アメリカの飲酒運転の罰則は厳しい?州による?日本との違いも!
アメリカの映画でよく見かける飲酒のシーン。パーティーで楽しそうにお酒を飲んでいるシーンで自由さを感じる人も多いと思います。パーティー好きなアメリカでは飲酒運転はOKなの?飲酒運転をしたらどうなるの?そんなアメリカの飲酒運転事情を詳しく解説します。
目次
アメリカ社会は飲酒に厳しいの?
映画でよく見かけるパーティーシーン。アメリカはパーティーが好きそうなイメージだけど、お酒を飲んだ後に車の運転はしているのかな、と疑問に思ったことはありませんか。アメリカでは州によって異なりますが、飲酒運転することに対してとても厳しく、さらに厳しい法律があります。
アメリカでの飲酒運転は、日本との違いやどのように厳しい罰則があるのか、これからアメリカに行く予定のある方だけでなく、アメリカの飲酒運転に興味がある方にわかりやすく説明していきます。
アメリカの飲酒運転事情を解説!緩いの?厳しいの?
自由なイメージのあるアメリカでは、どのような飲酒運転事情なのでしょうか。まずはアメリカの飲酒運転に関する基準の解説をしていきましょう。
基準値は日本より緩い
飲んだら乗るな!というスローガンを見たことはありませんか。日本では飲酒運転根絶のため、飲酒運転と判断される数値が低く、すぐに罰則が与えられます。アメリカは日本と違い車社会のため、飲酒運転とされる基準値が緩く、少量の飲酒なら飲酒運転で与えられるような罰則はありません。
罰則は日本より厳しい
飲酒運転とされる基準値は日本よりも緩いアメリカでしたが、飲酒運転の基準値を上回る数値が検出されてしまった場合は犯罪とされ、警察署に連行されて指紋採取と写真撮影を行います。拘置所に入ることになり、裁判所から奉仕活動をするように命じられるそうです。飲酒運転に関してはアメリカの州によっても異なりますが、飲酒運転の罰則については日本よりもアメリカの方が厳しく定められています。
アメリカで飲酒運転になってしまう基準値は?
アメリカの法律で飲酒運転と判断される血中アルコール濃度は0.08mg以上です。アメリカでの21歳以下の飲酒運転の場合は0.01mgとさらに厳しくなっています。個人差もありますが、だいたいビール350mlで飲酒運転の基準値の0.08mlに達する人もいるようです。
アメリカで飲酒運転をしたらどうなるの?罰則は?
アメリカの法律では飲酒運転をした場合はどのような罰則があるのでしょうか。詳しく説明します。
交通法違反ではなく刑事法違反として逮捕される
アメリカでの飲酒運転に関する法律は日本と違い、交通法違反ではなく、飲酒運転は刑事法違反として扱われることになります。そのためアメリカでは飲酒運転が見つかってしまった場合は、すぐに逮捕され拘置所に一晩置かれ、その後罰則として飲酒運転をしてしまった人が対象の奉仕活動などを行うように命じられます。
逮捕歴として記録されてしまう
アメリカで飲酒運転を行ったということは、交通法違反ではなく刑事法違反として逮捕されることになります。そうなると犯罪を起こしたとして逮捕歴に記録されてしまいます。逮捕された際に採取された指紋と顔写真は永久保存され、アメリカに入国の際や就労ビザの取得と延長申請時、市民権、グリーンカードの申請時にも必ず確認されます。
強制送還されたり再入国が制限される
アメリカで飲酒運転は犯罪です。犯罪を起こした人の入国は、危害を加える恐れがある、または身体的、精神的に障害があるためとして再入国を拒否されたり強制送還になります。アメリカではそれほど飲酒運転に厳しいのです。
アメリカの国内で過去5年の間に1度でも飲酒運転での逮捕歴がある場合は、ビザ発給前に医師から診断書を受け取る必要があります。こうして条件付きの免許証が交付される場合もありますが、アメリカで飲酒運転をしてしまうと、金銭的にも体力的にも大変な思いをすることになります。
逮捕後はどんなことがあるの?
アメリカで飲酒運転をしてしまい逮捕された場合は、日本とは違い飲酒運転は犯罪となるため裁判が行われます。アメリカの飲酒運転でまず最初に言い渡されるのは罰金と免許停止です。そして血中アルコール濃度が飲酒運転の基準値を大幅に上回る場合は、アルコール乱用と見なされ、アルコール依存症改善のプログラムに参加しなければいけません。
アメリカでは、飲酒運転で逮捕されてアルコール依存症プログラムに参加することになると6ヶ月間は禁酒となり、治療を行うことになります。また、プログラム終了後は不定期に呼び出され、お酒を摂取していないかチェックを受けることになります。
アメリカで旅行中に飲酒運転をした場合は、法律で決められている通りビザの延長ができなくなったり、あまりにもひどい場合には飲酒運転を理由に強制送還される可能性もあります。
【アメリカの飲酒運転】少しくらいの飲酒が許される理由とは?
