのレシピは、コツさえつかめば手順はとても簡単なものばかりなので、ぜひご家庭で試してみてくださいね。

【レシピ①】フライパンを使ったローストビーフ

フライパンローストビーフ

ローストビーフはオーブンがなくても作ることができます。まずは、フライパンを使った簡単なレシピを紹介します。

【材料(2~3人分)】

牛かたまり肉:400g
塩:適量
粗びき黒こしょう:適量
オリーブ油:大さじ1
お好みの付け合わせ野菜
●ソース
ウスターソース・トマトケチャップ・赤ワイン・水:各大さじ1
バター:10g

ローストビーフマスタード添え

【作り方】

  1. 牛肉は室温に1時間ほど置いたあと、塩・こしょう各少々を全体にふる。
  2. フライパンにオリーブ油大さじ1を入れ、中火で牛肉をこんがりと焼き色がつくまで焼く。(牛肉の厚さ1cmにつき1分が目安。)ひっくり返して反対側も同様に焼き、側面も約1分ずつ焼く。
  3. 牛肉をフライパンから取り出しアルミホイルで二重に包みます。さらにその上からふきんで包んで約1時間おく。
  4. フライパンをペーパータオルで拭き、ソースの材料を入れて中火にかける。混ぜながら1~2分間、約2/3の量になるまで煮詰める。
  5.  1時間ほど置いてじっくり中まで火が通ったローストビーフを【切り方のコツ】を参考に薄切りにし、付け合わせ野菜とともに器に盛る。4のソースやお好みで粒マスタードを別の器に入れて添える。

【レシピ②】炊飯器を使ったローストビーフ  

炊飯器

次は炊飯器を使ったレシピです。圧力をかけながらじっくり火が通る炊飯器は、柔らかいローストビーフを作るのに向いています。

【材料(3~4名分)】
牛かたまり肉:約300~500g
お好みの付け合わせ野菜
温泉卵
塩・こしょう・サラダ油:適量
●ソース
赤ワイン:50cc
はちみつ:大さじ1
しょうゆ:大さじ1
酢:大さじ1/2
塩:ひとつまみ

ローストビーフ温泉たまご乗せ

【作り方】

  1.  塩、こしょうを牛肉全体にふり、ラップでくるみ、冷蔵庫で30分置く。
  2.  牛肉を冷蔵庫から取り出し、表面に出てきた水分をキッチンペーパーなどで拭きとる。
  3.  フライパンにサラダ油を引いて、強火で牛肉の表面を焼く。強火でまんべんなく、表面に焼き色をつける。ここで出た肉汁はソースに使うので、取っておく。
  4.  ジップロックに表面を焼いた牛肉を入れ、ストローを使って密閉状態にして閉めます。(空気を押し出しながらジップロックのチャックを閉める際にストロー1本が入る隙間を残します。その隙間からストローを袋の中に差し込み、口で空気を吸い出すと、密封状態になります。)
  5.  炊飯器の釜に沸騰したお湯を1リットル、冷水を200cc注ぎ70℃のお湯を作ります。その中に密封した牛肉を袋ごと入れる。このとき、牛肉が完全にお湯につかるようにする。
  6.  炊飯器を保温モードにして、そのまま30分保温する。
  7.  30分経ったら、牛肉の入った袋を炊飯器から取り出す。肉を取り出し、肉汁が茶褐色であればできあがり。生焼けが心配な場合は、釜に熱湯を少し足して、保温時間を延長する。
  8. できあがったローストビーフは、室温に置き冷ます。
  9. ローストビーフが冷えるのを待つ間にソースを作る。ソースの材料とジップロックの中に残った肉汁を小鍋に入れ、中火にかける。混ぜながら1~2分間、約2/3の量になるまで煮詰める。
  10. 冷めたローストビーフを【切り方のコツ】を参考に薄切りにし、付け合わせ野菜や温泉卵とともに器に盛る。9のソースを別の器に入れて添える。

【レシピ③】オーブンを使ったローストビーフ

オーブンロースト

3つ目は、オーブンを使った本格的なレシピです。火の通り具合を確認したり、少し手間はかかりますが、でき上がったローストビーフは格別の美味しさです。作業自体は簡単なので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

【材料(4~5人分)】
牛かたまり肉:800g(直径10~12cmのもの)
玉ねぎ:1個
塩・こしょう・オリーブ油:適量

ローストビーフ

【作り方】

  1. 牛肉は室温に約1時間置いたあと、ペーパータオルで表面の水けをふいて塩小さじ2、こしょう少々をもみ込み、さらに30分置く。
  2. 玉ねぎは四つ割りにする。オーブンは200℃に予熱しておく。オーブンペーパーを天板より一回り大きく切って天板に敷き、余った側面は立てるように折る。
  3. フライパンにオリーブ油大さじ2を強火で熱し、牛肉を転がしながら全体に濃い目の焼き色がつくまで焼く。
  4. 表面を焼いた牛肉をオーブンペーパーを敷いた天板にのせ、玉ねぎも脇にのせる。
  5. 牛肉ののった天板をオーブンに入れ、約10分焼く。一度取り出して牛肉、玉ねぎの上下をひっくり返し、表面にオリーブ油、水各大さじ2をかける。再びオーブンで約10分焼いたら、玉ねぎだけ取り出す。牛肉は再度上下を返してオリーブ油、水各大さじ2をかける。
  6. 再びオーブンに戻したら、今度は約20分焼き、牛肉に金串を刺して焼き加減を見る。牛肉の中央に金串を刺し、5秒たってから抜いて唇に当てた際に金串に熱さを感じれば焼き上がり。まだ熱くないときは様子を見ながらさらに5分焼き、再び金串で焼き加減を見る。焼きすぎるとパサつくので、5分ずつ延長しながら様子を見るとよい。
  7. 焼きあがった牛肉をバットに移し、アルミホイルをかぶせて30~40分置いて肉汁を落ち着かせる。
  8. 常温まで冷めたら、食べる直前に【切り方のコツ】を参考に薄切りにし、玉ねぎを添える。お好みで、わさびマヨじょうゆ(わさび・しょうゆ・マヨネーズを混ぜたもの)につけて食べても美味しい。
※ 薄切りにする前のローストビーフは、空気が入らないようにラップでぴったりと包んで保存袋に入れれば、冷蔵で4~5日間もちます。

少しのコツでローストビーフは綺麗に美味しく仕上がる!

ローストビーフオードブル

ここまで、ローストビーフをご家庭で作り、お店のように薄く綺麗に切るコツをご紹介してきました。

上手に薄く切ることができたローストビーフは、食べるタイミングも重要です。薄切りのローストビーフは、10分もすると色が悪くなってしまいます。また、水分の蒸発も早く乾きやすいので、盛り付けたら早めに食べるようにしましょう。

この記事を参考に、美味しいローストビーフを作ってみてくださいね。

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