なぜアメリカの法律では飲酒運転となる基準は緩いのに、罰則は厳しいのでしょうか?その理由はアメリカの土地の広さが理由でした。
アメリカでは公共交通機関が発達しているニューヨーク州やカリフォルニア州などの都市部を除き、アメリカの国土のほとんどは車で移動するしか手段はありません。ちょっとした社交の場やバーなどに出かけても、帰宅するためには車を運転する以外に帰宅する手段は無いことがほとんどです。そんな土地の事情があり、アメリカでは少しの飲酒運転が許されているようです。
【アメリカの飲酒運転】飲酒に関する日本との違い5選!
アメリカでの飲酒に関する法律は、日本とどのように違うのでしょうか。違いを5つご紹介します。
飲酒年齢は21歳以上
アメリカでの法律では、飲酒は21歳以上と決められています。日本では20歳以上なので、日本よりも1年遅くなります。映画ではパーティーなどで飲酒のシーンが多く登場しますが、意外と飲酒には厳しい法律があります。
バーやクラブに入店する際にも年齢チェックは厳しく、21歳未満の人は色の異なるブレスレットを巻かれたり、スタンプを押されることがあります。
お酒を購入する時は身分証明書が必須
アメリカではコンビニやスーパーだけでなく、酒屋でも必ず身分証明書が必要になります。州によって異なりますが、身分証明書を見せないとレジを通れないほど、アメリカの飲酒に関する法律は厳しくなっているようです。
日本人などのアジア系の人は実年齢よりも幼く見られることが多いので、旅行の際は必ず身分証明書を持参することをお勧めします。バーやクラブに入る際も年齢確認のチェックが厳しいので、日本ではIDチェックを通過できても、アメリカでは通過できないことの方が多いようです。
公共の場での飲酒は禁止
アメリカの大半の州では、一般的に公共の場での飲酒は法律で禁止されています。州によっては飲酒が許可されている場所もありますが、旅行で訪れた際や仕事でしばらく滞在する場合は、その州の決まりを守って飲酒するようにしましょう。
イベント会場などの決められた場所であれば飲酒を許可されていることもあるので、ルールを守れば問題ありません。
州によってお酒の販売時間が異なる
アメリカでは州によってお酒の販売時間が異なります。カリフォルニア州は朝の6時から深夜の2時までですが、アメリカでは宗教の関係などでお酒をあまり飲まない人たちが多くいる州や地域では、さらに短い時間で販売されていることが多いようです。
アメリカでは、お酒を平日は通常通り販売していても日曜日はお酒の販売をしないという州もあります。また、お酒の種類によっても販売時間が異なったり、アルコール度数が強いお酒は専門店でのみ販売しているなど、アメリカのお酒の販売時間は厳しいようです。
車中での飲酒は禁止!開封されたお酒があるだけでNG!
アメリカのみならず、日本でも飲酒運転は厳しく取り締まられますが、アメリカでは車内に開封済みのお酒があるだけで飲酒運転と同様に罰則が与えられてしまいます。車内での飲酒は厳しく禁じられていて、運転手はもちろんのこと、同乗者が飲酒している場合も罰則が与えられます。それほど飲酒運転に関して厳しくチェックされています。
未開封の場合は罰則対象にはなりませんが、トラブルを避けるためにお酒を購入した場合は、車内のトランクなどの人目につかない場所にしまうようにしましょう。
【番外編】アメリカに行くなら知っておきたい『ハッピーアワー』とは?
アメリカのレストランやバーでは、このような飲酒に関する法律内でも上手にお酒を提供するためにハッピーアワーという時間を設けているところが多いようです。ハッピーアワーは州や地域によって異なりますが、だいたい15時から20時までの間にお酒を注文すると割引になるというサービスです。バーによってはフード類も割引になるようです。
アメリカでの飲酒運転は犯罪行為!日本との違いに注意しよう!
アメリカでの飲酒運転は犯罪行為です。日本との違いをよく理解し、飲酒運転はできる限り控えるようにしましょう。飲酒運転のみならず、飲酒に関しても厳しくルールが決まっているアメリカでは、日本での飲酒の感覚でお酒を飲んでしまうと犯罪になる可能性があります。
ここで挙げたアメリカの飲酒運転や飲酒に関しての情報は、州の平均の情報です。アメリカを訪れる際は、訪れる予定の州のお酒のルールをきちんと調べ、犯罪を犯さないように注意しましょう。